――前作『世界一幸せなひとりぼっち』から2年ぶりとなるメジャーデビュー以降3枚目のアルバム『愛編む』が完成しました!

「いや、もう、浸ってますね。最近の楽しみは、夜に出来上がった音源を聞きながらお酒を飲むことです!」

――あはははは!そのくらい満足いくものができたということですよね。前作は「別れ」をテーマにしてましたが……

「ちょうど、前作をリリースした後にディレクターさんが変わって。次のテーマなににしようかねっていう話をしたときに、“majikoには救いみたいなものを歌ってほしいかもしれん”って言われて。じゃあ、共通認識として“救い”っていうテーマで作っていきましょうっていう感じになって、今に至ります」

――アルバムのタイトルは『愛編む』になっています。majikoさんにとって救い=愛だった?

「同じかなっていう感覚ですね。最初に、何も難しいことを考えずに、私にとってのいちばんの救いはなんだろうてって思ったときに――昔、友達に聞かれたテーマでもあったんですよね。“一瞬でもいいから、世界の人たちがみんな同時に幸せになるときって何だと思う?”って聞かれたことがあって。その時に私は、“会いたい人に会えることだ”と思ったんです。そのことを思い出したので、今回は、“会いたい人に会えるような感覚になれるようなアルバム”にしたいっていうふうに思って。イコール愛だから、それを編み込んだアルバムで、“私はここにいる”っていうダブルミーニングで『愛編む』っていう名前を付けました」

――“会いたい人に会えること”が、“救い”で、“愛”でもあるんですね?

「はい、そう思います。でも、今回の製作中にいろんな人の愛とは? っていうのが聞けて面白かったんですね。私はそう思ったけど、ほんとに十人十色で、いろんな愛があっていいし、いろんな救いがあっていいと思う。それぐらい壮大なテーマだなって思いますけど、あえて提示しましたね」

――前作は<あなたはあなたのままでいい>という自己肯定感を高める言葉で終わっていて、全体的にも、自分を愛し、自分を許し、自分を認め、自分を励ますような歌詞が多かったと思うんですけど、今作は他者の存在を強く感じますよね。矢印が内面ではなく、外に向かっているというか……

「そうなんですよね。私の中で何かが変わった……そのきっかけは、はっきりわかってるんですけど。筋トレを始めてから」

――え!筋トレが変わったきっかけなの?もっと聞いてはいけないプライベートのことかと思ったのに(笑)

「あははははは!筋トレをしてから、私の意識革命が始まったと言っても過言ではなくて。筋トレがなかったらこのアルバムはできてないと言ってしまってもいいと思います」

――断言した!あははは!筋トレをいつから始めたんですか。

「がっつりやり始めたのは、前作をリリースしてからですね。徐々に自分の気持ちの面でポジティブさが増えてきたのを感じていて」

――体が変わることで、心が変わっていった?

「いや、体はあとからついてきたようなもので、最初は精神面。筋トレをすると元気になるんですよ。元々体を動かすことが好きだったんですけど、こんなガッツリ続くとは自分では思ってなくて。でも、筋トレをしてから作業するっていう一つのルーティンができると、1日の過ごし方が全然違ってきて。筋トレはもう欠かせないものになってますよね」

――筋トレを継続的にすることで、自分のことばかり考えてしまったり、自己嫌悪に陥る歌ばかりになってしまうってことがなくなった?

「あるっちゃあるんですけど、余裕を持てるようになった感じですかね。自分を客観視できるようになるっていうか。その暗い部分は好きな場所でもあるので、引き出しとして取っておけるようになった。そこに飲まれそうだったらジムに行って、しっかりと距離を置けるようになった感じですかね。ほんと、筋トレ、最高です!」

――(笑)すごいな、筋トレ。……このままだとマッスルインタビューになってしまうので、アルバムの話に戻すと、本作には先ほどおっしゃったように、いろんな形の愛や救いが描かれていると思うんです。1曲ずつ、どんな愛や救いに焦点を当てたのかを解説してもらえますか。

「もちろんです。1曲目の「Princess」は、“てへっ”って感じで出したんですよ。私的には、チームの人たちは、暗い曲はあんまり好きじゃないんだろうなって思って、恐る恐る出したら“めっちゃいいじゃん!”って言ってくださって。あれよあれよとリード曲になっちゃいましたけど(笑)」

――弦とボーカルだけの編成のパートとトラップのように重低音の効いたパートの差がダイナミックですよね。

「もともと緩急がついてる曲が好きだったので、それを取り入れて。あとは、筋トレ中に聞いてる音楽にも影響を受けてますね。とりあえず、筋トレで聴きたい曲を作ったという(笑)」

――ちなみに筋トレ中は何を聞いてましたか?

「ブラックミュージックの中でも歌ってるようにラップしてるやつを聞いてます。重たいものを持ち上げるときにいいんです」

――筋トレからできてる曲とは思わなかった。

「そうですよね(笑)。でも、本当に筋トレからほぼほぼ生まれてるかもしれない」

――これはどんな愛ですか?

「狂気的な愛がテーマなのかなって思いましたね。表だって出さないけど、きっと誰しも持ってる感情なんじゃないかな、と」

――君に愛されることだけが、僕の存在理由になると主張していて。

「例えば、物語のなかで、メインのプリンセスと恋人の男性がいて、というシチュエーションで、モブとなる子たちが何人かいるわけじゃないですか。そのモブに焦点を当てた曲です。男女どちらでもいいんですけども、そんなテーマで書き始めた覚えがあります」

――モブからプリンセスに向けた、愛されたいという思いだから、成就はしないですよね。

「でしょうね。いろいろなエンドがある気がしていて。殺しちゃうかもしれない。いろいろあっていいと思うんですけど、結末はあんまり思い描いてなかったかも。これも一つの愛ですよねって感じでした」

――MVはどんなイメージで制作されましたか。

「お風呂上がりの自分のオールバックを見て、これ、いけんじゃないかな?って思って(笑)」

――イケメンでしたよ!

「ありがとうございます。いやー、よかった。朝の2時半起きで、本当に記憶が曖昧で。大丈夫かなってずっと思ってる中で吊るされたりして」

――蜘蛛の巣にどんどん捉えていってましたね。

「エキストラの男性の方が“いてー!”って言ってる声が聞こえて。“ごめんね、もうちょっとだ”よって思ってやってましたね。あと、面白かったのが、縄師の方が男性のエキストラさんたちに“こういうの初めて?”ってみんなに聞きながら縛ってるのがすごく面白かったです」

――続く「TENGIC」は?

「造語で天竺風っていう意味なんですけど、天竺は目指すべき場所で、“救い”でもあるなと思って。中華っぽい曲を作ってみたかったので、歌詞もちょっと主人公目線というか、仏目線というんですかね。面白い描き方ができてすごい気に入ってます」

――銅鑼から始まって、大陸っぽいスケールのメロディになってます。

「自分で作っておいてなんですけど、旅行に行けてるような感覚になれるからいいなと思って。私も早く海外に行きたいなと思いながら描いてました」

――前作の時から「海外にどんどん行きたい」と言ってましたね。今、アジアでのストリーミング総再生数が2億回を超えるほど聴かれていることはどう感じてますか。

「本当にありがたいですよね。早く会いに行きたいんですけど、なかなか情勢も難しそうで。そんな気持ちも込めて、“早く行きてーんだよ!”っていう曲です」

――で、ここから急に爽やかな風が吹きます。

「「Princess」とは全然別人みたいな(笑)。「ジャンプ」は最後の最後にできた曲。アルバムを通してアップテンポのものが足りないから、何か書かなきゃってなって。“あわわ、うわ?!これだっ!”て書いたのが「ジャンプ」ですね」

――青春を感じるピアノロックになってます。

「これは本当に頭空っぽにして書いた曲なんですよ。マスタリングも……語弊を恐れずにいうと、いい音楽というよりはバカっぽくしてほしいってお願いして。この曲こそ、筋トレ終わりの私って感じ。筋トレ終わった後の爽快な気持ちっていうのが「ジャンプ」なんですよね」

――ちょいちょい筋トレを絡めてきますが(笑)。歌詞は自分自身を信じろというメッセージが込められてます。

「そうですね。自分自身を奮い立たせるようなものでもあるかなと思ってて。あのときに期待してたこととか、もう忘れんなよ、みたいな。どんなに状況が悪くても自分だけは濁んなよっていう。ある意味、“救い”みたいな感じの曲になったかな。本当に勢いで書いたから、そういう曲なんだろうな。ライブでもみんなジャンプしちゃったりしてみたいですね」

――「時空小箱(タイムカプセル)」もすごく爽やかさで、目の前が開けていく感覚があります。

「この曲も元々は入れる予定ではなかったんですけど、やっぱりチームから”好きだ”っていう声があって。いつも頼んでるギターのてっちゃん(木下 哲)と一緒にめっちゃ考えて作って。これは、子供時代の自分と今の自分みたいなもの。ずっと前から描いてみたいなと思ってたテーマだったので。大体、昔を思い浮かべると、私は小学校みたいなものが出てきて。唯一、楽しかった時代みたいな感じで」

――何をしてる小学生の自分が思い浮かんでます?

「校庭でめちゃくちゃ走り回って自分みたいなものが思い浮かびます。そんときの自分と今の自分は絶対違うと思うんですけど、その時に持ってた感覚みたいなものは、もしかしたら消えてしまってるかもしれないけど、あんのときの感覚って欲しいときあるよって思いながら描いた」

――これは、子供時代を懐かしむ、愛おしんでいる気持ち?

「そう思います。子供時代の自分と、子供時代の思い浮かべてる今はもしかしたら違うかもしれないけど、しっかりちゃんと生きてるぞっていう。空は変わらないから、空自体がタイムカプセルっていうか。なんかSFみたいな感じだけど、自分の年齢のひと区切りの前に書けたことがすごく嬉しくて。“今を大事にしなさい”って言われたときから、今は言う側になった。そういう、自分の一つの成長物語でもあるかな」

――10月28日でちょうど30歳の誕生日を迎えたんですね。

「今は楽しみが大きいですね。20代の時からずっと、30代のエロさが欲しいって思ってたので。エロさがどんどんついていけばな……って思ってます」

――(笑)ここまでの4曲の歌詞には<未来>や<遠い遠い目指すべき地>というフレーズが出てきて。視点が先へと向かってるんですよね。

「私自体が未来を、明日を生きたいと思ってるからなのかなっていう気はしますね。早く海外行きたいしって。未来に期待するしかないっていうか」

――その未来に不安を抱くのではなく、期待してるっていう気持ちは前向きですよね。

「そう思います。だから、本当に筋トレのおかげ。筋トレがあるから未来を見れるし。筋トレは効果的にきいてきてます!」

――次に進みますね(笑)。「交差点」は先行配信です。

「なんとなくその時に、幸せってなんだろうなって思っていて。歌詞では、交差点で立ち止まっていた人が最後に起こされるんですけど、それって私の中で“救い”で。どんな感情で起こされたかわかんない。邪魔だ、みたいな感じで起こされたかもしんないけど、見捨てられてずっとうずくまってる人よりも、起こしてくれる人がいること自体が救いだなって思ってましたね」

――絶望ではない?

「そう思ってます。それでも生きていかなきゃいけないんだよっていう厳しさも描きましたね」

――MVはmajikoさんが「サボりの悪魔」に扮してました。

「あはははは。<ドSなmajikoがサラリーマンを翻弄する>っていう、ちょっといかがわしいなタイトルだったんですけど、楽しかったですね。ただ、これも朝3時起きで。始発前の代々木の交差点で撮ったんですけど、ほぼほぼラッシュにかぶってて。スーツ姿の人の間を縫って歩かないといけないので、何回か転びましたし、いろんな人が見るんですけど、最終的には見られてることも楽しくなってましたね」

――サウンド的にもメロウでアンニュイなアーバンR&Bでアルバム全体のスパイスになってますよね。「いろはにほへと」はどんな愛ですか?

「これはもう過ぎてしまった過去の恋愛を振り返る曲ですね。過去に、大恋愛みたいなものがある人もいると思う。でも、もう新しいというか、今、愛する人がいるっていう状況を想像して描いて。あと、大和言葉みたいなものが大好きで、その度に日本語って素晴らしいなと思うので、和とChillを合体させてみようっていう実験でもあって。めちゃくちゃカッコこよくなりました」

――アナログっぽいノイズが入ったりとか、三味線などの和楽器も入っていて。

「春と恋をテーマにした「春、恋桜。」が好きだっていう人もいてくれたので、今回もそのシリーズとして書いてみましたね」

――で、ここから一転して、またヘヴィーになります。

「そうですね。どうしたんだ? っていう」

――どうしたんですか?(笑)

「あははは!ま、激しめの声は私の武器でもあるので、それが活かせるような曲を描いてみました。「UP-DOWN」は「Princess」と兄弟みたいな感じですよね」

――ちょっとエッチですよね。

「愛を求めてる女性みたいな想像で書きましたね」

――過去に好きだった人を思い浮かべて、違う人に抱かれてる、みたいな?

「その場、限りの愛ですよね。インスタントみたい。激情型になりましたね」

――続く、「ラブソング」も激情型ではあるけど……

「「UP-DOWN」よりもしっかりと救いみたいなものが定義されていて。ごちゃごちゃ言うけど、君が僕を止めてくれたっていうのが一番の救いっていうか。最後、ごちゃごちゃ言ってる口をふさいでくれたってことは、ラブソングです……みたいな」

――めっちゃイケメンですよね。

「イケメンの曲ですね(笑)。何て言うんだろう、理想だけじゃないけど、現実的なというか……その人の悩みを解消するのは難しいけど、君という存在がいることが救いであり、愛であり、ラブソングって感じ」

――さらに、一転して……

「ラブソングで広がったところから、ひゅって、「FANTASY」がきたらウケんなと思って。「FANTASY」はどこに置いても受けるんですけど(笑)」

――サウンドはミニマルなエレクトロになってます。

「私がエレクトロが好きなので、自分でもそういうのを作ってみたいなっていうのがあって。自分のDAWの技術を駆使して作ってみようっていう挑戦をしたんですけど、なんかカッコいいエレクトロになりましたね。歌詞は、ファンタジーというのは、幻想や妄想みたいな意味ですけど、君っていう人が、私のことをいまだに忘れられないでいるとか、私のこと気になりすぎて悪口を言っているっていうのを勝手に思って。私は大丈夫だから、行っちゃえって言ってるんですけど、実は全部反対で。そんなこともう気にしてもないし、悪口も言ってないのにていう幻想の世界を考えて作りましたね」

――これもある種の狂気ですよね。被害妄想というか、相手の記憶からはもう消えてるっていう?

「そういうことになりますよね。だから、MVもすげえ気持ち悪くしてくれってマニさんに頼んで、気持ち悪くて作っていただきました。ファンの間では“一番よくわからない。一番理解できなかった。カッコいいけど”って言われてます」

――独特の動きをしてますし、1回見ると忘れられない映像になってます。

「ちょっと気持ち悪くて面白いなと思って。それまでの自分にあった、カッコいいんだけど、近寄りがたいイメージを壊したかったんですよね。チームとして、“本当はもっと変だし、面白いことも好きなんだから、そういうmajikoを見せた方がいい”ていう意見になって。「FANTASY」から何かが壊れましたね。あはははは!」

――イメージ戦略やブランディングが無くなった?

「確立してきたものがいい感じに壊れて。動きやすくはなりました」

――そして、「劫火のエトワール」ですが、前作に収録されていた「23:59」と通じるものがありますよね。世界が終わる時を想像するっていう。

「世界が終わりがちなんですよね、私の曲(笑)。もともとはほかの人に書いた曲だったので、自分の作品として出すつもりはなかったんですけど、タイアップの人たちが気に入ってくださったので、それ用にブラッシュアップして。「劫火のエトワール」って、なんか厨二っぽくてよくね? と思って作りましましたね」

――応援ソングでもありますよね。

「そうですね。君という存在、ファンという存在みたいなものも含めて書いた気がしますね。<君こそエトワール>とか、<一緒なら 怖いものもう何もない>とか。重くなりすぎない、私なりの表現でファンに向けた印象がありました」

――majikoさんにとってファンに対する感情とは?

「家族愛みたいな感じだと思いますね。FCも「zikka」っていう名前にしてて。家族みたいな、実家のような安心感みたいなものを私も感じたいし、みんなも感じてほしいって思ってる間柄ですね」

――そして、アルバムのテーマを内包している「白い蝉」に。

「このアルバムを作るぞってなったときに最初にできた曲ですね。<来年の今頃の僕が今日の僕を救う>っていう。まさに“救い”という言葉が入ってて」

――来年の今頃にいますよね。

「そうですね。ちょうどのタイミングが、恵比寿ガーデンホールでのライブあたりで。“うわー。今の私が過去の自分を救ってるぞ!”と思ってました、あの時。こんなにしっかりと人が入って、楽しんでもらえて。去年の今頃の僕にもし言えるんだったら、その頑張りはちゃんと報われるからって言いたいくらい、感慨深かったですね」

――自分を救い、愛を叫んでる曲で、白い蝉をモチーフにしたのは?

「冒頭の<蝉がうるさい>っていうのは、いろんな比喩表現現でもあって。蝉がうるさい中、1人で頑張ってる人たちに向けてっていう意味合いもあるし、生まれたての蝉って白いんですよね。だから、部屋に引きこもってた自分が、白い蝉になるみたいな感じの感覚という意味でも描いてました。外に出て、7日間生きて、幼虫を産んで、繋がっていくっていう感覚ですね」

――その後の「No More Robot」の歌詞が……

「何もかも全部終わりにしたいっていう曲ですね。最後にこれ持ってくんのウケんなって思いますけど(笑)。もう本当に何もかも全部終わりにしたいなと思ってた時期だったからそのまま出ちゃってるって感じ。でも、まだクサイ言葉を言って欲しい、ダサい言葉を言って欲しい、そうすれば頑張れるのにっていう。まだ意気込みはあるのが“救い”だなって。まだ諦めてないというか。すごい吐露が出てる中で、しっかり救いを求めてる曲だなっていう。私はこの曲が好きだし、愛しいなと思います」

――ロボットっていうのはどんなモチーフですか?

「感情がないもの。血も汗も涙もないもの。それって、楽だけど、どうなんだろうっていう問いかけでもあって。ロボットは欲もないけど、それもどうなのか。人間らしさって大事じゃないかなって思ったので、それ以上もうロボットにならないでという感じの願いがこもってるかもですね」

――最後に、いわばタイトル曲であるバラード「アイアム」で締め括ってます。

「元々入れる予定ではなかったんです。バラードって、今の時代的にどうなんだろうっていう葛藤があって。内容的にも大人っぽいから、どうなんだろうなと思ってたんですけど、ぜひ入れて欲しいっていう声があったので、「アイアム」っていうカタカナの名前を付けて入れさせていただきました。この曲は、夜という友達と別れて、朝に向かう、明日へと向かう。これも、未来の曲ですね。<明日はすぐそこ>っていうのは自分にも向けて言ってるし、みんなにも言ってる。“愛”というより“救い”なのかな。明日は救い。まだ見ぬ世界だから、想像もつかない明日が待ってるかもしれないっていうのはすごい楽しみだなって、筋トレナイズされた頭で思ってて」

――繰り返しになりますが、まだ見ぬ明日が不安ではなく、楽しみだって思えることは大きな変化ですよね。

「本当にそう思います。「No More Robot」は一過性の感情だけど、しっかりと救いを待っていて。「アイアム」は絶対にくる朝、明日をテーマにしてて。擬人化とした夜ともまた来るから永遠の別れではないし、また会えるっていうニュアンスで描いてる。この2曲は、全然違うようだけど、同じ世界だし、すごく現実的で好きな並びですね」

――全13曲を収録した“救い”と“愛”に出会うアルバムのリリースを記念したワンマンライブも決定してます。

「7月のワンマンライブのMCでいきなり、無理やり言ったやつなので、よくできたなって思ってます(笑)。新曲でやってみたいこともあるので、会場OKが出たらやりたい。あとはもう、サブタイトル通りに強行突破しようっていう感じですかね。その中でもしっかり曲は魅せるという余裕を持って挑みたいなって思いますね」

(おわり)

取材・文/永堀アツオ

LIVE INFOワンマンライブ 「majiko Presents "愛編む"Release Party ~強行突破編~」

2022年12月18日(日)浅草 花劇場 SOLD OUT!

majikoオフィシャルサイト

LIVE INFOmajiko Presents "愛編む"Release Tour~愛縁奇縁 編~

2023年4月29日(土)名古屋ボトムライン
2023年5月7日(日)日本橋三井ホール
2023年5月21日(日)梅田クラブクアトロ

DISC INFOmajiko『愛編む』

2022年11月16日(水)発売
初回限定盤(CD+Blu-ray)/UICZ-9222/7,700円(税込)
初回限定盤(CD+DVD)/UICZ-9224/6,600円(税込)
ユニバーサル ミュージック

Linkfire

majiko『愛編む』

2022年11月16日(水)発売
通常盤(CD)/UICZ-4613/3,300円(税込)
ユニバーサル ミュージック

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