今季は、デザイナーらが「窓の外に見たい」と願う街の景色を想像して発信した、いわば新たなアンブッシュファッションのミックステープだ。
ほとんどがユニセックススタイルで、シルエットはこれまで以上にゆとりのあるものになっている。
アンブッシュロゴをあしらったドルマンスリーブのメカニックシャツは、よりワークウェアのシルエットに仕立てられ、逆にデニムはスポーツウェアとのハイブリッドとなっている。
ライダースジャケットは、デニム生地でリメイクされたクラシックなモーターバイク型、ジップアップジャケットは、奇想天外なカラーコンビネーションで、ジーンズはナイロンを継ぎ合わせた新しいフォルムとなった。
ナイトクラブやレコードレーベルにインスパイアされたノスタルジックなグラフィックをあしらったボウリングシャツや⻑袖シャツは、渋谷をレイブ&ハウス音楽の中枢にさせた当時のカルチャーを鮮明に思い起こさせるデザインになっている。
丈の短いものやサイドが調節可能なスタイルのジャケット、また代表作の着物仕立てのジャケットなども揃え、コレクションのキーテーマである「ミックス&マッチの可能性の拡大」を反映した様々な仕立てが見られる。
ジュエリーはすべて日本製で、アンブッシュの原点でありユン がとことんこだわるポイントだ。
90 年代のインスピレーションをサイズアップさせた巨大なボールチェーンのチョーカーは、クラシックなボールチェーンをひと捻りし、ゴールド、シルバー、またレインボーカラーのイオンコーティングで仕上げている。
連なるハート型パドロックは、ゴールドとシルバーのチェーン、リング、ブレスレット、レザーチョーカーに施されている。
色とりどりのピルやキノコのチャームは、チェーンや安全ピン型イヤリングに可愛らしくぶら下がっている。
ハートバッグは大小様々なサイズで展開し、ブラックのボンデージレザー、ピンク、デニム、そしてパドロックをそのまま大きくしたようなわん曲型の金属製の持ち手が、素材と色調を反映する。
柔らかなねじりクラッチはブラック、ピンク、グリーンの 3 色展開となり、アクセサリーも同色となっている。
「A」フラップバッグは普段使いに便利なデイタイム向けの大判サイズで、ブラックレザーとレッドレザーの 2 色展開。スモールサイズはさらに色を増やして展開予定だ。
クロスボディー、キャリーオール、ウェストバッグのどれもが実用的なレイブ精神に相応しい品揃えとなっている。
東京の人々が、毎月ワクワクしながら手に取るファッションと音楽雑誌から影響を受け、自分たちらしいスタイルを作り上げていったように、ユンもまた「大好きなこの街のファッションアイコンらを参考に、何にも変えがたいアンブッシュならではのスタイルを創造していく」という。
AMBUSH®︎が 23年春夏プレコレクションを発表
「AMBUSH®(アンブッシュ)」2023年春夏プレコレクションは、止まるところを知らない東京の進化そのものだ。
クリエイティブ・ディレクターYOON(ユン)は、日本人の混ざり合う実験的ファッションにおける自由度とスピード感を常々肌で感じているという。
アンブッシュは、その精神について、今シーズンを通して、過去の代表作を思い起こすとともに新たなシルエットを探究した。
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