「ヴァレンタイン用J-POPインスト」と「ヴァレンタインデイ向けJ-POP ボサノヴァ・インスト」。どちらもヴァレンタインの季節を盛り上げるインストゥルメンタルBGMチャンネルです。Perfume「ナチュラルに恋して」、YUI「CHE.R.RY」などの恋する女性をテーマにした定番J-POPインストカヴァーと、国生さゆり「バレンタイン・キッス」や大塚 愛「さくらんぼ」などのちょっとおしゃれなJ-POPボサノヴァ・インスト・アレンジ。どちらのチャンネルもUSENが選曲した楽曲を、実績のあるミュージシャンがアレンジ、制作しています。

インストであるにもかかわらず、選曲過程ではヴァレンタインに似合う内容の歌詞になっているか?店舗で不特定多数の方が聴かれることを想定して不快になるような歌詞は含まれていないか?もチェックしていきます。またインストアレンジのBGMとして聴きやすいか?ボサノヴァ・アレンジが不向きな曲調でないか?といった点も精査しています。

「ヴァレンタインデイ向けJ-POP ボサノヴァ・インスト」では、イタリア語で「森」と「林」を意味するforesta&boscoというアーティストネームのミュージシャンが楽曲制作を手掛けています。様々な音楽ジャンルに精通し、他のアーティストへの楽曲提供や、アニメや映画のサウンドトラックを手掛けているforesta&boscoが、我々ディレクター陣とやり取りしながら、誰もが知っているあのJ-POPを、深みのあるていねいなボサノヴァ・アレンジに仕上げています。

「ヴァレンタイン用J-POPインスト」は、「USENオリジナル」などのアーティストネームにしていますが、原曲のテイストに合わせて、様々なミュージシャンがカヴァーしています。USENでは原曲の雰囲気をそのまま再現する楽曲を「カヴァー」、雰囲気を変えているいる場合は「アレンジ」としています。カヴァー、アレンジどちらの場合も原曲が表現している主題やメロディを変更しないという点は共通しています。BGMとして違和感がないようデフォルメしたり微調整することはあっても、原曲へのリスペクトを忘れないことが大切です。

こうして出来上がった楽曲を、各番組のディレクターが試聴してようやくBGMとして店舗で流れることとなります。みなさんがヴァレンタインのチョコレートを手にとる瞬間と同じように、その場所で聴こえているBGMにもその曲に携わった人たちの想いが詰まっていたりするのかもしれないですね。

(おわり)

文/野口圭太朗 (USEN)
Photo by Jessie Pearl(CC BY 2.0)

野口圭太朗 PROFILE

株式会社USEN 制作1部所属。各チャンネルの選曲、ディレクションを担当。スムースジャズやフュージョンを好み、インストゥルメンタルカヴァーやアレンジの楽曲制作ディレクションも行う。DTMにも興味あり。いまだにYAMAHA MU2000を愛用。

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