SUPER★DRAGON「Brand New Music」インタビュー――"LIVE TOUR 2022 -F2F-"の先に続く連続配信！

――まずは、終了したばかりの春のワンマンツアー『SUPER★DRAGON LIVE TOUR 2022 -F2F-』について聞かせてください。ニューアルバム『Force to Forth』を引っさげたツアーでしたが、どんな手応えがありましたか？

飯島 颯「Zeppツアー自体久しぶりでしたし、今回はコロナ禍で今まで行くことができていなかった土地にも僕たちのパフォーマンスを届けることができたんですね。それはやっぱり嬉しかったですし、手応えにも繋がりました。それに今回のライブは、内容的にもわりとチャレンジングなセットリストになっていたんですよ。それを乗り越えられた。今回のツアーの裏テーマを自分たちの中では“前進”としていたので、それは出来たんじゃないかと思います。そして、ツアーに来てくださった方たちにも、少しでも前進する気持ちを与えられていたらいいなと思っていますね」

池田 彪馬「今回のツアーでは、いろんな側面から成長できたと思いますし、いろんな側面から力になったと思っています」

――自分自身の力になった？

池田「そうですね。具体的にいうと、今回のツアーって、本当に短いスパンでライブをしていたんですよ。でも、体力的な部分でも精神的な部分でも、常に100％な状態でみなさんの前に出たかった。そのへんが個人的に課題でもあったんですけど、それを乗り越えて完走できたっていうのは、今後の僕たちのライブにも生かされてくるんじゃないかなって思いますね。それにアルバムを引っさげてのツアーでもあったので、そういった意味では、前進する力や僕たちのメッセージを自分たちが携わった楽曲にのせて届けられた。そこは、これから自分たちが音楽をやっていく上での説得力にもなるんじゃないかと思います」

田中 洸希「今回のツアーには、自分としても結構思い入れがあったんですよ。だから、ひとつひとつのライブを自分なりに噛みしめてやっていました。その結果、ツアーはもちろん、アルバム制作期間も含めて、自分の成長を感じられる時間になったんですね。すごくいい機会を持てたので、それをうまく自分の中に取り入れて、また新しくいろんなものを届けられたらなって思っています」

――先ほど颯さんが“チャレンジングなセットリストだった”とおっしゃっていましたが、今回のツアー全体を通して、一番個人的に印象的だった出来事ってありましたか？

飯島「個人的には、やっぱり「Bad Day」の振付に携わらせていただいたので、それをこのツアーで初披露できたことが印象深いです。特にサビはBLUE（ファン）のみなさんにも一緒に踊っていただけるようなものにしたんですね。それは今回がツアーだったので、例えば“初日に来てくださった方が、次に来てくださったときに一緒に踊ってくださったらな”という思いもあってしたことだったんです。実際ツアーを続けていくうちに、踊ってくださる方が増えて来た。それが目に見えたので、やりがいを感じました」

――嬉しいことですよね。では、今後はそういう曲をもっと増やしていけたらいいなという気持ちも湧いて来たんじゃないですか？

飯島「そうですね。まだ声が出せない状況が続いているので、そうなってくると自分たちの世界観で魅せるのもひとつの方法だと思いますし、今回の「Bad Day」のように一緒に踊るのも楽しさを共有できる方法になると思うんです。だから、そういうものを増やしていければとは思っていますね」

池田「セットリスト的な面で言うと、今までの僕らのライブって、終盤で例えば「Untouchable MAX」をやったりして燃え尽きて終わる、出し切って終わるっていうのを特徴としてやってきていたところがあったんですよ。でも、今回はそこから敢えて「Bad Day」に繋げて、最後はバラードの「-Tweedia-」で終えたんです。一度完全燃焼してから、最後に届けたい思いをしっかり届ける。それは今までやったことのない流れだったので、ものすごく挑戦でした。ただ、やっぱり「-Tweedia-」はアルバムの最後に入っている曲でもありましたし、それをパフォーマンスすることで自分たちのメッセージもしっかり伝えられたと思うんですね。だから、また新たな可能性が広がったなって感じました」

――「-Tweedia-」を歌ったときのファンの方のリアクションはいかがでしたか？

池田「「-Tweedia-」の中にも、一緒にできる手振りがあったんですよ。だから、自分たちが一方的に伝えるだけじゃなく、そういうことも通して、みなさんと時間を共有出来ました。そのおかげで、“ものすごく有意義な時間を過ごせているな”って歌いながら感じることができたのでよかったなと思いました」

田中「今回のアルバムに入っている「2U」という曲は、僕が初めてリリックを書かせていただいたものなんですね。それ自体が挑戦でもありましたし、それまではラッパー3人がワンバースごとに切って歌うという構成の曲もなかったんですよ。だから、それもラッパー陣の中ではすごく新鮮で、“本当にラップしている！”っていうのを感じました。でも、自分でリリック書いておいてなんなんですけど、難しくて噛むんですよ（笑）」

――言葉を詰め込んでますからね（笑）。

田中「そうなんです。たぶんスパドラの中でも一番歌詞カードの文字量が多いので、“よくもまあ、これだけ書いてしまったもんだ”って思いました（笑）。でも、伝えたいことを直接伝えられた曲でもあるので、そのぶん気持ちも乗りましたし、やっていて本当に気持ちよかったです、噛まなければ（笑）。だから、そこは永遠の課題ですね（笑）」

――メンバー発信の楽曲は、例え噛んだとしても（笑）、ファンの方たちにダイレクトに届くと思いますよ。

――そして、そのツアーを終えたばかりのスパドラが、早くも新曲「Brand New Music」をリリース。これも、まさにライブでファンの方たちと一緒にジャンプできそうなポップな楽曲なので、聴いていてウキウキした気分になってきました。

飯島「この曲も「Bad Day」と同じように、BLUEのみなさんと一緒に踊れるポイントがあるんですよ。だから、ライブのときは、ぜひ踊ったり、飛び跳ねたりしたいですね」

――理屈じゃなく、楽しい気持ちになれるような楽曲ですよね。

飯島「そうですね。僕らも踊っているときは純粋に楽しんでいる感じです。今って、どうしてもちょっと不安になったりすることがあると思うんですよ。でも、そういうのを忘れられる音楽になっていると思いますね」

池田「こういうポップな楽曲って、今の状況だからこそ、いろいろなアーティストがリリースされていると思うんです。その中で僕たちも今回「Brand New Music」をリリースするんですけど、実はスパドラにとっては、結構挑戦的な曲なんですよ」

――確かに。今までは、わりとゴリゴリなテイストの楽曲が多かったですからね。

池田「そうなんです。だから、きっとギャップがある。そういった意味でもBLUEのみなさんの反応が気になりますね。それに今回のツアーを経て僕らも一歩前進したと思うんですよ。それだけに、ここからまたさらに幅を広げていきたいと思っています」

――この楽曲のレコーディングのとき、こだわったことはありますか？

池田「やっぱりレコーディングに関しても、今までの楽曲の空気感とは全然違ったんですよ。だから、アルバム『Force to Forth』のときのように感情を乗せるというよりは、純粋に楽しんで歌いましたね。それが声に乗って、耳から伝わってくれればいいなというのを意識していたので。難しいことを考えず、気軽に楽しんで聴いていただきたい楽曲ですからね」

――みなさんの声も明るめですもんね。笑顔で歌っているような気がしました。

田中「そうですね。結構明るいダンスチューンなので、僕たちも歌っているときはもちろん、MVでも笑顔を大事にしていました。それこそライブでは一緒に踊れそうな曲なので、聴いているみなさんを楽しませられたらなとも思いますし、楽しんでいる自分たちも見てもらいたいなって思っていますね」

――「Bad Day」もそうですけど、ファンの人と共有できる曲っていいですよね。

田中「そうですね。本当にライブのひとつのポイントにもなると思うので、すごく大事にしていきたい曲になりました」

――今回の楽曲のタイトルは「Brand New Music」ですが、みなさんが個人的に最近新しくしたものってありますか？

田中「僕は髪型ですかね（笑）」

――確かに！取材させていただくたびに変わっている印象です（笑）。

田中「そうなんですよ（笑）。ここ1年ぐらいの間に何パターンくらいの髪型と髪色をやっているんだっていう感じですよね（笑）。でも、変えた理由もちゃんとあるんです。今回、青にしたのは“LIVE TOUR 2022 -F2F-”の僕の衣装が青だったから。前髪を作ったのも、しばらく髪の毛が長かったりして前髪を作っていなかったからなんですよ」

――自分の気持ち的にも変わりますか？

田中「そうですね。髪型や髪色を変えることで、“今日のヘアメイクどうしようかな？”って考えたとき、今までできなかったことにもチャレンジできたりするのが楽しいです。それに色落ちしていくのを見るのも、僕のひとつの楽しみになっていますね（笑）」

――ということは、今後も髪型と髪色はコロコロ変える予定ですか？

田中「ん～。ツアーも終わったことなので、しばらくは落ち着くかなって思ってます（笑）。でも、何かきっかけがあれば、また変えると思いますけどね（笑）」

飯島「僕はダンスシューズを変えました。今までずっと軽いタイプのスニーカーを使っていたんですよ。僕がシューズを選ぶ基準は、踊りやすさと軽さだったので。そういう意味で、今までのシューズを愛用していたんですけど、さすがに使い込んだのでボロボロになってきて（笑）。だから、心機一転ということもあって、ひとめぼれしたスニーカーにしたんです。でも、見た目は好きなんですけど、若干重くて...（笑）。それで、もう１足軽いタイプのを買いました。ダンスシューズを変えることが、自分がダンスするうえでのモチベーションにもなりますからね」

――やっぱり身に着けるものを変えると気持ちもちょっと新たになりますよね。

飯島「そうですね。特にダンスシューズは常に使うものなので。だから、新しいシューズもこれから馴染ませていきたいと思ってます」

――次のツアーも決まってますからね！

池田「僕が新しくしたのは香水ですかね。人とかぶるのがあまり好きじゃないので、定期的に試しながら買っていて、いろんな種類が家にあるんですよ。四季によって変えたりもするので、春夏用にまた買いました。買ったまま、まだ全然使ってないんですけど（笑）」

――春夏は、やっぱり爽やかな柑橘系とかですか？

池田「そうですね。春夏で、めっちゃ甘いとちょっとくどいじゃないですか。だから、季節に合わせて変えたりします。そろそろ暑くなってくるので、それを使いたいですね」

――香水やアロマって、気分をリフレッシュさせたり、落ち着かせたりしてくれますからね。

――そして、SUPER★DRAGONは、今回の「Brand New Music」を皮切りに、今年は毎月新曲を配信していくそうですね？

飯島「そうなんです。毎月リリースっていうのは、また新たな挑戦だと思うんですけど、まずは毎月リリースできること自体が本当にありがたいなって思うんですよ。だから、1作1作大事にしていきたいと思っていますね。僕が一番好きなのは、新曲に振り入れする瞬間。“この曲は、どんな振りになるんだろう？”とか、パフォーマー目線で、“こういう感じがいいんじゃないかな？”って、デモ段階から想像していますから。それで実際にコレオグラファーの方に振付していただくと、“ああ、こういう考え方もあったのか！”っていう発見もあるんです。そういう意味では、毎月リリースすることで自分の表現の幅を広げていけるのも楽しみですし、もし機会があれば、僕も振付に携われたらなって思っていますね」

池田「僕らは結成当初からミクスチャーユニットとしてやってきたので、毎月リリースするという形では、その強みを最大限に生かせるなって思っています。アルバムを出すたびにいろんなジャンルを出してきてはいたんですけど、毎月となると、ファンの方にも毎月毎月期待していただけると思うんですよ。そして１曲１曲かぶらずに、いろんな狙いの曲を出していくことで、ファンの方だけじゃなく、よりたくさんの方に聴いていただける機会にもなるかもしれないですしね。そういう意味でも、自分たちにとって、いい挑戦になると思います。それに僕らの目標であるパシフィコ横浜に向けても、今回の毎月リリースは、いい試みになると思います」

田中「僕たちって、今までは新曲を出す頻度がそこまで多くなかったんですよ。だから、僕たち的にも新鮮だし、楽しみですね。それにたぶんファンのみなさんも、どんな曲が来るのか楽しみにしてくださっていると思うんですよ。それだけに、その期待に応えられるよう頑張りたいと思いますし、１曲１曲いい音楽を届けられたらなって思っています」

――先ほど、目標はパシフィコ横浜公演と言っていましたが、まずその前にAREA SD会員限定ではありますが、ワンマンツアーが決まっていますよね。今回の“LIVE TOUR 2022 -F2F-”を経て、自分的な課題や新たに見せたい一面のようなものは生まれましたか？

飯島「短期間で怒涛のスケジュールを乗り越えたっていう意味では、“LIVE TOUR 2022 -F2F-”は自信になったんですね。でも、その一方、やっぱり２部制のときのパフォーマンスの見せ方は難しいなとも思ったんです。そこはまだまだ伸びしろがある部分だと思うので、2部制になっている今回のツアーでは、また自分たちの成長を見せられる場になるはず。だから、1回1回いいステージを作っていきたいです」

池田「“LIVE TOUR 2022 -F2F-”はアルバム『Force to Forth』を引っさげたツアーだったので、逆に言うと、今までのツアーやライブで頻繁にやってきていた定番曲みたいなものを意外と封印していたんですね。だから、次のツアーでは、そこも融合させていきたいと思っています。自分たちの楽曲が増えていくことで、今後はもっといろんなセットリストが組めるようになると思うんですよ。ということは、自分たちでもまだ見ぬ世界が広がっていくことになると思うので、そこが自分たちでも楽しみで。しかも、今後、毎月リリースすることで、さらに新曲も増えていく。本当に可能性は無限大だなって思いますね」

田中「“LIVE TOUR 2022 -F2F-”を回って来て、自分なりに感じられたことや思ったことが、すごくたくさんあったんですよ。それを自分の中にうまく落とし込んで、これからの活動やライブに生かしたい。今後続けていく中で、発見は絶えずあると思うので、自分が経験した思いをムダにしないようにやっていきたいです」

（おわり）

取材・文／高橋栄理子
写真／野﨑 慧嗣

SUPER★DRAGON LIVE TOUR 2022 -F2F-（2022年4月23日（土）＠Zepp DiverCity）
ライブ写真／米山 三郎