――ときめき♡宣伝部時代の1stアルバム『ときおとめ』に収録されていた3年前の楽曲「すきっ!」がTikTokで累計2000万再生突破の大ヒットとなってます。

菅田愛貴「最初に驚きがきたんですけど、すごく嬉しくて。TikTokは私たちも常に見ているし、よく使うアプリでもあるので、距離が近いところで流行ったのがとても嬉しかったです」

辻野かなみ「インフルエンサーの方が楽曲を使ってくださったのを見て、“あ、本当に流行ってるんだな”っていうのを実感しましたね。最近だと、韓国の方が見てくれるようになって。TikTokから、日本だけじゃなく世界にもとき宣の輪が広がっているのを感じています」

坂井仁香「私もふだんからTikTokを見ていたので、普通にスライドしてたら、自分たちの曲が流れてきて。最初、気づかなかったんですけど、“あれ?今、「すきっ!」が流れた?”と思って戻したら、本当に使われていて。今もTikTokを見てると、何回も「すきっ!」の音源が流れてくるので、驚きと感動が大きかったです。あと、私、妹がいて。私の芸能活動に興味がない感じなんですけど、TikTokを1日中見ているんですよね。ある日、“すきすきすきすきすき”ってずっと口ずさんでいて。私が“えっ!その曲、知ってるの?”って聞くと歌わなくなっちゃうんですけど(笑)、思わず歌っちゃうくらい聴いているってことじゃないですか。そのくらいTikTokは大きな影響力を持っているし、ふだん、アイドルに興味がない方にも私たちの楽曲が届いたことが嬉しいし、改めて、TikTokってすごいなって感動しています」

――現在は「すきっ!~超ver~」が再生されてますね。

小泉遥香「TikTokでバズったことで、今の6人で新たにレコーディングすることになったんです。昔からたくさんの人に向けて歌ってきて、たくさんの人に愛していただいた曲を、今まで知らなかった方にもお届けできるのはありがたいことだなと思って。今までも大切にしてきたんですけど、より一層大切にしたいなという気持ちが強くなっています。同世代の方にも聴いていただく機会が増えたので、同世代のみんなにもたくさん好いてもらえるように頑張っていきたいなって思いました」

吉川ひより「TikTokからサブスクに飛んでくださる方が多くなって「すきっ!~超ver~」が出るまでは、「すきっ!」が聴かれることが多かったんですけど、今のとき宣を知ってほしいという思いがあったので、更新できてよかったなと思います。最新バージョンをみんなに聴いてもらって、MVも観てもらって、今の超とき宣の魅力がもっともっと伝わったらなと思うし、今の私たちの魅力を伝えられるコンテンツが増えたのも嬉しいですね。もっともっとたくさんの人に聴いてほしいなと思います」

辻野「3年前に出している曲なので、ライブでも披露していて。いつもなら、リズムと音程を必死に覚えて挑むんですけど、今回は、ライブで歌ってきた馴染みのある曲だったので、より感情移入して歌えて。あとは、ライブで歌ってきたらこそ生まれた変化も取り入れて、新たにレコーディングできてとても嬉しかったです」

――セリフのトーンが前回とは違ってますね。

辻野「ライブをすることでちょっとずつ変わっていったんですよ。今回はそれを取り入れて、スタッフさんと話し合って、より明るく言おうっていうことになって。前はちょっとおとなしめの女の子みたいな感じだったんですけど、<すきっ!>はアニメの世界みたいな感じになっているので、主人公の女の子になったつもりで、メリハリをつけて可愛く言えるようにしました」

杏ジュリア「私は2018年10月に加入したんですけど、とき宣というグループを知るきっかけになった曲でもあったんですね。初めて見たMVでもあったので、MVも新たに撮れたことも嬉しかったし、出来上がった音源を聴いたときに、昔の「すきっ!」とはアレンジもがらっと変わって、明るくなったというか。より可愛らしさが増して、みんなの声も成長してていいなと思いました」

――最初に見たMVだったんですね。

杏「アイドルのMVを初めて見たのが「すきっ!」だったんです。初めて観た時は、まだアイドルさんの曲をあまり聞いたことがなくて。ももクロさんとか、流行ってる曲がテレビから流れてくるのを聞いたことがあったくらいだったんですね。でも、「すきっ!」を初めて聴いた時に、“好きって何回言ってるの?”と思いながら、ずっと頭の中で流れているくらい印象に残って。MVはピンクでハートがたくさん詰まった空間で可愛いなと思ってたんですけど、今回のMVも全ての映像に可愛いフィルターがかかってるような色合いになってて。私が特に好きな場面は、みんなで制服を着て、横一列に座ってるところ。みんなで同じ動きしたりするのが、ちょっとシュールで可愛いし、みんなが固まってストップモーションになるところも好きで何度も見ちゃいます」

――みなさんからもMVの見どころをください。

坂井「衣装が2パターン、髪型が3パターンあって。TikTokがきっかけで同世代の方に知っていただいたので、制服を着ることで、今の自分たちと当てはめて、リンクして見て欲しいなと思って。前回のMVとはガラッと変わって、放課後にみんなでカフェにいって、映える写真を撮ったりしているんですね。女子高生にしか味わえないキラキラ感や青春に共感してもらえたらいいなと思うし、大人の方にはその頃を思い出してもらえたらいいなと思います。あと、全員、めちゃめちゃ可愛いなって思いました(笑)」

小泉「私たちも制服を着させていただいて、ペアでリップシーンを撮るシーンがあって。私は仁香とペアで、ジュリアは愛貴ちゃん、かなみはぴよとペアだったんですけど、背景の空間がそのメンバーの色になっていて。私と仁香は、赤とピンクの背景に包まれた中でリップシーンを撮ってるんですね。その空間がすごく可愛くて。私たちはぬいぐるみやリンゴ、イチゴを持ってるんですけど、女の子が好きそうなMVだなって思って。可愛いが爆発しているので、たくさんの人に見てもらいたいです」

菅田「私の推しポイントは最後に<すき>って言うところですね。音声は入ってないんですけど、実際に声を出しているメンバーもいて。屋上で撮ったんですけど、風の感じとか、背景の感じがとっても綺麗で。一人ずつカメラに向かって、好きという思いを伝えている映像がとっても見どころポイントかなと思います」

辻野「私も屋上のシーンがとても好きです。なんか青春を感じるんですよね。もちろん、みんなでスイーツを食べているところも青春感が溢れているんですけど、夕日をバックに撮っているところで爽やかな青春を思い出すので、とても大好きです」

吉川「私のお気に入りはカフェのシーンです。知らなかったんですよ、食べるシーンがあるっていうことを」

――いきなりの倒置法!

吉川「あははは!撮影場所であるカフェに入った瞬間に、テーブルにスイーツが並んでいるっていう夢のような景色が広がっていて。みんな早く食べるシーンを撮りたいなって感じだったので、自分たちの素も入っているのかなって思います。本当に女子高生がカフェに来たような感じというか、ちょっとリアルな私たちの浮いた気持ちもカメラに映っているんじゃないかなって思います」

小泉「撮影が終わっても食べてましたね」

坂井「楽屋に戻って美味しくいただきました!」

――じゃあ、皆さんが今、いちばん「すき」と言いたいものを教えてください。

辻野「みかんです。祖父が箱でいっぱいのみかんを送ってくれて。すっごい甘いんですよ。小ぶりなので、何個食べてもお腹がいっぱいにならなくて、昨日も4つ食べました!そのみかんでフルーツサンドを作ろうと思って。家で一人で生クリームを泡立てて、パンに挟んで、フルーツサンドを作って食べたりとかしてて。元々みかんが好きなので、今朝も、飲むみかんゼリーを買って」

坂井「あっ、飲んでたね!」

辻野「そうそう。家にみかんがあるのに買って」

吉川「家で作ってくればよかったのに」

辻野「作れそうだな。今、それくらいみかんが好きです」

杏「私はわらび餅です。今日のお弁当に、モチモチのわらび餅が入ってて。美味しい!って思って。あと、名古屋のお土産で、わらび餅ういろうを持って帰って。それが、すごい美味しかったです」

坂井「おいしかったね。私は今、咄嗟に思いついたのが、角煮まん」

吉川「あははは!全員、お土産シリーズだ」

――しかも食べ物ばかりですね(笑)。

坂井「とき宣はみんな、食べることが好きなんですよ」

辻野「しかもZeppツアーで全国各地回ったばかりなんですよ」

坂井「私は福岡のお土産で買った角煮まんが浮かびました。元々角煮まんが大好きで、福岡から帰ってきたときに、結構、遅かったんですけど、夜に食べたんですよ。もう、それが美味しくて美味しくて。中の角煮がとろとろで、まわりの皮がふわふわで程よい甘味もあって。とろけるくらい美味しかったですね。あと、3つしか残ってないので、大事に食べようと思います」

菅田「家族にはあげないの?」

坂井「あははは!あげないです!ほんとに美味しくて」

小泉「私は「博多通りもん」です!」

菅田「ふふふ……美味しいよね」

小泉「通りもん、大好きなんですよ。1日に2、3個食べていたこともあるくらい大好きなので、福岡に行ったら絶対に買いたいと思って。通りもんを買って、大事に食べています」

吉川「私は抹茶です。これはとき宣が始まる前から好きで。一番最初にハマったのが、明治 エッセル スーパーカップの抹茶アイス。それから抹茶が大好きになって、最近食べた物だと、名古屋のお土産で買ったシュガーバターの木の抹茶味。名古屋限定なんですけど」

小泉「銀のぶどうだね」

坂井「詳しいな。業者の人?(笑)」

吉川「あははは!ノーマルバージョンも美味しいんですよね。だから、名古屋に何度も行かせてもらってるんですけど、抹茶味を買おうかどうか迷っていて。でも、今回やっと買うことを決意して。家族に買っていたんですけど、ほとんど一人で食べました」

小泉「2パック買ってたよね?」

吉川「そう。ひとつは友達へのお土産用。家族用はほとんど私が食べました。ほんとに美味しいので、名古屋に行った際はぜひ買ってみてください」

菅田「私はアニメです。ふふふ……」

坂井「おっ、食べ物じゃない!」

菅田「あははは!戦闘アクション物とか、異世界感のある魔法ファンタジーがワクワクして好きなんですけど。今期は「探偵はもう死んでいる」っていうアニメを観ていました。絵が綺麗だし、面白いのでおすすめです」

――ありがとうございます。さて、本作では「むてきのうた」も6人で歌い直していますね。

坂井「そうなんです。「都会のトム&ソーヤ ぼくらの砦」の主題歌にしていただいて。これは5年前の曲で、ずっと歌ってきたんですよ。私たちメンバーと宣伝部員さんが一緒にいたら無敵だよなっていう、ライブの最後の方で歌ってきた、私たちにとっても大切な曲。最後はみんなで合唱する、ライブで一体感を感じられる曲になっているので、6人で新たにレコーディングできて嬉しいなって思います。弱っている時に聞くと励ましてくれるような曲だし、誰かの背中をそっと押せるような曲でもあって。部活とか受験とかお仕事とか、それぞれ頑張っていることがあると思うので、挫けそうになった時に聴いてもらえたら嬉しいなと思います」

――「むてきのうた」では夢を追いかけて手を高く掲げ、「超ステップアップ」ではその夢に向かってステップアップしていこうと歌ってます。まず、それぞれがステップアップしたいことを教えていただけますか。

辻野「私は歌ですかね。自分の歌のレベルが上がれば、とき宣のパフォーマンス力が上がると思っていて。昔からレッスンはしているんですけど、今回、歌割りも変わったので」

――「むてきのうた」だと、<一人きりだったあの日を>を歌うことになって、ファンも沸いていました。

辻野「ありがとうございます。最初は最後のセリフしかなかったんですけど、いろいろと経て、歌わりも増えてきて。とき宣の力に少しでもなれるように、自分の歌でいろんな人のことを笑顔にできるように、気持ちを届けられるように頑張っていきたいなと思います」

杏「私も歌です。歌もダンスもゴールはないので、たくさん練習すればするほど成長できると思うので、成長したいですね。あと、私はバレエをやっていたんですけど、最近やってなくて、全然踊れなくなっちゃったので、もう一度、バレエを踊れるようになりたいなと思います」

坂井「私も歌なんですけど、ガツガツ歌うタイプで、大サビとか、勢いがつく場所を歌うことが多いんですよ。でも、Aメロとか、しっとりした歌い出しの曲だと、自分の中であまりうまく歌えないなと思っていて。勢いや声量や力強さも大事かもしれないけど、もっと表現力をあげたいです。ファンの方から、“ここのひとちゃんの表現力が良かったよ”とか言っていただくんですけど、どこを切り取っても良かったよって言ってもらえるようになりたくて。だから、表情とか、歌声に込める気持ちとか、もっと表現の幅を広げたいなと思います」

――力強く歌える仁香さんがいることで、5人の歌声の個性が際立つし、バランスが取れているように感じますけどね。Aメロを歌うことが多いおはるさんは?

小泉「私は全然歌とかじゃないんですけど、長いスパンでヘアアレンジができるようになりたいです。私、すごい手先が不器用なんです。メイクはできるんですけど、髪の毛のアレンジをしたことがなくてできないし、料理も上手じゃないんですよ。とにかく手先が不器用。だから、今すぐにとは言わないけど、長いスパンで手先を器用にしたいです」

菅田「私は歌やダンスもステップアップしたいんですけど、語彙力というかトーク力ですね。あまりうまく話せないし、言葉選びも下手くそなので、もっとその場に適した言葉をうまく言えるようになりたいです」

吉川「いや、愛貴ちゃんすごいよ。こないだ初めてキャンペーンでラジオに二人で行ったんですけど、私よりうまくしゃべれてました」

菅田「いやいやいや!そんなことないです(笑)」

小泉「言葉選びが秀逸なんですよ。名古屋に行った時も、“名古屋にはたくさん美味しいものがあって。名古屋の皆さん、たくさん美味しいものを作ってくださって、ありがとうございます”ってあいさつしてて。どこに向けて感謝を言ってるんだ? ってなったけど、愛貴ちゃんにしか出せない言葉があるから」

吉川「そのあと、ちゃんと宣伝もしてたしね。私もパフォーマンス力は当たり前に上げていきたいんですけど、今は運転ですかね。かなみんの次にひよりが取って、その次に仁香が取得したんですね。私はまだ一人で運転したことはないし、隣におかあさんがいないと運転できないレベルなので、私もドライブ好きって言えるくらい、趣味をドライブにできるくらいになりたい。まずは、一人で運転できるようにしたいですね」

――では、グループとして叶えたい夢は?

辻野「とき宣は初期から“満員の日本武道館でライブをする”っていう目標を掲げてて。そこに向けて少しでも近づくように、みんなで力を合わせて頑張っています」

菅田「もっと全国に宣伝部員さんが増えるように、いろんな形で発信していきたいなと思います」

坂井「今、ありがたいことに私たちのことを知っていただく機会が増えていて。私たちのSNSのフォロワーさんも増えているし、スタッフさんも私たちのことを信じてZeppツアーをやらせてくれました。すごくたくさんの方が私たちを信じて、愛を届けてくださっているので、私たちもライブでたくさんの愛を届けていきたいなと思います。この衣装を見て、楽曲を聴けばわかるように、私たちは王道アイドルの道を走ってると思うので、そこを曲げずに、たくさんの方にときめきを届けられるようにしたい。“アイドルって楽しい!”っていう気持ちを忘れずに、みんなで武道館に立てるように頑張っていきたいなと思います」

(おわり)

取材・文/永堀アツオ
写真/中村 功

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