――今回リリースされる「キミヲナクシテ」は、すべての楽器を自分でこなす天才マルチアーティスト・izkiさんが手掛けたもの。みなさんと同世代の方が作った楽曲ということで、他の楽曲とは違う印象を受けることはありましたか?

小泉光咲「他の楽曲との違いというより、こんな歌詞を書けること自体がすごすぎて。人生の積み方がハンパないというか」

大倉空人「“人生2周目なのかな?”とか思っちゃう」

――達観した世界観がありますよね。

大倉「本当にそうだし、“本当に年下!?”って。まるで大人の方がいろんな経験を経て書くような歌詞というか」

武藤潤「大人でも“思い付くのかな?”って思いますよね」

大倉「それを年下の人が書くって、どんな経験してきたのかも知りたいですし、想像でも“どこからこんなふうに思ったのか?”とか、いろいろ聞いてみたいです」

小泉「しかも、こんなに哲学的な歌詞ですからね。同じ年代ですけど、僕らわからないですもん(苦笑)。<朦朧>とか、画数多すぎてびっくりしちゃう(笑)」

武藤「<朦朧>はギリわかるだろ(笑)」

――でも、漢字では書けないかも(苦笑)。

小泉「漢字は無理ですよね(笑)」

――今、小泉さんが“哲学的な歌詞”とおっしゃっていましたが、「キミヲナクシテ」にはただ難しいだけではなく、物事の真理を突くようなドキッとさせられるフレーズがたくさん登場するように思います。みなさんが特に気になったフレーズはありますか?

武藤「<夢の中 君を待った>は、“ヤバいな”って思いましたね」

小泉「そこ、いいよね〜」

武藤「ここ、“儚いなぁ”って思いました」

大倉「僕は<崩れ落ちた この思いも 未来も 本当はどうでも良かった>っていうところ」

武藤「ああ〜、なるほどね」

杢代和人「僕は自分が歌ってるからかもしれないけど、<終わらない命に永遠の愛を かけた生活は さぞかし美味しいだろ>。“いや、(表現が)うますぎだろ!”って思いましたね。もし命が終わらなかったら、永遠に愛し続けられると思うと……なんかすごくいいですよね。でも、こうやって歌うことで、現実世界ではいつか終わりがあるってことを逆に再認識させられるような気がして。つまり、現実世界はあんまり美味しくないってことも含めて、ちょっと“ギクっ”としました」

――小泉さんや長野さん、吉澤さん、桜木さんはいかがですか?

吉澤要人「僕も<夢の中 君を待った>にグッと来たんですけど、もう1つ、<不可解な未来さえ信じて>もすごい1行だなって思いました」

小泉「僕は<血色の悪い日常に 香る コーヒーの 苦さも 嫌味に思えた>のところ。マイナスのことをコーヒーの苦さに例えているのがいいなって」

長野凌大「わかる。僕も2番のAメロ<透明なあなたの声が 一瞬の戸惑いをもって 少しずつ黒く濁っていく>っていう流れはオシャレだなと思って。1番でも<コーヒー>が登場するし、この<黒く濁っていく>の部分と色が統一されているのがオシャレですよね」

――全体の統一感とかストーリー性も素敵だなと思いました。

桜木雅哉「そうですね。1番の<乾いて枯れた瞳が 嘲笑うかのように 僕に答える>とかも、普通に考えたら、“どういうこと?”って感じじゃないですか。でも、よくよく考えていくと、歌詞の中でわかるような気がして。不思議な曲だなぁって思います」

――ファンの方たちがどんなふうに感じるのかも気になりますね。

小泉「この曲は何回も聴かないとわからないんじゃないかなぁ」

杢代「それに「青、その他」「結末は次のトラフィックライト」と、これだけ青春感の強い楽曲が続いた中での「キミヲナクシテ」って、ギャップが……(笑)。でも、“今回のげんじぶ、爽やかじゃん!”って思わせつつ、こういう曲を出すってところが、僕らっぽいよね」

武藤「確かに。やっぱり“げんじぶだね”ってなる(笑)」

大倉「ただ、この曲に限らず僕らの曲は、ファンの方たちが聴いて、自分で解釈するっていう。それが僕たちの曲の良さでもあると思うし、izkiさんが書いてくださった曲でもそれが変わっていないのがすごいと思います」

――この曲は振り付けも気になります。

大倉「割と歌詞に沿ったものになっていますね。例えば、<君>というところは相手を指していたり、<独り俯いて>では俯いていたり。結構歌詞とリンクした振りが多いので、音源だけでももちろん情景が思い浮かびますけど、僕たちの振りも合わせて観ることで、よりイメージしやすくなるんじゃないかなと思います」

杢代「普段のげんじぶのダンスと比べると、割と男っぽく、ガツガツ踊る曲でもあります。ただ、サビでは激しく踊るけど、1番と2番のAメロ部分は手だけを使った振りや、繊細な動きが多いので、強弱はあると思います。強いところは強く、儚いところは儚く……見応えのあるダンスになっているので、楽しみにしていてほしいです」

――Vol.1「青、その他」のインタビューの際、“自分たちのこれまでの活動がしっかり今に繋がってきている”という実感を口にされていましたが、その延長線上にある2022年をどんな1年にしていきたいと思いますか?

大倉「例年通りですが、とにかく止まらず。常に、ひたむきに上を目指していきたいです」

――グループとしての目標をメンバー同士で話す場があったりするんですか?

杢代「年に1回、メンバーだけで集まりますね。そこで向かっていく方向だったり、意識だったりを改めて合わせる時間というか」

――そこで共有されているものが、大倉さんが話してくれた“止まらずに、上を目指していくこと”なんですね。

大倉「そうですね。僕らはまだゴールしたわけでもなく、やっとスタートラインに立った状態だと思うんです。楽曲もだいぶ揃ってきて、昨年掲げていた“ZeppツアーでSOLD OUT”という目標も昨年末に達成できて。そこからまた新たにスタートを切るのが2022年。毎年、挑戦の年ではあるんですけど、常に上を向いて、立ちはだかる壁があったとしても乗り越えて、前進していきたいです!」

(おわり)

取材・文/片貝久美子
写真/野﨑 慧嗣

Release Information原因は自分にある。「キミヲナクシテ」

2022年4月6日(水)配信
SDR

連続配信シングル スペシャルインタビュー!
――Vol.2 「結末は次のトラフィックライト」

Release Information原因は自分にある。「結末は次のトラフィックライト」

2022年321日(月)配信
SDR

連続配信シングル スペシャルインタビュー!
――Vol.1 「青、その他」

Release Information原因は自分にある。「青、その他」

2022年312日(土)配信
SDR

Release Information原因は自分にある。『虚像と実像』

2021年128日(水)発売
初回限定盤:CD+DVD/ZXRC-20834,950円(税込)
通常盤:CD/ZXRC-2084/3,300円(税込)
SDR

原因は自分にある。 「ワンマンライブ げんじぶ空間:case.4」

9月4日(日)【福岡】Zepp Fukuoka
開場 17:45/開演 18:30
9月9日(金)【東京】Zepp DiverCity
開場 17:45/開演 18:30
9月10日(土)【東京】Zepp DiverCity
1部 開場 12:45/開演 13:30
2部 開場 16:45/開演 17:30
9月19日(月)【北海道】Zepp Sapporo
開場 17:45/開演 18:30
9月23日(金)【愛知】Zepp Nagoya
1部 開場 13:45/開演 14:30
2部 開場 17:45/開演 18:30
9月24日(土)【大阪】Zepp Namba
1部 開場 13:45/開演 14:30
2部 開場 17:45/開演 18:30

ワンマンライブ げんじぶ空間:case.4

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