なにわ男子がライブツアー「なにわ男子 LIVE TOUR 2025 'BON BON VOYAGE'」の横浜アリーナ公演を開催中。

このツアーは7月2日にリリースした4thアルバム「BON BON VOYAGE」を携えて7月19日にスタートしたもので、全9都市で43公演、45万3千人を動員予定。横浜アリーナ公演は7月23日から29日まで7日間9公演で、13万5千人を動員する予定だ。

“なにわの日”である7月28日の公演の前にはマスコミ向けの囲み取材が行われた。マスコミ陣の前に登場するなり、自身ののぼりをピンと伸ばし始めるメンバー。「伸ばしとかないとビジュが悪くなるんでね」と説明すると、明るく「よろしくお願いしますー!」とフォトセッションに臨んだ。

フォトセッションを終えると会見へ。最初にツアーの手応えを聞かれると、口々に「めちゃくちゃあります」「最高です」と満足げな表情を見せる。そして、記者から「横浜はなんと7公演も。そして今日は……?」と振られると、7人は息をあわせて「なにわの日!」と記者の意図をしっかりと汲み取って回答する。続けて藤原丈一郎が「なにわの日をこうやってファンの皆さんと共有できるっていうのはうれしいよね。いろいろな記念日がありますけど、僕たちとしてもなにわの日はすごく楽しい1日にしたいと思っているので」と、“なにわの日”公演への想いを語った。

今回のツアーの見どころを聞かれると、西畑大吾が「見どころはたくさんありますけど、やっぱり念願のフライングができたのはすごく大きいです。毎年、コンサートの打ち合わせのたびに『フライングできませんか』という話をずっとしていたので。今回のツアーのコンセプトは冒険なので、それにも合っているし、今やるからこそいいんじゃないかって思います」と今回の目玉演出であるフライングについて説明した。

しかも彼らは今回、布でのフライング、ダンサーとのハンガーフライング、サークルフライング、7人乗りの自転車でのフライングと、4種類のフライングに挑戦している。これについて道枝駿佑は「特にサークルフライングは、事務所の先輩方が今までやられてきた、伝統のもの。僕たちとしても憧れだったので、今回それが実現できてすごくうれしいです」と喜びをあらわにした。

一方で、高所恐怖症の高橋恭平は「できることなら僕はやりたくなかった」と本音をこぼすも、大西流星が「(高橋は)初めはずっとワイヤーを握りしめていましたけど、だんだん片手から離し始めて。成長が見え始めています」と高橋の成長ぶりを称えた。

サークルフライングでは、メンバーの様子も見える。これについて聞かれると、道枝が「たまに目が合うと、眉毛をクッと上げてくれて……安心感があります」と回答。大橋和也は「メンバーによって飛び方も違うんですよ。それぞれ違うからそれを見て楽しんでいます」と、ならではの楽しみ方を明かす。飛び方が違うということから、一人ずつ「何をテーマに?」と尋ねられ「王子様」(大橋)、「空飛ぶ新幹線」(大西)など、個性豊かな回答が続く中、長尾謙杜が「ピーターパン。演出としても、旅の執着地点として作り上げているし、衣装もピーターパンを意識して作っているので」と答えると、それまでに答えていたメンバーも「僕らもピーターパンです!」「今日からピーターパンにします!」と大慌て。しかし、最後に答えた藤原だけは、「僕は野球選手のダイビングキャッチ」と我関せず、野球好きの自身を貫いた。

今回の衣装もメンバーの長尾が担当。今回はメンバーの衣装だけでなく、バックダンサーのものも手がけたといい、「最初の打ち合わせから『こういう衣装を作りたい』と伝えさせていただいたので、演出にも組み込んでもらったりして。自分が納得できる衣装が出来上がりました」と胸を張った。

長尾の手がける衣装について意見を求められると、大橋が「めちゃくちゃ着心地がいいんですよ。僕が今、中に着ているのはタンクトップなんですけど、そうやって涼しくしてくれるんですよ。(見えない)背中が網目状になっていたり、分厚い衣装でもどうやったら動きやすいかを考えてくれたり」と、長尾自身も着用してステージに立つからこその視点が組み込まれたこだわりを大絶賛した。

また、取材時に着ているオープニング衣装については長尾が「テーマはヴィラン。今回はカッコいいい曲で登場するので、どうカッコよく見せるかを考えたときに、ヴィランがいいんじゃないかなと思って」と、そのこだわりを語る。そのほかの演出での“なにわ男子感”を聞かれると、道枝がスクールボーイズ風の衣装を挙げ「僕たちっぽいかわいらしさやキラキラした感じが見せられているんじゃないかな」と回答。ミニクーパーに乗って登場する演出を挙げた西畑は、その理由について「容赦なく揺らしているんですよ。そのわちゃわちゃ感もなにわ男子っぽいかなと思います。壊れないか、ほんまにちょっと不安になるんですよ、結構費用かかっているんで」と費用にも着目するというなにわ男子らしさを見せた。

この日の公演では、ツアーの追加公演として2026年1月に東京ドーム公演2DAYSと京セラドーム公演5DAYSが開催されることも発表した。

囲み取材でもこの話題になり、記者から「今日は皆さんから発表があるんですよね?」と振られると、西畑が「はい」と一歩前に出て、「では行かせていただきます」と前置きして一息つくと「僕……本日エアコン切り忘れました!」と発表して笑いを誘う。藤原が「大吾、メンバーは受けてるけど、記者の皆さんはため息ついてるで(笑)」とツッコみ、西畑は改めて「ドームライブが決定しました」と発表し直した。

記者陣から「初めてドーム公演の開催を聞いたときはどう思いましたか?」と聞かれると、道枝は「うれしかったです。ドームって僕たちの憧れの場所で。先輩たちのライブを観に行かせていただいたりしている中で、僕たちの自分たちだけで立ちたいと思っていたので、念願叶ってうれしいです。しかも東京ドームは2日間、京セラは5日間。そうやってたくさんやらせていただけるのは皆さんのおかげなので、しっかり僕たちらしく、皆さんに幸せになってもらえるようにお届けできたらなと思っています」、大橋は「デビュー前に、なにわ男子の夢として『ドームに立つ』と話していたのですごくうれしいです。しかも5周年の幕開けで」、長尾は「今回のツアーのテーマは冒険なので、そのテーマにも合っているんじゃないかな」と、それぞれが喜びを語った。

彼らの言葉通り、2021年11月にデビューした彼らにとって、2026年はデビュー5周年イヤー。5年を振り返った大橋は「早いようで遅い。遅いようで早い」と言うと、西畑も「1年で考えるとめっちゃ早いけど、『やっと5年』っていうゆっくりな感じもするし」と同意し、「発表のタイミングが、2025年の7月28日、しかも横浜アリーナでよかったなって思います」と続ける。

というのも、彼らは2021年の7月28日に横浜アリーナでのコンサートで、デビュー発表をしたのだ。「そこから4年経って、ドームを発表できるのはすごくありがたいし、改めてファンの皆さんへの感謝を伝えたいなと思います」と噛み締めた。5年でのメンバーの変化を尋ねられると、大橋が「昨日、チーフのマネージャーさんが『大人っぽくなったね』って言ってくれました」と明かす。それに対し「近所のおばちゃんみたいやな」とツッコんだ大西は、「でも確かにデビュー曲『初心LOVE』のMVを見ると見た目はもちろん、立ち姿とか、掛け合いとかも初々しい感じがあって。それも良さですけど、(今は)より団結し合っているなというのは感じます」とグループの変化を語った。

最後に「ファンへのメッセージを」と言われると、譲り合いつつも、「リーダー!」と呼ばれて大橋が前に出る。すると藤原が「圧かけるわけじゃないけど、絶対に使われるとこやから!」と、最後まで彼ららしい掛け合いを挟み、大橋は「5周年の幕開けにドームを皆さんに発表できたっていうことがすごいうれしいです。もっともっといろんなところに連れて行きたいなと思っていますので、皆さんぜひ僕たちについて来てください。そして楽しんでください!」としっかりと締めくくる。去り際にも大橋が記者陣に向かって「たくさん書いてくださいね!」とサービス旺盛な姿を見せ、にぎやかに囲み取材は終了した。

その後のライブはアルバム「BON BON VOYAGE」の収録曲を中心に、“冒険”をテーマにした内容で進行。序盤から布を使ったフライングでメンバーが空を飛ぶなど、さまざまな演出でなにふぁむ(※なにわ男子のファンネーム)を魅了していく。

客席内を進むお馴染みのトロッコでは、1台に2〜3人がぎゅっと乗り込むなど、自然とわちゃわちゃした感じが出るところもなにわ男子らしい。ミニクーパーに乗ってメンバーが登場した「The Greatest Voyage」では「なにふぁむの力も貸してー!」と声をかけ、会場の声と共にドタバタなストーリーを進めたり、TikTokで話題の「YUUWAKU DANCE」では大西が考案したかわいらしい“誘惑ダンス”を一緒に踊ったりと、7人はなにふぁむと共にライブを作り上げていく。

ユニットコーナーでは大西と長尾が「TOYSTYLE」をビビットな衣装でキュートながらどこか狂気も孕んだパフォーマンスで見せ、西畑、藤原、大橋は「アダルティー」をまさに“アダルティー”に歌唱。道枝と高橋は「Devil or Angel」をタイトル通り、天使と悪魔をイメージした衣装と表情で魅せるなど、コンセプチュアルに届けていった。

さらに彼らは9月リリースのシングル「アシンメトリー / Black Nightmare」の表題曲2曲もクールに披露したほか、「ハッピーサプライズ」「Special Kiss」、ジュニア時代からの人気曲「ダイヤモンドスマイル」などを惜しみなく届けていく。クライマックスでは7人が手を繋いでサークルフライングしながら楽曲を届け、壮大なフィナーレを飾った。

予定通り、YouTubeの生配信も繋いだMCでは全国のなにふぁむに向けてドーム公演の開催を、7人がドームに立つ映像と共に発表した彼ら。

割れんばかりの大きななにふぁむの声と拍手が祝福するなか、“総合司会”としてMCを回していた西畑が「グッと来ましたね」と感動した様子でいると、最年長の藤原の目には涙が。それにつられて西畑も思わず涙目に。

感動的なムードの中、まずは藤原が「グループを組んで、ドームでエイトさんのバックついたじゃないですか。そのときに大倉くんから『いずれは7人でドーム立てよ』っていう一言をいただきまして。そこから数年経ってなにわ男子が新たな一歩を踏めるっていうのはすごくうれしいですし、ドームという新たな1ページを皆さんと共有して最高の景色をみんなと一緒に見たいので、ぜひドームでお待ちしております」とその思いを語る。

4年前のデビュー発表時に爆泣きした高橋は「2人の涙で涙が引っ込みました」と笑いながらも「でもうれしかったです。みんなで目指す場所だったので」と喜んだ。

その後も、「(ドームは)ずっと夢の場所でしたし、いつかは自分たちだけで立ちたいと思っていたので今回叶ってすごくうれしいです。皆さんのおかげなので本当にありがとうございます」(道枝)、「ドーム公演は結成時から夢としてたくさんのところで言っていましたし、“夢”っていうイメージが大きかったんですけど、いろんな活動をする中で、皆さんの期待だったり愛を受け取るにつれて“使命”のような感覚になっていたので、それを叶えられてすごくうれしいですし、ホールツアーをしてアリーナツアーをして……と、ドームツアーまで一歩一歩皆さんと一緒に進んでいっている感じがすごく好きで。これからもよろしくお願いします」(大西)、「5周年の幕開けをドームでできるっていうのはすごくいいスタートが切れるなと思いますし、今年の最初アジアツアーを回らせていただいて、アリーナツアーをやらせていただいて、次はドーム。着々と皆さんと進んでいけているのがすごくうれしいなと感じております。これからの僕たちとの冒険も楽しみにしてもらえるとうれしいです」(長尾)、「初めて聞いた時は実感がわかなかったんですけど、いろんな準備をするなかで着々とドームが近づいて来ているんだなっていうのがすごくうれしくて。先輩方のバックだったり、事務所総出で立たせていただいたりするときもなにわ男子で単独でドームに立てたらすごい幸せだろうなっていう気持ちでずっといたので、それが叶うのがすごくうれしいです。皆様にもっともっと恩返しできるように、まずはアリーナツアーを完走してドームに向かいたいと思います」(西畑)と一人一人がドーム公演への思いを話していく。

最後に大橋が「アリーナも完走して、ドームも完走して……もっともっと上に行きまくったら最高地点は宇宙だと思うので、宇宙でライブできるように皆さんついてきてください。宇宙に行きましょう!」と、笑いを誘いながらも彼らしい壮大な未来への決意を語った。

アルバムの1曲目を飾る「The Greatest Voyage」で「漕ぎ出すよ 新しい世界へ」と歌い、また同作収録曲「H.E.L.L.O」で「まだ少し早くても 言葉が連れて行く」と歌う彼ら。

MCではもちろん、アンコールの最後、ステージを去る際にもなにふぁむへ「ドームまで連れていってくれてありがとう」と感謝を伝えていた。

7人となにふぁむの冒険は、アリーナツアーの続き、そしてドーム公演、そして“宝石のような未来へ”と続いていく。

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