“あずきバーの日”とされている7月1日にデジタル・リリースされた、井村屋「あずきバー」との2年目のコラボレーションとなる新曲「さらりさら」が好評の矢井田 瞳。2020年にデビュー20周年という大きな節目を迎えた彼女が、今年4月から全国弾き語りツアー「矢井田 瞳 弾き語りツアー2022Guitar to Uta〜」を開催し、各地にその歌声を生で届けた。

矢井田 瞳が弾き語りツアーを行うのは5年ぶりで、京都磔磔から札幌のPENNY LANE 24まで、会場となったライヴハウスはチケットのソールド・アウトが続出。その貴重なライヴの模様を、U-NEXTが独占見放題で配信する。それに先駆けて、ファイナル公演直前の本人に話を聞いた!

──「さらりさら」は文字通り、さらりとした感触の爽やかな楽曲に仕上がっていますが、あずきバーとのコラボレーションとのことで、何かリクエストなどはあったのでしょうか?

「前回の「ずっとそばで見守っているよ」は、CMの絵コンテを先に見せていただいてイメージを湧かせて書いたんですけど、今回そういうのはありませんでした。爽やかな夏のイメージというくらいで。曲がそれとピッタリ合ってくれたという感じですね」

──ご自身は、どんなイメージを思い浮かべて書かれたのですか?

「なんか、言葉にするのはちょっと難しいんですけど、こういう時代だからこその必要な枠のきれいごとというか。なんて言うんでしょうね、本当に今、大変な人が多いと思うんですよ。変わった環境にすぐ慣れられる人とか、アグレッシヴなタイプの人とかならいいんですけど、そうじゃない人は急に環境が変わって大変なはずなので、どっちの人にもさらっとした風が吹いて気持ちよくなってもらえるような、サウンドと言葉を選びました。1日を始める朝を、爽やかに迎えられるような曲というイメージもありましたね」

──昭和風情たっぷりのミュージック・ヴィデオに、個人的にハマってしまいました。

「まあ。嬉しいです(笑)。昭和のお家そのままですよね」

──でも世代的に、豚の蚊取り線香入れとかは、ご存知じなかったのではないですか?

「田舎に行くとあったみたいな感じですかね。そう、だからすごく微妙というか不思議なところがあって、レトロ感あふれる映像であることは間違いないんですけど、私からしたら一回通っているような感覚もあるんです。今の人たちが感じるレトロなアイテムを、ピック・アップしたということですね」

──歌詞には、矢井田さんのさりげないメッセージが込められているように感じました。

「なんか、今日が一番素敵な日と願っているということは、そうじゃないかもしれないから言えるというか。変な言い方ですけど。だから、どんなマイナススタートでも、“きっと今日はうまくいくよ”とか、“いい風吹くよ”とか、自分に言い聞かせることが大事なのかなと思っているんですね。だから、ちょっとでもこの曲に触れた人の心が軽くなってくれたらいいなという願いは込めました」

──性格的に、暗闇の中にでも光を見出せるタイプですか?

「あ〜、最近そうなりましたね。昔はもうちょっと、ネガティヴ感が強かったかな。暗闇を掘れば掘るほど、もっと暗いみたいな時期もあったので(笑)」

──とてもよくわかる気がします(笑)。

「でもそこから学ぶことよりも、光を見出そうとしてもがいたり、かっこ悪くても叫んだりしたほうが収穫が多いことを、人生経験の中で学んで、たくさんの音楽の先輩からも教えてもらって、気がついたらポジティヴになっていました」

──変な質問で恐縮ですが、たとえば「さらりさらり」とかではなく、最初から「さらりさら」という言葉が浮かんでいたのですか?

「あ、そうですね。さらり…さら(笑)。特に深く考えず、サビを書いた時からこの言葉でした。メロディと同時に出てきたので。確かに普段は“さらっと”とかは言うけど、あまり使わない言葉ですね。まあ、ひらめきみたいな感じでしょうか」

──失礼しました。さて、約5年ぶりの弾き語りツアーですが、どういう経緯で弾き語りで全国を回ることになったのでしょうか?

「コロナ禍と言えど、配信だったり無観客だったり、SNSでのライヴだったり、新しいことに挑戦させてもらって、毎回もちろん“やったぞ”という感覚は得られたんですね。でもやっぱりちょっと、心に小さな穴が空いているというか。たとえば無観客の時って客席がガランとした中、カメラに向かって演奏するわけですよね。それによって、いつもと違う集中力とかバンドとの一体感とか、新しい感覚も味わえるけど、それでもやっぱり寂しいみたいなところがあって。それで、ツアーを再開できるのなら、まずは弾き語りで、近い距離感のライヴハウスでぜひやりたいと思ったんです。“あなたの街にギター1本背負って歌いにいきます”っていう、初期衝動みたいなものを今一度感じたかったというのが一番ですね」

──ご本人の中では、バンドと弾き語りの二本柱という感覚なのですか?

「そうですね、二本柱が理想です。どっちも大事にしています。それぞれ良さが違うというか。バンドのチームプレーはチームプレーでしか表現できないものがあるし、弾き語りだと天気によってセットリストを変えてもいいし、テンポを変えてもいいし、その日来てくれたお客さんと空間を作っていけるので。その分、責任も大きくなるからドキドキですけどね。欲張りかもしれませんけど、両方好きなので、これからも二本柱でやっていきたいですね」

──ここまで回ってこられた感想を聞かせてください。

「まずは、本当に楽しいです。やりがいを感じますし、歌えることの喜びを実感しています。お客さんが目の前にいて、もちろんマスクをしていたり声を出せなかったりという制限はありますけど、皆さん目をキラキラさせながらパワーというかテレパシーというか、そういうものを全身で送ってくれている感じがじかに伝わってくるんですよね。1本1本が、すごく愛おしいです。あと今回は全公演、セットリストが一緒にならないようにしたいと思ったので、その土地でしか披露しない曲もありますし、リクエストコーナーを設けて事前にアンケートを取って、それに答えて歌うということもしています。だから、セットリストは全部違うんですね。自分も毎回新鮮だし、毎回超えるべきハードルもあって、シャキシャキと、1本1本ビビッドな感覚でできています」

──改めて、ライヴというのは矢井田さんにとって、どういう場、時間だと思いますか?

「“目の前にお客さんがいることが当たり前じゃないんだ”って、わかってからのステージは1本1本、よりありがたくて愛おしくて、新しく気づいたっていうか、やっぱりという感じなんですけど、“ライヴっていいなあ”と思っています。これが音楽の初期衝動なんだなって。SNSが発達して、配信とかいろいろできるようになりましたけど、同じ空間で同じ音楽を共有するっていうのは、ライヴ会場でしか味わえないものなんだなって実感しています」

──ご承知の通り、今回のツアーの模様がU-NEXTで配信されます。ご本人から見どころ、聴きどころを挙げていただけますか。

「コロナ禍が続いているということで、“会場には行きたくない”という人もいると思うんですね。そういう人は、お家でゆっくり楽しんでいただけると嬉しいです。今回のツアーは、私の喜びが爆発しているっていうか(笑)。本当に1本1本が楽しくて、これまではちょっとかっこつけてみたり、そういうことも大事なんじゃないかなと思いながらやっていたところもあるんですけど、この弾き語りツアーに関してはそういうのが全然ないんですね。本当に、その日みんなと一緒にライヴの空間を作れるのが嬉しいっていう、喜びにあふれる感じで毎回やっているので、それがちょっとでも伝わってくれたらいいなと思います。あとは、アコギ1本でのライヴということで、音にもこだわっています。エフェクターを使って曲ごとにいろんな音色にする挑戦もしているので、そういうギター・アレンジも楽しんでいただけると嬉しいです」

──最後に、ツアー後のご予定をお聞かせください。

「はい。まずは12枚目のオリジナル・アルバムが完成したので、そのリリースがあります。これまでの音楽人生の中で、一番時間をかけて作りました。この2年間で曲が出来てはレコーディングをして曲が出来てはレコーディングをしてというものをまとめた感じです。歌詞にもサウンドにも幅があるし、どちらかというと聴いてくれる人の気持ちに寄り添う曲が多いかもしれませんが、昔から私の中に潜む、何かヒリヒリしたものを爆発させるような世界観も表現できたかなと思っています。楽しみにしていてくれると嬉しいです。」

(おわり)

取材・文/鈴木宏和

Release Information

矢井田 瞳「さらりさら」

2022年71日(金)配信
日本コロムビア

矢井田 瞳「さらりさら」

矢井田 瞳『オールライト』

2022年97日(水)発売
初回限定盤(2DISCSCD+DVD)/COZP-193454,400円(税込)
日本コロムビア

矢井田 瞳『オールライト』

矢井田 瞳『オールライト』

2022年97日(水)発売
通常盤(CD)/COCP-41813/3,300円(税込)
日本コロムビア

矢井田 瞳『オールライト』

Live Information

矢井田 瞳 release tour 2022『オールライト』

2022年107日(金) 東京 LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)
2022年1022日(土) 大阪 メルパルクホール
全席指定 7,500(税込)

バンドメンバー:ギター西川 進・ベースFIRE・ドラム水野 雅昭・キーボード鶴谷 崇

矢井田 瞳 release tour 2022『オールライト』

U-NEXT

矢井田 瞳の誕生日である7月28日(木)“ナニワの日”に、『矢井田 瞳 弾き語りツアー2022〜Guitar to Uta〜』の中から5月15日(日)に神奈川・虎丸座で開催した公演を独占見放題でライブ配信!
矢井田 瞳が贈る“弾き語りでしか見られない景色や届けられる思い”をぜひ本公演で堪能ください。本ツアー唯一となるゲスト、山口洋(HEATWAVE)とのセッションが見られるのはこのライブだけです。
>> ライブ配信の詳細はこちら


またデビュー20周年イヤーのライブ映像『矢井田 瞳 20th Anniversary『Keep Going』』のほか、『矢井田 瞳 20th Anniversary『ヤイコの日』無観客配信ライブ』、『矢井田 瞳 20th Anniversary Release Live『Sharing』』、『矢井田 瞳 LIVE 〜Billboard Live YOKOHAMA〜』の4作品を独占配信いたします。
>> 過去ライブ映像はこちら

U-NEXT『矢井田 瞳 弾き語りツアー2022〜Guitar to Uta〜』

【配信期間】
ライブ配信:2022年7月28日(木)19:30~配信終了まで
見逃し配信:準備完了次第~7月31日(日)11:59
【会場名】
神奈川  虎丸座
【視聴可能デバイス】
・スマートフォン / タブレット(U-NEXTアプリ)
・パソコン(Google Chrome / Firefox / Microsoft Edge / Safari)
・テレビ(Android TV / Amazon FireTV / FireTV Stick / Chromecast / Chromecast with Google TV / U-NEXT TV / AirPlay)
※ライブ配信には1時間に最大約5.5GBの通信量を消費します。当日はWi-Fi環境での視聴を推奨します。

ライブ配信の詳細はこちら

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