──HIROTOさんとKENTO.iさんは、この6月にお誕生日を迎えられましたね。おめでとうございます。ひとつ歳を重ねて、今の心境や抱負を聞かせてください。

HIROTO「21歳でこのグループを作って気づいたら28歳になっていて。振り返ると、逆に若い時の方が責任感があったなと思って(笑)。今はみんなに助けられているんですよ。昔は自分がなんとかしなきゃいけない、自分が引っ張んなきゃいけないっていう責任感がすごくあったんですけど。このメンバーに巡り合って、年を取るにつれてすごい楽になっていった感じがします。今年は新メンバーを迎えているので、ここ最近はちょっと楽な気持ちでやっていましたけど、ちょっとまた気を引き締めて、リーダーとしてもこのグループを引っ張っていく覚悟を持つことと、20代もあと2年ぐらいになるので、男としてもさらに磨けたらいいなと。そんな一年になればいいなと思います」

KENTO.i「そうですね、この28歳になるタイミングで新メンバーが入ってきてくれて、パパというか兄貴というか(笑)、責任感もすごい出てきたので、ひとりの先輩として、かっこいい背中を見せていかなきゃなって思いますし、シンプルに人としてもっと色気のある男になっていきたいなと思います。夢は変わらないので、今年も自分の夢に向かってコツコツ進んでいきます」

──おふたりが言っていたとおり、今年の1月に3人の新メンバーが加入して、7人体制になりました。新メンバーがどんな人なのか紹介していただけますか?まずはKEYさんから。

HIROTO「KEY……って誰ですか?」

──ははは!

HIROTO「……っていうぐらい、愛されキャラです(笑)。いちばん最年少っていうのもあって、こうやって僕らにいじられたり揉まれたりしている愛されキャラです。彼自身は仕事以外でも努力家です。大阪から東京に上京してきて、右も左もわかんないってところも、ほんと新鮮だよね。昔の自分たちを見てるような親心がちょっと芽生えるんです(笑)。どう?」

YU-TA「KEY……って?」

KEY「そのくだり、さっきやりました(笑)」

YU-TA「KEYちゃんは根っこがすごく真面目なんです。たとえば、今日はどういう取材があるから、こういうアクセサリーにしようとか、そういうことを自分でめちゃめちゃ考えて来るんですよ。1日1日をしっかり自己プロデュースしてる。もっと最年少っぽい感じなのかなと思いきや、すごいしっかりしてるから、あんまり言うことはないですね」

TAIYU「5人の時は僕が最年少だったんですけど、新しく最年少が入ったので、僕もひとつ立ち位置が変わりました。だから昔の自分を見ているような感じがあります。わからないことはちゃんと聞いてくれるし、パフォーマンスや自己表現はすごくしっかりしていて、自分よりもできた最年少だなって思います」

KENTO.i「シンプルに同じラッパーとして期待の星ですよね。5人の時に、もうひとりラッパーが欲しいってずっと思っていたので。しかも自分とは正反対なタイプなので、頼もしいですし、これからもっと俺のことを刺激してくるんだろうなと思ったら、怖さもありつつ、最高の仲間だなって思うので、いっしょにIVVYのラップでぶちかましていこうかなって思います」

──KEYさん、IVVYに参加しての意気込みをお願いします。

KEY「最年少で大阪出身ということで、ある意味型に捉われず、縦横無尽に伸び伸びとやっていけたらいいなと思います」

──MASAKIさんはどんなキャラクターですか?

HIROTO「MASAKIはオーディションの時から存在感すごくて、歌の部分で突出していたんですよ。オーディションで彼の歌を最初に聴いた時に、びっくりしました。本当に歌って生きてきたんだなっていうことが、人柄にも出てるし、オーラにも出てるというか。音楽を愛するひとりの人間として、いっしょに夢を追いかけたいなって思います。新メンバーの中でも彼がいちばん年上なので、新メンバーの中のリーダーとしてふたりをまとめてくれているなっていう印象もあるので、リーダー的にも助かります(笑)。ほんとに新メンバーですか?っていうくらい馴染んでいるので、彼には安心しています」

YU-TA「MASAKIは西の人なんですよ。で、僕も長崎出身なので、お互い“西の人間あるある”みたいな感じなんですけど、マジで“漢”なんですよね。根っこのところが結構似ていて、ふたりで話してても共感できることが多かったりして。ちゃんとビジョンを持ってるんだけど、あまりそれを表に出さないところも似てます。だからこそ、もっと表に出してもいいのになと思うところもあるんですけど、自分の中に持ってる熱い魂みたいなものは、誰よりもすごいものを持ってるなと思いますし、どんどん自己表現できる場所がもっと増えてきたら、もっといい化け方していくんだろうなと思いますね」

KENTO.i「シンプルに歌がめちゃくちゃうまいですね。今ツアー期間でリハーサルをやっている時に、MASAKIの歌を聴いていると、“うまっ!”ってなります、シンプルに。あと、たぶん新メンバーの中でいちばんMASAKIがお酒を飲むんですけど、MASAKIと飲む時は結構後半からすごい熱い話になるんで、自分も熱いモードに切り替えるんです。お互いのビジョンを話したり、“こうなりたい”っていうことをお互いでぶつけ合ったりして、めちゃくちゃ頼りがいがある新メンバーだなって思いますね」

TAIYU「何事に対してもすごいストイックなんです。MASAKIくんは歌をずっとメインでやってきた人だと思うんですけど、ダンスに対してもすごい細かく僕に対してアドバイスを求めてきてくれたんですよ。IVVYのダンスパフォーマンスに対して色々追求して聞いてくれる姿勢とかがすごいなと思って。歌だけじゃなくて、ダンスでも人を魅了できると思うので、同じメンバーとして頼もしいなと思います」

MASAKI「新メンバーとして加入して、最初はプレッシャーもあったんですけど、既存の4人が支えてくれたり、何かあった時に話を聞いてくれるメンバーたちなので、頼もしいです。メンバーの中で僕は真ん中で、同い年がいないんですよ。だから、上には甘えて、下のことは可愛がれるような存在になりたいなと思います。パフォーマンスの面では、この曲はどうしたら表現できるかなと模索しながら、今もツアーに挑んでいます。ツアーが終わった頃にひとつでも成長できていたらいいなと思うので、自分と向き合いながら頑張っていきたいなと思います」

──そしてTAICHIさんですが、どうでしょう?

HIROTO「TAICHIは持っている男です。TAICHIをIVVYに入れるかどうか、っていう話になった時に、僕は直感的に、彼がIVVYに入ったら何かが起きるぞ、みたいな勘が働いたんですよ。海外も視野に入れているIVVYにとって、海外での経験もある彼は切り札になるんじゃないかなと思っていて。経験もあって、歌もダンスもラップもこなすマルチな点も評価が高かったですし。韓国語も話せますし。とにかく彼は天然で結構抜けてるところもありますが、今後IVVYの鍵を握るキーマンだと思うので、ちょっと期待していただきたいなと思います。僕らもまだ彼の無限大の可能性に気付けてないんですが、たぶんこれから化けますよ。でも、結構抜けてます(笑)」

YU-TA「本当にその天然っていうのが炸裂してて(笑)。でも天然だからこそ、何も考えずに自然と出て来るバイブスがすごいんですよ。今回のツアーの中で、ラップチーム4人でやってる曲があって、それを俯瞰で見させてもらってる時に、本番じゃないと出ない熱量っていうのが突発的に出るんです。それを見た時に、“あ、これはすごいな”って思いました。たぶん、どんなに考えてどんなに努力しても届かないようなところに軽くいっちゃいそうな気がするんですよね。そういう才能を彼は絶対に持っている。彼の秘めたパワーに期待しているところはあります」

KENTO.i「TAICHIは天然だと言われがちで、確かにそういう部分はあるんですけど、この前話した時に、まだ話してない自分のビジョンもすごい持っているんだなと思ったんですよ。それがTAICHIのいいところで。表向きは天然に見えてるけど、中身はすっごいしっかり考えているので、最高なメンバーだなと思いました。あと、元々K-POPがすごい好きだったんですけど、TAICHIは韓国のグループにいたっていうのもあって、韓国語も話せるし、ファッションもおしゃれだし、ちょっと憧れもあります。もっとグローバルに行きたいっていう思いもあるので、そういう意味でTAICHIに期待しています」

TAIYU「初めての同い年のメンバーっていうことで、彼は僕を……」

KENTO.i「舐められてる?(笑)」

TAIYU「そう!僕のこと舐めてるんですよ。僕も彼のこと舐めてるので、お互いに舐め合ってるんですけど(笑)」

TAICHI「気持ち悪い」

TAIYU「(笑)。僕はTAICHIをメンバーというより仲のいい友達として、いっしょに仕事できてるっていう感覚でいます。本当に真面目に仕事のことを話すこともあれば、しょうもない連絡のやり取りもしていて。そういう関わり方をTAICHIとできて、いいなと思っているので、これからもこういう関係でもっともっといっしょに大きいところまでいけたらいいなと思いますね」

TAICHI「みんなが言ってくれたように、僕はたぶん、この7人の中でみんなができないことをやれると思ってます。でも、逆に歌はMASAKIのように上手くないですし、ラップもKEYのようにできないですし、この7人でいることにすごい安心してる部分があります。海外での経験があるんので、海外での仕事は絶対僕が引っ張っていきたいと思っているので、楽しみにしていてください」

──そんな新生IVVYの第一弾シングル「BLUE DAISY」は、制作の段階から皆さんで話し合われて作り上げた作品だそうですね。

HIROTO「そうなんです。今までで初めてのことなんですが、「BLUE DAISY」はタイトルから作ったんですよ。今までは楽曲があってそれに合うタイトルをつけていたんですけど、今回は先にタイトルをつけて、そのタイトルからイメージを広げていきつつ、完成まで持っていったという流れです。新体制での一枚目がどれほど大事なものか自分たちでも感じていましたし、それに対して妥協したくないという思いがあったので。IVVYというグループ名も植物が関連していて花言葉もあるので、シングルも花関連でいきたいねっていう話があがって、「BLUE DAISY」には「幸福、幸運、協力」という花言葉があると知って、“この7人でチームになって協力して、幸せを運んでいこう”としている今の自分たちにぴったりだなと思ったんです。それでタイトルを「BLUE DAISY」とみんなで決めて、楽曲プロデューサーと何度も話し合いをして、何回も直して直して直して今の形になりました」

──曲調はミディアムだけど、ダンサブルなナンバーですね。

HIROTO「幅広いジャンルがIVVYの武器ではあったんですけど、爽やかさを表現できるっていうのがいちばんの良さだと思っていたので、そのいちばんの武器である爽やかなサウンドを出したいっていう話で、こういう曲調になりました」

──歌詞は「BLUE DAISY」というタイトルから、どんなふうに広げていったのですか?

HIROTO「僕らも新体制になって初心に帰って、“いつか花を咲かせよう”という思いがあるので、そんな僕ら自身のことも書いているし、聴いてくれる方の背中を押すようなことも書いています。いろんな意味が詰まっているので、聴く人によっていろんな捉え方をしていただけたらいいなと思っています」

KENTO.i「ラップ部分には、新メンバーが入ってこの7人でIVVYを続ける覚悟と入れています。不安な気持ちもあるけれど、自分たちを信じて前に進んで頑張ろうぜって、自分たちに言い聞かせるようなラップにしました。だから、聴いてくれる人たちにも刺さるんじゃないかなと思います」

──「BLUE DAISY」は、どんな作品に仕上がったと思いますか?今作に込めた思いをそれぞれ教えてください。

KEY「最年少として、ラッパーとして、いい意味でKENTO.iくんと刺激し合えるようなラップで、新しい風じゃないですけど、今までのIVVYも大事にしつつ、新しいIVVY、変化したIVVYを届けられたらと思います。歌詞の部分でも自分の気持ちや感情と重なるところが多くて、パフォーマンスしている時も自然に感情移入できたので、その気持ちが聴いてくださる皆さんにも伝わるといいなと思います」

TAIYU「「BLUE DAISY」のコンセプトから自分たちで決めたので、楽曲が自分たちの中にすっと入ってきて馴染む印象がありました。パフォーマンスにおいても、曲と自分たちがすごいシンクロしている感じがするので、聴いていただいた方たちにも伝わりやすいんじゃないかなと思います。ツアーでも披露していたんですが、初めてお客さんの前で披露した時に、泣いてる方とか、目をキラキラさせている方とか、いろんな感情をもって聴いてくださっていたので、他の楽曲以上に自分たちのものにできている楽曲になったのかなと思います」

MASAKI「初めてこの曲のデモを聴いた時に、すごく綺麗な音で爽やかなサウンドなんだけど、その中にもメッセージ性や強い意志みたいなものがあるなと感じました。なので、レコーディングでも、爽やかで抜けのある声で歌いつつ、そこに熱い気持ちを乗せるようなイメージで、自分なりに世界観を作ろうと思いながら歌いました。ツアーでやった時に、この曲が始まると雰囲気が変わったようなイメージがあって、他とは違った世界観や力を持っている曲だなと思います。曲の力に負けないようにパフォーマンスしたり、歌を乗せたりしているので、ひとりでも多くの人に届けばいいなと思っています」

HIROTO「この曲は、いちばんの歌い出しから最後のラストサビに向けて、つぼみから花が咲いていくようなストーリーがあって、ラストサビは僕が歌わせていただいているんですが、そこは花が開いた瞬間のパートだと思っています。それを意識してレコーディングで歌ったり、ライブでパフォーマンスしているので、観て聴いてくださる方たちにも届けばいいなと思います」

YU-TA「この約2年間、世界的に暗いニュースが多かったですし、このエンターテインメントに限らず、すべての仕事において壁がたくさんある2年だったのかなと思います。まだそれが終わりきれていないところもありますが、水をやり続ける期間があるからこそ綺麗な花が咲くんだよと、頑張っている人たちの背中を押せるような曲になってほしいなという願いを込めて制作をしました。僕たちグループのこの一曲は、世界で見たら小さな一歩かもしれないですけど、この曲に携わってくれた人たち、聴いてくれた人たちにとって、小さな勇気になればいいなと思っています」

TAICHI「歌詞もメロディーも、MVも振り付けも、全部ひとつにまとまっているなと思っていて。ライブでダンスを見ていただくと楽しいと思いますし、歌詞はちょっと泣けるような感動する歌詞だと思いますし、目で観て耳で聴いて楽しんでいただけたらいいなと思います。

KENTO.i「ラップは自分たちに言い聞かせるために書きましたが、レコーディングに関しては、聴いた人が私も頑張らなきゃなと思ってもらえるように気持ちを込めてラップしたので、この曲がどんどん配信されて、いろんな人の耳に届いてくれたらいいなと思います。ひとりでも多くの人に頑張ろうと思ってもらえたら嬉しいです」

──C/Wの「Let it go」は「BLUE DAISY」とは真逆の、ラテン調のアッパーチューン。

HIROTO「このシングル1枚で7人全員の個性をどう引き出すか、ということも僕らが今回こだわったポイントでもあって。「BLUE DAISY」はメインボーカル3人が引っ張っていく曲ですが、「Let it go」は4人のラップが前に出て引っ張っていってくれる曲なんです。パフォーマンスでも今までやったことのないようなフォーメーションだったりして、新しい挑戦をしているので、この曲を通してIVVYの進化を感じていただきたいです」

──それはIVVYの新たな武器になりましたね。新生IVVYとして、これからチャレンジしたいことはありますか?

KEY「TAICHIがいるので、やっぱり世界に行きたいなと思います。せっかく経験のあるメンバーがいるので、海外に羽ばたいていけたらいいなと思います」

TAIYU「新体制としての楽曲は今回のシングルを含めてまだ3曲しかないので、この7人の魅力をもっと引き出す楽曲を、この2022年はもっと増やしていきたいです。そして、7人の新しい姿をもっと見せていきたいなと思います」

MASAKI「新生IVVYになっていろんなステージに立たせてもらいましたが、僕ら新メンバーが初めてパフォーマンスしたのがLINE CUBE SHIBUYAなので、いずれそこに帰りたいという思いがあります。なので、ステージをだんだん上にあげていきたいなと思います」

HIROTO「大きな目標としては海外だったり武道館、ドームとたくさんありますけど、今MASAKIが言ったように、まずはいろんなものを戻すことをしたいです。世の中的にはまだ声も出せなかったり、ライブの環境もまだ戻りきれていないですが、僕たちが以前やっていた場所に、この新体制でまた帰りたい。それは絶対に達成しなければならないことだと思っています。そして、この7人の可能性をいろんな人に届けていくことが、今の僕の目標です」

YU-TA「音楽は国境も超えるし、人種も関係なくいろんな方に届くと思うので、簡単な言葉にすると世界を平和にできるようなアーティストになりたいなと思います。人を救えるアーティストになりたいっていう目標でこの世界に飛び込んだので、ちょっとビッグマウスかもしれないですけど、そんなアーティストを目指したいなと思います」

TAICHI「今年は7人体制になったばかりなので、とりあえずこの1年間は形をまとめて7人の良さが出るような楽曲をどんどん作っていきたいんです。5人でいた時のIVVYの姿も見ていたので、それより人数もふたり多いので今までよりも大きい舞台に立てたらいいなと思います」

KENTO.i「この7人でまだまだもっともっと成長できると思っています。行き先さえ決まっていれば、コツコツやるだけなので、ひたすらに成長してビッグにならなきゃいけないし、この7人なら絶対にいけるっていう思いがあるので、ひたすらに頑張ります」

(おわり)

取材・文/大窪由香
写真/平野哲郎

DISC INFOIVVY「BLUE DAISY」

2022年6月29日(水)発売
初回限定盤 (CD+Blu-ray)/VIZL-2063/2,000円(税込)
ビクター

IVVY「BLUE DAISY」

2022年6月29日(水)発売
通常盤(CD)/VICL-37645/1,000 円(税込)
ビクター

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