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――昨年12月の『G.S. meets The KanLeKeeZ』から、約半年ぶりの登場ですが、その間に秋フェス、冬フェスがあって、もう「春フェスタ」です。そしてツアータイトルが、微妙にフェスからフェスタに変化していますが、これは?

高見沢俊彦「いや、わかりやすいほうがいいかなと思って。今年もまた“春フェス”だと同じに見えちゃうしね」

坂崎幸之助「変えなきゃねって。コンサートってある種、お祭りのイメージじゃないですか。フェスタって響きがお祭り感あっていいでしょ」

――ずばり春フェスタの見どころは?

桜井 賢「それはやっぱり二部構成だってことでしょ」

――ポスタービジュアルを見たんですが、The KanLeKeeZの名前も入っていますね。

高見沢「はい、そうですね。今回は第一部にThe KanLeKeeZ、第二部にTHE ALFEEって構成になっています。The KanLeKeeZは、おまけ扱いだったから、ちょっと昇格した感じかな……いや、むしろ前座かもね(笑)」

坂崎「いままでずっとアンコールでしたからね」

高見沢「それから、今回はスタッフと相談して、The KanLeKeeZのグッズでペンライトを作ったんですよ。お客さんに踊って振ってもらおうと。でもまあ、KanLeKeeZの時だけとはいえ、僕らのわがままにつきあっていただいて本当に感謝してます」

――ファンの人たちも新たな体験だったわけですね。

高見沢「ステージ側から見ると、すごくきれいなんですよ。おかげでいままでに見たことのない風景が見られましたね。まあ、長くやってきたバンドに刺激を与えるという意味もありますから」

坂崎「事前にウェブサイトで振り付け動画も公開していたので、客席の皆さんの踊りが揃っていてとても素敵でしたよ」

高見沢「そういう演出に抵抗があったファンの人も、やってみたらすごく楽しかったって言ってくれているみたいなので、よかったなって思ってます」

――さて、最新シングル「あなたに贈る愛の歌」について伺います。今回はTHE ALFEE meets The KanLeKeeZというダブルネームですね。

高見沢「もちろんメインはTHE ALFEEなんで、The KanLeKeeZはカップリングと言ってしまえばそれまでですけど、昔ふうに言えば両A面的なイメージかな」

桜井「タイトル曲の「あなたに贈る愛の歌」は、春フェスタの倉敷公演で初披露しました」

――発売前ですが、ファンの方の反応はいかがでしたか?

高見沢「ラジオではもうオンエアされていますが、やはり生の方がよかったって言ってくれて、嬉しかったですね」

――実にTHE ALFEEらしい壮大なラブバラードです。

高見沢「そうですね。この曲は、クラシカルなイメージで、ハープやバイオリンのピチカートなど、クラシックのストリングス編成をそのままTHE ALFEEの音に置き換えた感じ。これは西本智実さんとのINNOVATION CLASSICSの影響がありますね。やっぱり音楽のいちばんの面白さってハーモニーだと思うんですよ。僕らは三声のハーモニーですが、クラシックはあんなにたくさんの楽器でそれを表現しているわけじゃないですか。その手法を自分の曲で試したかったんですよ。3人のボーカル、ギター2本とベースのハーモニーですね」

――そしてThe KanLeKeeZ「エレキな恋人」。“君に!(君に)”のリフレインがすごく印象的です。

桜井「まさしくGSだよね(笑)」

――この曲の元ネタというかモチーフはあったりするんですか?

高見沢「それはありませんね。強いて言うならいままでThe KanLeKeeZとしてやってきたGSサウンドの集大成ですね。GS的なポップな歌詞ですが、恋をしてハートがビリビリしびれてしまうという、まさにタイトルどおり「エレキな恋人」です」

――この曲のメインボーカルは桜井さんですが、この曲を初めて聴いたときの感想は?

桜井「高見沢って、背中のこのあたりに“GSモード”ってボタンが付いてるんですよ。それが押されたんだなって(笑)。僕も坂崎もこの曲の意図しているところは説明されなくてもわかる。僕らと同世代の人にとっては懐かしくて、若い人には新しい。そこまで考えた作り方をしてるなって」

高見沢「わかっちゃうよね」

――やはり歌っていても楽しいものですか?

桜井「楽しいですよ。GSって理屈じゃないからね。あの頃の思いが甦るというか……でもね、意外とこの曲は演奏が大変なんですよ(笑)」

高見沢「特にベースはね。歌いながら演奏するのは結構大変だからな」

――それは当時のGSの人たちのスキルが高かったということでもあるんでしょうか?

高見沢「すごく高度なスキルの人たちがいた一方で、そうでもない人たちもいましたけど(笑)」

桜井「ただ、当時は、ボーカルはボーカル、ギターはギターって分業制だったからね、その音を3人でやるとなるとやっぱり大変」

――ライブ映えしそうなビートですよね

高見沢「GSって8ビートのイメージがあると思いますけど、実は16ビートなんですよ。日本的16ビート。今回はそれを活かした楽曲になっています。この曲は春フェスタではまだ披露していないんだけど、後半戦のどこかでやろうかなと思っています」

――初回限定盤にそれぞれ収録されている「無情の愛 X」、「CRASH!」、「鋼鉄の巨人」は、2016年夏の横浜アリーナからのライブ音源です。これらの曲をセレクトした理由は?

高見沢「3人それぞれのボーカル曲を最新のライブ音源からセレクトしました。あと、タイトル曲がバラードなので、その対極にある、もっともハードな曲ということでもあります」

――「鋼鉄の巨人」はもうディープパープルって感じですよね。「BURN!」とか「ハイウェイスター」あたりの疾走感が。

高見沢「80年代のハードロッカーなTHE ALFEEだね」

――「無情の愛 X」は、7分強の長尺で非常に高カロリーかなと。

高見沢「これもギターリフも含めて激しい曲です」

桜井「おなかいっぱいになったでしょ(笑)」

――「CRASH!」は、いま風のデジロックな感じですが、意外にも初出は1998年の『Nouvelle Vague』ともう20年くらい前なんですね。

高見沢「去年、リアレンジして、いまっぽく演奏してみたんですよ。僕は、デジタルな要素が大好きなんで、サウンド的にはそういうアレンジになっていますけど、こういうのもできるってことが、長年続けているバンドとしての矜持というか、強みじゃないですか」

――オリジナルはヴォコーダーがかかっていますが、ライブバージョンは坂崎さんのボーカルが近藤真彦さんぽくてかっこいいです。

高見沢「なるほど!マッチかー!いいね」

坂崎「マッチなんだ(笑)。初めて言われた」

――そして通常盤に収録された「創造への楔」は、大阪国際女子マラソンのイメージソングです。

高見沢「1987年の第6回大会の「夢よ急げ」から今回で30曲目かな。しかしすごいね。そんなに任せてもらっているんだ。毎回書き下ろしで、毎年だいたい年末のツアー中に締め切りなんだよね。だからかな、何かに駆り立てられているというか、すごく疾走感あるでしょ(笑)」

――ジャケット写真も素敵ですね。限定盤A、Cなんかは「今日のつづきが未来になる」とイメージ的に地続きになっているというか……3人の親密さが伝わってきます。

高見沢「撮影のときなんて、本当にくだらない話してるだけなんですけどね(笑)」

坂崎「そうそう。じゃないと“笑ってください”って言われてもなかなか笑えないもんね」

――最近のトピックスとしては、吉田拓郎さんのトリビュート『今日までそして明日からも、吉田拓郎』に参加していたり、ムッシュかまやつさんのお別れの会で、高見沢さんが“ムッシュの、音楽性のひとかけらでもDNAとして残していきたい”とも言っていましたが、THE ALFEEがそうした先達から受け継いだものって計り知れないですよね。

高見沢「ムッシュは僕らが芽が出ないころからバックをやらせていただいたんですが、その音楽性の幅広さを感じさせられましたね。カントリー&ウェスタンからフォーク、ロックもやっていましたし、そういう多様性は受け継いでいると思いますね。THE ALFEEもフォーク、ハードロックから、それこそGSまでやるわけですから。ひとことで言えば、音楽ってひとつじゃないんだってことですね。それをライブでも表現するってことと、まずは僕ら自身がそれを楽しめているってことが大切なんですよ。そしてそれを変わらず続けていくってことかな。ムッシュは本当に残念でしたけど、拓郎さんはもちろん、もうひとりの大先輩、加山雄三さんなんて今年80ですけどお元気ですし」

坂崎「ふたりとも声も全然変わらないし、すごいよね」

高見沢「The KanLeKeeZってレトロなだけじゃいない。ザ・スパイダースとか当時のGSサウンドをベースに2017年型のGSの音を追求しているわけですよ。GS魂というか、そのスピリッツを受け継いでいる感覚」

――ステージでThe KanLeKeeZとTHE ALFEEのモードっていうか、気持ちの切り替えってうまくできるものですか?

高見沢「やっぱりミリタリールックじゃない?」

桜井「うん、あれを着た瞬間に“あ!俺、いまThe KanLeKeeZだ!”ってなるね」

高見沢「制服ってそうだよね。制服なんて学生んとき以来だけど、この年になっても、それがミリタリールックの制服でも、着ると身が引き締まるもんだよね」

桜井「今回のアーティスト写真の白いやつでもう4着目だよ(笑)」

坂崎「見てるお客さんも楽しいと思いますよ。あれ着てステージに出るだけで反応が違うもん」

桜井「今回はアンコールじゃなくてオープニングでいきなり登場したからお客さんも面喰ってたよね(笑)」

――逆に、坂崎さんの「ももいろフォーク村」とか若い世代との交流も盛んですよね。あの番組に出演しているコアラモード.なんかはすごく貪欲で、先輩ミュージシャンに学ぼうとする気概があるじゃないですか。音楽ってそうやって繋がってゆくんだなって思いました。

坂崎「僕は、コアラモード.のふたりにはすごく世話になってるんですが、鍵盤の小幡(康裕)君は楽器なんでもできるし、あんにゅちゃんのボーカルもうまいし、とても優秀ですね。あと、沖縄の伊江島出身のAnlyというシンガーがいて、コアラモード.とも共演していますが、彼女がDear BEATLES 2017で歌った「カム・トゥゲザー」もすごかったな。ギターはドロップDチューニングでね。そうやって若い世代から受ける刺激って必要なんですよ」

――そういった若いアーティストの情報ってどうやって耳に入ってくるんですか?

高見沢「もちろん常にアンテナを張って新しい音を探していますし、そういう新人とか若手のアーティストの情報って自然と耳に入るものですよ」

坂崎「テレビの歌番組やイベントなんかでコラボしたりね。音楽をやっているやつらだったら、だいたいは僕らのことを知ってくれているので、THE ALFEEって誰?って前置きなしにいっしょのステージに立てるのはありがたいですね」

高見沢「僕らはラジオをやっているので、番組に出演してもらったり、そういうときに聴いてくださいってCDを渡されたらちゃんと聴きますし。そういう連中を僕らのライブに招待してみたり。彼らも刺激を受けましたって言ってくれるけど、それは僕らも同じだしね。そうやってお互いを高め合っていけたらいいなと思っています」

(おわり)

取材・文/高橋 豊(encore)



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