BLUE BLUE BLUEは沖縄出身のKarin、Mion、Hanaの3人からなるダンスボーカルグループだ。2022年4月27日に配信シングル「Colorful Days」でデビューし、沖縄を拠点に各地のライブハウスやイベント、配信ライブなどで経験を重ねてきたが、8月3日には2nd デジタルシングル「Favor」をリリースした。
7月18日、BLUE BLUE BLUEとして初となるワンマンライブが開催された。彼女たちのライブを心待ちにしていたファンの熱気のせいだろうか?フロアとステージがいつも以上に近く感じられた。
ぐっと溜め込んだ力を一瞬で解き放つようなダンス、スムーズなスイッチボーカルとケレンみのないラップが絡み合う「Colorful Days」、夏らしく朗らかでラブリーな「ハートoハート」、彼女たちがロールモデルに挙げるBLACK PINKを思わせる「Magic」といったオリジナル曲ではその完成度の高さに感嘆させられたし、「チープシック」や「Sweet Escape」など彼女たちの前身プロジェクトたるDEVIL NO ID時代のレパートリーはパラレルワールド的な世界観でセットリストのアクセントになっていた。
個人的にこの日いちばんのトピックスだったのは全編英語詞のR&B楽曲「The Weekend」。こちらは韓国のシンガー、BIBIのカバーだが、このチャレンジングな楽曲も難なく乗りこなしていて、加えてオリジナルに対する憧れやリスペクトを伝えようとする姿勢も好ましく思えた。
ライブ中は務めてクールに振る舞っていた彼女たちが、うちなーぐちを交えたMCでは年相応に無邪気な一面を覗かせていたり、イントロが流れ出した瞬間のまっすぐで揺るがない眼差しも印象的だった。
まるで青春ドラマのようにスパークルな「Spotlight」は、彼女たちの等身大を切り取ったように感じられたし、ポーカル、ダンス、ラップ、トラック、全てが高い次元で渾然一体となった最新曲「Favor」、ブリンブリンな「Spaceship」までライブ終盤のセットではスパートと呼ぶにふさわしいパフォーマンスを見せつけた。
アンコールのMCでは「初ワンマンライブを下北沢SHELTERでやれたということに本当に感謝です。やっぱり長いブランクがあって、久しぶりにライブをやることが不安で。初ワンマンをどうやったらみんなに楽しんでもらえるのかっていうことを3人でむちゃくちゃ考えて……一発目からぶっこんでいくか!っていう感じでセトリも決めて。それから結構短いスパンで練習して、その熱意を伝えたいっていう想いでやってきたので今日はそれが届いていたらうれしいなと思います」と、初ワンマンに辿り着くまでの胸のうちを語っていたのだが、そのまっすぐで前向きな気持ちは会場のオーディエンスにもちゃんと伝わったに違いない。
2022年の夏、初ワンマンライブを無事フィニッシュしたKarin、Mion、Hana。好奇心に満ちた彼女たちの旅路はまだまだ始まったばかりだ。
(おわり)
取材・文/高橋 豊(encore)
写真/森 久
DISC INFOBLUE BLUE BLUE「Colorful Days」
2022年8月3日(水)配信
B3 MUSIC
こちらもおすすめ!
-
Girls²が夏を彩る7th EP「Shangri-la」をリリース!――隅谷百花、小川桜花、増田來亜 インタビュー
encoreオリジナル -
しおんあい「夏のスパンコール」インタビュー――<今はもう君も思い出だ>と前を向く心境
encoreオリジナル -
GENIC『Ever Yours』セルフライナー・インタビュー/西澤 呈と小池竜暉のサウンドメイキング
encoreオリジナル -
湯木慧『W』インタビュー――音楽を作ることも絵を描くことも、服を作ることも全て生きることから発生し、発生したことで生きる感情を揺さぶる
encoreオリジナル -
honoka(lol-エルオーエル-)――I just wanna celebrate!!~KMプロデュースのソロ第3作「celebrate」インタビュー
encoreオリジナル -
PassCode「Freely/FLAVOR OF BLUE」インタビュー――出会ったことのないボーカルライン
encoreオリジナル