MAZZEL史上最大規模のアリーナツアーの追加公演で彼らが立ったのは、デビュー直後に大きな夢として語った“代々木第一体育館”。すぐそばのLINE CUBE SHIBUYAでデビューショーケースを行い、その目と鼻の先にあるこの大きな会場に「いつか立とう」と誓ってから3年。彼らは決して早くもなく、そして決して遅くもなく、着実に彼らが進むべき道を、自分たちの時間軸で進み、その夢を叶えたのだ。その瞬間を見届けようと、花道を作らずに、できるだけ人が入れるようにしたフロアには文字通りぎっしりの人で埋め尽くされ、開始まで待てない気持ちが溢れたのか、始まる前からSEに合わせて大きな歓声があがり、まるでダンスフロアのように触れるライトバンドの光が点滅し、さらに気持ちが高まっていく。

そして開演時間となり、ビジョンに彼らが映し出された瞬間爆発音のように響く歓声とともに始まったのは「BANQUET BANG」。美しく上品な世界観で彩られたステージの世界に堂々とMAZEELとして君臨する彼らの姿はすでに自信に満ちていることが伝わってくる。大きなクラップと共にスタートし、EIKIの捲し立てるようなラップを合図に始まるマイクリレーはとても力強く、MUZEの腕につけられたライトバンドはまるでステージ上の蝋燭がリンクしているように淡い橙の色に揺れ光を放っていく。ステージ上の机にセクシーに腰を掛けるNAOYAがビジョンに映し出されるとさらに大きな歓声が上がり、RANの深みのある歌声、そしてKAIRYUのステージを制圧するかのような実力のある歌声が一気に世界を作り込んでいく。これまで多くのステージを経験してきた彼らだからこそできる、一気に空気を変えるその実力に、一気に心を奪われた瞬間だ。
緩急漂うダンスが魅力の「MAZQUERADE」ではその妖艶かつ、どこか狂気さえも覚えるRYUKIの表情、RANの激しいアイソレーションパフォーマンスに自然と会場からは歓声があがり、SEITOの「Are you Ready!?」の掛け声が響き渡って始まった「MAKERZ」では、ビジョンを使った上手い演出で魅了。SEITOが激しく足で蹴るとビジョンが割れる演出に目を奪われるとRYUKIの激しいラップからスタートする『Fire』では実際に炎があがりステージが赤く燃えていく。NAOYAの手のひらから炎が上がる瞬間、ただのライブではなく、エンターテイメントショーとしてしっかりと魅せてくれる彼らの覚悟がしっかりと伝わってきた。
それぞれの自己紹介を挟み、毎回ライブのお約束となったTAKUTOのトロッコの呼び込みである「トロッコ来たぞ~!」という声のもと「Get Down」、「CAME TO DANCE」でMUZEのすぐ近くまで行き、全体を見回しながら手厚くファンサービスを欠かさない姿に、ギラギラとステージでパフォーマンスをする姿とはまた違う、MUZEを愛してやまない彼らの姿を確認することができた。
NAOYAとHAYATOのキュートなふたりのユニットで披露した『to me』では、かわいらしいリュックを背負い、自分らしくいることの大切さを歌い上げていく。まさに誰の目も気にすることなく、貫き通している2人だからこそ説得力のあるこの曲では、かわいらしい振り付けを真似するMUZEも続出。とっても愛らしい空間に頬が緩んでいると、アウトロでNAOYAがHAYATOに香水をかけ、身づくろいをしてあげるシーンに。すると準備運動をしたHAYATOがクールに振り返り、ニューアルバムであらたな魅力を引き出した『T.O.P』へ。前曲とは全く異なる印象のHAYATOからスタートし激しいパフォーマンスで全員を引き連れてまさに歌詞通りの“格が違う”ことを見せつけると、青い照明に包まれ、これまでとはまた違う雰囲気で『Fantasy』へ。
NAOYAからRANへとムーディに繋いでいく切なさを帯びた楽曲の後に、極上バラード「I’m yours, You‘re mine」に繋いでいく。あらためてKAIRYUの歌声は、MAZZELの、いやJ-POPの宝と言っていいだろう。圧倒的な歌唱力はもちろん、深みと重み、そこに繊細さを持ちながら、物語を伝える力を持っているのだ。もちろん、他のメンバーの歌唱力もどんどん上がり、TAKUTO、RANの美しい歌声がラブソングの世界をしっとりと染めて届けていく。
かと思えばニヤリと顔を見せ始まる「Trap」とそのセットリストから引き出す感情はジェットコースター。SEITOが「かかってこいや!」と叫びながら楽しそうに、覇気に満ちたダンスで魅了していくと、炎があがるなかで『DANGER』で捲し立てていく。それぞれの圧倒的な実力をこれでもかと見せつけながらも、EIKIが口元に人差し指を持っていき“しー”とした瞬間の息をのみ会場はさらにひとつに。
それぞれが限界に挑戦しているかのような『K&K』では一糸乱れぬダンスを魅せ、後半では生バンド演奏をバックに「HERO SUIT」を披露。8分割されたビジョンにはそれぞれフロアを真っ直ぐに見つめる8人が堂々と立ち、今の情熱をしっかりと届けていく。ものすごい覇気のもと、圧倒的なマイクリレーとSEITOのアクロバットなダンス、そしてNAOYAのクルクルと変わる表情に引き込まれていく『J.O.K.E.R』と彼らのいまをしっかりと提示。すると真っ暗になったステージから「なぁMUZE、こんなところで立ち止まって良いんか? もっとでっけぇ景色みようぜ」と叫び始まったのは、彼らのスタートの曲である「MISSION」。年々成長し、曲の意味をしっかりと体現しそれぞれの節目で歌われるこの曲への気合いはすさまじく、“何回だって自分を超えろ”と叫ぶ声からは彼らの命を感じることができる。まさに彼らは何度だって自分を超えてきた。決して順調ではなかったこの3年の日々を必死に乗り越え、そして自分たちの筋肉に、心に、実力にしてきたことを感じられる、泥臭くて、とてもカッコいいステージだった。だからこそ、全員が後ろ姿になり光があたり、両サイドのビジョンに赤い文字でMAZZELの文字が映し出されたとき、鳥肌が止まらなかったのだ。彼らはこれからも、ずっと、どんなに高い壁であっても、乗り越え続けるのだろう。
一転、EIKIが呼び込んだのはガチャピンとムック! 『ポンキッキーズ』のテーマ曲をサンプリングした「Get Up And Dance」を一緒に楽しく歌い、ダンスし会場中はピースフルな空気に。ガチャピンとムックがステージを去り、そのまま「Parade」へと繋がるとRYUKIが爆発的に暴れまわりドヤ顔で盛り上げ、「King Kila Game」ではそのRYUKIが低音を響かせるとNAOYAが「いちごたべたくなってきたな!」と呟き新曲の「.So Strawberry」がスタート! シティポップテイストのキュートな楽曲でありながら、サビは思い切りダンスを踊りひとつに。TAKUTO、HAYATO、RYUKIが続いて投げキッスをすると会場が大きく盛り上がりカワイイの代名詞であるNAOYAはキュートにアピール。SEITOいわく「甘酸っぱくて、みんなのことを誘惑しちゃうよ」というこの曲は6月22日より配信される。
それぞれがこのツアーへの想いや、MUZEへの愛を囁き、めいっぱいの気持ちを伝えるなか、RANの「まじで諦めなくて良かったです」という言葉が響き渡った。さらにそれぞれえが絶対に音楽をし続けるのでついてきてくださいと誓う姿がとても印象的だった。
たくさんの人たちが愛で包まれた空間に流れたのは、メッセージ性の強いラブソング「Only you」。NAOYAがコンテンポラリーダンスで感情を爆発させ、KAIRYUがアカペラで歌い上げていくこの曲が会場中に伝わり切ったあと、EIKIは「これから先、辛い事苦しい事、きっとたくさんあると思います。でもあなたがそばにいてくれるなら、俺達はもう何も怖くありません。僕たちが笑えるのは、あなたがその温かい笑顔を見せてくれるからです。見つけてくれて、本当にありがとう」と話すと、フロアには涙を流す人たちが見受けられた。
そのままピースフルな空間で「Clover」を歌う中、NAOYAとHAYATOがぎゅっと抱き合い、手を繋ぐなど、みんながじゃれ合ってとても心地のいい空間が溢れていく。
RANがライトを掲げるようにうながすと、会場には光の海が現れ、「この手のひらの分、そしてもっといろんなところにいるMUZEを幸せにするから!」と近い、みんなで歌い上げていく。その一体感は、とても幸せに満ちていた。
さらにもう一度トロッコに乗って「Our Life is Always Right」、「Seaside Story」、「Vivid」でMUZEの近くに行き感謝を伝えていくと、最後にもう一度、「BANQUET BANG」がスタート。紗幕にはタイトルが表示され、両サイドのビジョンにはエンドクレジットが流れる仲、RYUKIが「またしあわせになるぞMUZE!」と嬉しそうないたずらな笑顔を浮かべ、「また会う日まで生きとけよ!」と叫びステージが黒く染まると、鳴りやまない歓声にこたえるように、KAIRYUのアカペラから「The Voice」がスタート。全員が1フレーズずつアカペラでしっかりと、力強く歌い上げ、一気に重なる瞬間に割れんばかりの歓声があがり、最後に8人が生声で「俺達がMAZZELでした!」と叫び、本当に幕を閉じた。
圧倒的で、強くて、時に愛らしくて、無邪気。そこには間違いなく、泥臭い必死さや苦しさもあったに違いない。でも、MUZEに対しての愛ですべてをひっくるめて、「みんなまとめて幸せにしてやる」と公言する通り、本当に楽しく作り上げた空間は、彼らならどんな夢も叶えてくれるのではと思わせてくれる、素敵なライブだった。
(おわり)
取材・文/吉田可奈
MAZZEL 1st Arena Tour 2026 "Shall we hit the Banquet?"SET LIST
01 BANQUET BANG ※2nd Album 『Banquet』収録
02 MAZQUERADE ※2nd Album 『Banquet』収録
03 MAKERZ ※2nd Album 『Banquet』収録
04 Fire
05 Get Down
06 CAME TO DANCE
MC
07 to me ※(NAOYA/HAYATO)
08 T.O.P ※2nd Album 『Banquet』収録
09 Fantasy
10 I’m yours, You’re mine ※(KAIRYU/RAN/TAKUTO)
11 Trap
12 DANGER ※2nd Album 『Banquet』収録
13 K&K
14 HERO SUIT -All Members ver.-
15 J.O.K.E.R. ※2nd Album 『Banquet』収録
16 MISSION
17 Get Up And Dance ※2nd Album 『Banquet』収録
18 Parade
19 King Kila Game ※2nd Album 『Banquet』収録
20 So Strawberry ※新曲
MC
21 Only You ※2nd Album 『Banquet』収録
22 Clover ※2nd Album 『Banquet』収録
23 Our Life is Always Right ※2nd Album 『Banquet』収録
24 Seaside Story ※2nd Album 『Banquet』収録
25 Vivid
26 BANQUET BANG ※2nd Album 『Banquet』収録
MC
27 The Voice ※2nd Album 『Banquet』収録
RELEASE INFORMATION
LIVE INFORMATION

MAZZEL 2nd Fan Meeting -Play at the MUZEUM Vol.2-
全国20 ヶ所を巡るファンミーティングツアー「MAZZEL 2nd Fan Meeting -Play at the MUZEUM Vol.2-」の開催が決定。
2026年10月22日(木) 東京 LINE CUBE SHIBUYA
2026年10月24日(土) 北海道 カナモトホール
2026年10月25日(日) 北海道 函館サーモン・まるなまホール(函館市民会館)
2026年11月2日(月) 福島 とうほう・みんなの文化センター(福島県文化センター)
2026年11月3日(火・祝) 宮城 東京エレクトロンホール宮城
2026年11月7日(土) 新潟 新潟テルサ
2026年11月10日(火) 神奈川 パシフィコ横浜 国立大ホール
2026年11月17日(火) 岡山 倉敷市民会館
2026年11月18日(水) 広島 広島文化学園HBGホール
2026年11月25日(水) 兵庫 神戸国際会館 こくさいホール
2026年11月26日(木) 大阪 大阪国際会議場 メインホール
2026年12月1日(火) 埼玉 大宮ソニックシティ 大ホール
2026年12月3日(木) 群馬 高崎芸術劇場 大劇場
2026年12月4日(金) 栃木 宇都宮市文化会館 大ホール
2026年12月7日(月) 福岡 福岡サンパレス
2026年12月11日(金) 愛知 愛知県芸術劇場大ホール
2026年12月15日(火) 香川 レクザムホール・大ホール
2026年12月16日(水) 高知 新来島高知重工ホール・オレンジホール
2026年12月21日(月) 静岡 アクトシティ浜松 大ホール
2026年12月23日(水) 熊本 熊本城ホール メインホール
※開場・開演時間は変更になる可能性がございます。あらかじめご了承ください。

