Age Free Music 富澤一誠のこんないい歌、聴かなきゃ損！ 第9回 いまむら瞭「水すまし」

いい歌でありさえすれば必ずヒットする。
これが歌の本来あるべき姿です。しかし、現実は強力なタイアップが付いていなければ売れない時代です。いかがなものか？と思います。この風潮に私はあえてアンチテーゼを投げかけたい。いい歌は売れるべきだし、たくさんの人たちに聴いてもらいたい。そんな“音楽愛”が私のポリシーです。

今回紹介するのは、いまむら瞭さんのニュー・アルバム「RYO’s Works」です。このアルバムには私が求めている「大人の歌」が凝縮されています。特に「水すまし」は素晴らしい。はっきり言って「こんないい歌、聴かなきゃ損！」と断言できます。
ということで、今回のゲストは、「水すまし」を作られたいまむら瞭さんです。

「水すまし」は人の一生を深く考えさせる不思議な力を持っている歌！

「Jポップ」でもない。「演歌・歌謡曲」でもない。良質な大人の歌を私は「Age Free Music」と名づけて提唱しています。

このアルバムには「水すまし」「妹」「フリージア」という歌が収録されていますが、特に「水すまし」は素晴らしい。はっきり言って「こんないい歌、聴かなきゃ損！」と断言できます。時代が必要としている家族愛の歌と言っていい。

男と女が出逢って愛し合い、やがて子供が産まれ、親とも同居が始まる。するとしゅうと・しゅうとめとの確執も生まれる。だが、時は流れ、子供たちが成長すると家を出て行くようになる。やがて前と同じようにひとりの男と女の2人だけになってしまう。そんな人生をどう考えるだろうか？

この歌はそんな人の一生を深く考えさせる不思議な力を持っています。人にとって幸せとは不幸せとは？いまむら瞭さんは「不幸でないのが幸せの証拠と 引き算するから 余計に寂しいの」と歌う。確かにそうです。この歌を聴いていると私は相田みつをさんの「しあわせはいつもじぶんのこころがきめる」を思い浮かべてしまう。優れた文学作品を読んだ後の読後感がこの歌にはあります。その意味では見事な「文芸ソング」です。

いまむら瞭さんの「水すまし」、こんないい歌、聴かなきゃ損！

radio encore「富澤一誠のこんないい歌、聴かなきゃ損！」 第9回 いまむら瞭さん

「こんないい歌、聴かなきゃ損！（音声版）」第9回目のゲストには「水すまし」の作者・いまむら瞭さんをお迎えしてお送りします。旧知の仲である富澤一誠さんといまむら瞭さんが醸し出す穏やかな雰囲気のなか、いまむら瞭さんのミュージシャンとしてのルーツ、そしてアルバム「RYO’S WORKS」をベースに音楽活動にかける今の想いをお話しいただきました。こちらもぜひお楽しみください。