世界28の国と地域で「桃太郎ジーンズ」などを展開する国産ジーンズのパイオニアとなっているジャパンブルー。
1992年にジーンズ生地の企画販売を行うコレクトからスタートし、来年創立30年を迎える。
また、桃太郎ジーンズは今年15周年、「JAPAN BLUE JEANS(ジャパンブルージーンズ)」も10周年を迎え、ブランドの再構築を図っている。
エンゲージデニムは同社としては初の異業種・異分野での取り組みとなるもの。
同社として初の試みとなる異業種に取り扱いを限定した新商品を発売することで、コロナ禍で結婚式を挙げず写真撮影だけで済ませるなど、結婚式が激変する中で、新販路開拓を目指すとともに、「ブライダル業界の活性化のために一石を投じたい」(眞鍋寿男社長)考えだ。
エンゲージデニムは藍染作家RAMPOとしても活動する眞鍋社長が自らの手で染めた藍をディテールに散りばめ、青にこだわり、ジーンズ企画へ落とし込んだ大人のためのプレミアムジーンズ。
ペアジーンズ1組/2本、白Tシャツ/2枚、宇和島バロックパール付きオリジナルバンダナ1枚がセットになった計5点のセットで販売。
価格は17万1600円(税込)。
カップリングジーンズとして、2人で履けるように、体型や性別を問わないテーパードシルエットを採用。
また、革パッチとバックポケットに入る2本の出陣ラインをそれぞれの右側と、左側に施して2本で1セットのカップリングを表現している。
更に出陣ラインの1本に採用したRAMPOモノグラム柄が対となり、それぞれのポケットの上下で入れ替えペア感をデザインに加え、2本のジーンズが対としてつながる仕様にしている。
ディテールにカスタムできる要素を加えていることもポイントとなっている。
革パッチの字体はアメ車のナンバープレートをモチーフにしていて、数字は記念日を、その下には名前やイニシャルが入る。
また、フロントボタンも3種類のメッセージから選べ、革パッチ、フロントボタンも桃太郎ジーンズ定番のパーツを使うこともできるなど、カスタムオーダーによる受注製造で対応し、世界で2人だけのペアジーンズとして履くことができる。
エンゲージデニムの発案者であり、商品プロデュースにも関わったエスプレシーボ・コムの安東徳子代表取締役は「結婚式当日だけでなく日常の喜びや2人の思い出を刻んでいくデニムがあればと考えました。人生のポイントに2人でデニムを履く新しい文化が生まれれば」とコメント。
眞鍋社長は今後について「ブライダル業界を含め、ジーンズに限らず新しいニーズの商品も連携して開発していきたい」とするとともに、「結婚式場にサンプルを用意して試着してもらうような取り組みもしていきたい。弊社のスタッフによるサポートなども考えている」としている。
(おわり)
取材/文/樋口真一 (ジャーナリスト)
樋口真一(ひぐち しんいち)ジャーナリスト
ファッションジャーナリスト。業界紙記者として国内外のショーや展示会を中心に、アパレル、スポーツ、素材、行政などの分野を兼任し、ファッションジャーナリストに。コレクションを中心に、スポーツブランド、アートや美術展など様々な分野を手掛けている。コレクションなどの撮影も行っており、NHK BSプレミアム渡辺直美のナオミーツ、森美術館10周年記念展「LOVE展:アートにみる愛のかたち」カタログなど、メディアや出版物にも写真も提供している。