――10月4日にリリースされた「夢空に羽」は、これまでのLucky²の楽曲とは、ちょっと雰囲気が違いますよね。

深澤日彩「そうなんです。今回は「夢空に羽」と「夏の魔法」、「Shooting Star」という3曲が入ったEPなんですけど、3曲ともLucky²にとっては挑戦的な楽曲になっているんです。しかも、それぞれの曲に違うコンセプトや違った良さがあって。中でも「夢空に羽」は、ジャケット写真もそうなんですけど、本当に今までになかったような雰囲気になっています。それもあってジャケット撮影のとき、最初は表情を作るのが難しかったんですけど、みんないい表情ができたなって思うので良かったです」

――どういうコンセプトで撮影したんですか?

深澤「“儚さ”です。だから、大人っぽい表情を意識して撮影しました」

永山椿「私たちはまだ子供なので、わからないなりに頑張ってなんとかみんなでカッコイイ表情をすることができたかな?って思います。大人に向かう第一歩になりました」

上村梨々香「「夢空に羽」は、歌詞も儚い少女をイメージしているんですよ。MVも白い衣装を着て大自然の中で撮影したので、儚いLucky²が表現されていると思います」

――遠距離恋愛なのか、今は遠い場所に行ってしまったのか。そういう相手を思うような楽曲になっていますね。

上村「そうなんです。今までのLucky²は、かわいくてポップな感じが多かったんですけど、今回のEPは、日彩ちゃんが言っていたようにジャケットもそうなんですけど、歌声も大人っぽい感じになっています」

――ロケで撮影したMVでは、どんなことが印象に残っていますか?

深澤「長野県に行って撮影したんですけど、駅に着いた瞬間、すごく空気がおいしかったですし、それまで感じたことのない雰囲気も感じました。私は長野県に行くのも初めてでしたし、大自然に触れる機会もあまりなかったんですね。だから、行けて嬉しかったです」

――大自然のパワーはもらえましたか?

深澤「はい。でも、完成したMVを見て、“私たち、本当にあんな大自然の中にいたんだ!?”って驚いちゃいました。景色がキレイすぎて、“あれは現実だったのかな?”って思っていたので(笑)」

上村「MV撮影で私が難しいなって思ったのは、表情とダンスです。ジャケット写真と同じで儚い表情をしなくちゃいけなかったので、ニコッと笑っちゃダメだったんですよ。笑うとしても微笑むみたいな感じで儚さを表現したくって。それが大変でしたし、ダンスも指先までキレイに見せることが大事だったので、そこが難しかったです。あと、今回はドローンを使って撮影したんです。最初から上空にいるドローンで撮ったので、いつも使っているバミリ(それぞれの立ち位置を示す印)が使えなくて。みんなで立ち位置を揃えるのが大変でした」

――上空から撮るとバミリも映っちゃいますもんね。

永山「しかも、大自然の中なので、地面がデコボコしているんですよ。だから、ダンスを踊っているときにコケそうになって(笑)。スタッフさんがデコボコを少し平らにしてくれたりはしたんですけど、コケないようにするっていうのが大変でしたね」

――いつもは気を使わないようなところにも気を使いますよね。でも、自然の中だと気持ちよくパフォーマンスできたのでは?

永山「そうですね。さっき日彩ねえちゃんも“現実だったのかな?”って言ってたけど、自然の中で踊るっていうことが“夢に出てきそうな感じだな”って思っていました。でも、すごく気持ちよくて、本当に羽を伸ばした感じだったので、とても楽しかったです」

――じゃあ、自然の中でのびやかに踊っているLucky²に注目ですね。

――そして今回のEPには、先ほど深澤さんがおっしゃっていたように「夏の魔法」と「Shooting Star」の2曲が収録されています。この2曲はどんな楽曲になっていますか?

深澤「「夏の魔法」は明るい楽曲になっています。すごくお気に入りの曲なんです。タイトルにあるように夏を感じられる曲ですし、聴いていると花火大会に行っているような気分になります。例えばサビ前の<ちょっとした切なさで見てたいんだ>っていうところは、“好きな人が隣にいるのかな?”って想像しちゃうんです。だから、聴いていてドキドキするようなかわいらしい曲になっているんじゃないかな?って思います」

――確かに。青春がイメージできる楽曲なので、歌詞に出てくるシチュエーションがリスナーの記憶とリンクしそうな気がしますよね。

永山「「夏の魔法」に<妄想タイム>っていう歌詞が出てくるんですけど、私は、その部分が大好きです。女の子がベッドの上で抱き枕を抱きながら歌詞に書かれているような妄想しているのを想像したら、すごくかわいいなって思ったので(笑)」

――実際にやっている子いそうですしね(笑)。

永山「そうなんです!そういう想像ができるような歌詞になっているので、共感してくれる人が多いんじゃないかな?って思います」

上村「私がお気に入りの楽曲は「Shooting Star」です。この曲は“勇気を出せば世界はもっと広がるよ”っていうメッセージ性のある曲で、そこがすごくいいなって思いますね」

深澤「だから、「Shooting Star」には、今までになかったようなLucky²のカッコよさが詰まっていると思います」

上村「私たちにとっても挑戦曲でカッコイイ声はもちろん、ひとりが歌っている後ろで他のメンバーも歌っているんです。そういう歌い方はLucky²は初めてで。だから、いろいろな面でカッコイイ曲に仕上がったと思います」

――聴いてくれる人の背中を押すような力強さがある曲だと思います。この曲を聴いて、今まで行動することにためらっていた人が、一歩踏み出してくれるといいですね。

上村「はい!勇気を出したいときに、ぜひ、聴いてほしい曲です」

永山「私も「Shooting Star」が一番好きです。その中でもオススメポイントが、日彩ねえちゃんの<星になれ>っていうセリフなんですよ!」

――あのセリフ、カッコイイですもんね。深澤さんは、どういうことを意識してレコーディングしたんですか?

深澤「最初に歌詞を送ってもらったとき、“このセリフは誰になるんだろう?”って思っていたんですよ。セリフの歌詞ってLucky²は初めてだったので。でも、まさか私になるとは思っていなかったので、最初は、“えっ!?私でいいのかな?!“って、少し不安もありました。実際レコーディングのときは、このセリフを10テイクくらい録ったんです。その中から一番いいものを選んでいただいたので、自分で言うのもなんですけど(笑)、いい感じに仕上がったんじゃないかなって思います!」

――10テイク録ったということは、1回1回言い方を変えてみたんですね?

深澤「そうなんです。最初のテイクは、結構かわいらしい感じだったんです。でも、それだとちょっと曲とは違うイメージになっちゃうから、“カッコよくやってみて”ってディレクションしていただいて。そういう感じでやったことがなかったので少し恥ずかしさもあったんですけど、やっていくうちに褒めていただけたりもしたので、楽しくレコーディングできました」

――永山さんがオススメするくらい、すごく素敵な声になっていると思いますよ。

永山「本当にカッコイイです!聴いたときに、“うわ~!”って思いました」

――今年は9人体制になって初のライブツアーも開催。そんな2023年の活動の中で、特に印象的な出来事を教えてください。

深澤「やっぱり夏に開催したライブツアーです。9人体制での初めてのライブツアーだったので、新メンバーの3人はダンストラックをやったり、メンバーの中の4人で歌唱だけをしたり、いろいろ新しいことに挑戦したライブツアーでした。それに今回のツアーで、初めてファンのみなさんの声出しが解禁されたんです。だから、初日にみなさんの声を聞いたときは感動して、涙が出そうになりました」

――Lucky²は2021年デビューで、ずっとコロナ禍でしたしね。

深澤「そうなんです。だから、“声を出せる”っていうことが当たり前じゃないんだなっていうことも知りましたし、ファンのみなさんが声を出してくれたことで、よりライブっていう感じもして。そのおかげで、すごくいいものができたと思います」

――お客さんの声があってこそのライブっていうところはありますからね。やっぱり一体感が出ますし、ステージ上のメンバーも、その声にパワーをもらえたんじゃないですか?

上村「はい。私は6月に新メンバーとして加入したので、ライブツアーは今回が初めてだったんです。だから、すごく緊張していたんですけど、9人でできて、本当に嬉しかったです。私はもともと先輩のGirls²さんに憧れていたんです。それだけに自分もデビューできて、しかもライブができて“嬉しい!”と思って涙が出そうになりましたし、改めてファンのみなさんに会えることって素敵だなって思いました」

永山「私もツアーです。やっぱり9人の思い出にもなりましたし、ファンの方の夏の思い出にもなったんじゃないかな?って思います。自分たちがステージに出てきた瞬間の歓声と、ファンのみなさんが振ってくださったプレートライト(ペンライト)に感動しました」

――あれはすごい景色ですよね。

永山「すごかったです。しかも、私たち、ツアーが始まる少し前にメンバーカラーが決まったんです。だから、そのメンバーカラーを振ってもらえるのも嬉しかったです」

――9人体制になったということは、当然ダンスのフォーメーションも以前とは変わりますよね?そういう苦労もありましたか?

深澤「そうですね。6人でやっていた曲も9人のバージョンに変えたりしたので。でも、新しく入った3人は振付を覚えること自体が、すごく大変だったと思います」

上村「大変でした。私たち3人が加入する前の「ガル学。Ⅱ~Lucky Stars~」の曲もあったので、ツアーの前にメンバーに教えてもらいながら新メンバー3人で一生懸命覚えたんです。でも、それをライブツアーではメドレーとして披露できたので嬉しかったですし、頑張って覚えたこともいい思い出になりました」

――そういう1年を経て、2024年は、どうなっていきたいと考えていますか?

深澤「今年はファンのみなさんにお会いできる機会がたくさんあったんです。来年はもっともっとお会いできる回数を増やせるよう、また9人で頑張っていきたいです」

上村「私もLucky²をもっといろいろな方に知っていただけるようにリリースイベントやライブをたくさんしたいです。それにファンのみなさんに私たちの曲を聴いていただいて、笑顔だったり素敵な気持ちになっていただきたいです」

永山「個人的なことになるんですけど、私は来年勉強を頑張りたいです。だから、メンバーにもちょっと教えてもらいながら、テストの点数を少し良くしたいですね(笑)」

深澤「来年、受験生だもんね!」

永山「そうなんです!だから、Lucky²の活動と両立しながら頑張ります!」

(おわり)

取材・文/高橋栄理子
写真/中村功

Release Information

Lucky²「夢空に羽」

2023年104日(水)発売
初回限定盤(CD+DVD)/AICL-4403AICL-44045,280円(税込)
Sony Music Associated Records

初回限定盤(CD+DVD)

Lucky²「夢空に羽」

2023年104日(水)発売
通常盤(CD)/AICL-44051,650円(税込)
Sony Music Associated Records

通常盤(CD)

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