──ニューシングルの「だって今日まで恋煩い -シーズン2-」を聴かせていただきましたが、ハイテンションで熱いBMKらしい魅力が詰まった作品になっていると思います。まずは、表題曲の「だって今日まで恋煩い」から、自分たちが感じている魅力を語ってもらえますか?
三隅一輝「三隅的な推しポイントとしては、一度聴いたら耳から離れないということです! USENなどを通して初めて聴いていただく方は、特にそうだと思います! 実際、僕自身がそうで、初めて仮歌を聴いたときに歌詞がスッと頭に入ってきて、レコーディングのときは歌詞カードをほぼ見ずに歌えたぐらい、自分の中にも自然に沁み込んできた楽曲でした。なので、同じく初めて聴いてくださる方にもスッと入っていって、しかも耳に残るすごい楽しげな楽曲です。今までのBMKにはなかったタイプの楽曲でもあるので、これからBMKのことを知っていただく方には、絶対に聴いてもらいたい一曲になっていますね」
中原聡太「何回も聴けば聴くほど、良さがわかってくるスルメ曲なんじゃないかなと思います。分数も短くて2分半ぐらいしかないので、繰り返し聴くのにピッタリだとも思いますし! 作ってくれたChinuozoさんが、“好きなことをとことん突き詰めていこうよ!”っていう思いを込めてくれた曲なので、自分なりのこの曲の好きなポイントも追求してほしいです」
松岡拳紀介「この曲は、頭から<大好きです!>っていきなり言ってるんですけど、ライブだとそこでファンの方がハートを作ってくれたりするんです。そんなふうに、曲に乗せて気持ちを伝えられるのもこの曲の魅力だなと思っています」
米谷恭輔「物語が進む感じで、一の巻、弐の巻と細かくフレーズを刻んでいくんですけど、どこを切り取っても耳に残るのが魅力です。この曲のその一の巻のフレーズを使って、TikTokで商品レビューをしている人がいたり、今の時代に合った魅力もあるなと思います」
佐藤 匠「Bメロまでは割と明るい感じで歌が展開されていくんですけど、Bメロからはちょっと低めのリズムも少しむずかしい感じになるんです。僕はそこが好きで、きっとそこがこの曲のクセになるポイントなんだろうなと思います。というのも、うちの両親もBメロの部分を楽しそうに歌っているし、若い親戚もやっぱりBメロに反応するんです。うちのお父さんは、酔っ払うとBメロを歌ってますからね(笑)。だから、「~恋煩い」を聴く人たちにとっては、Bメロがセンサー的な役割を果たしているのかなって思います」
──米谷さんが「時代に合った魅力もある」と話してくれましたが、タイトルや歌詞にある“恋煩い”という言葉は逆に古めかしいというか、若い世代にはあまり馴染みがないだろうなと思いました。
三隅「恋煩いって、ふだんは使わないですね」
佐藤「アイドル界隈で、よく“沼る”とか“エモい”って言いますけど、“恋煩い”の“煩う”って、同じような意味の表現にもなるのかなーって。あまり馴染みがないぶん、言葉の聞き心地が新鮮なのも魅力的ですし」
三隅「ファンの方はすでに、“今日もBMKに煩った”みたいに、“沼る”の新しい言い方みたいに使ってくれてますね。そういう意味では、“恋煩い”とか“煩う”が先に言葉として流行って、そこから僕たちの「~恋煩い」にたどり着いてくれてもいいなと思います」
──ここからは、カップリング曲についてもその魅力を語ってもらえればと思います。まずは、「TOP OF TOP」からお願いできれば。
佐藤「僕と中原くんのどうしてもプッシュしたいポイントとしては、2人でハモっているところです! 僕と中原くんは、初めてハモりに挑戦しました!」
三隅「中原くんは、レコーディングまでの毎日、注射を打つ前の子どもみたいな顔をしていました!」
中原「今までは、ハモりをやってこなかったから(笑)。でも、今回はそのハモりを新しい一面として届けられるのかなって」
松岡「ライブで披露することになると思うから、笑っていられるのも今のうち(笑)」
──中原さん、ライブでの自信のほどは?
中原「そうですね。やっぱりハモるってなると、お互いの声を聴くことが大事だと思うんですけど、僕は相手の声を聴いているとそっちにつられてしまうので(笑)、もうほかのことは気にせず、自分だけで頑張りたいと思ってます! なんなら、耳栓もしたいぐらいですね(笑)」
──とにもかくにも、新しい挑戦をしたということですよね。
中原「はい! それに、一つひとつの歌詞には僕たちの思いも詰まっているので、そこも大事にしながら歌っていきたいと思っています!」
三隅「今、中原が言ったように、歌詞が素敵なんですよ。僕らはインディーズ時代から本当にたくさんの人に支えてもらって、今こうしてメジャーのステージに立たせてもらっています。ここに立たせてもらったからには、とにかく上を目指して、支えてくれた人たちに恩返しがしたいとか、いろんな思いが歌詞にはギュッと詰まっています。徐々にBMKにのめり込んでいく中で、この曲の歌詞の意味も深く受け止めてもらえれば、すごくうれしいなって思いますね」
──「Disconnection」は、ハードな側面もありつつ、スケール感を感じさせる楽曲です。
松岡「<黙っといてよ>とか、歌詞の最初から攻めた言葉を使っていたり、全体的にメッセージ性を感じるので、そのメッセージをしっかり伝えたいなと思わせてくれる楽曲です」
佐藤「今までの僕たちの曲は、逆風に向かって進んで、それを乗り越えていこうみたいな歌詞が多かったんです。でも、「Disconnection」の歌詞はそうじゃなくて、逆風に向かって頑張っていくのもいいけど、まずはどんな状態でも自分を信じて生きなよっていう。その上で、僕たちも頑張ってるから一緒に頑張ろうねじゃなくて、それぞれが一人ひとりで頑張るんだよっていうメッセージがすごくあるんです。こういう歌詞をもらうのは初めてだったんですけど、レコーディングのときから僕たちを成長させるためにこの曲を任されたんだなというか、こういう曲も届けられる存在になってくださいという、周りの制作スタッフからの指令なのかなって」
中原「この曲は、ラスサビの米谷がすごくいいんですよね。特に、<耳を澄ませ>のロングトーンのところ! そこを聴いて、“いいなー、うちの米谷!”って思いましたから(笑)。いつもはレコーディング前に歌割りが決まっているんですけど、この曲の<誰もが混沌の海で>から<耳を澄ませ>までのパートは、全員がソロで歌ってみてから歌割りを決めたんです。そしたら、まーほぼほぼ米谷が持ってっちゃって。仕上がりを聴いたら、納得だったんですけどね。なのでここは、“米谷、行っちゃえよ!”みたいな(笑)」
米谷「そのパートは、レコーディングのときにすごく伸び伸び歌えたんですよね。歌い終えたら、ボーカルの先生が“めっちゃ良かった! 涙ぐんじゃった”とも言ってくれて、“これはもらったわ!”って手応えを感じていましたね(笑)。今までのBMKの楽曲にはないクールさがあるけど、ライブでも映える曲だと思うし、サビのところで<ウォーウォー>というコーラスが入ってるんですけど、そこをライブでファンに歌ってもらったら、本当の意味でこの曲が完成するんじゃないかと思っています!」
──「UNITE!」は、ロックテイストとお祭り感が共存しつつ、後半はポップな一面も見せるナンバーです。この曲もまた、ライブ映えしそうな楽曲ですね。
松岡「すでにライブで披露しているんですけど、めちゃくちゃ楽しいですね。ライブで声が出せなくなって何年か経ちましたけど、この曲は手拍子ができるパートがすごく多くて、みんなと一つになった感覚になれたことがうれしかったです」
中原「手拍子なので、初めて見た人でも一緒に参加できるんです。それが、すごくうれしかったですね。みんながクラップしている姿から、楽しんでいる感じも伝わってきました」
三隅「でも、ただの手拍子じゃないところがBMKなんですよ。うちのパフォーマンスリーダーは匠で、この楽曲の振り付けをしてくれているんですけど、最初は普通の手拍子を振り付けに入れる予定だったんです。でも、匠がそれだと面白くないよねってことで、片足を浮かせながら太ももを叩いているんですよ。ちょうど、お尻ペンペンしているような感じで(笑)」
──ハンドクラップならぬ、ヒップクラップですね(笑)。
三隅「そうですね(笑)。勇気のある方は、ライブで僕らと一緒に叩いてほしいんですけど、まだそういう強者はいないですね。でも、絶対に一緒にやりたい人はいると思うんですよ。みんなでやったら恥ずかしくないだろうし、次のライブでは“みんなでやって!”って言ってみようかな(笑)」
──「だって今日まで恋煩い~シーズン2~」のリリース以降、今年後半から来年に向けては、どんな目標を掲げていますか?
米谷「今年は「~恋煩い」でゴールドディスク獲得と、日本レコード対象大賞の新人賞受賞を目標に掲げています。今はマジでそれしか考えていなくて、その先を考える余裕がないぐらいです」
中原「この前、ふわふわのかわいい子犬を飼っている夢を見たんですけど、その子犬が急に“ゴールドディスク! レコード大賞新人賞!”って、ずっと繰り返し言い出すんですよ!」
──それ、冗談じゃなくて本当の話なんですか?
中原「本当の話ですよ! めちゃくちゃ怖かったんですけど、それぐらいゴールドディスクとレコード大賞の新人賞しか頭にないんだと思います!」
松岡「僕は、夏のツアーが本当に楽しかったので、冬もツアーをやりたいですね。なんなら、秋ツアーもやりたいぐらいで(笑)」
佐藤「一年中、ずっとツアーもしてみたいよね」
中原「インディーズ時代から、基本的にライブを中心に活動をしてきたので、これからも全国各地のいろんな場所でライブを届けていきたいという気持ちは強いです」
三隅「生バンドでライブがしてみたいね」
中原「フェスは出てみたいなー。そういう場所で、自分たちがやってきたことをドカーンとぶつけてみたいなって」
松岡「来年の夏には、全国Zeppツアーを実現させたいですね!」
──そこで、ぜひ会場全体でのヒップクラップを!
全員「やりたい !!!!!!!!!」
(おわり)
取材・文/大久保和則
写真/中村 功
BMK「だって今日まで恋煩い -シーズン2-」
2022年9月21日(水)発売
O盤(CD)/VICL-37654/1,100円(税込)
ビクター
BMK「だって今日まで恋煩い -シーズン2-」
2022年9月21日(水)発売
L盤(CD)/VICL-37655/1,100円(税込)
ビクター
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