──今回は、現在オーディションが進行中の『NFT IDOL HOUSE』について、いろいろと話していただければと思います。まず、すぅさんがアイドルグループをプロデュースしてみたいと思ったきっかけを教えてください。

「“アイドルプロジェクトがやりたい!”と思い始めたのは、2年ぐらい前です。いろんなアイドルさんに歌詞を提供させていただく機会が増えて、“せっかくならしっかり勉強して、そのグループのメンバーに相応しい歌詞が書きたいな”と思ったんですよ。それでライブに行かせていただいたりする中で、どんどんアイドルの現場が好きになりました。そして、“アイドルってかわいいだけじゃなく、かっこいいな、素晴らしいな”って思うようになったんです。同じ事務所に所属しているアイドルグループのレッスンも見せてもらったり、メンバーと話をさせてもらったりして、キラキラしているだけじゃないアイドルの良さも知りました」

──「アイドル×NFT」というアイデアは、どこから生まれたんでしょうか?

「日本テレビさんのNFTに携わっているチームとお会いする機会があって、私もNFTに興味があったこともあって、一緒にやろうという話になりました。そこから本当に急ピッチで進んで、2022年の9月末ぐらいからプロジェクトが始動した形です」

──そもそも、すぅさんはアイドルへの興味は?

「モーニング娘。さんの世代なので、「恋愛レボリューション21」などのヒット曲は知っていましたし、服を真似したりしている時期もありました。でも、疎いほうだったと思います。もともとの私はパンクロックとかのバンド系で育ったので。でも、そんな私の概念をアイドルは変えてくれました。さっきも話したように、作詞を依頼していただいたことをきっかけにライブなどの現場に通い、感動をもらって、アイドルの素晴らしさを知りました。だから次は、私がアイドルをプロデュースして、昔の私みたいにアイドルをあまり知らない人にもアイドルの素晴らしさを伝えたい。今は、そう思ってこのプロジェクトに臨んでいます」

──特に感銘を受けたアイドルを教えてください。

「アイドルを見るたびに感動するんですけど、PASSPO☆には衝撃を受けました。かわいいし、かっこいいし、活動の途中からはバンドもやって。みんなストイックで、レッスンでも汗をたくさんかいていて」

──現在オーディションが進んでいますが、どういうアイドルグループを作ろうと考えていますか?

「グループのコンセプトは“孵化”で、実はグループ名も思い描いているものはあります。イメージは、かわいらしくて美しいけど、どこか芯があって強い女性です。しなやかというか、柔軟性があって、でも筋が通っている女性アイドルグループを作りたいと思っています。人はそれぞれ個性があって、誰しもが何かいいものを持っていると私は思うんです。それをプロデューサーとして見つけてあげたいし、世界に知ってほしい。そのためにも、私は頑張る女の子の味方でいたいし、応援する自分でいたいですね。私は、それぞれ一人ひとりが素晴らしくて、替えの効かない存在なんだということを伝えたいなと日頃から思って発信しているので、その思いとNFTの相性もいいなと思います」

──NFTというものは、「世界に一つしかない代替不可能なデジタルデータ」ですからね。そのNFTと今回のアイドルプロジェクトは、どのようにリンクするのでしょう?

「デビューメンバーが決まったら、その子たちに合わせたイラストが約5,000体販売される予定になっています。もちろん同じ絵は一枚もないので、一つの絵の保有者は世界で一人だけです。その絵を保有することで、密着映像が見られるチャンネルにアクセスできたり、ライブのチケットを優先的に購入できるような仕組みを作りたいと思っています。NFTなしでも楽しめるアイドルでもありつつ、NFTをプラスするとより沼れる感じですね。イラストは、あおいあめさんという、すでにNFT界隈では人気のある方にお願いしています」

──今回のアイドルプロジェクトをきっかけにNFTを知ったり、触れたりする人もいると思います。

「私自身、もっと勉強しないといけないなと思っています。このプロジェクトをきっかけにNFTを知る人とも、一緒に学んでいくことができたらって」

──楽曲の方向性やルックスやキャラクターのバランスやトーンなども、アイドルにとっては重要なポイントです。思い描いているイメージを言葉にするなら?

「ざっくりとした言い方をすると、“少女から大人になる途中の儚さ”をヴィジュアルでは出せたらいいなと思っています。あどけなさややんちゃさもあるけど、女性の美しさも表現できるグループでいたいです。楽曲は、エモーショナルなダンスミュージックをベースに、少しずつ振り幅を広げていけたら。メンバーに関しては、自分はアイドルであるという自覚を土台に持っていると同時に、アーティスト志向を持っている人を思い描いています」

──アーティスト志向を持っているというと?

「こんなふうにしたらもっと良くなるとか、ゆくゆくは歌詞を書いてみたいとか、ダンスについても意見を言ってくれたり、そういう自分の意志を持っていてほしいということです。その上で、アイドルという職業、自分がやっていることを好きでいてほしいなと思っています」

──すぅさんがプロデュースをするということで、音楽的な部分への期待は大きいです。

「ありがたいことに、私が作った歌を歌いたい、パフォーマンスしたいと言ってくれている女の子がオーディションに参加してくれています。ただ、私が自分一人で作るのではなくて、いろんな人のアイデアをもらって、みんなで育てようという意識が強いです。だから、気になっているクリエイターさんや好きなアレンジャーさんに声をかけて、一緒に楽曲を作っていけたらと思っています」

──オーディションは着々と進行中ですが、すぅさん自身は今どんな心境ですか?

「オーディションに参加してくれた人は全員応援するし、みんなの夢が叶うまで味方でいたいという気持ちなんですけど、どうしても合否をつけなきゃいけないじゃないですか…。それが苦しいし、これから先の審査で自分は耐えらえるのかなって(笑)」

──どんな応募者がいますか?

「オーディションに応募したことを、お母さんに言っていないという子がいました。自分もバンドを組むことをお母さんに言っていなかったので、そのときの感情を思い出しちゃって。きっとこの子は、お母さんに怒られるかもしれないってハラハラドキドキしながら、でも“やる!”って決めて応募してくれた。そんな想像をすると、もう愛おしくて。ほかにも、“これが最後のオーディションです!”って子もいるし、絶対に成功したいという強い気持ちを持っている子、自己アピールが得意で自分の長所を伝えてくる子。逆に短所を伝えてきて、このプロジェクトを通して成長したいというストイックな子もいました。そういう子たちに私自身が刺激を受けているし、、もう全員合格にしたいぐらいで(笑)」

──すぅさん自身もアイドルグループのプロデュースという新しい経験を通して、ここからまた変化していくような気がしています。

「本当に初めてのことばかりなので、自信を持ちながらも自分も学ばせていただくスタンスで、みんなと同じ目線でやっていきたいと思っています。これまでの自分の経験を伝えながら、合格したメンバーとたくさん話をして、彼女たちの気持ちを代弁するような歌を作っていきたいですね。アイドルって、基本的にタイムリミットがあるフォーマットだと思うですよ。だったら、そのタイムリミット内でどれだけ輝けるか、人の心を動かせるか。最初から全力疾走して燃え尽きるぐらい、かっこよくてかわいくて、強く美しく儚いアイドルグループになってほしいです。儚いからこそ一瞬一瞬を大事に生きて、自分を思いっきり表現して、自分が素晴らしいアイドルであることを世間に証明してほしい気持ちもあります。自分を愛し、人を愛し、みんなに愛されるグループでありたいですね。新しい風をビュンビュン吹かせていきます!」

(おわり)

取材・文/大久保和則
写真/野﨑 慧嗣

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