――12月15日に配信リリースされた新曲「We Just Don’t Care」について、初めて聴いたときの感想から教えてください。
NAOYA「この曲は今まで僕たちが歩んできた道を思い出させてくれるような、すごく共感できる部分が多くて。自分たちがパフォーマンスしてるのに、逆に僕らが背中を押されてる感じがする楽曲かなって思います」
――楽曲を渡される際、JUNEさんから“ワンエンのみんなのことを歌った曲なんだよ”というようなことも言われたんですか？
NAOYA「それはなかったですね。でも、曲を聴いて、“僕たちのことじゃない？”みたいなのは感じました」
REI「JUNEさんとはレコーディングの合間に、“ライブできなくて辛いよね”とか、結構いろんな話をしていたんですよね。なので、そういうことが歌詞になったのかな？って」
――先日のツアー「ONE N’ LIVE 〜Supreme One 2021〜」で初めて披露されて、目の前のSWAG（ファンの呼称）のみなさんがどう受け取ってくれているように感じましたか？
NAOYA「ライブ後にいただいたコメントでは、“元気をもらいました”とか“頑張ろうと思います”っていうのが多くて。それを見たとき、“みんなの背中を押せたかな？”と思いました」
REI「「Category」とかの場合、僕らが伝えたいことがダイレクトにドンと伝わると思うんですけど、「We Just Don’t Care」はどちらかと言うと1曲を通して身体に染み込む感じというか。だから、歌い終えた時に一番（SWAGの）反応を感じました。さらにSNSとかでも、“気持ちが伝わってきた”とか“新しいワンエンが見れた”ってコメントがあったので、すごく嬉しかったですね」
NAOYA「なんか、歌い終わった後の拍手の感じがいつもと違ったよね」
――拍手にも違いがあるんですね。
NAOYA「強い曲とかカッコいい曲、魅せる感じの曲の後の拍手と、こういうミディアムバラードの後の拍手がちょっと違うっていうの、今回の曲で知りました」
REI「思いっ切り声が出せないから、拍手で感情を伝えるみたいなのが最近ちょっと感じ取れるようになったかもしれないですね」
――今回の楽曲で特にお気に入りのフレーズやパートってありますか？
NAOYA「僕は2番のラップパートがすごい好きです。ここは結構自分の弱さを見せているところなんですけど、僕も、この業界には兄（超特急のタクヤ）に憧れて、“兄のように頑張るんだ！”って夢を持って入ってきたけど、そううまくはいかない。そういうのもあって、＜自分を隠してきた＞とか＜自分を知らずにきた＞という歌詞にすごく共感できるなって。でも、その後に出てくる＜自分を愛せば 笑い合えるさ＞っていうのが、そんな自分でも、自分のことを好きになれば、こうしてかけがえのないメンバーにも出会えているし、毎日笑い合える日々が送れているので、本当そうだなって思ったんですよね。何かに悩んでいる人って1人で抱えがちだと思うんですけど、多分、スッと顔を上げたら周りに誰かいてくれるはず。そういうメッセージが込められているように感じて、そこも共感するフレーズでした」
REI「僕は、この曲には弱さと強さの両方が出ているような気がしています。NAOYAが言ったラップと、僕とEIKUが歌っているAメロとBメロで、掛け合わせてるというか。やっぱり、人間って現実にぶち当たると崩れていくことってあるじゃないですか。頑張ってやってきたことに対しての返しが全然なかったりすると、ちょっと自信を失ったり、それで自分のことが嫌いになったりすることもあると思うんです。でも、そういうときこそ自分を信じて、うまくいかなかった自分も愛せば、サビで歌っているように＜強くなれる>んじゃないかなって。なので、＜自分を愛せば 強くなれるさ＞っていうフレーズは特に好きですね」
――ここに来るまでの間に、みなさんも悔しい想いや挫折を味わっていたんですね……。それが逆にワンエンになって報われたとか、新しい自分を発見できたと思うようなことはありますか？
NAOYA「ワンエンになって、”よりしっかりしないと”みたいな気持ちは強くなりましたね。夢を叶えるためには、それに向かってもっと真剣に考えなきゃいけないというか。僕はダンスとかも事務所に入ってから始めて、本当にまだ全然で……。ダンスだけでなく、歌も、ラップも、すべてに対してもっと真剣に向き合わなければいけないという想いは強くなりました」
――REIさんはいかがですか？
REI「ワンエンになって、本当に楽曲を理解して歌おうって気持ちが強くなったかなっていう気はします。昔ももちろん気持ちを込めて歌ってたんですけど、どこか、与えられた曲を忠実に歌う意識のほうが大きかったんですよね。でも、ワンエンの曲は全部メッセージ性が強いし、今回の「We Just Don’t Care」のような相手に寄り添う曲を歌うときは特に、曲を理解することが大切かなって。フェイクとか歌い方の技術的なことも、“意味があってそうなってるのかな？”と思うようになりましたし。曲に対して自問自答しながら自分に落とし込んでいくっていうのを、以前よりもやるようになったと感じます」
――それは振り付けに対しても同じですか？
REI「そうですね。振りも分解して考えるようになったというか」
NAOYA「音楽のジャンルもEBiSSHとはまったく違うので。最初は正直、“自分にできるのかな？”って気持ちもすごくあったんですけど、今はやってきてよかったなって思ってます」
――では、今回はせっかくのペアインタビューなので、REIさんとNAOYAさんならではのお話も伺いたいと思います。お二人ともEBiSSH時代から一緒ですが、他に何か共通点は？
REI「事務所に入ったのもほぼ一緒の時期で」
NAOYA「ほぼ同期ですね」
REI「もう6年くらい一緒にいるね」
――そのなかでお互いの変化って何か感じられますか？
REI「NAOYAは、何も言わなくてもわかり合える人だと、僕は勝手に思ってます。NAOYAってちょっと繊細な部分もあるから、いろんな人のことを結構見てるし、自分と相手との距離感というのもわかっていて。例えば話し合いをしていて、より良くしていくためにぶつかり合うことも時にはあるんですけど、昔はお互いに言いたいことを言う感じだったのが、ちょっと大人になってきて、そこはもう言葉にしなくてもわかり合える、みたいな。それは、一緒にいる時間が長いからこそ、できることなのかなって思います」
NAOYA「僕もそれとちょっと似てるかも。REIとはめちゃくちゃ会話するとかじゃなくて、言葉は少ないけどわかり合えている仲というか。6年も一緒にいるから、何考えているかもわかります。あと、REIは最初、ボーカルをやろうと思っていたわけではなかったんですよね。TETTAに誘われて始めて、必死に頑張って、ワンエンになってから本格的にボーカリストの3人の中の1人としてやって。歌もすごくうまくなっているし、ワンエンのボーカリスト3人は結構色が分かれてるんですけど、そのなかでもREIの色って、1曲1曲の中ですごく武器になると思ってるんです。昔からの仲間として、そこは誇らしいですね」
――お互いに何か困ったことがあったら、真っ先に相談する相手だったりするんですか？
REI「僕は自分が切羽詰まった時や、本当に大事なことをNAOYAに話すようにしています。さっきも言ったんですけど、客観視できる人なので。僕が相談したことに対しても、“こうしたほうがいいと思うけど、REIはそこわかってると思うから、こういうのがいいんじゃない？”とか、冷静かつ的確に答えてくれるんですよね」
――NAOYAさんのそういう冷静な部分は元から？それとも何かきっかけがあって変わったんですか？
NAOYA「どうだろう……この業界に入る前は、どちらかと言うと周りから“うるさい！”とか“黙ってろ！”って言われるタイプだったんですけど（笑）。でも、EBiSSHでリーダーを任されていたときは、REIとTETTAが年上ってこともあって、どう接したらいいのかとかはめちゃくちゃ考えました。それがきっかけだったかも」
REI「僕ら年上がダメだったからね（笑）」
NAOYA「いや、そういうことじゃない」
REI「いや、本当にめちゃくちゃでしたから」
NAOYA「当時は、ね（笑）。だとしたら、（今の自分を）みんなが作ってくれたのかもしれませんね」
――そうやってEBiSSHで築いた絆が、ワンエンになってより大きなものになっているのがみなさんの魅力ですよね。先日のライブではMCで“毎日事件が起きる”と言ってましたけど、今日も何か起こりましたか？
NAOYA「今日じゃないけど昨日はあれですね、この真っ白な衣装にKENSHINがカフェオレをこぼしました（笑）」
REI「最近のKENSHINの暴れ方はヤバいよね（笑）」
NAOYA「本当、いろいろ起こります（笑）」
REI「でも、ずっと一緒にいると記憶に残らなくなってくるんですよ。それが日常になってくるから」
NAOYA「そうそう。今日とかも朝めちゃくちゃ雨降ってたじゃないですか。普通ならスウェットのセットアップとか着ないと思うんですけど、そこでEIKUは何も考えずにスウェットのセットアップで来て、案の定ビショビショになってるっていう。そういうちょっとしたことが、毎日面白いです（笑）」
――まさに愉快な仲間たちといった感じのONE N’ ONLYですが（笑）、みなさんが今後目指していく未来を、12月23日に行われるクリスマスライブの意気込みとともに教えてください！
NAOYA「クリスマスライブではクリスマスらしさと同時に、ワンエンらしさも出していきたいです。終わった後、“またすぐに会いたい！”と思ってもらえるようなライブができたら最高ですね。2021年に配信シングルを今回の「We Just Don’t Care」含めて4作も出せたのは、ファンであるSWAGのおかげだと思っているので、その感謝を伝えつつ、“2022年はどんなことを見せてくれるんだろう！？”っていうワクワクを残しながら今年を締めくくりたいです。で、来年は、ONE N’ ONLY＝唯一無二というグループ名らしく、誰もが予想できないようなことをどんどんやっていって、いろいろなところでライブができたらいいなって思います！」
REI「NAOYAも言った通り、クリスマスライブでは一緒にクリスマスを、その瞬間のONE N’ ONLYを楽しんでもらえたらと思います。そしてさらに、次につながるように。ちょうど1月に「FAKE MOTION LIVE 2022 NY」もあるので、まずはそこに行きたいと思ってもらえるようなライブをしたいですね。あと、今回の「We Just Don’t Care」のような、ある意味ワンエンぽくない曲を出せるのも、今までの楽曲たちがあってこそだと思うんです。2021年の新たなチャレンジがこうして形になっているので、2022年はさらに進化していきたいです」
（おわり）
取材・文／片貝久美子
写真／野﨑慧嗣
ONE N’ ONLY「We Just Don't Care」
ONE N’ ONLY 1st. EP「YOUNG BLOOD」
2022年2月16日リリース ※「We Just Don’t Care」も収録
初回生産限定盤
1CD（7曲）+BD+60P撮り下ろしフォト+ライブフォトブックレット
ZXRC-2086／8,250円（税込）
通常盤TYPE-A／TYPE-B ※2形態
1CD（6曲）
ZXRC-2087、2088／2,530円（税込）
