──今回はGARNiDELiAのお二人に、レコチョク×USENの店舗用BGMアプリ「OTORAKU -音・楽-」の中で、オリジナルプレイリストを作成していただきました。tokuさんのテーマは「空間の音楽~The scent of autumn in window~」ということで、秋に似合う選曲になりましたね。

toku「シンプルな歌モノ中心ではあるんですけど、カフェで窓の外を眺めていて、葉っぱがひらっと落ちていく時に流れていたらカッコいいんじゃないかなと。あと、紅葉している銀杏並木を歩くもよし。ヘッドホンやイヤホンで聴きながら歩くのに最適なテンポ感のものをまとめてみました」

──ラインナップされたのは、ふだんからよく聴かれているアーティストですか?

toku「そうですね。わりと自分が車に乗っている時にかけているプレイリストに近いところから選んでいますね。爆音で聴くものではなく、リラックスしている移動空間なんかで聴いているリストです。だから、チルっぽい感じなのかな。だけど歌詞にインパクトがあるものが多いっていうのが面白いところです。それで言うと、4曲目の「I Don’t Think I’m OK」は何が言いたいんだろう?ってすごく気になると思います(笑)。1曲目の「Falling Again」は韓流ドラマのテーマ曲ですね。歌に説得力のある楽曲が多いので、BGMとして聴き流す中で、何か引っかかるものを見つけてもらえたらいいなと思います」

──そしてMARiAさんは「空間の音楽~冬の街で聴きたい音楽~」というテーマです。tokuさんの秋から冬へと季節が繋がるいい流れですね。

MARiA「ほんとですね(笑)。これは説明がいらないくらい冬の街で聴きたい曲ばかり集めました。私は音楽を聴いたり鼻歌を歌いながら街をお散歩するのが大好きなんですよ。最近は肌寒くなってきて、空気もカラッとしてきていて、冬の足音が近づいてきている感じがしたので、冬をちょっと先取りしたプレイリストにしてみました」

──冬の名曲が勢揃いしていますね。

MARiA「どの曲もカラオケで歌っていたりする、すごく好きな曲たちです。やっぱり思わず歌いたくなってしまうような、メロディーがしっかりとしている曲が好きなんでしょうね。あとは、冬は寒い分、人恋しくなったり、人の気持ちの温かさに触れたくなる季節だなと思うので、遠く離れた人を思う歌だったり、大切な誰かを思いながら街をちょっと歩くのにぴったりの曲を選びました」

──そしてGARNiDELiAの「はじめてのクリスマス」も入っていますね。

MARiA「そうなんです。ニューアルバム『Duality Code』に入っている曲で、ぴったりの曲があったので(笑)。GARNiDELiAにとっても初めてのクリスマスソングなので、ぜひ聴いてみてください」

──そのニューアルバム『Duality Code』についてお伺いしていきますが、その前に昨年、結成10周年という節目の年を迎えられて、思いを新たにされたことはありますか?

MARiA「私たちは10周年のタイミングで、お互いにソロのアルバムをリリースして、一旦ソロ活動に向かったんですね。修行じゃないですけど、外に向かって一歩踏み出してみたんです。特に私は11年間、他の方と一緒に作品を作り上げていくということをほとんどしたことがなかったので、その経験は自分たちにとってすごく栄養になったというか、成長に繋がりました。私のソロでは全曲違う方に歌詞も曲も書いていただいて、それを自分の歌で表現していくアルバムを作らせていただいて、歌の表現の幅はもちろん、詞の世界観や言葉選びなど、いろんなことを吸収させていただきました」

──tokuさんは、いろんなヴォーカリストの方との作品を作られたんですよね。

toku「はい。作曲編曲という形では関わり方は一緒なんですけど、GARNiDELiAの場合は、一度作ったものにMARiAが歌詞を書いて僕に戻して、それを受けてまた新たにアレンジを再構築するパターンが多いんですね。でもソロでやったものは、曲をお渡しして歌っていただいて、そのままミックスに持っていくというやり方だったんです。GARNiDELiAは作業工程が多いので、そういうところがGARNiDELiAのサウンドの元になっているんだろうなということを、今回再始動して改めて実感しました」

──ソロ活動を通して、改めてお互いのスロトングポイントやいいところが見えたんじゃないかと思うのですが、いかがですか?

toku「MARiAの歌や音楽に向き合う姿勢は昔から全然変わってなくて、すごく真面目なんですよ。今回のアルバムでは、歌詞の内容がすごくリアルになって、等身大の女性象が描かれているストーリーがちゃんと作れるようになったなと感じました。だから、今作はMARiAがすごく成長して帰ってきた作品になったなと思っています」

MARiA「……なんか、家族みたい(笑)」

toku「歌詞に関しては一緒に組んだ時から、“歌詞はこうやって書くんだ”みたいなことをずっと言ってましたから」

MARiA「最初の頃は、めちゃくちゃ怒られて号泣してましたもん(笑)」

toku「それがリアルになって作品に花を添えたなと」

MARiA「ぐっときた?」

toku「きたきた(笑)」

──今作『Duality Code』の制作にあたり、向かうべきテーマやコンセプトがあったんでしょうか?

MARiA「この再始動のアルバムに二人の進化した部分を踏襲させて、二人の意志と覚悟をみんなに届けたいという思いがあって。アルバムタイトルの『Duality Code』の“Duality”は二元性という意味で、この2人で生きていくのがGARNiDELiAだ、今の2人だけで作るものをとにかく届けたいんだという、決意の表れなんです。とにかく今自分たちが何がやりたくて、何を伝えたいのかという、とてもシンプルなところに立ち返って、ほんとに“自分たちが音楽をやる理由ってなんだろう?”みたいなところにまで立ち返って作っていったので、すごく楽しかったし、思いっきりやれたかなっていう思いがあります」

──そのコンセプトを象徴する曲といえばどの曲になりますか?

MARiA「やっぱりリード曲の「my code」ですね。これはリード曲を書こうと言って作った曲なので。今回のアルバムは、自分たちにとっての答えを出すアルバムにする、ということを掲げていたので、絶対に強い曲にしなきゃいけないっていう思いがあって。なので、この曲はすごくGARNiDELiAっぽい曲だと思います」

──MARiAさんはいかがですか?

MARiA「tokuさん節っていうのはめちゃくちゃあるなと思っていたんですけど、久しぶりにレコーディングで録った時に、“これこれ!”みたいな、自分の体にしっくりとフィットする感覚があって。tokuさんの歌メロを11年間歌い続けてきましたが、なんかひねくれてるんだけど、めちゃくちゃキャッチーで強いんですよね。そのメロディーに引っ張ってもらって、私の歌詞は生まれてきたんだなと改めて思いました。あともう一つ思ったのは、よりメロディーが強くなったということ。今回のアルバムはtokuさんのメロディーの強さがかなり際立ったアルバムになったと思います。しかも、今までのGARNiDELiAは音数がすごく多かったんですよ。だけど、今回のアルバムは歌とピアノだけでも成立するぐらいメロディーが強くて、それは全部の曲に言えることだなと。そういうところでもtokuさんの成長を感じました」

toku「ありがとうございます(笑)」

──“この瞬間最強で生きていたい”という歌詞が、とても強くて印象的です。ということは、“GARNiDELiAの最新が最強だ”ということですね。

MARiA「それを更新し続けていきたいですね、本当に。この曲は自分を奮い立たせる曲でもあって。やっぱりコロナ禍なんかもあって、すごく落ち込んでいる時間も多かったんですけど、2年ぶりのツアーも決まって、それに向かっていくアルバムでもあるから、自分たちに向けて書いている曲でもあるかなと思います」

──tokuさんは制作過程で新たにチャレンジされたことはありますか?

toku「先ほどMARiAが言ってましたが、今までのGARNiDELiAのサウンドはわりと音数が多かったんですけど、今回はそれを削ぎ落としてヴォーカルを引き立たせたり、ヴォーカルにかけていたリバーブ残響音的なものを減らして、もっと近くで歌っているような感じを作ることを意識しました。それは歌詞がリアルになって、より近しい感じの、想像できる感じになっていたからこそ、これをもっとリアルに聴かせたいと思って考えたことで。ミックスでもその辺は意識しました」

──改めてどんなアルバムになったと思いますか?

toku「12年目のGARNiDELiAにとって、最高のアルバムができたと思うので、ツアーにも来てもらいたいですし、これを聴き込んで新しいGARNiDELiAを“stellacage”していただけたらいいなと思っております」

MARiA「今までの私たちらしさもありつつ、変わらない私たちもありつつ、進化した私たちを感じていただけるアルバムになっていると思います。そもそもツアーで直接みなさんに伝えたいことを詰め込むアルバムにしようと、今の素直な気持ちを詰め込んだので、何はともあれ、何がなんでもぜひライブに来てください」

(おわり)

取材・文/大窪由香
写真/平野哲郎

LIVE INFO

GARNiDELiA stellacage tour 2021→2022 “Duality Code”(イープラス
2021年12月5日(日)CLUB CITTA'(神奈川)
2021年12月24日(金)Rensa(宮城)
2022年1月10日(月)DRUM LOGOS(福岡)
2022年1月15日(土)NAGOYA ReNY limited(愛知)
2022年1月16日(日)umeda TRAD(大阪)

GARNiDELiA stellacage tour 2021→2022 “Duality Code” SPECIAL FINAL!!
2022年1月23日(日)中野サンプラザ(東京)

PLAY LIST空間の音楽 by GARNiDELiA(OTORAKU -音・楽-)


空間の音楽 by MARiA(GARNiDELiA)~冬の街で聴きたい音楽~
テーマは冬。クリスマスを控えた街並みに光るイルミネーション。家族連れや恋人たちで賑わうショッピングモールやアミューズメントパークをイメージしたウィンターソングを集めました。

1.槇原敬之「冬がはじまるよ」
2.SEKAI NO OWARI「スノーマジックファンタジー」
3.広瀬 香美「DEAR . . . again」
4.中島美嘉「雪の華」
5.BUMP OF CHICKEN「プラネタリウム」
6.A夏目「東京の冬」
7.清水 翔太「冬が終わる前に」
8.the brilliant green「angel song -イヴの鐘-」
9.浜崎あゆみ「CAROLS」
10.安室奈美恵「Baby Don't Cry」
11.DOUBLE「Winter Love Song」
12.AAA「Miss you」
13.レミオロメン「粉雪」
14.GLAY「Winter,again(Single)」
15.back number「ヒロイン」
16.wacci「君とシチューを食べよう」
17.GARNiDELiA「はじめてのクリスマス」
18.BoA「メリクリ」
19.JUJU「奇跡を望むなら... Xmas story」
20.MISIA「Everything」


空間の音楽 by toku(GARNiDELiA)~The scent of autumn in window~
秋色に染まった街並みを、カフェの窓から眺めるリラックスタイム&ソングス。聴き流してもいい曲だけど、聞き直すとなおいい歌モノ中心のプレイリスト。

1.Jordan Rakei「Mind’s Eye」
2.Bazzi「I Don't Think I'm Okay」
3.Bialystocks「I Don't Have A Pen」
4.UQiYO「ソンバー」
5.Pablo Haiku「park」
6.DPR IAN「No Blueberries (feat.DPR LIVE/CL)」
7.girl in red「Serotonin」
8.イージー・ライフ「オーシャン・ビュー」
9.Deafheaven「In Blur」
10.トーキョーベートーヴェン「揺れてたブランコ (feat. 武藤 千春)」
11.SUKISHA「Sparkling」
12.MOSHI「Painting」
13.YonYon「Bridge」
14.Jessie Ware「セイ・ユー・ラヴ・ミー」
15.Hope Tala「Crazy」
16.Austin Mahone「Found You」
17.Charlotte Martin「Beautiful Life」

※「OTORAKU -音・楽-」アプリで提供される楽曲は、アーティストや著作権者、レコード会社等の都合により、予告なく配信を終了する場合があります。またソングリストによって曲順がシャッフルされる場合があります。

キュレータープレイリスト(OTORAKU -音・楽-)

DISC INFOGARNiDELiA『Duality Code』

初回限定盤(CD+Blue-ray)/PCCA-06087/4,950円(税別)

GARNiDELiA『Duality Code』

通常版(CD)/PCCA-06088/3,300円(税別)

GARNiDELiA『Duality Code』

きゃにめ限定盤(CD+Blue-ray)/SCCA-00125/9,900円(税別)
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