――今年1月に目標だったパシフィコ横浜のステージに立ったみなさん。杢代さんは昨年から「仮面ライダーギーツ」に出演するようになって原因は自分にある。の活動を制限していたなか、久しぶりに全編参加するライブだったと思いますが、どんな気持ちでステージに立ちましたか?

杢代 和人「(活動の制限によって)観測者(原因は自分にある。のファンの呼称)のみなさまに寂しい思いをさせてしまっているのは事実なので…。“僕がここに立っているのはメンバーやスタッフ、そして何より観測者のみなさまのおかげなんだよ”っていう感謝を込めて、ステージに立ちました。加えて、やっぱり少しブランクがあったので、どんなにリハーサルしても本番が来るまで不安は消えなかったです。でも、それも本番が始まったらスッと消えて。今回は1回きりだったこともあって、“今の全力をぶつけるだけだ”と思って、そこからは観測者のみんなへの“ありがとう”を込めて全力でパフォーマンスしました」

――MCで吉澤さんが「隣に杢代さんがいると安心する」と話していたのが印象的でした。

吉澤 要人「久しぶりに7人でMCをするのは楽しかったですね。1人いないだけでも寂しいというか、特に和人はMC中よく喋ってくれるし、観測者のみなさんとのつながりを作ってくれるのも和人なので。(パシフィコ横浜は)広い会場だったけど、和人のおかげでみんなとつながれたんじゃないかなって思います」

――観測者の方々はもちろんのこと、メンバー内でも7人でステージに立つ喜びを実感するライブだったんですね。

桜木 雅哉「7人で立つのはこんなに楽しんだなっていうのをすごく感じました。あと、杢代和人さんの…」

杢代「なんでフルネームにさん付けなの(笑)」

桜木「なんとなく(笑)。その、和人さんのカッコいいシーンを観て、“キタな!”って感じました(笑)」

小泉 光咲「6人の時は6人でまた違った演出でちゃんと魅せることを意識してたんですけど、7人になると“やっぱり原因は自分にある。だな”って思えるし、7人が揃うだけで表現の幅が広がるというか。それこそ和人がいると「半分相逢傘」みたいな世界観ができるのがいいなって思いました」

大倉 空人「7人でできたパシフィコ横浜っていうのは、やっぱりすごい感慨深かったです。和人がいない間、いい意味で“和人が焦るくらいの実力をつけてやる”っていう目標を持ってやってきたんですけど、やっぱり和人の努力もあって、正直そこまで和人との差を開けられなかったのは自分の中で悔しいところであり、それだけ和人がものすごく頑張っていたっていうところでもあり。誰がなんと言おうが、あのライブのMVPは和人だと、僕は思っているので」

杢代「ありがとうございます!」

大倉「だから、個人的な悔しさも感じつつ、でもやっぱり7人で立てた喜びっていうのも大きいライブでした」

――年頭から大きなライブを成功させ、幸先のいいスタートを切ったみなさん。今年は早くも3月15日に「Mr.Android(feat.izki)」を、そして4月3日には「放課後ギュッと」と立て続けに配信リリース。どちらも昨年から原因は自分にある。に新しい風を呼び込んでいるizkiさんの手による楽曲になりますね。

長野 凌大「そうなんです。アルバム『無限の終わり』で一つ区切りを付けて、原因は自分にある。の第2章が始まる一発目が「Mr.Android」で。さらにこの曲では、ボーカルとして他のアーティストの方に参加していただく…しかもその相手がizkiさんで、歌割もきっちり半分半分になってるっていう。そういうことができるダンスボーカルグループってなかなかいないと思うし、その挑戦ができるのも原因は自分にある。だなって思わせてくれる1曲になっています。2曲目の「放課後ギュッと」はアニメ「デュエル・マスターズWIN 決闘学園編」のエンディングテーマ。歌詞はアニメに添いつつも、若々しさだったり、フレッシュさだったり、儚さだったり、原因は自分にある。の中にある等身大の僕たちを詰め込むことを意識して作った作品です」

――izkiさんはパシフィコ横浜公演にもいらしてたと思うのですが、その時点ですでに制作は終わっていたんですか?

武藤 潤「いや、まだでしたね。でも、会場でお会いした時に“次の曲、どんな感じですか?”って聞いたら、“ヤバいです”と一言言い残して去って行ったので(笑)。そのあと、曲を聴いた瞬間に“そういうことか!”と思いました」

――どのへんにヤバさを感じましたか?

武藤「まず、タイトルに“Android”と付くのもそうですし、そのなかでも人間になりきれなかったアンドロイドで、その心を歌ってるっていう。<こころ>も<CPU>と書いてそう読ませるとか、めちゃめちゃ考えられていて、そういうところにヤバさを感じましたね」

杢代「デジタル系の曲がまだあったなって。「0to1の幻想」もデジタル味が強かったけど、今回はまた新しい切り口だなと思って。それをフィーチャリングでやるところが面白いなって。音楽の無限の可能性を感じましたし、ライブで披露するのが楽しみになりました」

――izkiさんのパートはどうなるんでしょう?

杢代「izkiさんの音源を流してって感じになるかもしれないです。ライブだったらアンドロイドと僕たちのコラボレーションみたいなこともできるし、ライブの中でまた一つアクセントになる曲が生まれたんじゃないかなって思ってます」

――一方、4月にリリースされる「放課後ギュッと」はアニメのエンディングテーマということで、みなさんがアニメのテーマソングを担当するのは初めてのこと。

大倉「アニメは初ですね」

――ドラマとアニメで違うものですか?

小泉「やっぱり、なんか違いますね」

武藤「リズムとかの曲調もだし、それからイントロでもわかります。「放課後ギュッと」は“これはアニソンだな”っていうイントロから始まるので、いいですよね」

杢代「何より小学生の頃に遊んでたデュエマのアニメに参加できるなんて胸アツです」

大倉「僕も友達の影響で始めて、中2くらいまで遊んでたから、すごく青春って感じです」

――世代的にドンピシャなんですね。

武藤「あ、僕はやってない」

吉澤「僕も」

杢代「何してたのか、逆に聞きたい(笑)」

吉澤「自分がやってなくても周りがやっていたりして、昔から名前は知ってて。共通認識としてそれがあるから、今回のタイアップはめちゃくちゃうれしいです」

武藤「あと、今回は“日曜の朝”っていうのも共通認識としてあったよね」

大倉「本当、デュエマのエンディングの後に杢代さん(「仮面ライダーギーツ」)なので。子供たちからしたら、歌ってるお兄さんがいきなり変身してるっていう(笑)。そこも面白いところだなって思います」

杢代「デュエマと仮面ライダーを好きなお子さんの家に突撃訪問したいですね(笑)。夢みたいな話で、本当にありがたいことだなって思います」

――子供たちに届く要素もそうですが、歌詞で歌われている内容はみなさんにとっても比較的身近なことかと思います。特にお気に入りのフレーズなどありますか?

武藤「歌詞の中に席替えのことが出てくるじゃないですか。聴いた時、学生の頃の席替えのドキドキ感を思い出して、懐かしい気持ちになりましたね」

大倉「席替えってテンション上がるよね」

杢代「それこそ<君が隣、いや近くの席でいい それだけで楽しいのに>って。(席替えは)そういうことじゃないですか」

大倉「同じクラスに好きな子がいて、その子が隣の席に来た時って嬉しいだろうね」

武藤「まあ、来ないんだけどね(笑)」

――席替えあるあるですね(笑)小泉さんはどうですか?

小泉「僕は歌い出しが<1234>から始まるところが好きです。僕らの曲ではなかなかないと思うし、それこそアニメっぽいというか。“これから始まるぞ!”っていう感じが好きで、ライブで披露する時も盛り上がるんじゃないかなって思います」

大倉「アニメっぽいと言えば、僕は<何気ない仕草や声を聞くだけで馬鹿になる>のフレーズの部分は、音がマジでアニソンだなって。レコーディングの時もアニソンを意識して歌ったので、ぜひ音源で楽しんでほしいです」

――桜木さんは現役高校生として共感するところも多いのでは?

桜木「僕は共感できることしかないですね(笑)。なかでも<4時間目腹ペコで二次関数 あーやってらんねー!>のところは…」

杢代「雅哉、お腹空きそうだな」

桜木「本当、お腹空いてると計算できないです(笑)」

――吉澤さんはどうですか?

吉澤「<校長先生 ちょっと話長すぎてもうしんどいわ>です。ここ、自分が歌ってるんですけど、昔から本当にそう思ってたんですよ。その感じを思い出したら<もうしんどいわ>のフレーズがうまく歌えて。だから、そこはめっちゃ好きです。今の学生に伝えたら、絶対“それな!”ってなると思います(笑)」

杢代「僕は<野暮な妄想はやめて言うこと言わなきゃいけないね>ですね」

――杢代さんらしいチョイスですが、その心は?

杢代「やっぱり、学生時代って結構妄想多めじゃないですか。“好きな子にこう言ったらどうなるんだろう?”とか、“席が隣同士になるかもしれない”とか。それこそ、“放課後、帰り道が一緒になるかも”って妄想するけど、行動に移せない。で、いざとなったら汗が出てきたり…」

長野「…何を言ってるの?(笑)」

杢代「ツッコミが早いよ(笑)」

武藤「わかるよ。和人が言わんとすること、わかる」

杢代「声もいざとなったら震えちゃったりして。きっと学生のみんなはそれをわかってると思うんです。もしかしたら、一番言われたら嫌なことかもしれない。でも、こうして歌詞になると改めて“そうだよな”って気付けるから、ここはすごく刺さる歌詞かなって思います」

――長野さんはどうですか?

長野「僕はですね、ラスサビが終わった後の<Uh Yeah!>です」

杢代「何言うてんねん」

長野「お気に入りのところだからいいじゃん(笑)。ここ、レコーディングでは1人で<Uh Yeah!>ってやってたんですけど、それもいろんなパターンで録っていて。例えば、テンション高めにとか」

吉澤「低めは?」

長野「(低い声で)<Uh Yeah!>」

杢代「大人っぽくは?」

長野「(やろうとして)ちょっと!なんで今やらせるの(笑)」

杢代「ごめん(笑)」

長野「で、完成版を聴いた時に、採用された自分の声もそうだし、“みんなこんな声で歌ってたんだな”と思って。誰がどう歌ってるかが面白かったのでお気に入りです」

――また、「放課後ギュッと」はMVも制作されたとのこと。どんな仕上がりになっているんですか?

大倉「今回は全編フィルムで撮影してるんです。だからNGをあまり出せないので、いつもよりリハーサルを多めにやって」

長野「映像チェックもできないしね。本当、昔のフィルム映画みたいな撮影でした」

大倉「でも、ダンスはうまくいったよね?」

小泉「うん。結果的にうまくいったし、キャッチーな振り付け…これもアニメを観ている子たちも楽しんでくれるような感じなので、ぜひそこにも注目してほしいですね」

――歌詞の内容から、MVにはストーリー的なシーンもあると想像するのですが、どうですか?

長野「ちょっとありますね。いいお芝居が見られると思います」

大倉「和人さんの名シーンがね」

長野「和人さんの名シーン、楽しみですね」

杢代「全員見てないだろうが!」

大倉「和人さんの演技、マジで楽しみにしていてください」

小泉「“ちょっと待って!”みたいなやつとか」

桜木「走ってもいたしね」

杢代「いやいやいや。だから、見てないでしょ」

大倉「和人だけのシーンがあったんですけど、メンバー想いの僕らは和人のところに行って“頑張れ!”ってね」

武藤「しっかり見届けました」

杢代「ちょっと、ちょっと!訂正させて」

――杢代さん、どうぞ(笑)。

杢代「確かにみんな来てくれたんですよ。“みんないい奴だなぁ”と思ったら、僕のことを通り過ぎて、後ろで遊んでました。“え、待って。俺のシーン見に来たんじゃないの!?”って」

小泉「最後、見に行ったから」

杢代「ずーっと遊んでたじゃん」

長野「遊んではいないよ。駅伝ごっことか…」

杢代「“ごっこ”って、遊んでるじゃん」

大倉「その時、和人がすごい走るシーンだったんですよ」

杢代「そうよ。必死だったよ」

大倉「ってことは、俺らも後ろで応援しなきゃっていうことで、駅伝を…」

杢代「アホか(笑)」

大倉「いやいや、こっちにもちゃんとストーリーがありまして」

――どんなストーリーが?(笑)

大倉「まず、光咲さんが山の神で」

――箱根駅伝の想定なんですね(笑)。

小泉「僕は山の神で、区間賞を取ります」

桜木「僕はそのライバルで」

大倉「僕はカメラマン」

吉澤「僕は山の神と同じチームで、スタメン落ちして給水です」

長野「僕は沿道でバルーンを持って応援してる人」

武藤「僕は友達の応援に来た大学生」

大倉「っていう感じで、本当いい動画が撮れたんですよ」

杢代「みなさーん!僕、本番中でしたからね」

大倉「なんなら、和人が本番の動きで向こう行ったタイミングを狙って撮影してました(笑)」

武藤「あと、何だっけ?3年…」

大倉「“3G組 大倉先生”ね。僕が先生で、MV撮影中の和人以外のメンバーが生徒で。それも動画にして」

小泉「あれ、めちゃくちゃ面白いよね」

杢代「そんなに言うなら世の中に出しなさいよ(笑)。みんな気になるじゃん」

武藤「(ロケ地に)学校を使えたので、やりたいことをたくさんやってきました(笑)」

大倉「しかも、昔ながらの校舎でね。久しぶりの学校にテンションが上がっちゃいました」

吉澤「MVでは、僕らが同じクラスだったら?っていう様子が見られると思います」

長野「本当そうだと思います。今話した内容、ほとんど映ってないので(笑)」

大倉「駅伝も、大倉先生もないです(笑)。MVに関しては、要人のコメントがすべてですね(笑)」

――(笑)。

――さらに、7月からスタートするツアーについても教えてください。“LIVE TOUR 2023 -G=ø-(ジーイコール)”は、原因は自分にある。史上初のホールツアー。そして、11月5日には“ARENA LIVE 2023 因果律の逆転”の開催も発表されました。長野さんが前回のインタビューで話していた“今の自分には、パシフィコ横浜のその先が見えている”というのは、このことだったんですね。

長野「そうですね。パシフィコ横浜は、初めてメンバー全員で“立ちたいね”って話していたステージだったので、その憧れを叶えられたことがすごくうれしくて。当時の僕にとっては一番の憧れがパシフィコ横浜で、その先が夢だったんですけど、パシフィコのステージに立った瞬間、その先が明確に見えて、夢から目標に変わった気がします。だから、今は7人でそのステージに立つための準備をしっかりやっていこうと思っているところです」

――では、最後にホールツアー、そしてアリーナ公演に向けての意気込みをお願いします。

大倉「ホールツアーの先を見据えつつも、今まで通り目の前にある一つひとつのライブに集中して。今回のツアーは東京公演がまさかの3daysっていう、ホールツアーも初めてなのに、3daysっていうのも初めてで、僕らも想像がつかない領域なので。何が起こるかわからないことも覚悟しながら、メンバー同士手を取り合い、グループ一丸となって頑張っていきたいです」

小泉「ぴあアリーナMMでやるって聞いた時は、うれしさよりも驚きとか、“頑張らなきゃいけない”っていう気持ちのほうが強くて、正直今も焦りがあります。でも、だからこそ夏ツアーも、その先が見えるようなパフォーマンスを見せたいなって思います」

(おわり)

取材・文/片貝久美子
写真/野﨑 慧嗣

RELEASE INFORMATION

原因は自分にある。「放課後ギュッと」

2023年43日(月)配信リリース
SDR

原因は自分にある。「放課後ギュッと」

原因は自分にある。「Mr.Android(feat. izki)」

2023年315(水)配信リリース
SDR

原因は自分にある。「Mr.Android(feat. izki)」

LIVE INFORMATION

原因は自分にある。「LIVE 2023 -Loud&Shuffle-」

【日程】
2023年414日(金) 東京 Spotify O-EAST
1部 開場 13:45/開演 14:30
2部 開場 17:45/開演 18:30
2023年528日(日) 大阪 GORILLA HALL OSAKA
1部 開場 13:15/開演 14:00
2部 開場 17:15/開演 18:00
【席種・料金】
1F:オールスタンディング(整理番号付)¥6,800(税込)
2F:全自由(整理番号付)¥6,800(税込)
※ご入場時に、別途ドリンク代をいただきます。

原因は自分にある。「LIVE TOUR 2023 -G=ø-」

【日程】
2023年719日(水) 東京 LINE CUBE SHIBUYA (渋谷公会堂)
開場 17:30/開演 18:30
2023年720日(木) 東京 LINE CUBE SHIBUYA (渋谷公会堂)
開場 17:30/開演 18:30
2023年721日(金) 東京 LINE CUBE SHIBUYA (渋谷公会堂)
開場 17:30/開演 18:30
2023年84日(金) 福岡 福岡市民会館
開場 17:45/開演 18:30
2023年86日(日) 愛知 名古屋市公会堂
開場 17:45/開演 18:30
2023年89日(水) 大阪 オリックス劇場
開場 17:30/開演 18:30
【席種・料金】
全席指定・・・8,500円(税込)

原因は自分にある。「ARENA LIVE 2023 因果律の逆転」

【日程】
2023年115日(日) 神奈川 ぴあアリーナMM
開場 17:00/開演 18:00
【席種・料金】
全席指定 9,500円(税込)

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