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――2人の共通点として同じ1990年代にバンドでデビューしていますね。当時の音楽シーンの思い出話をすることはありますか?
Aiji「それもそんなにしないですね」
――当時、自分たちがやっていることは革新的だし、カッコいいと思ってバンドをやっていたと思うんです。難しい質問かもしれないですが、もし、今の時代に自分がキッズだったらバンドをやっていると思いますか?
Aiji「確かに難しい質問ですね。自分が10代のときはまわりに音楽やりたいヤツらがいっぱいいたし、バンドも組みやすかったんですよ。今は少子化もあるし、状況も違うでしょうしね。ただ、バンドをやるかはわからないですけど、モノ創りが好きなので音楽に限らず、そういう方向に行くのかもしれないし。ちょっと想像できないですね」
INORAN「今、バンドで夢が描けるかどうかですよね」
Aiji「そうですね」
INORAN「相当の情熱を持っていないとね。今のほうが簡単にCDも作れるし、配信もできるけど、便利は不便みたいな面もあるし――どういう夢に向かっていけるのかな?――とは思いますよね。だって、武道館にすぐに立てるなら夢はないわけで、あの頃の “がむしゃらにやって武道館行こうぜ!” っていうのとは状況が違う。その反面、すぐに発信できるのはチャンスはチャンスでもあるから、夢が描けるように僕らが頑張るしかない」
――そういう若い世代のことはやっぱり考えているんですか?
INORAN「もちろん」
Aiji「そうですね。そのためにも自分を信じるしかないし、後の世代に種まきできたらいいなと思ってます」
――つまり、そういうことも自身が音楽を続けていく上でのモチベーションになっている?
INORAN「続けている以上、それは責任でしょうね」
Aiji「ですね。表現の仕事をしている以上、誰かに何かを届けたい、届いてほしいと思ってやっているので」
――ふたりの近況としては、INORANさんが8月24日に11枚目のソロアルバム『Thank you』をリリース、LM.Cは10周年記念第2弾シングル「レインメーカー」がリリースされていますね。
Aiji「さっそくINORANさんのアルバムを聴かせていただいたんですが、1曲目の<Thank you>からムード感が好きで、特に5曲目の「Wherever I go」のサビのデュエットがめっちゃ良かったですね。自分的にはそこでピークを迎えて最後のインストで幸せになれました。心地良い余韻が残る感じで」
INORAN「ありがとうございます」
Aiji「自分的には、アルバムの全体像は “大人のロック” に感じました。ギターリフとかはしっかりカッコよくロックしてて……」
INORAN「もういいよ。こういう話が苦手なんだよ(笑)」
Aiji「本当に素晴らしかったです」
INORAN「LM.Cはグローバルというか、海外のことも見据えて作っているんだろうなって。 “これは絶対フランス人も好きだな” と思ったし、そういうお客さんのことも考えてるんだろうなと感じました。僕らの世代の後に日本のアニメやヴィジュアル系が海外に進出した時代があって、LM.Cはその世代だと思うので、いろんな国を旅してライブをした経験があるから、オーディエンスが揺れる感じもわかっていてリズムを作ったりしているというか」
――ヨーロッパツアーだったり、海外を廻ってきた空気感が音から感じられるということすね。
INORAN「そう。曲の後ろにそういう風景が見えるよね。だからと言ってヨーロッパっぽいって意味じゃなくてね。ジャンルは違えど、coldrainにもそういうことを感じるし。さすがです」
Aiji「素敵な感想をありがとうございます」
INORAN「そういえば、LM.Cはもうすぐツアー(Go to the 10th Anniversary LM.C TOUR 2016【STRONG POP】)じゃないですか?」
Aiji「そうなんですよ」
INORAN「いいなぁ」
――そういうINORANさんは毎月ツアーやライブですよね。ソロツアーが9月からスタートして、10月には「VISUAL JAPAN SUMMIT 2016」があり、Tourbillonのツアーがあって12月にはLUNA SEAがある。
Aiji「切り替えがすごいですよね。俺はすごく不器用なので」
INORAN「でも、曲は覚えても忘れてっちゃうよ。逆に忘れないと覚えられないから」
Aiji「そのバイタリティ含めてすごいと思います」
――つねにステージに立っていないとダメなタイプですか?
INORAN「そういうわけでもないんですよ」
Aiji「そうなんですね。深いところでいつも刺激を求めて動いていたいタイプなのかと思ってました」
INORAN「動いていたいし、ワーカホリックなところもあるけど、LUNA SEAが終幕してソロがあってTourbillonを始めて、復活してからもMuddy Apesを結成してまたファミリーを作ったわけだから、そこは大事にしないといけない。みんな違うファミリーだから。今年はたまたま重なっちゃたけど、そこにも何か意味があると思ってやってますよ。まわりのスタッフはすごく大変だと思うけど(笑)」
――ふたりは今まで1回も同じステージに立ったことがないんですか?
Aiji「ないんです」
INORAN「これからあったらいいよね。きっとあるんじゃない?」
Aiji「長く続けてたら、きっとどこかで」
INORAN「話聞いていたら、多彩だから、音楽やめちゃうかもしれないけどね。サッカーだけが人生じゃない、みたいな感じで(笑)」
Aiji「いや、いや、自分、そんなに器用じゃないので(笑)」
INORAN「じゃあ、また今度ゆっくりご飯でも」
Aiji「はい。ホントに今日は大事な時間を割いていただいて、ありがとうございました!」
INORAN「大げさだよ(笑)」
Aiji「めっちゃ体育会系で育ってきたので、先輩は絶対的な存在と思ってしまうところがあるんです(笑)」
INORAN「先輩じゃなく同志だからね(笑)」
(おわり)
取材・文/山本弘子
撮影/TOMO(TWEETY Inc.)
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