秋元康が総合プロデュースするデジタル声優アイドルグループ・22/7(ナナブンノニジュウニ)。結成から8年目を迎えた彼女たちが新たなステージへ進むべく、4年ぶりに新メンバーオーディションを実施。

三度目となる今回のオーディションのテーマは、「主人公募集 あなたも主人公に。」。

22/7声優アイドルという特性を活かし、元AKB48・柏木由紀と実力派声優・竹達彩奈も特別審査員として参加するこのオーディションプロジェクトに、冠番組「22/7計算外 season2」(毎週土曜2300~、TOKYO MXBS11)が密着。

111日(土)の放送回では、前回に引き続きオーディション4次審査の模様が公開。候補生たちが奮闘する姿を、番組MCの三四郎と22/7メンバー、特別審査員の柏木由紀がスタジオから見守った。さらに22/7 OFFICIAL YouTube CHANNELでは、放送では見られない未公開映像を加えた特別版が配信された。

リーダー的存在・ゆらの決意「私が引っ張り上げる」

4次審査のレッスンは計4日間。東京での2日間のレッスンを終えた候補生を待ち受けるのは、寝食を共にしながら朝から晩まで猛特訓に挑む2日間の箱根合宿だ。ここでは19人を4チーム(ローズ、アイリス、ミモザ、ルミナス)に編成。今回は黄色いビブスのミモザチームをクローズアップする。

ミモザチームは、ゆら(東京都出身、中間成績3位)、みれい(東京都出身、同8位)、りお(東京都出身、同12位)、みや(大阪府出身、中間発表不参加)の4人で構成。まず合宿1日目の歌唱レッスンで、りおが苦戦する様子をみせる。彼女は東京でのレッスンでも歌に苦しみ涙を流していた。講師が「最初から(声が)出ないと思っちゃダメ。ちゃんと出るから」と心理面のアドバイスを送るが、りおはまだ納得いかない表情のままだった。

続く演技レッスンでは、「オーディションにかける想いを綴った台本を自分で作成し、キャラクターとなって独白の演技をする」という課題に挑む。りおがネガティブな心情を綴り、みやがコテコテ関西弁のコミカルな演技をする一方、講師から指摘を受けたのはみれいだった。「シリアスになりきれていない」という指摘に対し、みれい本人も、“笑顔で解決”ではなくつらい気持ちともっと向き合おうと決意を新たにする。

1日目最後のレッスンはダンス。課題曲は、パワフルな振り付けが特徴の『理解者』(22/73rdシングル)。ダンス経験者のゆらとりおがハイレベルなパフォーマンスを見せる中、みやは明らかに振りを覚えられていなかった。講師からも「練習しなアカンで!」と厳しい声が飛ぶ。実はみやは合宿前にコロナウイルスに感染して発熱し、ほとんど練習ができていなかった。とはいえ、「寝ながらでも(振りの映像を)見ておくべきだった」と唇を噛んだ。

それぞれに課題が生まれる中、チームを引っ張る立場のゆらも「どうしたらいいか分かんない」と複雑な心境を抱えていた。「チーム感を大事にするなら『私を!』ってしないほうがいいのかな。でも、私が大人しくなってみんながそれに合わせるのも違うと思うから。(私がみんなを)引っ張り上げて、全員でフルパワーでやるのが一番の理想」と語り、みやとみれいの底力や魅力を引き出したいと意気込む。休憩時間や自主練では、マンツーマンでみやに振りを教えるゆらの姿があった。

ダンスレッスンで容赦ない指導「練習したに入らへんな!」

夜が明けて合宿2日目の朝。スタジオではミモザチームの4人が自主練習に励んでいる。しかし、決して和やかな雰囲気ではなかった。みやはまだ振りを覚えられず、スマートフォンで映像を見ながら恐る恐る踊っている状況。りおは「今日のダンスレッスンで磨きをかけないと間に合わない」と危機感をあらわにした。

この日のレッスンは演技からスタート。前日「シリアスになりきれていない」と指摘を受けたみれいが、見違えるような迫真の演技を見せる。講師からの「今までで一番よかった」という言葉を受け、みれいの顔から笑みがこぼれた。

続く歌唱レッスンではりおが力強い歌声を響かせ、講師からは「よかったです」との評価が。それでも完璧を求めすぎて納得ができないりおに対し、講師が声を掛ける。「芸で生きていこうと思ったら、完璧は一生ない。今日より明日、良くなっていく。今の自分を超えていく」。この言葉は、りおの心に深く響いたようだった。「完璧じゃなくていいって言われて、すごく心が楽になった。考え方が180度変わった」と、りおは前向きな表情で語った。

そして、ミモザチーム最大の課題であるダンスレッスンに挑む。ここでもみやのダンスはワンテンポ遅れている。みやに対して、講師から「練習したに入らへんな! めっちゃ死ぬほど練習しないと、明日(の審査本番は)ヤバい。みやがこのチームのレベルを下げている」と容赦のない言葉が飛んだ。

不安の残るミモザチーム。2日目のレッスン終了後も、ゆらとりおがみやのサポートに回り、ダンスの自主練習に励む。4次審査本番開始まであと18時間。このわずかな時間で、果たして4人はどこまで精度を高められるだろうか?

あっけらかんと「上手さが基準じゃないなら可能性はある」

合宿レッスン終了後、講師陣がカメラの前で「今のままでは合格が厳しいかもしれない候補生」の名前を挙げた。

「厳しいのはりおさん。自分に自信が持てない感じがすごく大きくて。いいものを持っているけど、外に出てくるまで時間が掛かった」(歌唱講師・NORIKO K氏)

「みやちゃんは、人に見せる準備がまだできていないかな。まだ見てる側にいるんじゃないかな。りおちゃんはまだまだ我が強くて、『こうしなきゃいけないんだ』っていうところが強いので、そこを和らげられるといい」(演技講師・酒井玲氏)

「みやちゃんですね。1カ月前(の東京レッスン)は、速い振り付けだったのでごまかせたんですよ。でも今回はシンプルな動きで、エネルギーを出さなきゃいけない。めっちゃ運動神経も要る振り付けなので、それが浮き出てしまった」(ダンス講師・宮城友里香氏)

芳しくない評価を受けるみやだが、当の本人は「ありがたいです、みんなにお世話していただいて(笑)。上手さが基準じゃないなら、(合格する)可能性はまだあるかな?」とあっけらかん。この清々しさこそ彼女の魅力かもしれない?

柏木由紀が「努力と才能と気持ちがある」と評価した候補生とは?

ミモザチームのレッスン風景のVTRをスタジオで見守った柏木由紀は、みれいの姿に共感。「笑顔で受け流しちゃうところはすごく分かる。(私も)アイドルを長くやると、嫌なことを言われても先に笑顔が出ちゃうから。なかなか弱いところを見せるとか、悲しいときに悲しいって言うって、普通に生きていたら難しいじゃないですか。それを1日で変えられるのはすごい。努力と才能と気持ちがあるんだろうなって思いました」と評価した。

さて、番組放送後に「22/7 OFFICIAL YouTube CHANNEL」で公開された「おまけの未公開映像」には、ミモザチームの夕食の風景を収録。4人がオーディション志望理由を語ったグループディスカッションの模様も必見だ。

(おわり)
取材・文/左藤 豊

次回の「22/7計算外」は118日(土)放送。4次審査・箱根合宿でのルミナスチームに密着する。

22/7 OFFICIAL YouTube CHANNEL
第十一話 「死ぬほど練習しないとヤバい」――窮地に立たされたミモザチーム

22/7 新メンバーオーディション】

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RELEASE INFORMATION

22/7 3rdアルバム

2025年12月10日(水)発売
■商品形態(全4形態)
①完全生産限定盤A / SRCL-13440~43 / 11,000円(税込)
②完全生産限定盤B / SRCL-13444~47 / 11,000円(税込)
③完全生産限定盤C / SRCL-13448~51 / 11,000円(税込)
④通常盤 / SRCL-13452 / 2,800円(税込)

22/7 3rdアルバム

LIVE INFORMATION

22/7 ANNIVERSARY LIVE 2025

【公演会場・日時】
会場:東京音楽大学100周年記念ホール(池袋キャンパスA館)
日程:2025年12月14日(日)  開場13:15/開演14:00
      2025年12月14日(日)  開場17:15/開演18:00
【料金】
指定席:9,900円(税込)
女性エリア:9,900円(税込)
車椅子席:9,900円(税込)
【公演に関するお問合せ先】
SMLライブクリエイティブ

22/7 ANNIVERSARY LIVE 2025

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