──2月からスタートした『高嶺のなでしこ Live Tour - Bouquet of 9 Flowers -』は、5月6日に東京国際フォーラム ホールAでツアーファイナルを迎えました。このライブツアーを終えた全体の感想から聞かせてください。
橋本 桃呼「このツアーは“9”という数字にこだわったツアーでした。セットリストではメンバーそれぞれが主人公になるゾーンがあって。一人一人の個性と全員が合わさった時の魅力、どちらも出せたと思いますし、日本だけでなく、ソウルと台北にも行かせていただいたので、私たちにとって成長できたツアーでした!」
葉月 紗蘭「今回のツアーも“長いようで早く終わってしまったな”という印象が強いです。その中で、それこそフォーカスゾーンを作ってもらったので、“私がこのライブで残せることって何だろう?”ということをすごく考えさせられたツアーでもありました。自分にできることを考えてステージで果たすことが自分自身の成長にもつながったと思います」
城月 菜央「少し似た感じになってしまうんですけど、わたしも自分自身が成長できたツアーでした。ステージを完成させる上で、“ステージの成功って何だろう?”とか、すごく深く考えたツアーでした。アイドルの大先輩に電話をかけて、“ステージの成功って何だと思いますか?”と相談したり、いろんなアイドルの友達に意見を求めたりして…ステージを成功させるために、どういう意識で、どう動くか?を考えて、ツアーが出来たと思います」
涼海 すう「みんなが言っている通り、3年目にして“まだまだ学ぶことがたくさんあるな”というのを実感したツアーでした。そういうツアーをみんなと回れたことで、メンバー内の気持ちもより高まりましたし、この 3年間の想いをぶつけられたと思います」
──ツアーで特に印象に残る出来事はありましたか?
橋本「ツアー初日のZepp Sapporoはすごく印象的に残っています。初日だからこその緊張もありましたし、活動休止していた籾山ひめりちゃんがステージに帰ってくる日でもあって。だから、私自身の心もビシッと引き締まりましたし、“この9人、みんなで作り上げていくんだ!”という気持ちにもなりました。ライブは最初、幕が閉まっていて客席が見えない状態から幕が開いて登場する演出で、幕が開いた時にファンの方が待ってくれていた表情やペンライトの景色は忘れられないですし、初日ならではの感動がありました。それはツアーファイナルの国際フォーラム ホールAでも“すごい!”と思ったんですけど」
葉月「そのツアーファイナルで、ライブが始まって2曲目で靴が壊れてしまうという事件がありました。でも、それもライブを楽しめる一つの要因になりました。本当はすごく緊張していたんですけど、靴が壊れた瞬間に靴に意識がいって、緊張せずにできたので(笑)」
橋本「それはいいことだね(笑)」
葉月「私、“緊張する”というのがネックというか…とても足を引っ張っていた部分だったので、新しい感覚をつかめたという意味では、すごく印象に残っているライブでした」
──そのトラブルはどうやって解決したんですか?
葉月「5曲くらいは足の力で靴を脱げないように押さえながらやりました! MC の時にスタッフさんが応急処置をしてくださって…耐え忍びました(笑)」
──耐えながら踊っていたんですね(笑)。
──ファイナルの公演のアンコールで新曲「生きてりゃいい」を初披露しました。
涼海「私、ひめりちゃんが歌っている<日本という島国にはアイドルという文化があります>という歌詞が大好きです。<アイドル>という言葉を入れてださったことも嬉しいですし、その後の<あるのです>っていう桃呼ちゃんのパートは何て言うんだろう…」
橋本「最初は可愛い感じの<あるのです♡>なのかな?と思ったら、レコーディングの時に“ニュースキャスター風にお願いします”ってディレクションをいただいて。だから、ふざけてやろうとは思っていないですけど、アンコールで初披露した時はちょっと盛り上がっちゃって。確かにレコーディングよりも誇張してやったかもしれない…」
涼海「そうなんですよ! その後の<力合わせましょ>を菜央ちゃんと私で歌うんですけど、初披露ですし、“よし、歌うぞ、歌うぞ”と身構えていたら、ドラえもんみたいな声で<あるのです>って言いうから笑ってしまって。だから、すごく困りました。笑いを堪えるのが大変でした」
──ファンは初見だから、それがオリジナルになりますよね?
橋本「そうなんです。誇張してしまったので、今後どうしていこうかな?」
涼海「こちらとしても楽しみです(笑)。聴いているだけでもすごく楽しい曲ですけど、踊っていても楽しくて。ファンの方に元気を与えられるような曲ですし、私たちも元気になる曲です。菜央ちゃんの<ちきちきぱーちきちきぱーぱー>から始まるんですけど、この時点で“これはコミカルだな”と思って」
──スクラッチですよね。すごく可愛いです。
城月「ありがとうございます! 初披露の時は少し難しさを感じていて…“いかにリズム感を保つか?”というチャレンジがありつつ、“どうやってファンの方を笑わせるか?”という、お笑い芸人さんみたいな思考にもなっていたりしていて。ソロパートとしても責任感を持って歌わないといけないところでもあるんですけど、やっぱり踊っていて、“楽しい!”と思える楽曲なんです。ファンの方も<Yeah>と一緒に言いやすいところがたくさんあって、初披露した時もちゃんとついてきてくださいました。“せーの”って松本ももなちゃんと私が分担して言ったんですけど、その時に一緒に<Yeah>って言ってくださったのがとてもいい思い出になっています」
橋本「この曲はTikTokにて少しだけ音源を先行配信していましたし、TikTok でコール動画も投稿していたので、初披露でもたくさん盛り上がってくださって。“初披露でこんなに盛り上がってくださることってあるんだな”って、印象に残っています。私たちとしては、初披露ですし、アンコールの1曲目で…という緊張感があったんですけど、それを吹き飛ばしてくれるくらい元気ある楽曲ですし、その元気がファンの方にも届いいていると嬉しいです」

──最初に楽曲を受け取った時はどう感じましたか?
涼海「たかねこでは珍しい曲だと思いました。真面目だったり、エモい系の曲を歌うことが多いので、“え? 生きてりゃいいですか?”って」
葉月「サビは<元気出そうぜ!>とか直球な歌詞が多くて、それも大好きですし、中でも、私は最初の<ミスしちゃったっていい>という言葉が好きです。<しちゃったっていい>はポジティブですけど、<ミス>はネガティブな言葉ですよね。その後に<期待しちゃっていい>と続くんですけど、私は自分に期待しても、実際にはできなくて悩んでしまう時が多くて…。でも、根拠のない期待がないと、やっていけないと思うので、そういう私の少し根拠のない部分を肯定してもらえた感じがしてすごく嬉しいです」
橋本「私は自分の歌割りの<涙出たってグッと踏んばって/生きてりゃいい>というところがすごく好きです。私自身、落ち込むことも多くて…しかも、落ち込んだことを引きずるタイプなんですけど、この「生きてりゃいい」ってタイトルは、“いや、でも、結局は生きてればよくない?”っていう最終的な慰めというか。いろいろと思い悩んだ末に、“まあ、生きてりゃいいよな”って最終的に落ち着く言葉だと思って。私も引きずること多いですけど、“涙が出たって、グッと踏ん張って、生きてりゃいいよ”と思える歌詞がすごくいいと思います。きっとお仕事や学校で大変な方も多いと思うので、そんな方に刺さる歌詞だと思います」
──「生きてりゃいい」というタイトルやフレーズに共感しましたか?
涼海「この世界の人間はみんな、結構へこんだりするじゃないですか」
──主語が人間になりました!?
涼海「スケールを大きくしてしまったんですけど、人は誰しも落ち込んでしまって病む時がありますよね。でも、最終的には“生きていればきっといいことがあるな”と思わせてくれるような歌詞だと思います。あと、<寄り道だって必要だって/生きてりゃいい>という私の歌割りがあって。高嶺のなでしこは“2年で日本武道館に行く”という目標を最初に掲げていたんですけど、今もまだその夢は叶っていません。この3年が寄り道とは言わないですけども、日本武道館という目標のためにも、この道は必要だったって…“生きていてよかったな、頑張ってよかったな”と思える、私にはすごく響く歌詞です」
城月「<生きてりゃいい>という歌詞がたくさん出てくるんですけど、<生きてりゃいい>を歌うたびに、私のポジティブな部分が肯定されている感じがして、すごい嬉しくなります。私のポジティブもネガティブが私の中であってからの、“じゃあ、こうしよう”、“こうしたらいいよね”と考えているポジティブなんです。だから、この<生きてりゃいい>という最終的に落ち着く部分が私の思考と似た部分があって、とても好きです」
葉月「「生きてりゃいい」の歌詞って、2番の終わりくらいまでは極論の歌詞が多いですけど、 Dメロで<誰かの為にあれ/優しい君であれ>と歌っていて。それまでは私のことを勇気づけてくれていたけど、このパートで、“自分が勇気づけられることが周りの人のためにもなるし、自分が明るかったら周りもどんどん照らされていくんだな”というのを改めて感じて。私もネガティブなところはありますけど、自分のネガティブなところが好きなので、そこはポジティブというか…」
──好きという意味ではポジティブですよね。
葉月「そんな両極端な意見を持った自分も好きなので、そういうところも大事にして、みんなに優しくいたいと改めて感じました。“自分を大事にして”というところが、“自分のためだけじゃないんだよ”というふうに感じられて、すごく素敵な歌詞だと思いました」
──ファンの皆さんにエールを送る楽曲になっていますが、皆さんが少し落ち込んだ時や嫌なことがあった時はどうやってリカバーしていますか?
橋本「私は劇団四季を観に行きます。アイドル活動で落ち込んだりとか、活動に対するモチベーションがわからなくなった時は、必ず劇団四季を観に行くようにしていて。私はアイドルとして活動して、皆さんに元気を与えたりとか、寄り添ったりする側だと思うんですけど、私が元気を与えてもらう存在は劇団四季だと思っていて。本当にそれくらいパワーがありますし、観た後に、“ああ、なんて素晴らしいものを観せていただいたんだ!っていつも感動するんです。これがエンターテインメントだと思いますし、私もこの熱量をファンの方に渡したいと思うくらい素晴らしいので、みなさんも、ぜひ観に行ってみてください!」
涼海「いつか行ってみたいな。涼海はVTuberさんが大好きで、推しがいるんですけど…特ににじさんじさん、ホロライブさんが好きです。落ち込んだ時はVTuber さんの配信を見ています。みなさん、トークが上手いので、落ち込んでいても気づいたらトークに聞き入ってしまっていて。面白い言い回しがあったりすると、“うわ、私もこれやりたいな”って気持ちになります。“配信やりたいな”とか、“ラジオで喋りたいな”とか、向上心が湧き上がってきて、仕事がしたいモードになるんです。推しの癒やしパワーもあるんですけど、尊敬や参考にしている部分もたくさんあるので、そういう時はVTuber さんにたくさん救われています」
城月「(笑)。城月は多趣味なので、いろんなものからパワーをもらっています。でも、やっぱり私たちと同じ職業のアイドルさんやミュージカルの方、あとは俳優さんも含め、ステージに立っている方の映像を観て、“私もこうなりたい”というのを毎回毎回、自分の中に取り入れて、リフレッシュすることが多いです。あとは、最近、筋トレにハマっていまして。悩んでいる時は脳をすごく使うので、考え方が一方通行になってしまうんですけど、筋トレをすると不思議と幅広くなるんですよ」
──筋トレをすると、幸せホルモンのセロトニンが出るとも言いますし。
城月「なんだか視界が広くなるんです。だから、最近は筋トレをオススメします」
葉月「私も多趣味ですけど、最近はお笑い芸人さんが好きで、特に吉本新喜劇が大好きです」
──葉月さんが吉本新喜劇ってなんとなく意外です。
涼海「わかります(笑)」
葉月「吉本新喜劇が本当に大好きで。小さい頃からよく見ているんですけど、最近、改めて見るようになりました。裏話も見ていると、劇団員さんの助け合いの心が強くて。誰かがスベって困っていたら、それを助けるためにみんなが話して動くところがすごく温かくて、見ていて心が温まります。来てくださっているお客さんを笑わせようと思ってやっていることって、アイドルにも通じるところがあるとも思います。吉本新喜劇を見て元気をたくさんもらえますし、ステージ上の姿勢を学んだりもしています」
──ファンの皆さんに「生きてりゃいい」をどんな時に聴いてほしいですか?
橋本「私は、その日にあった落ち込むこととか、言ってしまって後悔したこととかを1日の終わりに必ず思い出していて…。だから、1 日が終わった後に聴いて欲しいです。その時に今回、初コラボしているエースコックの『スープはるさめ マーラーニャン』を食べながら聴いてほしいです」
涼海「言うね〜(笑)」
橋本「家事の途中でもいいですし、お風呂に入る前でもいいですけど、スープはるさめを食べながら、この曲を聴いてもらいたいです。“こういうことあったけど、生きていてよかったよね”と思って欲しいです。そして、“また明日も頑張ろう!”って思うような活力になるといいなって思います」
葉月「私も桃呼ちゃんと同じです。例えば、怒られて言い返したかったけど、我慢して何も言わずに頑張った日とか、少し嫌なこと言われた日とか。わざわざ言い返すほどではないけど、心の中ではモヤモヤしてしまう自分がいる時に「生きてりゃいい」のようなパッっと明るくしてくれる楽曲を聴くと、きっと元気が出ると思います。それに、<生きてりゃいい>って言ってくれたら、自分が我慢したことがすごく肯定されていて、“偉いんだよ”と思えるので、そういう時にもぜひ聴いてほしいです」
涼海「私はその反対でいうと朝、聴いてほしいです。電車の中とか通勤通学の時とか。私はお仕事が好きなので、ルンルンで行くことが多いですけど、きっとお仕事がうまくいってない方とか、しんどい方、学校が嫌いな方とかもいると思うんです。お仕事に行くとき、“今日、失敗したらどうしよう”とか、学校で“友達とうまくいかなかったどうしよう”とか、色々な不安があると思うんですけど、この曲で<大丈夫だぜ!>と言われたら、“なんとかなるんじゃないか”と思えます。うまくいかなくても、ミスしてしまっても、「生きてりゃいい」くらいの気持ちでいて欲しいです。私にとって「生きてりゃいい」は安心ソングなんです。不安を吹き飛ばしてくれるような曲だと思っています。でも、正直、桃呼ちゃんの意見にも同意で…。本当にマーラーニャンを食べながら聴いてほしいので、1日中聴いてほしいです」
城月「うん、1日中、何度も聴いてほしいね! みんなに共感ですし、私が言いたいこともみんなが全部言ってくれています。悩んでいる時に聴くと、この曲の歌詞ってどれも当てはまると思います。だから、悩み始めたり、少しでも落ち込んだりしたら、もうその瞬間にすぐ、「生きてりゃいい」を再生する! そんなスピード感で聴いてもらいたいです」
――ありがとうございます。8月には『高嶺のなでしこ 4周年 Special LIVE』が控えています。
橋本「8月6日に KT Zepp Yokohamaで『高嶺のなでしこ 4周年 Special LIVE』 、8月7日にヒューリックホール東京で『高嶺のなでしこ 4th ファンミーティング』を開催させていただきます。どちらもチケットを完売させたくて! 今回のツアーでは全公演を完売させることが出来なかったので、すごく心残りでした。8月にはぜひ、たくさんの方にお会いしたいと思っています。これは毎回、言っていることではあるんですけど、来ていただいたファンの方に満足してもらえるような、“楽しかった”、“推していてよかったな”と思ってもらえるようなライブにしたいです。この夏はそのためにも頑張っていきますし、「生きてりゃいい」やエースコックさんとのコラボキャンペーンも含めて、たくさんの方に知っていただけたら嬉しいです!」
(おわり)
取材・文/永堀アツオ
写真/中村功
RELEASE INFROMATION
LIVE INFORMATION

『高嶺のなでしこ 4周年 Special LIVE』
8月6日(木) KT Zepp Yokohama
※詳細は後日発表いたします

『高嶺のなでしこ 4th ファンミーティング』
8月7日(金) ヒューリックホール東京
※詳細は後日発表いたします














