──新曲「プラトモ」が現在オンエア中のドラマ『量産型ルカ -プラモ部員の青き逆襲-』のエンディングテーマに起用された心境から聞かせてください。
荒井 芽依「ドラマ『量産型リコ』に引き続き、『量産型』シリーズのエンディングテーマを歌わせていただけることが、とても嬉しいです。リンプラならではのプラモデルに絡めた楽曲なので、歌えてよかったです!」
尾本 侑樹奈「今回から『リコ』から『ルカ』に変わって、『量産型』の新シリーズが始まったこともあって、楽曲もがらりと雰囲気が変わって…。リンプラの要素は残しつつ、少し爽やかな青春チックな感じの楽曲になっています」
──尾本さんは美術教師でプラモ部副顧問のナツ先生役でドラマにも出演されています。
尾本「出演が決まった時はすごく嬉しかったです。ドラマ出演も下克上オーディションの時の目的の1つにしていました。その夢が叶って嬉しかったです。そして、プラモアイドルとしてドラマを通してプラモデルの魅力をたくさんの方に伝えたくて…。“ドラマをきっかけにリンプラの存在をもっとたくさんの方に知っていただけるように頑張らなきゃ!”という責任感も同時に生まれました」

──このインタビュー時点では第1話が始まったばかりですね。
荒井「第1話、リアタイしました!」
尾本「ナツ、どうだった?」
荒井「今までは“尾本劇場”と呼ばれるちょっとおふざけが入った舞台寄りのおもち(尾本 侑樹奈)しか見ていなかったんです(笑)。だから、“おもち、こんなにナチュラルな演技ができるんだ!?“って…」
尾本「あははは。どういうこと!?」
荒井「いや、本当にドラマのストーリーの中の一人としてすごく自然に見れました。とても面白かったですし、“よかった!”と思いました」
尾本「嬉しい。確かに私、ライブのMCやYouTubeではすごくオーバーリアクションで、アイドルっぽくない独特の話し方をしちゃうんですよ…。だから、このドラマで新たな自分が見せられていたら嬉しいです」

──ドラマはプラモ部が舞台になっていますが、お二人は学生時代に部活をしていましたか?
荒井「球技が好きだったので、中学ではバレーボール部でした。でも、高校はまさかの家庭科部で…」
尾本「すごい方向転換!」
荒井「高校のスポーツ部が厳しそうな部活ばかりだったんです。“ちょっと無理かも…”って思って校内を彷徨っていたら、たまたま家庭科部の先輩が声をかけてくださって。“見てみない?”って、最初のロールケーキで即、落ちちゃいました。家庭科部という名の料理部で、ほとんど料理しかしない部活だったんですけど、ロールケーキで釣られちゃいました。(尾本を見ながら)それ、なんの顔?」
尾本「今は全然、家で料理しないって言っていたから(笑)」
荒井「うん。自炊はしない元・家庭科部です。食べる専門でした。文化祭でカレーを作って販売していたんですけど、そのカレーもスパイスを調合して…本格的に料理を追求する活動をしていました。身についたかどうかはわからないんですけど(笑)、いい経験でした!」

尾本「私は今回、ドラマで美術教師の役をやらせていただいているんですけど、実際に高校時代は美術部に所属していました。もともと絵を描くことが好きだったので。美術部時代は1人で作品を作って、コンテストに出すということが多くて。でも、『ルカ』では、プラモ部はお友達と協力して、ペアで一緒にプラモデルを作り上げているのに青春を感じて、“素敵だなぁ”って思いました。と同時に、高校時代に体育祭で学級旗っていう旗を作ったことを思い出しました。美術部を筆頭にデザインを考えて、実際に絵の具を使って塗ったりするのが楽しかったです。そうやって協力しあって何かを作ることが好きでした」
──ありがとうございます。「プラトモ」を受け取ってどう感じましたか?
荒井「落ち着いた感じのイントロから始まって、1Aから明るくパッと切り替わる感じが“新しい!“と思いました。サビで追いかける感じもとても好きですし、新生リンプラの新しい挑戦ができる曲だと感じています」
尾本「タイトル通り、“青春×友情×プラモデル”というドラマのテーマになっている3大要素がギュッと詰まった楽曲だと感じました。バラードっぽいですけど、爽やかで聴き心地もよくて。初めて聴いた時から名曲になりそうな予感を感じました」

──歌詞はどう捉えましたか?
尾本「友情がテーマになっていると思います。自分1人だとできなかったことやなかなか勇気が出せなかったことも、誰かと一緒なら一歩を踏み出せる。それが、友達でも、家族や恋人でもよくて。誰かがきっかけで新しいことに興味を持ったり、新たな世界が開けていく感じが歌詞の中にも表現されていて。LINKL PLANETってメンバー同士、すごく仲がいいんですけど、それだけではなくって、“もっとグループをよくしていきたいね”って話し合いもする関係で。そういう、友達のような、仲間のような、戦友のようなLINKL PLANETの雰囲気にもとてもよく合っていて、通じる部分が多い楽曲だと思います」
荒井「荒井は歌詞の好きポイントが多いです! 上から行きますと…」
尾本「順に行く?」
荒井「まず、<ねぇ>で始まるところが好きです。4行目の<どっと 溢れ出した知識のオンパレード>は“自分かよっ!”と思いました」
──少し聞いただけでプラモに対する知識が溢れ出しちゃうっていう…。
荒井「プラモが大好きでリンプラに加入した身としては、本当に急に語り出すので、“ああ、ここは荒井かもしれない”と思いました(笑)。あと、自分の歌詞パートで<プラモデルと工具>を歌えて“幸せだ!”とか、たくさんあって。でも、サビは綺麗なんですよ。<誰も知らない技で作るヨゴシ ファンタジー>のリズム感もとても好きですし、”こんなに爽やかな曲に<ヨゴシ>って歌詞を入れられるのはリンプラだからこそ!“って思ったり。そして、何より大事なのは…おもちのセリフパートです!」
尾本「あはははは」
荒井「このパート、一番楽しみにしていたんです! レコーディングが別だったので、直接は聴けなかったんですけど、“最高!”って思って。すごく声質もいいですし、とても合っていて…“いいじゃん!”と思いました。そこも感動ポイントでした。でも、その後、<これが恋なのか 教えて>って歌うんですけど、“恋だったのか?…プラモに?”っていう」
──プラモに恋している曲ですか?
荒井「プラモにしか恋をしたことがない荒井はすぐにそっち方面に考えちゃうんですけど(笑)。もしかすると、ラブソングでもあるのかな?っていう新しい気づきもありました」
尾本「ほぼほぼ全部、言ったね(笑)。個人的には「プラトモ」って曲名からも、友情がテーマになっているのかな?って思うんですけど、憧れや興味を持つ対象に対してのドキドキやワクワク、ちょっとした失敗で沈んでしまったり…っていう感情はきっと、恋愛的な感情に近いものはあるんだと思います」
──レコーディングはどんなアプローチで臨みましたか?
荒井「ナチュラルでかわいらしいイメージを意識しながら歌いました。あと、追いかけるパートが多かったので、ずっと緊張しながらレコーディングしていました」
尾本「「プラトモ」は爽やかさがある楽曲なんですけど、セリフパートは“熱い感じで!”というディレクションをしていただいて…。初めてのセリフパートだったので、“アイドルっぽく可愛い感じでいくのか?“、“もっとかっこいい感じでいくのか?“と、いろいろ考えました。でも、最終的には、”ライブで自分の熱量が一番こもっている言い方でいこう!“と思って。だから、自分たちのワンマンライブだったり、日本武道館のステージにLINKL PLANETが立って、ファンの人たちが目の前でペンライトを振っている様子をイメージしながら言ったら1発OKでした!」
荒井「素敵!」
尾本「ファンの人に力をもらって、セリフパートの収録させていただきました!」
荒井「すごっ! 私、セリフパートまではいかないんですけど、一言だけ言うパートをいただいた時があって…でも、そのときは全然イメージがつかなくて、何回もやり直したんです。だから、今のおもちの話を聞いて、“そういう方法があったんだ”って気づかされました。でも、その感情に持っていけるのがすごいですし、確かにそう聴こえました。MVでもそうなんですけど、印象的にバッチリと決めてくれるセリフだと思いました」

──今、お話に上がったMV撮影の話も聞かせてください。
荒井「とても新鮮なことがたくさんありました(笑)。一番印象的だったのは、水の上で踊るシーンです。これまでの人生の中でやったことがない経験で、もちろん初挑戦だったんですけど、そのシーンの1発目に荒井が大コケしまして…スカートもびしょ濡れにしちゃって。今は、“その大コケした時の動画がすごく欲しい”って思っているんですけど、さすがに撮影のときは、そんなことを言える雰囲気じゃなくて…。“ごめんなさい!”しか言えませんでした。足場も限られていたので、少しだけダンスの動きも変わったりしていたので。“これ、どうなるんだ?”って思いながら、すごく緊張しながら初めて水の上で踊りました。でも、完成したMVの映像を見たら綺麗すぎてすごく感動しちゃいました!」
尾本「“記憶にない青春が蘇ってきた!”ってSNSで言ってたよね」
荒井「そう! あれは別の荒井なのかもしれないです。素敵な経験でしたし、すごく楽しかったです」
尾本「撮影場所が学校で、MVも爽やかさ満点です。“もしリンプラと青春を過ごしてたら?“みたいな感じで、すごくキラキラした素敵なMVに仕上がっているんですけど、さっきのようなハプニングも実はすごくたくさんあって。それこそプールのステージで、こけちゃうメンバーもたくさんいたりとか…」
──たくさんいたんだ!?
荒井「いえ、二人です。私と鈴木氏です」
尾本「華凛ちゃんと芽依ちゃんが転ぶっていう…。かなり大変だったんですけど、水の上で踊るって、やっぱりアイドルならではの特別なステージみたいで、憧れていたシチュエーションだったので嬉しかったです。でも、そのプールのステージで靴がすぐ水没しちゃって…かなりぐじゅぐじゅになっちゃいました」
荒井「水が上に張っている状態で踊っていたので、もう靴はびしょびしょの状態。水たまりで踊ってるイメージです」
尾本「その後に芝生を走り回るシーンの撮影があったんです。濡れてぐちゃぐちゃになった後に走り回ったら、靴のヒールが2人折れました。天川と鈴木…」
──鈴木さん二連発ですね。
荒井「大災難だったんです」
尾本「その後、急きょ接着剤とテープでなんとか補強して、ダンスパートを踊りました。とても暑い日の撮影だったので、大変だったんですけど、頑張ったかいあって、すごくキラキラした映像になりました。メンバーみんなもある意味、ハイな状態で撮影できたので、撮影自体が“青春!”って感じで、すごく楽しかったです。それこそ友情がテーマだったりするので、ペア描写がMVの中でも多くて。そこのいちゃつき度合いも見どころなので、そのシーンでキュンとしてもらえると嬉しいです」
──尾本さんがプラモにもなっているっていうストーリーですよね。
尾本「そうです。私がドールというか…プラモっぽい感じで目が覚めて、楽しそうに踊っている(佐藤)咲菜ちゃんを箱の中から見て、飛び出しちゃう。“新しい世界を見に行こうよ!”って、引っ張り出してもらうストーリーで撮影をしました。あんなサイズの箱に一人で入ることもなかなかないので、少し緊張しながらも、ワクワクして撮影できました」
荒井「MVはおもちの演技パートから始まるんですけど、そのあと、咲菜が1人で踊っているところは、半分面白がって見ちゃいました。だって、箱に入ってるおもちに対して踊り続けるんですよ!」
尾本「すっごい笑顔で踊ってくれました」
荒井「その表情も“可愛いな”って思いましたし、さっきも言っていたペアごとのカット割りでもそれぞれ、“こんな感じでいちゃついていたんだ”って発見もありました。ライティングにもすごくこだわられていて、それこそセリフパートのところは手動でピンク色のライトにチェンジしていたりして…。“あっ、こんなに綺麗に映ってるんだ”って驚きながら、“いや、自分もここに映っているんだよね”っていうのを不思議な気持ちで楽しんだりしていました」
──ほんとうに一瞬ですけど、メンバーそれぞれがプラモを持っているシーンもありますよね。
尾本「そこ、見どころポイントです!」
荒井「荒井はザクのペインティングモデルで、自分で塗装したザクを持っていたんですけど、ポージングをツーパターンしてみました。最初は無難なハートをして…MVではそれが使われたんですけど、2つ目はザクが動力パイプを引きちぎる動作をしてみました。“さすがにMVには合わないな…”って、あとで1人で反省しました。ハートが使われて、ちょっと安心したというか…半々です。“これ、面白いかな?”とか思っちゃって。ほんとうに一瞬ですけど、見てほしいです!」
尾本「メンバーの個性が出てるよね!」
荒井「でも、実はリーダー(宮﨑菜々)とポーズがかぶってるっていう…1期生でハートかぶりでした」
尾本「仲がいい(笑)。私はニューガンの全塗装したものを持っています。ターコイズが私のメンバーカラーなので、クレオスさんから発売されたリンプラカラーの新色“ステラターコイズ”を使ったニューガンで、ポージングはラストシューティングをイメージして、空に向けてパーン!って撃ってるシーンをやってみました。みんなそれぞれのカラーが出ているプラモデルを持っているので、そこはポーズボタンで止めてでも1つ1つを見ていただきたいです」
荒井「みかりん(高柳光花)が、サイコ・ガンダムを全塗装していて…一人だけすごく大きいの持ってきたんです。メンバーがそれぞれの推しプラモを持っているので見どころです」
──実際にドラマのエンディングで「プラトモ」が流れたときの感想も聞かせてください。
荒井「エンディングは「プラトモ」とマッチしていると思いました。ショートバージョンではあるんですけど、早くサビを聴きたくなる感じがして。毎回エンディング映像は変わるので、今後のエンディングも楽しみです」
尾本「私にとっては、すごく不思議な感覚でした。自分たちが歌っている楽曲が、ドラマのエンディングで使われるっていう経験は初めてだったんです。“あっ、自分の曲だ!”ってなると思っていたんですけど、すごくナチュラルにドラマに馴染んでいたので意外と客観的に見れたというか…普通にすっと見れました。いい意味で馴染んでいたなって。本当にドラマとマッチしていると思いました」
──「プラトモ」を表題曲とした4枚目のシングル『プラトモ』がリリースされました。カップリング3曲を含めて、リンプラにとって、どんな1枚になりましたか?
荒井「“ザ・青春シングル”ってイメージです。ジャケット写真の話になるんですけど、ジオラマが素晴らしくて。これ、オーダーメイドなんです! 水の上に浮いてるリンプラちゃんたちがオシャレすぎますし、しかも、通常盤に写っているエアブラシは荒井の私物なんです。“貸してほしい”と言われて、貸したものなんです。さっきスタッフさんに“荒井の通常盤と言っていいと思う”って言われました。自分もいるけど、私物のエアブラシを写せたことも嬉しくて。“もっとエアブラシを汚しておいた方がよかったかな?”とか…いろいろ考えるところもありましたけど。ジャケット写真からも曲からも青春を感じられる素敵なシングルになりました」
尾本「リンプラ、夏の集大成のシングルになっていると思います。カップリングに収録されている「ヘリコプタオル」は今までのリンプラにはなかった煽り曲になっていて…」
荒井「ライブでファンの皆さんと一緒にタオルを回せるのが楽しくて楽しくて!」
尾本「「踊るかけら」は民族音楽っぽくて、途中にダンスパートのような力強いところがあります。そして、「はじまりは恋」は初恋のようなピュアピュアな歌詞で、隠そうとしても隠しきれない人間らしさがあって…」
荒井「独占欲を歌っているんですよ。今までのリンプラにはなかった、これぞアイドルソングです!」
尾本「独占したいけど、自慢したいっていう…そういう気持ちって絶対に忘れちゃいけないし、忘れたくない。ウブな気持ちに聴いていてキュンキュンしますし、心が浄化されるような曲になっているんです。4曲とも雰囲気や印象が全然違うので、どれか1曲は必ず自分の好みの楽曲が見つかると思います。ぜひたくさんの方に聴いていただきたいです!」
──この夏のリンプラはどうなりそうですか?
荒井「ライブをいっぱいします! 「ヘリコプタオル」はもちろん、「はじまりは恋」もノレる曲なので、みんなを巻き込めるようなライブをたくさんしたいです」
尾本「初めてのファンミがあって、初めてのTIFやサマソニもあります。夏にぴったりの楽曲たちを引っ提げて、たくさんのライブイベントを盛り上げたいです。私たち、もう一度“ライブ動員1,000人”を目標にして頑張らせていただいています。“今年の夏は勝負だ!”と思っているので、これまで応援してくださった方々はもちろん、新規のファンの方や、今、ちょっと気になっているという方々を巻き込んで、“唯一無二のプラモアイドルグループ“になれるように頑張ります!」

(おわり)
取材・文/永堀アツオ
写真/中村功
RELEASE INFORMATION
EVENT INFORMATION
LINKL PLANET 4th Single『プラトモ』リリースイベント
2025年7月30日(水) 東京 カメイドクロック カメクロコート
2025年7月31日(木) 東京 ららぽーと豊洲 シーサイドデッキ メインステージ
2025年8月5日(火) 東京 汐留シオサイト
2025年8月9日(土) 東京 ダイバーシティ東京プラザ
2025年8月11日(月) 東京 ダイバーシティ東京プラザ
2025年8月13日(水) 神奈川 ビナウォーク海老名
2025年8月14日(木) 神奈川 ららぽー豊洲
2025年8月15日(金) 東京 ダイバーシティ東京プラザ
2025年9月6日(土) 大阪府某所
2025年9月7日(日) 愛知県某所
※詳細は後日発表予定
※予定は変更になる場合がございます。
ファンミーティング「ファントミルユメカサナレVol.1」
2025年8月3日(日) 東京 浅草花劇場
昼公演:OPEN 12:30 / START 13:00
夜公演:OPEN 16:30 / START 17:00
LIVE INFORMATION
前橋ウィッチーズ × LINKL PLANET 昼公演 「ミラクル魔女修行!激突! - プラモアイドル編」
2025年9月14日(日)13:00開場/13:30開演
LINKL PLANET × 前橋ウィッチーズ 夜公演「魔女見習いとミルユメカサナレ」
2025年9月14日(日)17:00開場/17:30開演
会場:日経ホール
©︎BANDAI SPIRITS 2021 ©︎PLAMO GIRLS PROJECT