2024年の8月のMonthly Exclusive Mix selected by roph recordingsは、都内を中心にDJとして活躍し、そのミックス内容に定評があるDJ RYUによるExclusive Mixを放送中。
Mixの冒頭はニューオーリンズのサックス奏者DONALD HARRISONの甥であり、若くして才能を開花させたトランペッター/マルチ奏者のChristian Scottによる2019年のドリーミングな作品「Songs She Never Heard feat. Logan Richardson」から静かにスタート。エキゾチックなテイストが印象的なJneiro Jarelによる「African Bahia Sol feat. Dr Who Dat?」やPrestoによる「Relax Your Mind」など、前半はゆったりとリラックスして聴ける内容になっている。
中盤に差し掛かってくるとKnwledgeやFAR OUTのキーマンDaniel Maunick、Matthewdavid主宰のレーベルLeavingからリリースするMarkus Swarvyなど、リラックスな雰囲気から渋い人選のディープな内容へと移行していく。前半のドリーミングな流れを引き継ぎ、全体の流れは崩すことなく徐々にビートがはっきりとし、Hip Hop、中でもアングラHip Hopの色が濃くなっていく。
後半に差し掛かるとうまく前半、中盤の流れを汲みつつJAZZ色がぐっと強くなり、Jordan RakeiやYussef Days、Tall Black Guyなど現行のJAZZを牽引するようなオーバーグラウンドなアーティストの楽曲が多く収録される。
そしてミックスのラストを飾るのはドラマーでもありJAZZドラムとHIP HOPを融合させる革命時Kassa Overallによる「Going Up feat.Lil B, Shabazz Palaces & Francis And The Lights」でミックスは幕を閉じる。
ミックス全体を通して雰囲気が統一されており、かつマニアックな人選ながらもRYU自身が聴き込んできたことがわかる、そしてセンスが光る、あっという間に感じてしまう至極の2時間ミックス。ぜひ聞いてみてほしい。
ここではその中から象徴的な5曲を紹介する。
- 070 Phi - Off The Porch (Official Video)
- ニュージャージ州のラッパー070Phiによる2019年の作品。NASが出資者でもあるNYのメディアMass Appealで紹介されているMV。90年代HIP HOPを匂わせるストレートなアンダーグラウンドHio Hop。
- UFO Fev - Jazzy ( Official Video )
- ハーレム出身のプエルトリカンUFO Fev。ビデオの冒頭でも出演している同じくプエルトリカンであるFat Joeとパートなシップ契約を結ぶなど注目を集めるアーティスト。(MVの一部に暴力的なシーンあり)
- Akua Naru -"Black & Blues People"
- NPR tiny deskと同じようなオフィスの一角でのAkua Naruによるエクスクルーシヴ・スタジオ・セッションの映像。
- Denzel Curry - Melt Session #1 [feat. Robert Glasper] (Live on KEXP)
- KEXP StudioでのDenzel Curryによるライブ映像。Glasperの出演がないのが残念ではあるが、こういった映像が見れるのはとても貴重。
- Maurice Brown ft. Anderson .Paak - Come Down and Trippy LIVE
- Blue Note NYでのライブ映像。本来のfeatはJ.Coleだがこの会はD-SMOKEが参加。素晴らしいライブ映像。ミックス収録のTrippyは映像の後半から。
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DJ RYU
幼少期からブラック・ミュージックに触れて育ちターンテーブルを手にしてからはHipHopに没頭。
スクラッチや2枚使い等テクニカルなプレイを追求していたが、次第に選曲や出音を大切にする姿勢に影響を受け、ジャンルや年代に捉われず楽曲の本来の良さを大切にする今のスタイルに変化していく。
DJ RYUとしてのフィルターを通した出音とGrooveを感じるオリジナリティを日々探求中。