2026年8月のMonthly Exclusive Mix selected by roph recordingsは、世界中のアーティストと作品を生み出し続けるパリ拠点のビートメイカー/プロデューサーParentalによるExclusive Mixを放送中。

今回のミックスは、ブラジリアン・ジャズを軸に、スピリチュアル・ジャズ、ライブラリー・ミュージック、現行UKジャズまでを美しく繋いだ、穏やかで奥行きのあるセレクション。ボサノヴァやMPBの柔らかな空気をベースに、ジャズの即興性や現代的なサウンドデザインが溶け合い、一日の時間がゆっくりと流れていくような心地よさを味わえる。

冒頭はСОЮЗ (SOYUZ)「Beige Days」。温もりのあるサウンドから始まり、Venna「Numero Uno」、Sven Wunder「Still Moorings」、Okonski「Vista」と、現行ジャズシーンを代表するアーティストたちが穏やかな空気を紡いでいく。続くMoyses Dos SantosやAgustin Pereyra Lucenaではブラジル特有の軽やかなリズムが広がり、Luiz Eça、Azymuthといった名手たちがMPBとジャズの豊かなグルーヴを聴かせる。

中盤はRoberto MenescalやSessaの繊細な歌世界を経て、Ju-Par Universal Orchestra、Ana Mazzotti、Phi-Sonicsへ。ブラジルとスピリチュアルジャズ、現代UKジャズが自然に交差する流れは、このプレイリストの大きな聴きどころとなっている。さらにClive Zanda「Ogun」、Antonio Carlos Jobim「Antigua」、Fabiano do Nascimento & Sam Gendelでは、伝統的なブラジリアンサウンドを現代的な感覚で再解釈した世界観が広がる。

後半はBola Sete、Dorothy Ashby、Amanda Whiting、Brandee Youngerと、ハープやアコースティックな響きを生かした楽曲が続き、柔らかな余韻を演出。The Circling SunやRenato Anselmiではスピリチュアルな空気がさらに深まり、Piero UmilianiやThe Bahama Soul Clubがライブラリー・ミュージックやジャズ・ファンクの彩りを添えていく。

ラストはJoyce Moreno & Milton NascimentoによるJobimへのオマージュから、Cesar Camargo Mariano、The Gimmicks、George Semperへと続き、ブラジル音楽とジャズの豊かな歴史をゆっくりと振り返るような流れに。最後はBong Penra、そしてChico Hamilton「A Rose For Booker」で静かに幕を閉じる。

ブラジル音楽を軸に、ジャズ、スピリチュアル、ライブラリー・ミュージック、現代UKジャズまでを違和感なく繋いだ、非常に完成度の高いミックス。心を落ち着かせたい時間や、ゆっくりと音楽に浸りたい休日にぜひ味わってほしいセレクションとなっている。

ここではその中から象徴的な5曲を紹介する。

Venna - Numero Uno (Live on KEXP)

    ジャズ、ソウル、R&Bが自然に溶け合い、温かなサックスの音色と心地よいグルーヴが穏やかな余韻を残す一曲。
    Guayabas - Agustin Pereyra Lucena
    繊細なクラシックギターとブラジリアン・ジャズが溶け合い、南米の穏やかな風景が目に浮かぶような叙情あふれる一曲。
      Sessa - Roupa Dos Mortos


          ブラジル音楽の伝統に現代的な感性を重ね、儚さと温もりが静かに広がる、美しくも内省的なバラード。
            Kewere - Fabiano Do Nascimento & Sam Gendel


                ブラジル音楽の温もりと実験的なジャズが溶け合い、ギターとサックスの繊細な対話が静かに心をほどいていく一曲。

                    Joyce Moreno - "Tema Para Jobim" | Por Acaso Retro

                      ブラジル音楽への深い敬意を込めて、優しく寄り添う歌声と豊かなハーモニーでアントニオ・カルロス・ジョビンに捧げた珠玉の一曲。

                      Parentalのプレイリストはこちら

                      Parental プロフィール

                      ParentalことRaphaël Besikianは、フランス・パリを拠点に活動する音楽プロデューサー。2008年に、フランスのヒップホップ・グループKalhexのメンバーである兄Lex(de Kalhex)とともにレーベル「Akromegalie Records」を設立し、さらにPete Flux & Parentalのメンバーとしても活動している。

                      2007年からキャリアをスタートさせ、ソウルフルなサンプリング、緻密なアレンジ、そしてクラシック・ヒップホップの美学を軸とした独自のプロダクション・スタイルを確立。これまでにGodfather Don、Edo. G、Awon、Moka Only、Mathematik、Fresh Daily、Mattic、Ill Consciousなど、世界各国のアーティストと数多くのコラボレーションを行ってきた。

                      また、フランスのプロデューサーAlcynoosや、ベルリンを拠点とするFigub Brazlevičとの継続的な共同制作を通じて、独自のサウンドと、オーセンティックなヒップホップへの揺るぎないこだわりを示す作品を発表している。

                      約20年にわたるキャリアを通じて、Parentalはクラシック・ヒップホップの精神を大切にしながら、世代や国境を越えてアーティストをつなぐ音楽を生み出し続けている。

                      Parental SOUNDCLOUD

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