2026年2月のMonthly Exclusive Mix selected by roph recordingsは、roph recordingsを代表するアーティストであり、情景を音で描くサックスプレイヤー/プロデューサーのUyama HirotoによるExclusive Mixを放送中。

今回のミックスは、昨年リリースされた現行の曲を中心にジャズ、ビートミュージック、コンシャス・ヒップホップ、ネオソウル、現行ローファイを縦横に横断しながら、メロウでありつつどこかストイックな空気をまとったミックスとなっている。耳馴染みの良さだけでなく、音像の奥行きや感情の起伏が繊細に描かれた、リスナーの感性にじんわりと染み込んでくる内容だ。

幕開けはKash Iyengar「edenwoods」の美しくリラックスしたピアノの旋律からスタート。DELAFUNK & Shopan「Pressed Flowers」でオーガニックで温もりあるビートが静かに導入され、.multibeat & Noé Mina「Midnight Gospel」で、ジャズ由来のスモーキーな音像に寄せていく。Shawn K「SHADOWS」、God Body Bingo「Deeper Than Rap」と続き、ローファイ~ストリートポエトリー的な空気感が深まっていく。

中盤にはTojié Cai & Phumlani Mtiti「Sarah’s Gate」やKoralle & Yawuh「Fantasmi」のような、メロウで浮遊感のあるビートが心地よいメロウビートなども収録され、自身の楽曲でもあるShing02 & Uyama Hiroto「Prime Audio」では日本発の叙情が加わる。

プレイリスト後半はFlying Lotus & Dawn Richard「Let Me Cook」やElaquent「Lakers in 7」を起点に、ビートミュージック色がより濃くなる。FloFilz、Phlocalyst、Yaahn Hunter Jr.、Axianなど現行のシーンを支えるプロデューサー陣が軒並み登場し、ジャジーで温かい質感が広がっていく。DJ BattleCat & Amplified feat. Terrace Martin「You」では西海岸の洗練されたグルーヴとJAZZの色気がドープさを際立たせる

終盤ではMoka Only、Slum Village、Def Dee、AHNAMUSICA、Pleijといったアーティストが、ヒップホップ/ジャズのクロスオーバーを多彩に展開。Mostly Sunny/Valeaのハウスビートから始まり、Divine Brew/Jordan Moon、Another Chance/Alvin Cobb Jr., Katie Ernst & Julius Tuckerのアップテンポなビートで最高潮を迎えたあとJoe Armon-Jones「Hurry up & Wait」でゆっくりと余韻のあるエンディングへと着地する。

全体を通して、インストとラップ、ジャズとヒップホップ、アナログ感とデジタルプロダクションの間を絶妙に揺れながら構成されたミックス。静かに何かに向き合いたい時間にぴったりの、奥行きのある2時間。感覚を繊細に刺激したいリスナーにこそ聴いてほしい、現行ビート/ジャズ・シーンの粋が詰まった内容となっている。

ここではその中から象徴的な5曲を紹介する。

Shawn K - Shadows (Nepal Lyric Video)

    ダークで内省的なムードの中にメロウなグルーヴが漂う、夜向きのチルヒップホップ・トラック。
    Droogie Otis (Madlib & Your Old Droog) - The Edge ft. Killer Mike (Official Video)
    Madlibの荒削りでスモーキーなビートに、鋭利なマイクリレーが炸裂する、緊張感みなぎるハードコア・ヒップホップ。
    Black Milk & Fat Ray - THE RECIPE [VISUALIZER]
    デトロイトらしい太くソウルフルなビートに、Fat Rayの飄々としたフロウが映える、職人肌のヒップホップ
    Abstract Mindstate - The Get Down feat. Slum Village (Official Lyric Video)
    デトロイト・ソウルの系譜を受け継ぐ温かいビートに、両者のグルーヴが自然体で溶け合う、祝祭感のあるヒップホップ。
    Planet Giza - The Fall (feat. Kiefer & Braxton Cook) (Official Visualizer)
    内省的なムードにジャズの温度をまとわせた、都会的でスピリチュアルなヒップホップ。

    Uyama HirotoのMIXプレイリストはこちら

    Uyama Hiroto プロフィール

    ジャズギタリストでもあった叔父の影響で、幼少の頃から音楽に慣れ親しむ。「Letter From Yokosuka」をきっかけに多くのnujabes作品に携わり、数々のライブを共にしてきた。 2008年には自身のファーストアルバムとなる「A Son Of The Sun」をリリース。2010年のnujabesの他界後、「Luv(sic)シリーズ」や「spiritual state」等の制作に携わり、アーティストとしても参加。 その後2013年に純度の高い音楽をさらに目指すために、roph recordingsを立ち上げる。 2014年には前作から6年ぶりとなる2nd Album「freedom of the son」をリリース。hydeout productions時代から親交のあるCise StarやPase Rock、Fat Jonなどがfeaturingとして参加する他、1stアルバムからの続編とも言える楽曲を表現した。 また2016年には2nd albumから2年ぶり3枚目となるアルバム「freeform jazz」を発表。日本人としてのアイデンティティーを強く押し出し、新たなJapanese Free Jazzの提案として今までの作品とは一線を画す内容となり、その独創性からも海外のHYPEBEASTに取り上げられるなど、日本人はもとより海外のリスナーからも多くの素晴らしい評価を得ることとなった。 2024年の8月には「freeform jazz」の静の世界を描いた4枚目となるバラードアルバム「Breath of Love」をリリース。穏やかで深い内面的な世界が表現されたアルバムで、世界各国でチャートインを果たすなど国内外の多くのリスナーからも支持を集めた。現在も次回のアルバムを見据えて楽曲を制作中である。

    Uyama Hiroto instagram

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