柄物はなるべくベーシックで、カットを綺麗にし、柄を生かすシルエットとなっている。
また無地物は、形やパターンの新鮮さとディテール(襟、ボタン、ポケット、タブなど)で愛着の湧くものを目指した。

素材では、手描きによる紅葉したドウダンツツジ柄の秩父銘仙やスクエアのコンポジションを経糸にプリントし、ジャカード織で透明な千鳥格子を重ねることで予期しない位置に色と柄が現れる足利銘仙などを取り入れた。
さらに以前から取り組む徳島のすくもを使った本藍染(天然灰汁発酵建)も継続している。

またウール・レーヨン・ポリエステルのメープル柄ジャカードは、木の葉柄を規則的に並べ、秋らしいテキスタイルへと昇華させている。

まとふの服作りは、暮らしの実り方を提案し、風土と歴史を大切にしつつ、さらには作り手の商いを助けながら、自然の恵みを循環させ、無理、無駄、浪費をなくすというミッションを実現させていくとしており、その具体策として、受注分のみを丁寧に生産し、製品、生地の在庫ロスをなくし、直しと補正を積極的に受け付けていくそうだ。
「"目指すべき場所"を創造し、たんなる持続だけに終わらない新たな価値観を、みなさんと共有していきたい」と語っている。

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