「独創的なのにどこか懐かしい。ダイナミックでありつつも静謐」と茶室のにじり口が狭く低く設計されている理由について藤森氏が述べており、さらに「出入りの際に身を縮める動作に集中することで視界の空白化が起こり、別世界に潜り込んだような新鮮さを感じる」とも表現した。

そんなスモールドアを目指した今シーズンのフミクは、経糸と緯糸の太さの違いが独特な雰囲気を醸し出す花柄のオリジナルジャカードで製作した「トビベスト」(とび職のチョッキ)やアシンメトリーなフリルの上にレースをあしらったフレアスカート、直線と曲線が交差するディテールが特徴的なブラウスなどシンボリックなアイテムを揃え、ワークウエアディテールや少し違和感のある素材使いをロマンチックにまとめ上げた。

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