2024年を締めくくるMonthly Exclusive Mix selected by roph recordingsは、日本のHip Hopシーンで2000年代よりビートメイカーとして活躍し、Shinsight Trioやdesigned peopleなど様々な名義でも活躍してきたShin-SkiによるExclusive Mixを放送中。

2000年代から今のLo-Fiの元になったともいうべき、JAZZ HIP HOPのシーンでビートメイカーとしてキャリアをスタートさせたShin-Ski。Funky DLやTime Machine、Inshgtなど海外アーティストのトラック制作や日本人アーティストのプロデュースなども手掛け、自身もShin-SkiをはじめShinsight Trioなど様々な名義で活躍した。2010年代からはエレクトロに傾倒していくものの、2020年代から改めてHip Hopのプロデュース・ワークを再開し、現在はLo-Fi Beatを中心にドイツの老舗レコード・ショップでもあるHHV.deからもリリースを行うなど、精力的に活動を行っている。
そんなShin-Skiの今回のExclusive Mixは90年代Hip HopからLo-Fi、ビート、エレクトロ、そしてBrazil、JAZZとShin-Skiのルーツを辿るような幅広い選曲で楽しめる内容に仕上がっている。

ミックスの冒頭、アンダーグラウンドHip Hop好きにはたまらないBush Babeesの96年の2nd albumのタイトル曲「Gravity」からミックスはスタート。90年代のブルックリンを代表するBoot Campの一員であるHeltah Skeltahによる「leflaur leflah eshkoshka」やPharcydeによる「Y?」のJay Dee remixなど90年代、アンダーグランドHip Hopファンにはたまらない名曲が前半は続いていく。また、Shin-Skiによる「Song for C」や「Downtown vibes」など近年のチルアウト、Lo-Fiビートから「Lux」や「Moebius」など2010年代のエレクトロビートなどが収録され、中盤へと移行していく。

ちょうど折り返しの中盤では今年11月に惜しまれつつも亡くなられたQuincy Jonesによる「Tell Me A Bedtime Story」やピッツバーグのローカル・シーンで活躍したJAZZピアニスト、The Frank Cunimondo Trioによるカーペンターズのカヴァー「We've Only Just Begun」などJAZZを中心に構成され、後半に差し掛かってくるとAna Mazzottiによる名盤「NINGUEM VAI ME SEGURAR」に収録の「Roda Mundo」やRoberta Flackの名曲「Feel Like Making Love」のカヴァーなどなどブラジルサイケの名曲などを収録。そしてミックスの最後を飾るのはExclusive Mixに相応しい、未発売の音源でDope Nikuというアーティストによる名曲カヴァー「Love Theme From Spartacus」ならぬ「Dub Theme From Spartacus」で幕を閉じる。

幅広く様々なジャンルを収録しつつ、本コーナーの裏テーマともいうべき制作者のレコード棚をしっかりと聴くことができるバラエティーに富んだ2時間のミックスをぜひ楽しんでほしい。ここではその中から象徴的な5曲を紹介する。

Heltah Skeltah (Sean Price) x OGC - Leflaur Leflah Eshkoshka 
説明不要!Boot Camp CLikの一員「Health Skeltahによる95年の作品。
Stressed Out (Remix) (Official Video) / A Tribe Called Quest 
Faith Evansが参加したStressed OutのRaphael Saadiqによるリミックス
In A Dream ( Yume No Naka ) / Shin-Ski
2021年リリース。ちょうど冬の時期のリリースで今の季節にもぴったりの内容。
Feel Like Making Love / Ana Mazzotti
74年のリリース。Roberta Flackのカヴァー。Azymuthのメンバーを起用したことでも有名。
5. lose to home - Lyle Mays @ Pat Metheny Group
オフィシャルではないがPat Metheny Groupでのライヴ映像。

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Skin-Ski

中学時代、プリンスに衝撃を受け、音楽活動を開始。95年に渡米。本場のヒップホップ、ハウス、テクノ等のダンスミュージックの洗礼を受け、音楽制作を始める。 帰国後Shin-Ski名義でInsight、Time Machine、Funky DL等、海外の注目アーティストのアルバムでトラック制作/リミックスを手掛けるかたわら、Sky-Hi、Midicronica等、日本人アーティストのプロデュース、楽曲提供、さらにジャンルの壁を飛び越え、日本のロックバンド = くるり「赤い電車」のリミックスも手掛ける等、懐の深さと卓越したセンスを披露。ソロ活動と並行して、 Insight、smooth currentとのユニット: Shinsight Trioや、Koji Taninakaとのユニット: designed peopleとしての活動、エレクトロニックミュージックと民族音楽をポップスとして融合させたプロジェク ト: ALMA DE STELLAとしても活動。2020年よりしばらく遠ざかっていたHipHopのプロデュース・ワークを再開させ、Azmattic, Diont’e Visible他 国内外多数のアーティストへの楽曲提供を行っている。2023年には旧知の仲で友人でもあるDE DE MOUSEとのユニットTiny Griffiを始動、全世界中でチャートインする傑作Rainbowtime Boyを発表。近年はLo-Fi Beatsとの親和性も高く、新たに活動の幅を広げている。THE NORTH FACE、FUJI FILM等の映像BGMやライヴ・パフォーマンスでも精力的に活動中。

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