hydeout productionsでレーベル運営を行い、nujabesと二人三脚で様々なリリースを行い、現在はUyama Hiroto、Segawa Tatsuyaと共にroph recordingsを運営するKoizumi Takumiが6月のMIXを担当。

韓国のサックス奏者で日本のレーベルbayonからもレコード・リリースを行うKim Okiによるメロウで優しい「See you again tomorrow」からミックスはスタート。橋本徹監修のコンピ「Incense Music for Bed Room」に書き下ろされたharuka nakamuraによるsoiree (take 3)やオーストラリアのマルチ・ジャンルの作曲、プロデュース、鍵盤奏者であるDavid Versaceによる「With Time」など前半は緩やかな現行作品が続く。

中盤に差し掛かるとMadlibが2003年にBlue Noteからリリースした「Distant Land」や名門「Melting Pot Music」から2022年にリリースされたSG JAZZによる「Practice」など、前半の余韻を残しつつビートが比較的しっかりとした楽曲へと移り変わっていく。

後半はKendrick Lamerなどがリリースを行なっていたレーベルTDEよりリリースされた、School Boy Qによるアダルトな雰囲気でビートレスにラップを行う「Blueslides」や、Madlibとの作品などでもお馴染みのFreddie GibbsとThe Alchemistによるこちらもビートの薄い「Babies & Fools」など、JAZZやSOULのネタを濃く残したHip Hop作品なども収録されている。最後はニューヨークを拠点に活動するジャズピアニスト「Javier Santiago」による「Gaia's Warning (ReBirth)」で本ミックスの幕を閉じる。

全体的に最近のリリースが中心の内容で、昔ながらの所謂JAZZ、Hip Hopではなく、様々なジャンルがミックスされ今に至る近年のJAZZやHip Hopを堪能できるミックスに仕上がっている。ぜひ聴いてみてほしい。

ここではその中から象徴的な5曲を紹介する。

Carlos Niño & Friends / Flutestargate (feat. Deantoni Parks, Nate Mercereau) 
アンビエントとビートのバランスが最高にかっこいい一曲。
Kokoroko / LIVE at Nancy Jazz Pulsations, 2022 | Qwest TV
フランスのJAZZ Fesのライブ映像。ミックス収録のDide Oなど1時間にも及ぶ映像。
ScHoolboy Q / Blueslides
アルバムティザーを兼ねて公開されたMV。楽曲では親友であったMac Millerの死を振り返っている。
The Brothers Nylon / Elevator Vibes
フロリダを拠点にするマルチ奏者の双子デュオ。素朴な映像がなんとも言えないMV?です。
John Carroll Kirby / Rainmake
昨年フジロックへの出演も果たしたLA拠点の鍵盤奏者。名門レーベルStones Throwからのリリース。

Koizumi TakumiのMIXプレイリストはこちら

Koizumi Takumi

Gerais LLC / roph recordings / rockwell product shop / DJ / 選曲家
2004年にデザイン・オフィス兼レーベルのrockwell product shopをkarezmadと立ち上げる。
2005年に以前よりツアーなどを担当していたnujabesのマネージャー兼hydeout productionsのレーベル・マネージャーを担当。nujabesの没後も追悼アルバムのプロデュースや遺作となったspritual state、ラブシック・シリーズのリリース等、レーベル業務を2013年まで行う。2014年にはUyama Hiroto、Segawa Tatsuyaと共にroph recordingsを立ち上げ、現在もレーベルを運営中。その他、USEN放送のコーナー制作や伊勢丹新宿店、karrimor原宿店、81tokyo、Tradmans Bonsaiなどの企業、店舗の選曲やイベントでのDJや音楽ディレクションなどを担当している。

roph recordings HP

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