――7月にブラジルで開催された南米最大級のアニメフェス「Anime Friends 2022」でライブを行ったONE N’ ONLYのみなさん。念願だった海外での初ライブはいかがでしたか?
REI「日本のSWAGもアツいんですけど、やっぱりブラジルは“情熱の国”と言われているだけあって、熱気がすごくて。積極的にライブに参加するというか、向こうはもうライブ中に声を出してもいいので、その歓声に僕たちも引っ張られてしまいました。完成したパフォーマンスを見せることももちろん大事ですが、その場その場で生まれるものっていうのも大事だなと、ブラジルのステージに立ってみて感じましたね」
HAYATO「お客さんはほぼ全員ブラジルの方だったんですけど、僕たちの曲に合わせてみんな歌ってくれて。1曲目に歌った「L.O.C.A(PT-BR ver.)」は、“この日のためにこの曲を作ったんじゃないか?”って思うくらいでした。でも、ポルトガル語の曲はそれくらいで、ほかは全部日本語のまま披露したんですけど、それもすごい歌ってくれたんですよ。掛け合いとかも完璧で、ワンエンのことを好きでいてくれていて、ワンエンの曲をめちゃくちゃ聴いてくれているんだなっていうのがわかって、本当に嬉しかったですね」
――MCもポルトガル語で行ったそうですね。
TETTA「それはほとんどHAYATOが喋ってくれました。HAYATOがMCで話すことをポルトガル語で覚えてくれて、僕らは日本語だったんですけど」
HAYATO「でも、みんなもポルトガル語で好きな言葉とか、アニメのフェスだったので自分が好きな日本のアニメを紹介したりして。反応よかったよね?」
KENSHIN「めっちゃよかったですね」
HAYATO「ブラジルでは日本のアニメや漫画が大人気らしくて。僕らが出演したフェスも本当に規模が大きくて、みんなコスプレしてたし、日本より熱狂的なファンの方が多いのかなって思うくらいでした」
TETTA「一人ひとり好きなアニメを言っていったんですけど、全部大歓声で」
KENSHIN「楽しかったよね」
TETTA「ちょっとウインクしただけでも盛り上がってくれるし。マジですごかったです」
――そうした熱気の中で歌とパフォーマンスを披露した感想は?
EIKU「それはもう、気持ちよかったですね。お客さんの声を聴きながらのステージというのも、本当に久しぶりだったので。一緒に歌ってくれるし、一緒に踊ってくれるし、何をしても大きい歓声をくれて(笑)。しかも、そのイベント限定で販売した僕らのTシャツを着て観に来てくれたりもして、僕たちのことを好きでいてくれてるんだなと思うと、本当に感動しました」
――やはり、目の前のお客さんたちの熱気は自分たちのパフォーマンスにも影響するものですか?
HAYATO「そうですね。これまでは割と、完璧な状態を見せるのが当たり前というか、それをした上でみんなの反応を見たりって感じだったんですけど、ブラジルのときはもう、なんて言うのかな…予想もしてないような反応が返ってくるから、こっちも次を出したくなって。だから、みんな結構予定とは違うこともやったりしていて」
――予定とは違うこと?
NAOYA「例えば、本当なら立ち止まって歌うところを、気持ち良くなって歩きながら歌っちゃうとか」
――気持ちがそうさせちゃう。自然な反応ですよね。
NAOYA「そうなんです。そういうのもあって面白いなって思いましたね。でも、だからこそ、そういうときこそちょっと冷静にいられるようになったほうが、よりいいのかなとも。パフォーマンスとして崩れちゃったりもするので、そこをしっかり保つように意識するのも大事だなって思いました」
――得るものがたくさんあったブラジルライブだったんですね。ライブのほか、ブラジルの街や現地の人との交流も楽しめましたか?
TETTA「街に行ったら、日本にないような派手にペイントされた壁がたくさんあって、そこでTikTokを撮るとめちゃくちゃ映えましたね。あと、トウヨウチョウ…だっけ? 日本の街」
REI「“東陽町”は日本の地下鉄の駅だから(笑)」
HAYATO「(ポルトガル語で)リベルダージ」
NAOYA「全然ちげーじゃん(笑)」
TETTA「リベルダージか(笑)。そこも、日本庭園とか、日本の方が経営されてるラーメン屋さんとか、日本のチェーン店とかがいろいろあって、日本に帰って来た感じがするというか。日本の文化をちゃんと伝えようとしてくれてるって、ブラジルの方の日本への愛を感じて素敵だなって思いました」
KENSHIN「ブラジルの方もみなさん本当に優しくて。フェスの会場でも声をかけてくださったり、ライブで盛り上がってくれたりっていうのもそうなんですけど、ホテルの受付の方とかも、僕のつたないポルトガル語でもいろいろ話してくれたり。人の温かさに感動しましたね。あと、フェスの会場ではミートアンドグリートっていう現地のファンの方と触れ合うイベントも開いたんですけど、そこでもみなさん、僕たちに対する愛を伝えてくれたりして。ずっと待ってもらっていたので、直接会えたのがすごいよかった。本当、“ブラジルに行ってよかったー!”と思いました」
――ブラジルでひと回りもふた回りも成長して帰って来たワンエンのみなさんの新曲「Step Up」。この曲はどのタイミングで制作されたんですか?
HAYATO「ブラジルに行く前にレコーディングしました」
TETTA「もともと「Be Mine」というライブで披露していた曲が、今回「Step Up」に変わって。歌詞も、オープニングテーマを歌わせていただくテレビ東京系アニメ『デュエル・マスターズ WIN』用に変えたので、楽曲自体はみんな聴きなじみがあると思うんですけど、“また新たに成長を遂げたのかな?”っていう1曲ですね」
――同じメロディでも歌詞が変わるだけでまったく違う印象になりますよね。
REI「そうですね。やっぱり、歌詞が変わったときに、今まで自分たちがやってきたことをどう活かして、いかに新しい歌詞を伝えられるか。今回はアニメのオープニングテーマなのでメッセージ性もなければいけないですし、そこを伝えるためには自分たちの表現力っていうのが問われると思うんですよ。それに、僕たちの音楽プロデューサーのJUNEさんも、既存の曲を僕らがしっかりできないと、プロデューサーとしてはなかなか違う方向性を持つ曲は提供してくれないと思いますし。そういう意味では、ある種の期待を持ってというか、この曲が違う形になっても僕たちが自分たちらしさを失わないことや、メッセージを届ける力が以前よりついたと思ってくれているように感じて、その期待に応えられるようにレコーディングに臨みました」
――自分を信じてステップアップし続けるという内容の歌詞は、初海外公演を成功させた今のワンエンが歌うことによって、より説得力が増すように思いました。REIさん、EIKUさん、TETTAさんのボーカルチームは、この楽曲の印象を改めてどう感じましたか?
EIKU「初のロックサウンドというのもあって、すごく気分のアガる曲ですし、新しくなった歌詞も、夢を追いかけている子供たちに向けてのエールソングになったので、僕自身も勇気をもらえます。アニメを観る子供たちにもたくさん聴いてもらって、一緒に歌ってもらえたらうれしいですね」
REI「子供の頃に観たアニメのテーマソングって記憶に残るものじゃないですか。だから、この曲も今の子供たちにとってそういうものになってほしいなと思います。もっと言えば、何年も先、今の子供たちが大人になったときに、“懐かしい曲だね”とか、“いい曲だね”って言ってくれたら、それが一番うれしいかもしれないですね」
TETTA「歌いやすい曲だから、子供たちでも歌えると思うんですよ。家族でカラオケに行ったときだったり、できれば学校で歌って、流行らせてほしい(笑)。誰が歌ってるっていうより、周りの友達の歌を聴いたのがきっかけで流行るみたいなことがあると思うので。この曲を聴いてくれる小学生一人ひとりの力は大きいと思うので、めちゃめちゃ広めてほしいです!」
――学校行事で使われたりするといいですよね。
HAYATO「運動会とか」
TETTA「いいね!リレーとか走るときに流れたら最高です」
――今回ラップパートはありませんが、掛け声をはじめとするHAYATOさん、NAOYAさん、KENSHINさんが参加したパートもすごくいいアクセントになっていますね。
KENSHIN「そうですね。僕らもサビ前で1人ずつ歌うパートがあったりして、そこでサビに向けての盛り上げという意味で大事なパートだったので、3人それぞれ自分たちの色を出しながら歌いました。この曲はライブで成長していくと思うので、パフォーマンスでも盛り上げていきたいですね」
――振り付けはどのようなものに?
NAOYA「それこそ、サビのところで僕たちが腕を回す振りがあるので、ライブではみんなに回してほしいし、サビに入る前の拳を突き上げるところでは一緒に突き上げてほしいですし」
TETTA「一体化したいよね」
NAOYA「あと、掛け合いのパートもあるので、今はまだ無理かもですけど声が出せるようになったら言ってほしいなって。この曲はみんなと一緒になって盛り上がりたいです」
HAYATO「僕らも、この曲はライブでも盛り上がりどころで披露したいと思っているので、みんなにも暴れてもらいたいなって思います」
――実際、この曲を聴いていると暴れたくなるというか、曲に合わせて身体を動かしたくなりますし、何より元気がもらえます。この曲についてみなさんも「挑戦するすべての人へエールを送る楽曲です」とコメントされていますが、逆にみなさんがエールをもらえる楽曲は何ですか?
TETTA「ZARDさんの「負けないで」です。小学校の運動会でずっと流れてたので、やっぱりその頃に聴いた曲って頭の中に残ってるし、聴くと当時の無邪気な感じとかを思い出します。あと、(坂井)泉水さんの声が本当に好きですね。透き通ってて美しいなって、聴くたびに思います」
REI「僕はロードオブメジャーさんの「心絵」という曲です。アニメ『メジャー〜1stシーズン〜』のオープニングテーマなんですけど、負けそうなときや挫けそうなときによく聴いてました。学生の頃、バスケ部に入っていて、できないことのほうが多かったりしたんですけど、それでも自分にできることを見つけて、のちにそれが活きたので。そこで頑張れたのも、あの曲のおかげかなって思ってます」
HAYATO「僕は『イナズマイレブン』っていうサッカーアニメが大好きだったんですけど、その主題歌が、シリーズが変わっても毎回同じ方がやられていて。T-Pistonzというユニットで、いつもめちゃくちゃ元気をもらえる曲だったんですよね。なかでも特に印象深いのが、第1シリーズで使われていた「立ち上がリーヨ」。本当、ザ・応援ソングって感じで。やっぱり、部活とかスポーツとかって青春じゃないですか。僕もサッカーをやってたので、この曲を聴くと、当時のアツいものが蘇ってくる気がします」
――やっぱり子供の頃とかアニメの主題歌で聴いた曲って残っているものなんですね。
TETTA「そうですね。だから、「Step Up」も楽しみなんです」
――本当そうですね。
――EIKUさん、NAOYAさん、KENSHINさんのエールソングは?
EIKU「WANIMAさんの「シグナル」です。高校生のときに聴いてめっちゃいい曲だなと思って。高校を卒業するときに、みんなで思い出としてビデオを撮って残そうって話になったときに、その映像のBGMとして使わせていただいたんです。いまだに悩んだときとか、その映像を見返したりするんですけど、曲を聴くと当時の思い出が蘇ってきて、すごく元気が出ます」
――青春の1ページですね。KENSHINさんも思い当たる曲がありそう。
KENSHIN「僕は事務所の先輩でもあるDISH//さんの「Get Power」です。先日の「EBiDAN THE LIVE 2022〜 EBiDAN AWARDS〜」で生のパフォーマンスを観て、すごい力をもらったんです。<完璧じゃないよ 完璧じゃないよ それでも向かっていくんだ>っていうサビが頭に残って…。4人の力強いパフォーマンスにも圧倒されて、それからずっと聴いてます。すごい勇気がもらえるし、自分にとってのエールソングになってます」
――では、NAOYAさん。
NAOYA「僕にとっては、Creepy Nutsさんと菅田将暉さんの「サントラ」がアゲソングというか。ライブの前に必ず聴くんですよ。そうすると、めちゃくちゃ奮い立たされるんですよね」
――ライブ前に自分たちの楽曲以外も聴いたりするんですね。
NAOYA「自分たちの曲も聴きますけど、自分が好きな曲も聴くんじゃないでしょうか…ほかのメンバーはどうなんだろ?」
TETTA・REI・EIKU・HAYATO・KENSHIN「聴きます、聴きます!」
――みんなそれぞれテンションを上げてステージに向かうんですね。次なるステージは9月23日からスタートする全国ツアー「ONE N’ LIVE 2022 〜UNITE〜」。ブラジル公演を経て、どんな内容になるのか今から楽しみなのですが、その前に、今更ながら春ツアー、めちゃくちゃカッコよかったです!MCでもNAOYAさんが触れていた通り、6人のシルエットが浮かび上がる始まり方がすごくクールで。
NAOYA「春ツアーでは、ほかにもフェンスを使ったりとか斬新な演出が結構あって、観に来てくださった方も、“こういう見せ方もあるんだ!?”と思ってくれたと思います。だからこそ、秋ツアーは“どんなことをするんだろう?”ってハードルが上がってると思うんですけど、それを超えていくのでよろしく!ってことで」
TETTA「ウェーイ!」
HAYATO「実際、春ツアーより絶対にいいツアーにしたいなと思ってます。自分たち自身、演出とかパフォーマンス含めてどんどん上がってきていると思うので、過去最高のツアーになるように“Step Up”していきたいです!」
KENSHIN「“Step Up”って言った瞬間、めちゃドヤ顔するやん(笑)」
全員「(爆笑)」
TETTA「普通に言えばいいのに(笑)」
HAYATO「たぶん、記事になったらいい感じだから。っていうのをちょっと想像したら、顔に出ちゃった(笑)」
――みんなのツッコミまで含めて記事にしておきますね(笑)。
HAYATO「よろしくお願いします(笑)」
(おわり)
取材・文/片貝久美子
写真/中村功
LIVE INFORMATION
『ONE N’ LIVE 2022 〜UNITE〜』
■日程
9/23(金・祝) 北海道 Zepp Sapporo
10/2(日) 神奈川 KT Zepp Yokohama
10/8(土) 福岡 Zepp Fukuoka
10/14(金) 愛知 Zepp Nagoya
10/16(日) 大阪 Zepp Osaka Bayside
10/23(日) 宮城 SENDAI GIGS
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『ONE N’ LIVE 2022 〜UNITE〜 ”Special Edition”』
■日程
10/29(土) 東京・中野サンプラザホール
昼公演:開場 12:00 / 開演13:00
夜公演:開場 16:00 / 開演 17:00
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