──KAIさんとkowta2さんがTHE BEAT GARDENに加入されて1年が経ちましたね。

KAI「“まだ1年”という感覚もありつつ、“もう1年”という感覚も同時に存在していて、すごく不思議な気持ちです。というのも、音楽活動以外でも一緒に過ごしていることが多くて、仲良くさせてもらっていて。なんか、家族でもあり、友達でもあり、そのどれでもないような…そういう特別な形は、僕にとってすごく新しい関係だと思っています」

──kowta2さんは元々サポートもされていたので付き合いは長いですが、正式加入して1年経った今の感覚というと?

kowta2「前に出れていることが嬉しいです(笑)」

U「相変わらず嬉しい?」

kowta2「全然嬉しいですよ!」

U「今まで相当我慢していたんだ…(笑)」

渡部 怜「ははははは(笑)」

藤掛 昌斗「知らなかった(笑)」

kowta2「やっぱりライブのときにフルでステージに立っていられるので。サポートメンバーの頃は袖に引っ込んだりすることもあったんですけど、今は“僕を見ろ!”って感じです」

──怜さんはどうですか? 現体制での1年間を振り返ってみると。

怜「THE BEAT GARDENを自分たちでより構築して進んでいけた1年だったと感じています。ツアーやリリイベを経てチーム感も固まっていって、個々との繋がりも深まったような感じがあります」

──怜さんとkowta2さんはそもそも付き合いが長かったというお話でしたよね。

kowta2「そうです」

怜「よりフラットにいられるようになった感じはすごくあります。変な気遣いみたいなものはもういらないというか…そもそもそういうグループでもないので。フラットに接するほうが“メンバーであり、仲間であり”みたいな感じだと思っています」

昌斗「僕は“もう1年経ったのか!”という感じです。すごく早かったです。それも、2人が元々あったTHE BEAT GARDENに寄ってきたというよりは、5人のTHE BEAT GARDENにみんなが歩み寄っていった感じだったんです。そもそもルーキーのような扱いが必要な2人ではないので、お互いどう思うか?という意見を出し合って、そこに5人で向かっていけました。前回のツアーは、5人ならではのTHE BEAT GARDENが見えましたし、収穫もあったので、すごくいい状況だと思います」

──昌斗さんが思う5人ならではのTHE BEAT GARDENの良さというと?

昌斗「楽曲の音域の幅もすごく広がりましたし、それによって今まで出てきていなかったそれぞれの個性も引き出せていて。たとえば(怜の)ラップとか、(kowta2の)ダンスとか、2人(UKAI)のコーラスだったり、僕も演奏ができたりというのは、5人だからできたもので、5人にならなかったら気づけなかったと思います」

──では、Uさんはいかがでしょうか。1年振り返ってみると。

U「忙しかったです! 僕は趣味も全然なくて、3人の頃からずっとTHE BEAT GARDENだけをやっている感じでしたけど、もうそれどころではなかったです…“3から5ってエゲツないな!”って。シングルを作って、アルバムも作って、「エレメント」もツアー中に制作していました。それも一緒に歌う人数が増えているから、アレンジャーさんとのキー調整も倍では済まないくらい増えましたし。でも、すごく楽しいです。出役ではない部分が育っているのが楽しいというか…」

──というと?

「僕は、THE BEAT GARDENを俯瞰して、“どういうふうに進んでいくべきなのか?”を考えるのが楽しい人間なんだなって。“自分がどう見えているんだろう?”ということを、今はほとんど考えていないんです。それよりも“kowta2KAIがどうやったら素敵に見えるか?”とか、“怜と昌斗の持っている良さをもっと前に出せるんじゃないか?”とか。そういうことをずっと考えていた1年だったので、忙しいですし脳もずっと動いているんですけど、ずっとドーパミンが出ている状態でした。つらさは全然なくて、とても幸せでした」

──“こういう見せ方もできる”=THE BEAT GARDENとしての可能性でもありますし、それを感じているとなると、それはドーパミンも出ますね。

U「ここからこれがもっと加速していくんだろうな。そういう気持ちでいます」

──先ほど少しお話に出ましたが、今回リリースされる「エレメント」はツアー中に制作されていたんですね。この曲はテレ東ドラマ9『元・科捜研の主婦』の主題歌ですが、制作はどのように進めていったのでしょうか?

U「最初はいつも通り、THE BEAT GARDEN内コンペのような感じで、全員でメロディを出していきました。合計何十曲くらいあったと思うんですけど、その中からこのメロディが選ばれました。あと、ドラマサイドからは“科学と愛を掛け合わせたラブソングにしてほしい”というお話があって、そこから走り出した感じでした」

──なるほど。ただ、“科学と愛を掛け合わせたラブソング”というオーダーも、確かにそういったドラマだからというのは分かるんですが、実際に書くとなるとかなり大変そうな気もしますけど…。

U「今回のドラマのタイトル元になっている、何十年も続いていたあのドラマのイメージが最初にあったので、“どんな曲なんだろ…”と、すごく思ったんです(笑)。でも、脚本を読ませていただいたら、事件はもちろん起こるんですけど、それ以上に家族愛を表現しているドラマだったので、“ラブソングを作る”という意味では今までやってきた技術や経験を生かせると思いました。ただ、科学を前面に出すのはこれまでやったことがなかったので、僕の中の科学をフルで遡ったところ、<水兵リーベー>しか出てこないという…」

──だいぶ序盤に使っちゃいましたね(笑)。

U「もう先手必勝です。“細胞! ルーペ! 水兵リーベー! これで全部です!”みたいな」

──(笑)。ドラマに沿いつつ、THE BEAT GARDENとして見せたかった部分というと?

U「基本的に全メロディではあるんですけど、やっぱりサビでKAIが思いっきり突き抜けるハイトーンを出すというのと、怜がずっとやってきたラップを生かして、言葉数の多いメロディーを作っていくというのはありました。あと、僕は平成の音楽をたくさん食べて生きてきてはいるんですけど、令和ポップスというか…KAIの世代にもちゃんと違和感なく届けられるように、Aメロの前にメロディを付け足したりとか。そういうちょっとした違和感のようなものはTHE BEAT GARDENのポップスらしさでもあると思うので、やりたいこととやるべきことを全部落とし込んでいきました」

怜「最初にデモを聴いたときから、“この曲は自分だけではなく、万人に好いてもらえるような楽曲に育つんじゃないかな?”というのが第一印象としてありました。家族愛や大きな愛を歌っているので、ドラマで流れているのを聴いたときに、登場人物の感情やセリフをすごく引き立たせられる楽曲にもなっていて。より自分の胸に迫ってくる感覚があったので、改めてこの5人でこの曲を作れてよかったと思いました。あと、ドラマのみなさんが「エレメント」をすごく大切にしてくれているのが、毎回ドラマを観ていてすごく伝わってくるんです。すごくいいタイミングで流してくださっているので、そういったところも含めて嬉しいです」

KAI「僕にとっては今回が初めてのドラマ主題歌でした。と言っても初めてのことばかりな1年ではあったんですけど、やっぱり“ドラマの主題歌を歌いたい”というのは目標にしていたので、それがこんなにも早い段階で叶って、しかもメインで歌わせてもらえてすごく幸せでした。歌詞はとても温かくて素敵な言葉がたくさん並んでいるので、しっかり読みながら聴いてほしいと思っています。それで、1サビの<愛、ゆえに>を少し英語っぽく“Are You Ready”みたいに敢えて曖昧に歌うことで、“なんて言ったんだろう?”って気になって歌詞を見てもらえるように、いろいろ工夫を散りばめていました」

──間奏でUさんとKAIさんが掛け合っているところもすごくよかったです。

U「おお! 嬉しい!」

KAI「ありがとうございます!」

──「エレメント」はPerformance VideoもYouTubeでアップされていますけど、それこそライブであそこがバチン!と決まったらすごくカッコいいですよね!

U「アップテンポではないですけど、グサっと行ける曲ができました。KAIの声が入ってきてくれたおかげで、これまでとちょっと違った歓声が起こるというか…歓声がすべてではないですけど、「エレメント」はすごく新しい角度のライブアンセムになると思います」

──その感じありますよね。いわゆるアッパーチューンとはまた別のベクトルで、ライブですごく映えると思います。昌斗さんは「エレメント」にどう臨みました?

昌斗「とにかくトップラインがすごくキレイなので、コンペのタイミングからもう“この曲を歌いたい”と思っていました。1コーラスでもすごく聴き応えがあるんですけど、フル尺通して5人で作っていく感じもあって。これくらいのテンポの曲って見せ方がすごく難しいんですけど、ちゃんと5人の見せ場を作れたのは、自分たちの音楽をしっかりできた感覚がすごくありますし、その展開のキッカケでもある2Aを自分は担当させてもらえたので、そこはすごく誇りを持って歌いました」

──それこそ昌斗さんが2Aで歌っている<綺麗だね>が、また柔らかくていいんですよね。

昌斗「あれ、柔らかいですよね」

U「今、そのことを言ってらっしゃったよ?(笑) 聞いてた?」

昌斗「いや、分かり合えてよかったと思って(笑)。ありがとうございます。“違うところも歌う?”という話もあったんですけど、“ここに徹したほうがいいと思う”というチームの決断だったので、セリフのように、時間を止めるように歌いました」

──そこに怜さんが入ってきて2人で掛け合っていくのもよくて。

昌斗「リズムをかなりタイトに取っていたんです。僕がちょっと大きく取ってから、怜が細かく行って、そこからまた大きく戻って…を、しっかり成り立たせようと意識していました」

怜「あそこは全体の中でもビートが少し変わっていて。そこで2人で掛け合っていく感じにはなるので、ライブでも気持ちのバトンというか、そういったものを繋げていく感覚もありますし、4ボーカルだからできるバランスなんだと思っています」

──抜群の気持ちよさでした。

──kowta2さんは「エレメント」を聴いてどんなことを感じました?

kowta2「歌と言葉と感情と、いろんな科学反応が起きている曲だと思って、“うちのUさんは天才だな”と思いました」

U「兄貴、ありがとうございます!」

──好きなフレーズを挙げるとすると?

kowta2「僕、<科学や数式も説けない愛は>のところが好きなんです。そこに入る前も好きなんですけど、ここの歌詞が好きです。“確かにそうだよな、天才だな”って」

U「嬉しいっす、兄貴!」

──今、kowta2さんがおっしゃっていたところもKAIさんとUさんで歌っていますよね?

U「Performance Videoでは2人で歌っているんですけど、音源は1人なんです。本当は音源も2人がよかったんですけど、ドラマで使ってもらえるとなると1人のほうがいいと思って」

──なるほど。ハモることで情報がひとつ増えてしまうから、ドラマで流れたときに引っかかりすぎてしまうというか…。

U「そうですね。なのでライブは2人で歌います」

──ぜひ生で味わいたいポイントですね。

──カップリング曲の「消しゴム」は、アルバム『MADE IN DAMEGE』で打ち出していたような、ライブで盛り上がるポップパンク系の楽曲ですね。

U「それこそ“リリースイベントとかワンマンライブで盛り上がれる曲を作りたい”と、みんな思っていて。そこからまたデモを出していったんですけど、最初は歌詞が今みたいな感じではなかったんです。普通にライブアンセムのような感じだったんですけど、なんか…ちょっとやりたくなっちゃいました」

──(笑)。やりたくなっちゃった動機というと?

U「普段から男子高校生みたいな会話をしているし、KAIkowta2が入ってくれたことで、それも加速したので(笑)。例えば、ボーイズグループだと言ってはいけないタブーみたいなものがあるというか…。上品さってすごく大切ですし、それをすべて捨てるわけでもないですけど、“自分たちで作詞・作曲しているんだから、曲では言ってもいいんじゃない? いい大人なんだし”というのが自分の中にあって。だから、“スケベなんだからスケベな部分をカップリング曲では出そう”って感じですかね?」

KAI「そうですね! ここまで行くとは思ってなかったですけど(笑)」

昌斗「はははははは(笑)」

KAI「(kowta2を見ながら)ずっと心配していたもんね?」

kowta2「うん。この歌詞で通るの?って(笑)。曲としては楽しいですけど、歌詞がヤバいと思いました。この歌詞カードが出たら…」

U「ああ。まだファンの人は歌詞カードを見ていないので、今は楽しく聴いてくれていると思う」

KAI「その気持ちを持ち続けてもらいたいです」

U「うん。諦めないでほしい」

──(笑)。2Bの<魔が差すだけじゃ足りなくて 薄くなっていくゴムとわたし>が“うまいなぁ!”と思って。

U「嬉しい! 僕、ここすごく好きなんですよ! <魔が差すだけじゃ足りなくて>も、自分で言うのもあれですけど、意外と素敵な表現だなって。ありがたいです。メンバーは誰も言ってくれないから(笑)」

KAI「それは僕も気づいていました、言わなかっただけで(笑)。他にもフックになるワードがたくさんあって。<一二三(ひいふうみい)>とか、こういう曲調であまり使わない言葉を使ったり、気になって何回も聴きたくなってしまう仕掛けがいっぱい詰まっています。メロディもテンションが上がりますし、最高のカップリング曲です」

──昌斗さんは歌詞が今の形に変わっていく流れをどう見ていたんです?

昌斗「僕はずっと追い風を立てていました。“行け行け!”みたいな(笑)。僕は<シネマすぎるよ>という例えが“かっけぇな!”と思って。普通に会話をしていて、先輩が“それはシネマすぎるな”と言ったら一生付いていきますね」

U「ダサいよ。その先輩、ダサい!」

昌斗「いや、それくらい僕は本当にキュンときたワードだったので、“めっちゃいい!”と思いましたし、大好きな曲です」

怜「すごくメロディアスで耳障りがいいんですけど、ちゃんとワードに引っ掛かりがあって。イントロとアウトロの女性ボーカルのところも、いわゆるアンセムにある“オー!”とか“イエー!”ではなく、歌詞をみんなで合唱するというのもTHE BEAT GARDENのライブスタイルのひとつだと思うので、そういうふうにこの曲は成長していくといいなと思っています」

──お話にあった女性ボーカルのところはどなたが?

U「あそこは自分の中に理想の声があったんです。“オートチューンをかけたときにこういう音になる女性のシンガーがいいんだよね”ってKAIに聴かせたら、“これに近い人いますよ”と言うので、いきなりスタジオに来てもらって録ってもらいました」

──そこでわざわざ呼んだのって、すごいですね。エフェクトでなんとかしようではなく?

U「それくらい自分の中にイメージがあったんです。その方があまりにもぴったりだったし…もしその方が合わなかったらKAIが歌ったものを改造しようかな?と思っていたんですけど、すごくハマっていたよね?」

KAI「うん、ぴったりでした」

──細部に宿る系のこだわりというか…。

U「確かに。わざわざご足労いただきました。よろしくお伝えください」

KAI「はい(笑)」

──「エレメント」で令和ポップスというお話がありましたが、この曲の構成も令和的ですよね。

U「そうですね。どうしてもSNSで走らせるのは表題曲になる中で、この子が自立して自走していけるようにというのは意識していました。決してバズるのがすべてではないですけど、“この子がちゃんと自信を持って”ということを考えると、やっぱりSNSの力は絶対に必要なので、頭からずっと飽きないようにしつつ、どこを切っても、どこを踊っても、誰の声でも、みたいなところは意識していました」

──でも、この子が自走していったら大変なことになりそうな…。

U「本当は走らないでほしいです。家にいてほしい」

昌斗「僕は一緒に走りたいです。並走したい!」

U「ひたすらシネマすぎるな」

──(笑)。かなり濃いシングルになりましたが、リリース後の予定もいろいろと決まっているのでしょうか?

U「はい。まだ言えないこともあるんですけど、いろいろと予定しています。kowta2KAIが加入してくれたことで、ライブでギターを弾くシーンがあったり、ダンスをしたりとか、ダンスグループでもなくて、バンドでもない、THE BEAT GARDENらしさというスタイルを見つけられたので。ただ、それはあくまでもライブでの強みであって。それだけではなく、僕たちはJ-POPをもっとさらに突き詰めたいと思っているので、それに関わる何かを今年もう一発起こしたいと思っています。ポップスでTHE BEAT GARDENの名前を世間に知ってもらうキッカケをもっと作りたいですし、今のスタイルをより面白く昇華していきたいです!」

(おわり)

取材・文/山口哲生
写真/野﨑 慧嗣

RELEASE INFROMATION

THE BEAT GARDEN「エレメント」初回限定盤(CD+DVD)

2026年318日(水)発売
UMCK-73082,200円(税込)

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THE BEAT GARDEN「エレメント」

THE BEAT GARDEN「エレメント」通常盤(CD Only)

2026年318日(水)発売
UMCK-57981,200円(税込)

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THE BEAT GARDEN「エレメント」

LIVE INFORMATION

THE BEAT GARDEN one man live tour 2026「NITRO POP」

<全会場・日程>
9月12日(土) 大阪 梅田Shangri-La 17:15 / 18:00
9月19日(土) 熊本 B.9 V2 16:30 / 17:00
9月20日(日) 福岡 DRUM Be-1 16:30 / 17:00
10月3日(土) 埼玉 HEAVEN'SROCKさいたま新都心 16:30 / 17:00
10月10日(土) 岡山 LIVEHOUSE image 16:30 / 17:00
10月11日(日) 香川 高松DIME 16:30 / 17:00
10月17日(土) 長野 長野ライブハウスJ 16:30 / 17:00
10月24日(土) 宮城 仙台MACANA 16:30 / 17:00
10月31日(土) 滋賀 滋賀U☆STONE 16:30 / 17:00
11月1日(日) 愛知 ElectricLadyLand 16:30 / 17:00
11月15日(日) 東京 LIQUIDROOM 17:00 / 18:00

THE BEAT GARDEN one man live tour 2026「NITRO POP」

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