――初のアルバム『君が君でいられるように』がついにリリースとなります。あらためてどんな作品になったと思いますか?
「メジャーデビューをしてからの1年間のすべてが詰まったアルバムになりました。今までの三浦風雅も表現しつつも、新曲では新たな姿を表現できているので、ぜひ聴いてもらいたいですね」
――レコーディングで大変だったことを教えてください。
「実は、今作のために、ひと月に6曲もレコーディングしたことがあったんです。そのスケジュールはすごく大変だったんですが、どうしても自分のこだわりが捨てられなくて、突き詰めて何時間もかけてレコーディングに臨みました」
――先行して「Call my name」が配信されていますが、すでに反響が届いているのではないでしょうか。
「この曲は青春溢れる応援歌になっているんです。皆さんが聴いていただいたときにも、夏を感じていただけるんじゃないかなと思っています。ただ、この曲の最後に“woo”という、みんなで歌えるフレーズがあるんです。ライブをしていると、まだそこがみなさんといっしょに歌えないので物足りなさを感じてしまうんですよね。早くみんなで歌えるようになりたいですね」
――きっとストリートで活動をしていたからこそ、そういった想いが強いのではないでしょうか。
「そう思います。一体感が好きなんですよね」
――さて、このアルバムには坂詰美沙子さんから楽曲提供された素敵な曲が並びますね。三浦さんの声とものすごく合っていて、感動しました。
「ありがとうございます。坂詰さんの曲、本当に最高ですよね。僕はあんなに素晴らしい楽曲を書けないので、すごく尊敬しています。坂詰さんの曲は、英語と日本語のバランスがすごく気持ちよくて、はまりがいいんですよ」
――レコーディングでは、坂詰さんからはどんなディレクションをしていただいたのでしょうか。
「僕はリズム感がないので、そこをしごかれました(笑)。それに、僕が歌っていると、“こういう歌い方はどう?”って新たな引き出しを開けてくれるんです。そこで僕も新しい発見ができるので、毎回すごく勉強になるんです」
――メジャーデビューをするなかで、様々なボーカルディレクションを受け、声に関して新たに発見したことはどんなことですか?
「自分だけにしか分からないかもしれないですが、曲によって声質を少し変えているんです。それこそ今まではひとつの歌い方しかできなかったんですが、楽曲によって、響かせる場所や、聴かせる部分が、表現という幅で使い分けができるようになったんです。なかでも「Call my name」は他の曲と全然声が違うんですよ。応援歌なので、相手の背中を押せるようにイメージをして歌うと、自然と芯が太い声になったんです。「Sunshine」は自由に、心が解き放つような広がることを意識しながら歌ったので、また違う声を楽しんでもらえると思います」
――より音楽が楽しくなってきたのではないでしょうか。
「そうですね。本当にそうだと思います」
――タイトルにもなっている「君が君でいられるように」はすごく素敵な曲ですね。
「ありがとうございます。僕が音楽を始めたきっかけが、高校を卒業したときにRakeさんの「100万回の「I love you」」をカバーさせていただいて、その動画がバズったことだったんです。それからいつかご本人といっしょに歌いたいなって思っていたんですよね。そうやって言い続けてきたものが7年越しに夢が叶い、この楽曲が完成したんです」
――すごく素敵なお話ですね。最初に聴いたときはどう感じましたか?
「Rakeさんからエールをいただいたような気がしました。これからもまた頑張っていけるような、本当に大切な曲になりました」
――この曲はRakeさんと話し合いながら作ったんですか?
「この楽曲をお願いするのが決まった時に、オンラインでやり取りをさせていただいたんです。その時に、Rakeさんが“今までどんな人生を歩んできたの?”“音楽を始めてどんな変化があった?”など、いろいろ僕に質問をして下さったんですよね。そこで僕がマシンガントークのように喋り倒した話をもとに、この曲を作ってくれたんです。それがあまりにも僕にフィットした曲になっていたので、本当に感動しました」
――しかもデモはRakeさんが歌っているんですよね?
「そうなんです!もう、自分が歌わない方が良いんじゃないかって思うくらいでした(笑)。レコーディングの時も、Rakeさんがわざわざ仙台から東京に来てくださって、ディレクションをしてくれたんです。Rakeさん節が入った部分がちらほらとあるのでそこも楽しみにしていてほしいですね」
――なかでも、“君が今理想通りの君じゃなくても間違いなんてひとつもありはしない”って、すごく素敵な歌詞ですよね。
「最高ですよね。僕はコロナ禍にデビューをしたので、夢見たメジャーデビューというものとはかけ離れたものだったんです。思うようにいかなかった自分にものすごく戸惑って、ライブも出来なくなっていって、本当にどうしたらいいんだろうって悩んでいたんです。でも、この曲の歌詞を聴いたときに、今までやってきたことに意味がないものはひとつもなかったなって思えましたし、理想通りじゃなくても、今の自分を愛してやり続けることが何よりも大事だってことに気付いたんです。本当に素敵なエールをいただきました」
――しかも、ボーナストラック「君と僕の「I love you」」では、Rakeさんといっしょに歌われているんですよね。
「はい。最初は、この1曲だけをお願いしていたんです。でも、Rakeさんが、もう1曲アップしてくれていて!どちらか選んでいいよと言われたんですが、選べなくて!」
――選べないですよね。
「本当に!この「君と僕の「I love you」」のサビのコード進行は、「100万回の「I love you」」のコード進行になっているんです。そういったからくりも楽しんでもらいたいですね」
――あと、「3月のすみっこで出会った」って、震えるくらいのフレーズですよね。
「そうなんですよね。卒業式の動画、まさに3月の動画がRakeさんと繋げてくれたので、いっしょに歌った時は、本当に涙が出そうになりました。その時に、Rakeさんは“泣くのはまだ早いから。これをもっと多くの方に響かせよう、届けようね”って言ってくれたんです。すごく素敵な現場でした」
――さて、ついに全国ツアーが始まりますね。
「本当なら、2020年に福岡、北海道、大阪、名古屋、東京でライブをする予定だったんです。でも、コロナ禍で出来なくなってしまって、この2年、いつか絶対に行くからねって言い続けてきたんです。地方のファンの方たちに早くあいたくて仕方がないんですよ。待ってもらえた分はもちろん、ライブに来たからには“幸せだったな”って思ってもらえるようなライブをしたいと思っています」
――プライベートではどんなことをしたいですか?
「僕、日本酒が飲めないんですよ」
――他のお酒は飲めるんですか?
「飲めるんです。でも、年齢を重ねていくごとに、食べ物の好みって変わっていくじゃないですか。僕も今までは焼き肉が大好きだったんですが、いまはお刺身の方が好きになってきたんです。おさかなに合うのって、日本酒だと思うんですよね。なので、26歳は日本酒が飲めるようになりたいですね」
――そしてプレイリストでは、夏が似合う曲を選んでいただきました。どのような基準で選ばれたのでしょうか。
「僕がふだん聴いている楽曲のなかで、夏が合う曲をピックアップしました。声とサウンドに爽やかさを感じられる曲が多いですね」
――三浦さんの曲も多くピックアップされていますね。
「僕が作る曲って、なぜか夏っぽい曲が多いんですよ。意識したわけではないんですが、このプレイリストにぴったりの曲が多かったですね(笑)」
――三浦さんにとっての夏曲とは、どんなものでしょうか。
「トロピカルなサウンドや、平井 大さんの「Endless Sky」のように、海の家で流れていそうな曲に夏を感じますね。リズムも跳ねているものや、夏のポップさをイメージできる曲が夏曲だと思います。このアルバムに収録している「Sunshine」や「Livin’ it up」もそうですが、野外のライブで聴いたら絶対に気持ちがいいと思うんですよ。夏に仲間と集まってワイワイやるときに流してもらったらぴったりだと思います。まだ、自分の曲がどこかで流れていて聴いたという経験がないので、その瞬間が楽しみです!」
――では最後に、読者にメッセージをお願いします。
「ついにメジャー1stアルバム『君が君でいられるように』をリリースさせていただくことができました。この1年で変わっていく心情を詰め込んだので、三浦風雅という人間を知ってもらうのにふさわしいアルバムとなっています。ぜひ聴いていただけたらうれしいです!」
(おわり)
取材・文/吉田可奈
写真/平野哲郎
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PLAY LIST空間の音楽 by 三浦風雅~夏を彩るアクティヴ&ポップミュージック ~
夏のキラキラさ、そして爽やかな風が吹くような楽曲をチョイスしました!ドライブにもぴったり、この夏を彩る三浦風雅プレイリストを楽しみください!
1.三浦風雅「Sunshine」
2.ホワイ・ドント・ウィー「Just Friends」
3.Nightbired「Its’s OK」
4.平井大「EndlessSky」
5.Baby kiy「Don’t Let Me Go」
6.FIVE NEW OLD「Summertime」
7.三浦風雅「Call my name」
8.Mrs.GREEN APPLE「ダンスホール」
9.村上佳佑「Alright」
10.I Don’t Like Mondays.「LEMONADE」
11.RED DIAMOND DOGS「Stand By Me」
12.GeG & Hiplin「Grow Up」
13.Ziggy Alberts「THE SUN & THE SEA (feat.Donovan Woods)」
14.ラウヴ「Love Somebody」
15.Leola「Let it fly」
16.Leola「GIFT」
17.三浦風雅「夏空」
18.ジェイソン・ムラーズ「The Dynamo of Volition」
19.三浦風雅「Livin it up」
レコチョク「レコログ」インタビュー メジャー1stアルバム『君が君でいられるように』をリリースした三浦風雅がアルバムや楽曲に込めた思いを語る!
DISC INFO三浦風雅『君が君でいられるように』
2022年7月13日(水)発売
通常盤(CD)/PCCA-06132/3,000円(税込)
予約限定M盤(CD+DVD)/SCCA-00132/8,800 円(税込)
予約限定F盤(CD+DVD)/SCCA-00134/8,800 円(税込)
予約限定MFスペシャル盤(CD+DVD)/SCCA-00135/17,600円(税込)
ポニーキャニオン
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LIVE INFOMIURA FUGA LIVE TOUR 2022 ~僕が僕でいられるように~
8月6日(土)横浜ランドマークホール
8月14日(日)福岡 DRUM Be-1
8月27日(土)ぺニーレーン24(北海道)
9月3日(土)梅田クラブクアトロ
9月4日(日)名古屋クラブクアトロ