2026年11月のMonthly Exclusive Mix selected by roph recordingsは、先月から続いてGagleのDJとしても知られ、卓越したスクラッチ技術と独自のグルーヴ感でシーンを牽引するDJ Mu-RによるExclusive Mixを放送中。

今回は、USENの「JAZZ HIP HOP」というテーマをDJ Mu-Rが解釈した、かなり筋の通ったセレクション。いわゆる“ジャジーで心地いいヒップホップ”に留まらず、クラブジャズ、ダウンテンポ、ビートミュージックまで視野に入れながら、ジャズとヒップホップの接点を約2時間かけて辿っていく内容になっている。

幕開けはJazzanova「L.O.V.E. And You & I」のMadlib Remix。クラブジャズとビートミュージックが交差する象徴的な一曲から、Skalpel、Zero 7、Karma、Hirdへと、2000年代のダウンテンポやニュージャズを通過していく。生演奏の質感とサンプリング感覚が混ざり合い、まずは“ジャズをどうビートへ置き換えるか”というテーマが浮かび上がる。Madlib「Slim’s Return」を境に、Roy AyersのDJ Spinnaによるインスト、Pete Rock「Pete’s Jazz」へ。ヒップホップ・プロデューサーがジャズやソウルをどう解釈してきたのか、その系譜をストレートに感じさせる流れだ。MoominからDJ Mitsu the Beatsへ繋ぐあたりでは日本のビートシーンも加わり、Bobbi HumphreyのDJ Spinna Remixまで、サンプリング文化の根底にあるジャズファンクの感触が一貫している。

中盤はJ-Live、DJ Vadim、Oddiseeらのインストを軸にしながら、Nathan HainesやTill Brönner、Pat Van Dykeといった演奏家を配置。打ち込みから生演奏へ、生演奏から再びビートへと行き来することで、「JAZZ HIP HOP」を単なるジャンル名ではなく、演奏とプロダクションが共有する感覚として聴かせていく。

終盤はDJ Mitsu the Beats、Olive Oil、Kieferと、ジャズを現代のビート感覚で更新してきたアーティストへ。DarondoのTall Black Guy & Dandy TeruによるRe-Editを挟み、7SEEDS × Green Assassin Dollar、kic.へと日本のアンダーグラウンドなビートへ潜っていく。そして最後はDJ Mu-R自身が所属するGAGLEの代表曲の一つでもある「屍を越えて」のInstrumental。

MadlibやPete RockからDJ Spinna、DJ Mitsu the Beats、Olive Oil、Kiefer、GAGLEまで。ジャズを“ネタ”として使うだけではなく、そのグルーヴや即興性をヒップホップへどう持ち込むか。DJ Mu-Rらしい選曲で、JAZZ HIP HOPという言葉の奥行きを改めて感じさせる2時間となっている。

ここではその中から象徴的な5曲を紹介する。

Madlib - Slim's Return

    「ジャズファンクの渋いサンプルとヨレたドラムが生み出す、Madlibらしい荒削りで中毒性の高いインストゥルメンタル・ヒップホップ」
    Change - DJ Mitsu the Beats
    「jazzyなサンプリングと滑らかなビートが心地よく絡み合う、メロウな質感とヒップホップの渋さが光る一曲」
      No Fusion Generation - Till Brönner


          「クールなトランペットと洗練されたジャズサウンドが際立つ、フュージョンの軽快さと都会的なムードを併せ持つ一曲」
            Kiefer - Friends


                「柔らかなエレピと揺れるビートが心地よく溶け合う、ジャズの即興性とローファイ・ヒップホップの温もりを感じさせる一曲」

                    GAGLE - 屍を超えて @ りんご音楽祭2019

                      「GAGLEの代表曲でも「屍を超えて」のライヴ映像。収録はインストバージョン」

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                      DJ Mu-R プロフィール

                      DJ Mu-R (GAGLE / Proceed Music Store)
                      仙台を代表するヒップホップグループ・GAGLEのDJ。95年暮れにターンテーブルとミキサーを手に入れDJ活動を開始。ヒップホップを軸に、ジャズ、ソウル、ディスコなどのルーツミュージック~ハウス、テクノ、ベースミュージック等、幅広いジャンルをプレイ。唯一無二の研ぎ澄まされた世界感を構築するプレイスタイルから、ヒップホップファンだけに留まらず多くの耳の肥えたリスナーを虜にしている。地元仙台のDJ’s BAR WAON、CLUB SHAFT、山形のSANDINISTAを中心に全国各地でプレイ中。18年11月に自身が店主を務める『Proceed Music Store』を仙台にオープンした。

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