──まず、劇場アニメ『劇場版 転生したらスライムだった件 蒼海の涙編』(以下『転スラ』)の挿入歌に「レンアイノー」が起用されることが決まった際の心境を聞かせてください。
花宮 ハナ「リリイベ終わりに、スタッフさんが楽屋に来て…“よし、帰るぞ”ってタイミングで発表されたんですよ!」
吉乃 櫻「私も“え! こんなところで?”と思いました(笑)。こういう感じで発表されるんだなって」
花宮「だから、最初は“え? そんな嘘みたいなことがある?”って感じだったんです。だって、『転スラ』ですよ?」
桜野 羽咲「ランティスさんオフィスの受付に置いてあるリムルの大きな置き物を見るたびに、“歌いたいな”って拝んでいたからね」
花宮「特に詩音はアルカナが始まる前からずっと好きで、“転スラはいいぞ!”という話をいつもしてくれていたから…」
相田 詩音「ARCANA PROJECTに加入する前から漫画で読んでいました。ARCANA PROJECTになって、“レーベルがランティスさんってことは、もしや『転スラ』ではないのか?”と思って。同じレーベルのアーティストさん方が主題歌や挿入歌を担当されているのを見るたびに、どんな形でもいいから、いつか仲間入りできたらいいな…と思っていたので、すごく嬉しいです!」
蔀 祐佳「私はあまりにも衝撃すぎて、情報解禁されて世の中に発表されるまで実感がなかったです。ずっと、“本当なのか?”という気持ちで過ごしていて。レコーディングした時も、新アー写を撮った時も、全然実感が湧かなくて…」
──ずっと疑っていたんですね?
桜野「そんなドッキリってヤだ(笑)」
蔀「やっと世間に発表されて、ファンの皆さんが“すごいね!”と言ってくれて、先日、試写会で実際に劇中で流れているのを観て、やっと100%信じられました。“本当に流れてる!”って嬉しくなりました」
吉乃「私もあまり実感は湧いていなかったんですけど、やっぱり試写会を観させていただいて、すごく素敵な形で曲が流れていたので嬉しかったです。私は兄とよくアニメの聖地とか、イベントとか、いろんなところに行っていたんですけど、各地で『転スラ』を目にしていたので、兄も“まさかこんな日が来るとは思わなかったよね”と言っていて…」
桜野「どんな感じで?」
吉乃「天井を仰いで“マジか…”と言って、感動していました」
花宮「妹が『転スラ』の曲を歌うことなんて人生でないもんね」
桜野「うちのお兄ちゃんも驚いてた!」
花宮「そうだよね。うちの弟もびっくりしてる。アニメを見てたから」
天野 ひかる「私も兄弟じゃないですけど、中学生の時に“転スラ、マジで面白いから絶対に見て”って教えてくれた友達のことを思い出して…当時、アニメ一期を見てみて、すごく面白いと思ったんです。その子に“ねえ、すごくない?”ってLINEしました」
桜野「可愛い! ドヤってる」
天野「(笑)“絶対観に行くから!”と言ってくれて、すごく熱い気持ちになりました」
──まだアニメを見たことがないという方に『転スラ』の魅力を教えてもらえますか?
相田「まず、キャラクターがすごく魅力的というのは大前提として、主人公のリムルの性格がすごく強いんです。心が広くて、平等な目線で物事を見ていて。自分の強さを自分のためではなくて、周りが幸せになるように使っている、すごく前向きな作品です。いろんな種族を超えて、たくさん仲間を増やしていくところも良くて。いろんな価値観を持った相手に対しても、“まずは対話してみよう”というスタイルなところが参考になりますし、決して、暗い気持ちにはならないです」
花宮「わかる。快活だよね」
相田「そうなんです。いろいろ言いましたが、それが言いたかったんです!」
天野「リムルはそもそもチート級にパワーが強いのに、その強さでみんなを制圧して支配するのではなくて、わかってあげるためにパワーを使っていて。リムルの優しさで国を創っていくのがとても素敵だと思いますし、良い意味で“転生もの”の王道でもあって。誰でも気軽に見れて、老若男女に愛されるような作品だと思います。例えば、“なにかアニメを観たいんだよね”という人にも一番最初におすすめできます。笑えるところは笑えて、バトルはハラハラしますし、ほのぼのしていてキャラクター同士のまったりした会話も見ていて楽しくて、本当に悪いところが一つもない、良いアニメだと思います」
──ありがとうございます。
──そんな『転スラ』の挿入歌として書き下ろされた「レンアイノー」を受け取った時はどう感じましたか? 楽曲提供はFURUITS ZIPPER「わたしの一番かわいいところ」でお馴染みのヤマモトショウさんです。
桜野「最初からどのシーンで流れるかは聞いていたんですけど、その前情報が“ゴブタ(お調子者のムードメーカー。ゴブリン)のデートシーン”だったんです(笑)。“え? ゴブタがデート? 逆に未知数だな、これが『転スラ』で流れるのか? どう繋がっていくんだろう?”って最初は思いました。作品を観るとなんの違和感もないですけど、最初に受け取った時は、“どんなふうに流れるんだろう?”と思いました」
花宮「個人的にはヤマモトショウさんにいつかアルカナの曲を書いてほしいと密かに思っていたので、それが叶ってとても嬉しかったです。ただ、ヤマモトショウさんもいろんな楽曲があるじゃないですか。“どういう感じかな?”ってワクワクしていたら、可愛らしいけど可愛らしさだけではない、甘すぎない感じがあって。歌詞もすごくキュートだけど、キュートすぎない、みたいな。いちオタクとして、“ふむふむ、こういう感じのヤマモトショウか”みたいな顔をしちゃったんですけど、この曲を歌う自分が想像できなかったのが第一印象でした。“どうやって歌おうかな?”というのは、個人的には頭をかなり抱えて挑みました」
蔀「私は前(リルネード)の活動でヤマモトショウさんにたくさん曲を書いていただいてたので、ずっとアルカナにも書いてほしいと思っていました。それが、なんと、まさかの『転スラ』の挿入歌で実現して! 仮歌を聴いた時に、“わ、ヤマモトショウの音だ”と思って、すごくテンションが上がりました。でも、やっぱりみんなと一緒で、“ヤマモトショウさんの曲って感じで可愛いけど、これがどういう風に使われるんだろう?”と思っていて。歌ってからもどういう感じで馴染むのか…もしかしたら馴染ませないのか?とも思っていたんですけど、すごくいい場面で使っていただいて、本当に嬉しいです」
吉乃「この歌詞の中の女の子がすごく可愛い子だと思いました。だから、もしデートシーンで流れて、そのイメージとして曲が使われるんだったら、“ユラ(劇場版に登場するカイエン国の巫女)はどんな女の子なんだろう?”というのがすごく気になって。恋愛に悩む乙女な女の子かな?って想像していました」
──天野さんはどうですか?
天野「TikTokでバズりそうな今っぽい曲だと思いました。アルカナも可愛い曲を歌わせていただいたりもしているんですけど、今まで歌ってきた可愛いとは違うアプローチになりそうだと思ってワクワクしました」
相田「私も“ARACANA PROJECTがこんなにイマドキKAWAII曲を歌う日が来るなんて!”と思いました。自分が歌っているところも想像できなければ、みんなが歌っているところも想像できなかったです」
桜野「私、レコーディングの時にほんとうに驚きました。“え? 誰がブースに入ってるんですか?”って(笑)」
──(笑)。では、レコーディングはどんな女の子をイメージして歌いましたか?
吉乃「いじらしい気持ちは表現されているけど、性質としては真っ直ぐな女の子。結構、邪念なしの感じです。真っ直ぐに恋に悩む女の子を想像していました」
蔀「私は、すごく素直ってわけではないというか…若干、あまのじゃくな部分があるのが逆にとても女の子らしいなって感じました。“女の子ってみんな、こうだよね”と思いました。すごい可愛らしいというか、等身大っていう…」
桜野「わかる。レコーディングの時に、みんなで“女の子が恋バナしているような喋り口調で歌おう”という話になって。女友達の前だったら素直に言うんだけど、好きな人の前だとあまのじゃくっていうか…ちょっとツンデレな感じになっちゃう女の子なのかな?って。恋バナっぽい感じだから、可愛く歌うというよりは、愛らしく歌う、みたいな。“話しているように歌えたらいいよね”というのは、レコーディング前にすり合わせながら挑みました」
天野「そう、素直になれないピュアガールなんです。最後に<しばらく動かすつもりはないけどね>の後に、もう一回、<ないけどね>って言うんですけど、そのツンとしてる感じ…。好きな人の前では強がっているのが可愛いですけど、 2番ではまだ自分はたどり着いていない、初めての感情に戸惑っている感じもとても可愛いと思って。“もしかして、ゴブタとユラはこういう素直になれない関係なのかな?”みたいなことも想像して楽しんでいました」
相田「私も全く一緒です。女の子同士がワチャワチャと恋バナしている感じの賑やかさ。女の子同士の会話ってテンポ感が早いんですよ。畳みかけるようにコロコロ表情が変わる感じをこの曲の中で表現したいと思っていました」
──先ほど、羽咲さんが“誰が歌っているのかわからない”と言っていたのは…?
桜野「あははは。詩音です。スケジュール的には、詩音が歌っているのはわかっていたんですけど、“誰がこの中にいるの?”みたいな声が定期的に聴こえてきて!」
相田「大変だったんですよ。過去一に苦戦したレコーディングでした。もふくさんがディレクションしてくださったんですけど…」
桜野「熱血系でね(笑)」
相田「私、油断すると、お姉さんぽい感じになってしまうので。“この曲はそういう要素を一切入れてほしくないし、ピュアな感じを表現したいから、年齢をすごく下げて!”と言われて、私が思う今時KAWAIIでレコーディングしてみたんですけど、“詩音はまだ足りない”と言われて…」
桜野「<で、>という部分が艶っぽくなっちゃう…詩音のいいところなんですけどね」
──吉乃さんはレコーディングはどんなアプローチで臨みましたか?
吉乃「私は自分で練習している時に掴みきれなくて…私の前がうーちゃんのレコーディングだったので、早めに行って、うーちゃんのを聴いて、“あ、すごい!”と思って、そこで、固まってしまったんです。歌っている時もガチガチになってしまって。でも、“真っ直ぐ目にいこう。そのままでやってください”とディレクションをしていただいて、私もチューニングをして。気持ちはチューニングするんですけど、年齢はそのままで歌った方がイメージに合っていたので、想いのままに歌うことができました」
蔀「私はさくらちゃんの次で、早めに行って聴いていたんですけど、私の中では、この曲のイメージがさくらちゃんって感じなんです」
桜野「すごく分かる!」
花宮「ピュアで声も綺麗だから」
吉乃「だから、真っ直ぐでよかったのかな?」
蔀「そう。だから、さくらちゃんの歌声を聴いて、寄せるような気持ちでいました。でも、さくらちゃんがすごく緊張しているのが伝わってきて…。画面がブースの中が見えるんですけど、歌っている時もずっと棒立ちのままで歌っていて、“頑張れ!”と思って。そういうのもすごく曲に合っているというか、真面目でドキドキしている感じもとてもいいと思いました。緊張してガチガチで歌っている気持ちも含めて“私もそう歌いたい”と思って監視していました」
──(笑)監視していた?
蔀「そのおかげで私も、さくらちゃんと一緒に、もふくさんに“まっすぐ歌いなさい”と言ってもらったので、“よし!” と思って、すごい楽しくレコーディングできました」
天野「私は何かを作り込んでいったりはせずに、可愛くピュアな気持ちで歌おうと思っていました。スムーズにレコーディングしたんですけど…最後まで、<だって>と<で、>は、“これは正解なのかな?”という気持ちでした。最終的に私の声は入っていないんですけど、<で、>を可愛く言うのはすごく難しかったです」
──ハナさんは<つまりこれがいわゆる>という早口の部分を担当していますね。
花宮「“うわ、一番むずかしいと思ってたとこきた!”と思いました。でも、オタク特有の早口の滑舌の良さが活かせると思って。本当に好きなものの話している時、私はよく“どうぶつの森?”って言われるんですけど、それくらい滑舌を鍛えてきたのはこのパートのためだったのかな?と思って。ただ、ブースに入ると、お家で練習している 5倍くらい気合いが入ってしまって、強くなっちゃうんですよ。優しく可愛くするのはどうしたらいいかな?って試行錯誤をして、結局、声を小さくするのが一番効果的でした」
桜野「コーラス録りでその場にいたんですけど、すごく面白かったです。“声を小さく”という新しいディレクションを聞けました」
花宮「可愛らしく歌おうとするとキャラソンっぽくなってしまうし、明るくてハツラツした感じになりすぎてしまうんですよ。そうではなく、声を小さくするっていう…オタク特有の早口と小声でがんばりました」
──(笑)
──試写で実際に映画の中で「レンアイノー」が流れたのを聴いてどんな感想を抱きましたか?
相田「“こんなに爆音で流していただけるんだ!”というのがまずあって。ゴブタのデートシーンで流れるんですけど、急にイントロが流れてきたんですよ。“あ、知ってる曲!”って」
桜野「涙が出そうになったよね」
相田「曲が流れてる間にキャラクターたちが喋るんですけど、あまりにも嬉し過ぎて、曲を聴いてしまって。何を喋っているのかを聞けなかったんです(笑)。だから、“これはもう、何回も観に行かなきゃ!”と思いました」
天野「挿入歌って、普段は何気ない感じですっと入ってくるじゃないですか。でも、自分たちが歌っているから、そわそわしちゃって」
桜野「全員、ちょっと前傾姿勢になってた(笑)」
天野「だから、シンプルに『転スラ』ファンの方がそのシーンを見てどう思われるのか?がすごく気になりますし、感想を聞きたいです」
──きっと、アルカナファンも劇場に足を運びますよね。
桜野「今、ファンのみなさんが慌ててアニメを全部見始めてくださっていて。“同じ気持ちで楽しみたいから”って見てくれている人も多いんですよ」
──『転スラ』をあまり知らない状態で映画館に行ってもいいでしょうか?
相田「はい。『転スラ』はキャラクターがとても魅力的なので、キャラクターの性格を知っていたらより楽しめるなとは思いますけど、全く知らない状態で観てもストーリーは独立しているので、全然大丈夫です!」
天野「ここから『転スラ』の面白さを知って、アニメを見るのも全然ありだと思います」
吉乃「臨場感も迫力も凄かったです! 目と耳、それに、体も振動するくらいの迫力があって。非日常を楽しめるのも映画ならではだと思うので、楽しい体験をしたい方は全員、映画館で『転スラ』を観れば楽しい気持ちで帰れると思います」
桜野「私たちも速攻で感想戦をしたよね」
蔀「さくらちゃんが言った通り、音も絵も迫力がすごかったんですよ。広い空間で大画面で観るからこその臨場感があって、自分がそこにいるような気持ちになりました。バトルシーンでは自分も一緒に戦っているような気持ちにもなって」
桜野「最高じゃん!」
蔀「もちろん、お家で見ても作品自体は面白いんですけど、映画館で見るからこそ味わえるものが詰まっていると感じました。私たちの歌も映画館で聴いてもらって…アルカナの曲を集中して聴く回と、物語を集中する回と、それを含めてもう一回味わう回。最低三回は必須です。そういう感じで何度でも足を運んでいただきたいです。あと…続きが気になるんです!」
──TVアニメシリーズは第4期が4月からスタートしますね。
桜野「ネタバレになるから言えないんですけど、映画は終わり方が気になる感じでした。だから、映画単独でも楽しめますし、その後も楽しめると思います。さっき言ったように映画から入って、あとでアニメを見るってなった時にも、多分ハッとすることが多いと思いますし、 “これを機に、私たちと一緒にこれからの転スラ人生を歩んでいきましょう”と言いたいです。私たちもまた、『転スラ』に関わらせてもらえるくらい、今回の映画を盛り上げていきたいですし、アルカナだからこそ、この愛らしい曲が任せていただけたと思うので、それを表現できるように頑張りたいです」
相田「何回も言ってしまうんですけど、本当に『転スラ』はキャラクターがいいんです。たくさんいるんですけど、一人一人が全然違いますし、一人一人が個性的だからこそ、それぞれを掘り下げられます。なので、メインストーリーはもちろん、私はキャラクターそれぞれのことも知ってほしいです。絶対に推しキャラが見つかると思います。 私、推しキャラが何人いるかわからないくらいいるので、この映画を観た方はぜひアニメの方も見て、いろんな魅力を知っていただきたいです!」
(おわり)
取材・文/永堀アツオ
写真/中村功
RELEASE INFORMATION

『劇場版 転生したらスライムだった件 蒼海の涙編』主題歌・挿入歌シングル「蒼海の揺らめき」
2026年2月28日発売
初回限定盤(CD+フライングディスク)/LACM-34813/3,740円(税込)
通常盤(CD only)/LACM-24813/2,640円(税込)
配信はこちらから >>>
©川上泰樹・伏瀬・講談社/転スラ製作委員会
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