INTERVIEW
――デビューから約10か月が経ち、RUIさんとYUNAさんはこの春高校を卒業するなど、デビュー後は変化の多い日々を送っていたと思います。心境にも変化があったのでは?
YUNA「確かに変わった部分はたくさんありますね。(デビューしてから)より音楽を好きになりましたし、出された課題に取り組んでいたEXPG STUDIO(LDHが主催するダンススクール)時代と比べて、今は“自分たちがどうしたいか”を第一に考えるようになったので、そこは大きく変わった部分かなって思います」
HINATA「前よりも3人でリハーサルをしたり、制作をしたりする機会が増えたので、現場で意見を出し合うことが増えました」
――RUIさんとYUNAさんは新成人でもありますね。
YUNA「はい。でも、新成人になったっていう感じはまったくないですね(笑)」
RUI「私もです(笑)。周りの方に“成人おめでとうございます”って言われて、実感するくらいなので…。自覚を持つまでにはもう少し時間がかかりそうです。でも、高校を卒業して、より一層iScreamの活動に専念できるので、もっともっと視野を広げていければいいなと思っています」
――そうしたなかで完成したのが、念願の1stアルバム『i』。制作するにあたって、自分たちからリクエストしたことが実現したところもあるんですか?
RUI「あります!デビューする前から、“女の子らしくもあり、大人っぽくもあり、でもフレッシュな感じの、ティーンの子たちがノッてくれる楽曲をやりたいってずっと言っていて。それが今回、「Diamond」や「Secret Love」、「Eyes to Eyes」の3曲で、そういった楽曲を新しく収録ができたので、すごくうれしいです」
YUNA「あと、アルバムの曲順は自分たちで決めました。最近ってサブスクとかで1曲単位で聴く人も多いと思うんですけど。でも、やっぱりどの楽曲も想いを込めて制作したので1曲余さず聴いて欲しくて……。“アルバムを通して聴いてもらうにはどうしたらいいんだろう?”って考えたときに、“ライブ感があったほうが、みんな楽しく聴いてくれるんじゃないかな?”って思って。ライブをイメージしながら意見を出し合って作成していきました」
――『i』というタイトルも、シンプルだけどiScreamのアルバムにぴったり。
YUNA「この“i”は、iScreamの“i”であり、愛を意味する“i”であり、それから“i”が“1”に見えることから、1stアルバムっていう意味と、“オンリー1、ナンバー1になりたい”という、たくさんの想いが込められています。今回収録されている楽曲以外にもいろいろレコーディングしたんですけど、リード曲の『茉莉花 -Jasmine-』もそうですが、アルバム全体が“愛”がテーマになっているので、さまざまな愛を表現した13曲になっています」
――特に気に入っている楽曲はありますか?
YUNA「どれもお気に入りなのですが、1曲選ぶとしたら「茉莉花 -Jasmine-」です。実は、最初にこの曲がアルバムのリード曲になるって聞いたとき、“リード曲がバラードで大丈夫なのかな!?”って驚きと不安もあって。でも、「茉莉花 -Jasmine-」を聴いていると、恋をしていなくても恋してる気持ちになるというか。キュンキュンというよりかは、心がグッと温かくなるような、大切な人に会いたくなるなって。自分たち自身、レコーディングのときもですし、この楽曲のミュージックビデオを撮影しているときも、ずっと笑顔で、温かい気持ちになれたので、すごくいいリード曲になったんじゃないかなって思っています」
HINATA「ただ、収録曲の中で一番難しかったのが、「茉莉花 -Jasmine-」でした。今まで歌ってこなかったリズムだったり、聴くことも少なかったジャンルだったりしたので、この曲のグルーヴ感を出すのがすごく難しくて。“どうしたらできるんだろう?”って、メンバーともたくさん話し合ったし、練習も一緒にしながら、少しずつ掴んでいった感じでした」
RUI「何回も何回も練習したよね。今も実際にお客さんの前で披露したときに楽曲の世界観が伝わるように、リハーサルを重ねて歌い込んでいます」
――RUIさんのお気に入りは?
RUI「私は13曲目の「Meant to be together」です。この曲の歌詞は、私たち3人が出会って、同じ夢を追いかけてきたこれまでの軌跡と、これからの決意表明が描かれているんです。初めて聴いたとき、スタッフさんたちも含めて、“いい曲だね〜”ってうれしくなりましたし、レコーディングするときも、メンバーだったり、ファンのみなさんのことを思い浮かべながら歌いました」
――歌いながらいろんな感情が浮かんできそうですね。
HINATA「本当にそうですね。私たち、今までは恋愛ソングを歌うことが多かったんですけど、「Meant to be together」はそれとは違った愛の歌になっていて。しかも自分たちのことが歌詞になってると思うと、歌っていても気持ちが入りますし、メンバーの顔やファンのみなさんの顔を思い浮かべながら歌っていると泣きそうになります。“ライブでは必ず最後のほうに歌いたい!”と思って、アルバムでもラストに入れさせてもらったので、他の楽曲とはまたちょっと違う思い入れがありますね」
YUNA「この曲を初めて聴いたとき、“なんでこんなに私たちの気持ちを知っているんだろう!?”って(笑)。本当に私たちのことがそのまま描かれているので、歌っていても気持ちが乗りますし、ライブで披露したときはファンのみなさんと一緒に歌えたらなって思います」
――HINATAさんが好きな楽曲はどれになりますか?
HINATA「私は「Diamond」が、今までのiScreamにはないジャンルで、また新しい雰囲気を感じていただけるんじゃないかなと思います。思わず口ずさんでしまうような耳に残りやすいメロディですし、歌詞も、曖昧な関係をハッキリさせたい女の子の心情を描いていて、友達以上恋人未満の関係に悩んでいるけど、それを楽しんでもいるというか。そういうポジティブな感じに共感してくださる方も多いんじゃないかなって思います。それに、恋愛じゃなくても、ダイヤモンドのように輝きたいと思う方はたくさんいると思うので、今はまだ原石だけど、いつかきっと輝き出すっていう歌詞に勇気をもらえたりすると思います」
YUNA「「Diamond」はずっとやってみたかった曲調で、一番レコーディングを楽しみにしていた楽曲でした。うまく歌えるかはわからないけど、たぶん、すごくノリノリで歌って、自分でも知らなかったような自分が出てくるような気がしたので。実際、こういう小悪魔な女の子を表現するっていうのが、すごく新鮮でしたね」
――レコーディングが楽しみな曲っていいですね。一方で、iScreamはダンスも魅力の一つだと思うんですけど、歌ってて気持ちいい楽曲と、踊ってて気持ちいい曲は違ったりするものなんですか?
RUI「私は違いますね!」
YUNA・HINATA「私もです!」
RUI「新曲はまだ振りがついていないので既存曲になるんですけど、私が踊ってて気持ちいいのは「Sugar Bomb」。今までヒップホップとかいろんなダンスをやってきて、その中でもこういうベタなビート感がある感じはすごく好きですし、楽曲自体もキャッチーで、ダンスチューンだけど伸びやかに歌っているので、踊っていると開放感があって気持ちいいんです。そして、歌ってて気持ちいいのは「Meant to be together」です。やっぱり自分たちのリアルな想いが詰まっていますし、さっきHINATAが言ったように、この曲はライブの最後で歌うイメージなので、歌っているとステージにいる自分たちの姿が想像できて、いいなって気持ちになります」
HINATA「私は「Scream Out」が踊っていて気持ちいいです。デビュー前からある曲で、iScreamの中でも一番と言っていいくらい踊っていて。動きが細かくて難しいダンスなんですけど、たくさん練習したからなのか身体に染み込んでいるので、素直に音を聴いて踊れるのがこの曲かなって思います。歌っていて気持ちいいのは「Secret Love」です。歌いやすいキーっていうのもあるんですけど、ポジティブで、楽しく歌えるので好きですね」
YUNA「私も「Scream Out」は踊ってて気持ちいいなって思います。私自身、結構ガツガツ踊るものが好きっていうのもありますし、この曲はビートが強いので踊りやすいっていうところもあります。逆に歌ってて気持ちいいのは「つつみ込むように…」ですね。どうやって歌おうかを考えるのも楽しかったですし、マスターしたときは、歩きながら鼻歌で歌っちゃうくらいでした(笑)。でも、そんなふうに日常に溶け込むような音楽が好きなので、1曲挙げるとしたらこの曲かなって思います」
――「つつみ込むように...」はみなさんが生まれる前の楽曲なんですよね。自分たちがカバーするってなったとき、どんな印象を持ちましたか?
YUNA「自分たちが音楽を聴き出した2000年代の曲とは全然違ったので、リズム感を掴むのが難しかったです。丁寧でもあり、大胆でもありっていうのが全部詰まった曲だなと思っていて。言葉を切る場所とか、考えることが多くて最初は大変だったんですけど、何回も何回もやっていくうちに、細かいところまで突き詰めて考えるのが楽しくなっていって、より音楽というものに触れられた楽曲だと思います」
RUI「私は「つつみ込むように...」を自分たちがカバーすることになって初めてこの楽曲を知って。MISIAさんの楽曲はボーカルレッスンの課題曲として歌ったりしていたので、「つつみ込むように...」を歌わせていただくこともそうですが、MISIAさんの楽曲を歌うこと自体に、興奮と驚きで。尊敬している方の楽曲を、自分たちも同じアーティストの立場としてリリースするのが信じられないという気持ちでした」
――リード曲の「茉莉花 -Jasmine-」のMVは「Maybe…YES」や「himawari」とも違う大人っぽい仕上がりになっていますが、撮影で印象に残っていることや、注目してほしいシーンなどを教えてください。
YUNA「3人のシーンで言うと、私たちがハイチェアに座りながら歌って、後ろでバンドの方々が演奏しているというシーンは、自分たちの立ち続けたい場所ですし。その場で本当に演奏してくださる音に合わせながらの撮影だったので、私たちの本気の顔が見られます(笑)」
HINATA「個々のシーンは別々の場所で撮影していて、水槽だったり、額縁だったり、鳥籠だったりがモチーフになっているんです。それは、例えば水槽から出られないとか、額縁から出られないとか、そういう気持ちを表しているのかな?って。これまでのMVだと、同世代の子たちにも共感してもらえるような等身大の自分たちを表現していたんですけど、今回はどちらかというと非現実的な世界観で、「茉莉花 -Jasmine-」の歌詞に出てくる<おとぎばなし>の世界みたいな映像に仕上がっていて、私たちも完成した映像を見終わった後、何も言えないくらいその世界に浸ってしまったというか。本当に素敵で、きれいな映像になっているので、そこも楽しんでもらいたいです」
RUI「今2人が言ってくれたところはもちろんなんですけど、私たちの衣装とか表情とか、映像にかかっているフィルターの色味とか、これまでのMVとは違う大人っぽい雰囲気も見て欲しいなって思います。今まで想像していなかったiScreamに、自分たちもビックリしているくらいなので(笑)。一つひとつのシーンもですけど、全体の雰囲気も見てもらえたらうれしいです」
――新曲に関しては振り付けはまだとのことでしたが、振りを楽しみにしている楽曲はありますか?
YUNA「やっぱり、これまでのiScreamにはなかった曲調の「Diamond」に、どんな振りが付くのかは楽しみですね」
HINATA「確かに〜!あと、私は、曲によってダンスを踊るのか、踊らないのかみたいな部分も結構楽しみです。もしかしたら、ライブでファンの皆さんと一緒に手を振ったりとかするほうが合う楽曲もあると思うので、それをこれから作り上げていくのも楽しみにしています」
RUI「私は「So Bright」が楽しみです。この曲は爽快感があるので、きっとライブでも盛り上がると思うんです。まだどうなるかはわからないんですけど、今HINATAが言ったみたいに、ファンのみなさんと一緒に踊れるような振りがついたらいいなって思ったりしてます」
――アルバムリリース当日は、スペシャルリリースイベントを開催。この日限りのスペシャルライブとトークセッションが予定されていますが、みなさんがファンの方々でパフォーマンスするのは今回が初。どんなステージにしたいですか?
YUNA「単独でちゃんとライブをするのは初めてなので、すごく緊張すると思うんですけど、どうなるかわからないからこそ、ドキドキワクワクだなと思ってます。でも、自分たちがずっと“ライブがしたい!”と思っていたのを、こうして叶える事ができて、来てくださったみなさん一人ひとりの心にずっと残るようなライブにしたいですし、“愛”を共有し合えるような、“iScream”という空間に、みんなで浸れたらいいなぁと思っています」
RUI「少しでも自分たちのパフォーマンスを届けたいという気持ちもありますけど、まずは私たちのために会場に足を運んでくださったってことに、感謝の気持ちでいっぱいになると思います。集まってくださったみなさんに、“ありがとうございます”という気持ちをパフォーマンスやMCを通して伝えられるように、3人で力を合わせて頑張りますので、少しでも楽しい時間を共有できたらいいなと思います」
取材・文/片貝久美子
写真/野﨑慧嗣
Coming Soon
Vol.3 聞くiScream:radio encore
Release Information
iScream『i』
2022年4月20日(水)発売
初回限定盤(CD+DVD)/XNLD-10137/B/5,500円(税込)
通常盤(CD)/XNLD-10138/3,300円(税込)
LDH Records
Back Number
iScreamデビューアルバム『i』スペシャル MOVIE Message ♡
RUI、YUNA、HINATAの動画メッセージ!
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