Hi-STANDAD に ZAX(The BONEZ / Pay money To my Pain)の加入が決定し、New MINI アルバムの発売が決定致しました。
9/19 に内容を一切明かさない予告を SNS で行い、フタを開けてみればまさかの生配信。最大同時接続数 7 万 2000人、延べ接続数 40 万人が視聴。X のトレンドも 1 位になるなど凄まじい反響が寄せられた。
昨日行われた YouTube Live 内で新メンバーZAX(Dr.)の加入&ミニアルバム発売、さらにいきなり新曲「Song About Fat Mike」の生演奏というビッグサプライズを巻き起こした Hi-STANDARD ですが、改めまして、11/26 にミニアルバム「Screaming Newborn Baby」を発売することが決定致しました事をお知らせ致します。
YouTube Archive URL: https://www.youtube.com/live/nG-kPe2jtLI?si=dZOe5rkRFG4NxH5w
各 WEB ストアで CD の予約を受付開始致。予約:https://hi-standard.lnk.to/snb
作品情報
Hi-STANDARD Mini Album「Screaming Newborn Baby」
1. Song About Fat Mike
2. Our Song
3. Moon
4. A Ha Ha
5. Book Of Revelation(Cover)
6. Stand By Me
品番:PZCA-119
発売日:2025/11/26
価格:¥2000(without tax)配信:未定
今から約9年前、2016 年 10 月 5 日に Hi-STANDARD が事前告知なしで 16 年半ぶりとなるシングル『Another Starting Line』をリリースした衝撃から Hi-STANDARD は、バンドが結成された 90 年代を彷彿とさせるような勢いで音楽シーンを席巻した。「AIR JAM 2016」「AIR JAM 2018」の開催、カバーEP『Vintage & New, Gift Shits』、約 18 年ぶりとなるアルバム『THE GIFT』のリリース、初のアリーナ公演を含む全国ツアーの開催、ドキュメンタリー映画の公開などなど、現在進行系でぶっちぎりでカッコいいパンクバンドの活躍は、多くの人々の胸を熱くした。
2023 年 2 月 14 日、恒岡章(Dr.)が急逝した。彼を失ったことは日本の音楽シーンにとっても大きな損失であったが、何より Hi-STANDARD に残された 2 人を、言葉にし尽くせない深い悲しみが襲ったことは想像に難くない。バンドとしては、水面下で進行中のいくつものプロジェクトは、恒岡を失った後ほとんど全てが一旦仕切り直しになった。しかし、2 人はバンドを止めなかった。訃報の 2 か月前にレコーディングをしていた「I’M A RAT」を 4 月にリリースし、6月には恒岡とともに出演するはずだった「SATANIC CARNIVAL ‘23」に出演。EKKUN、ナヲ、ZAX という 3 人のサポートドラマーを迎えたステージは、間違いなく“Hi-STANDARD のライブ”だった。そしてこの場で、横山も(「また必ず戻ってくるよ」)、難波も(「またハイスタをつくってくるからね、じっくりじっくり」)、Hi-STANDARD を続ける意志を明言。実際、その約束はすぐに果たされた。2024 年に開催された NOFX の
「The Final Japan Tour」では ZAX をサポートとして迎え、4 本のライブを敢行。Hi-STANDARD をフックアップし、彼らが世界的に飛躍するきっかけを与えた恩人でもある、西海岸の大御所のエンディングに花を添えたのだった。
それから1年半以上が経ち、2人は再び表舞台へ帰ってきた、ZAX という新たな仲間とともに――。
「Screaming Newborn Baby」と名付けられた6曲入りのミニアルバムは、まとまった音源としては『THE GIFT』以来8年ぶり、ミニアルバムとしては 1st ミニアルバム『LAST OF SUNNY DAY』以来約 31 年3か月ぶりの作品となる。もちろん、新メンバーZAX が参加したレコーディング音源はこれが初めてとなる。
当然、この作品にたどり着くまでの道のりは平坦ではなかった。横山が自身のコラムで書いた<皆さんが慣れ親しんだトライアングルは終わってしまった>という言葉にもあるように、2 人は言葉では言い表せない感情を胸に、必死でもがいていた。前には進みたい、簡単には進めない。絶望もあった、虚無もあった。しかし、バンドに残された2人は、今を生きている。であれば前に進むしかない。前に進みさえすれば、形や結果は後からついてくる。新たな作品を発表することで否定的な意見もあるかもしれないが、そんなことは関係ない。たとえそんな姿が世間にとってどう映ろうが、それすらハイスタの生き様として見せていく。壊しては創り、壊されては創り、壊れてしまっては創り、転がり続ける。それがロックンロールなんだ――そんな覚悟の末に辿り着いたのが本作なのである。
「Screaming Newborn Baby」はクリックなしでレコーディングされ、ハイスタ結成初期の生々しさを彷彿とさせる勢いが印象的。そこには Descendents の Bill Stevenson がミックスを手掛けていることも少なからず影響を与えている。Daisuke Hongolian によるアートワークはパンク史に燦然と輝く名盤『MAKING THE ROAD』を想起させる。しかし、これは原点回帰とは異なる。むしろ、自分たちが歩んできた道のりを今改めて噛み締め、再び前を向いて前進する、そんな力強い意志を感じさせる。
収録楽曲に触れると、亡き盟友・恒岡について歌った曲もひとつではない。「OUR SONG」を筆頭に彼への想いも込められつつ、この歌詞に登場する“we”は、必ずしもすべてが Hi-STANDARD のことだけを指しているわけではない。そこにはこの作品を聴いているリスナー一人ひとりのことも含まれている。楽曲後半に登場する、温かみのある8ビートに乗せたシンガロングパートはオーディエンスのために用意された特等席だ。2024 年 10 月 6 日に解散した NOFX の Fat Mike について歌った「Song About Fat Mike」も、Hi-STANDARD の「今」を綴っていることは容易に伝わってくる。
この作品からわかるのは、彼らはどんな浮世からも目を逸らさず、どんなにボロボロになろうとも、様々な想いを背負いながらロックンロールを鳴らしているということ。それが Hi-STANDARD というバンドをより偉大に見せている。新ドラマーとともに重圧を感じさせないこの約 18 分の間に鳴っている音は、間違いなく Hi-STANDARDのものだと断言できる。
Hi-STANDARD は、90 年代以降のパンクシーンをキラキラと照らしてきた太陽だ。それは今後も変わらない。悲
喜こもごもを重ねて、輝き方はこれまでとはまた違う新たな輝きを放つだろう。俺たちの Hi-STANDARD は続いていく――こんなふうに今、再び思える幸せを噛み締めたい。