2025年の音楽シーンを振り返る「2025年の音楽シーン回顧録」。今回は「2025 K-POPシーン プレイバック!」というテーマでお届けします。人気の理由は?最新のトレンドは?という目線でぜひチェックしてみてください。
ILLIT『NOT CUTE ANYMORE』ILLIT「NOT CUTE ANYMORE」
「第76回NHK紅白歌合戦」に2年連続出場が決定した5人組ガールズグループ、ILLIT。バレンタインデーにリリースされた初の日本オリジナル曲「Almond Chocolate」が韓国語バージョンでもリリースされ、日韓でヒット!6月にリリースした「bomb - EP」では「Billyeoon Goyangi(Do the Dance)」「Jellyous」「Oops !」が立て続けにヒットし、TVの歌番組やバラエティー、ライブ、フェス出演、SNSなどで勢力的な活躍が目立ちました。
独自の世界観と歌声の魅力、パフォーマンスも成長し、推し曲の「NOT CUTE ANYMORE」は、レゲエの心地よい裏打ちリズムとユニークな歌詞、曲の良さだけでなく、もうかわいいだけじゃない!とクールに奮闘するパフォーマンスが同世代の心に刺さり、大バズリ中。無敵なの存在感で次なるチャレンジを期待したいです。
IVE「XOXZ」IVE「XOXZ」
メンバー全員がアニメの世界から飛び出したような美しいビジュアルとキャッチーなダンスで2021年のデビュー以来、「MZ世代の憧れアイコン」として絶大な人気を誇る6人組ガールズグループ、IVE。韓国 ソウル公演からスタートしたアジア、アメリカ、ヨーロッパなどを巡る大規模なワールドアリーナツアーは、2026年4月、京セラドーム大阪での日本公演開催が決定。2024年に初の東京ドーム公演を成功させ、ワールドツアーが拡大した形で日本ファンにはうれしい展開に。
推し曲の「XOXZ」は、一般的な略語「XOXO」に、眠りを表す「Z」を組み合わせたIVEの造語で、「愛してる、おやすみ、そして夢の中で会おう」というメッセージで独自のファンタジーの世界観を表現したもの。今回もキャッチーなフレーズと完成度の高いパフォーマンスはもちろん、バラエティー番組での親近感が持てる楽しいキャラクター、明るくエネルギー溢れる魅力、どれも最大な人気の要因です。
NMIXX『Blue Valentine』NMIXX「Blue Valentine」
所属するJYPエンターテインメント独自の「MIXXPOP」ジャンルを体現する6人組ガールズグループ、NMIXX。パワフルなライブパフォーマンスと歌唱力に定評がありながら、少々難解なコンセプトの楽曲や、ドーリーな美貌ゆえに、実力が低く評価されてきたとも言われていました。
今回の推し曲は、初のフルアルバムと同名タイトル「Blue Valentine」。ファン熱望のキャッチーなフレーズの聴きやすいダンスPOPで、韓国音楽配信サイトMelonのTOP100チャート1位を達成し、大きな話題になった楽曲。当時、世界的な超人気曲「Golden」の連続1位記録を破ったことと、何より2022年デビュー以来、なかなかヒット曲に恵まれずグループにとって初の1位だったことも、楽曲の良さはもちろん、ファンだけでなく一般音楽ファンにもアピールできた感動のポイント。キャリアハイを記録しつつ、本格的なグローバル活動に乗り出し、初のワールドツアーを展開中。さらなる活躍が注目です。
V.A.『KPOPガールズ!デーモン・ハンターズ オリジナル・サウンドトラック』HUNTR/X(JAE, Audrey Nuna, and REI AMI)「Golden」
今では誰もが知る2025年の世界的メガヒットNetflix映画『KPOPガールズ!デーモン・ハンターズ』。推し曲は、そのオリジナル・サウンドトラックより、全米シングル・チャートでも1位を獲得した「Golden」を。
映画は最初、シンプルに悪魔と戦うK-POPアイドルが主人公のミュージカルアニメと思われたものの、公開後に韓国よりもアメリカを中心とした口コミでの大きな反響で大ヒット。人気の要因は、作品全般に韓国とK-POPカルチャーを上手く溶け込ませた演出や、主人公たちのアイデンティティの克服、音楽の力で悪魔と戦う姿を描いた新鮮なストーリーなど、たくさんあるが、何よりもクオリティの高い楽曲。
収録曲Saja Boys 「Soda Pop」も「Golden」同様、カバー動画が大バズリ。劇中に登場する人気グループ、HUNTR/X (ハントリックス)のメンバーであるルミ、ミラ、ゾーイの歌声を担当したEJAE(イジェ)、Audrey Nuna(オードリー・ヌナ)、Rei Ami(レイ・アミ)も一躍有名になり、K-POPアイドルグループの作曲家として活躍していたEJAEが楽曲を手掛け、メインボーカルとしても参加し話題になりました。すでに続編の制作が決定されており、オリジナル・サウンドトラックにも期待が高まります!
JENNIE『Ruby』JENNIE「like JENNIE」
ソロとしてもグローバルな影響力を持つBLACKPINKのJENNIE。2023年、自主レーベル、ODD ATELIERを設立。2025年3月、自らアルバムのプロデュースを手掛けた1stフルアルバム『Ruby』を発表。4月に行なわれたアメリカ最大規模の音楽フェス、コーチェラでのライブパフォーマンスが圧倒的な存在感を示し、話題沸騰!ヴォーカリスト、ソングライター、そしてパフォーマーとしても彼女の魅力が全てが詰まった作品群でその才能と実力が評価され、大成功。
推し曲は、やはり耳から離れない「ジェニジェニジェニジェニ♪」のフレーズと、難易度の高いダンスチャレンジ動画がSNSで大バズリした「like JENNIE」。MEGA CREWとの圧巻のダンスを披露するMVも要チェック!BLACKPINKのデビュー10周年となる2026年1月には、「BLACKPINK WORLD TOUR <DEADLINE>」東京ドームでの日本公演をはじめ、新作のリリースも予定されており、彼女の新しい挑戦と新しいストーリーが楽しみです。
「2025 K-POPシーン プレイバック!」、いかがでしたか?韓国、日本だけでなくワールドワイドな活躍で勢いの止まらないK-POPアーティストから、ディレクター目線で印象的だった注目アーティスト&推し曲をセレクトしてみました。年末年始のひととき、USENのK-POPチャンネルで、YouTubeで、ぜひ最新のK-POPを体感してみてください。
(おわり)
文/李 再恩(USEN)

李 再恩PROFILE
株式会社USEN 編成部所属。各チャンネルで選曲、ディレクションを担当。数々の店舗BGM、企業専用オリジナルBGMの選曲・プロデュースを手掛ける。K-POP~WORLD MUSIC~世界中のシンガー・ソングライターものや、グルーヴィな現行のポピュラー、ハウス、ラウンジまでジャンルレスに網羅。耳と心臓が反応する“good music”に本能と感性がフル稼働する日々。
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