Hey! Sɑy! JUMPがライブツアー「Hey! Sɑy! JUMP DOME TOUR 2025-2026 S sɑy」の東京ドーム公演を12月29、30、1月1日に開催した。
11月26日発売の12thアルバム「S sɑy」を携えて12月13日からスタートしたこのツアーは、「S sɑy」のシンフォニックな世界観を反映させた、ドリーミーでファンシーな内容に。この記事では1月1日公演の模様をレポートする。
会場に入ると、実際に水を使用した噴水が7つアリーナ内に設置され、ステージ横には光で描かれたユニコーンが鎮座。神聖で穏やかな空気で満ちていた。ライブが始まると噴水も舞台装置になるというダイナミックなセット使いだ。さらにステージセットは、古代図書館がモチーフになっており、約15メートルの高さの時計台と螺旋階段を中心に、左右に広がる本棚には約1000冊の本が収納されるなど、細部にまでこだわりが光っていた。
なおステージセットおよび演出は、メンバーの有岡大貴が手がけた。今回もグッズとして制御ペンライト(FreFlow)が導入されており、ファンの持つペンライトが映像や楽曲の演出にあわせて色とりどりに点灯。文字通り東京ドームを埋め尽くすファンも演出に加わり、ライブを共に作り上げていく。
豪華絢爛でダイナミックなオープニングで始まったライブは、序盤から花道やトロッコを使い、ファンとコミュニケーションを取ったり、メンバー同士のアドリブが見られたりと、楽しげに進んでいく。ラランドのサーヤが作詞作曲を手がけた「SUPER CRUISIN'」で航海へと出発すると、7人は古代図書館にたどり着く。そこでは「encore」をはじめとするアルバム収録曲が、さまざまな演出とパフォーマンスで届けられていく。「GHOST」ではビジョンに映る映像を加工したり、制御ペンライトを活用して客席にゴーストを登場させたりと、会場すべてを使って楽曲の世界観を描き出す。
西部のムードをたたえた「cowboy」では、カウボーイ風の衣装に身を包んだメンバーが、木箱や木樽に腰掛け、勇ましくも軽やかにパフォーマンスした。さらには「さ」や「わっしょい」のコールが飛び交ったお祭りソング「MATSURI☆FEVER」や、伊野尾慧がW主演を務める1月期ドラマ「50分間の恋⼈」の主題歌「ハニカミ」も披露され、現在のHey! Sɑy! JUMPをさまざまな角度から見せてくれた。
前作「H+」同様、Hey! Sɑy! JUMPそのものを表しているアルバム「S sɑy」だが、“新たなエッセイ(試み)”という意味も込められており、ライブでは初めてとなるオーケストラとの共演も。
下村陽子が作詞作曲を手がけたアルバムの1曲目「S sɑy -Sinfonia-」から始まったオーケストラブロックでは、指揮者を含め総勢32名によるオーケストラ“S sɑy Orchestra”がステージに登場。「DEAR MY LOVER」や「愛よ、僕を導いてゆけ」を優雅に、ときに情熱的に届けていった。ただし、このステージはHey! Sɑy! JUMPメンバーが、オーケストラの圧巻の演奏に埋もれることのない歌唱力やパフォーマンス力を手にしているからこそ成立させられるもの。デビュー19年目に突入した彼らは、これまで培ってきた表現力やスキルを最大限に使い、圧巻のステージを見せた。
「新年あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします」と新年ならではの挨拶から始まったMCでは、有岡が「みんなとこうして新年の挨拶できるなんてうれしいね」と切り出したことをきっかけに「うれ“しんねん”でございます」「なんだか今日はたの“しんねん”ですね」と新年ギャグが飛び交う。
また前日にカウントダウンコンサート「COUNTDOWN CONCERT 2025-2026 STARTO to MOVE」が行われたことから、他グループとのエピソードも飛び出した。「先輩たちから受け継いだものは引き継いでいかないと」という思いで、これまで少年隊の植草克秀が行っていたケータリングエリアでの「年越しそばを食え」という声かけ係を担った有岡は、「なぜか横尾(渉)くんと加藤(シゲアキ)くんには言えなかった」と明かす。
またtimeleszの篠塚大輝に声をかけた際は、篠塚が松島聡と食べると言っていたものの、松島はすでに食べており、篠塚が一人で戻ってきたというエピソードも明かした。
また伊野尾慧は、カウントダウンコンサートで「encore」歌唱時に、「除夜の鐘カンカン」と大晦日らしいフレーズを織り込もうとしたが、うまく入れられなかったと反省。その気持ちが残っていたため、今日のライブでは「一富士二鷹三“カンカン”」と威勢の良い挨拶に織り交ぜたことも告白した。
また着替えのため、髙木雄也と八乙女光が2人で年男トークをしていた際、八乙女がXを始めたことを発表。するとXの先輩である薮宏太が加わり、「リポストとかしたらいい」「誰も傷つかないようなXを心がけよう」とアドバイスを送る。さらに薮がXの使い方を伝授していると、いつのまにか高木も八乙女も着替えに向かってしまい、薮は一人ステージに残される。すると薮は、フリフラは未設定だと緑になるという話から、“メンバーカラー黄緑”に仲間ができた(timeleszの原嘉孝)という話へと次々と展開。他のメンバーから「薮くんの漫談って、ずっと聞いていられる」と絶賛された。
すると突然、有岡が知念侑李に向かっって「知念、今日しゃべったっけ?」と話を振り、知念も一人で漫談をすることに。無茶振りにもかかわらず、知念は一人で花道を進みながら「2026年の目標は立てましたでしょうか? 今を見つめ直し、自分が何をしたいのかを考えましょう」と自論を展開しながら話を転がした。戻ってくると、他のメンバーから「ブラボー!」「いいもの見せてもらった」と賛辞が贈られるなど、MCでもしっかりメンバーの個性と、7人のバランスの良さを感じさせた。
山田涼介は「2026年の幕開けをこうしてファンの皆様と迎えられることは本当にうれしいです」と喜びを語ったあと、「期待してください。Hey! Sɑy! JUMP、みんなのことをもっともっと笑顔にしますので。これからもついてきてください」とこの先も変わらずにエンタテインメントを届けていくことを約束。
また薮は、2026年にグループが20周年イヤーに突入することに触れ「みんなが求めてくれる限りは一丸となって続けていきたいと思いますので、これからもよろしくお願いします」と未来を見据えた。アルバム収録曲「Serenity」で彼らは<夢は枯らすモンじゃない><繋ぐこの手あれば 無敵って思うから>と歌っている。
まさにファンとの時間を大切にし、現在もなお挑戦し続けるHey! Sɑy! JUMPだからこそ手繰り寄せられる未来があるのだろう。
取材・文/小林千絵
