──2025年5月27日の新体制お披露目ライブ『グサリといきる』で佐倉あむさん、狸々みょんさん、玖遠いのりさんが加入して新体制がスタート。そして、新体制初となるミニアルバム『Secret Horizon』がリリースされました。
佐倉あむ「今までのキングサリらしさと、新しいキングサリの両方を表現したミニアルバムになりました。この1枚を通してキングサリの芯の強さを感じることができると思います。私は自分の想いを話したりするのが苦手なタイプなんですけど、『Secret Horizon』を聴くと自分自身も強くなれたような、そんな気持ちになれるミニアルバムです」
日女白りこ「ひと言で言うと、青春が詰まっている1枚です。5月に3人の新メンバーが加入して新しい環境になったんですけど、新メンバーには悔しくて涙を流す子がいたり、キングサリの活動の中で今まであまりなかった感情が見える機会が多くなりました。そんな状況を背景にして生まれたミニアルバムなので、聴いていても青春を感じるんだと思います。これまでのキングサリの曲は、強い女の子が主人公でした。でも、『Secret Horizon』には歌詞に涙を流しているような描写があったり、弱さを感じる部分もあって、より人間らしくいろんな感情が見えます。ネガティブなところも含めて、等身大の女の子を表現していると思います」
狸々みょん「新体制になって、今までにないキングサリ、これまで以上にいろんなキングサリを感じていただけるミニアルバムになったと思っています」
栗原えみる「私はキングサリの結成時から、今まで本当にいろんな系統の楽曲をキングサリで歌ってきました。でも、『Secret Horizon』に収録されている6曲をいただいて、“まだこんなに新しいタイプの楽曲があったんだ!”と驚きました。これまで見せていなかった内に秘めている弱い部分も表現しているので、レコーディングでも以前とは違う歌い方に挑戦しています。そういった挑戦も含め、新しい一面を見せたいと思って臨みました」
玖遠いのり「私は加入前からキングサリのライブをよく見ていて、本当に強くてかっこいいグループだと思っていました。でも、新メンバーとして加入することが決まったときは不安だったんです。私、そこまで強い人間ではないので、キングサリが持っている強さを表現しきれるのかな?って。でも、今回のミニアルバムには弱さも見せている曲があったり、等身大の自分をそのまま出せる曲が多くて。そういう意味でも自分を知ってもらえる、今のキングサリを知ってもらえるミニアルバムになっていると思います」
──ではここからは、ミニアルバム『Secret Horizon』の曲順に沿って楽曲の魅力やポイントを聞かせてください。まず1曲目は、東京で放送されている人気バラエティ『ゴッドタン』の2025年12月度エンディングテーマに起用されている「シークレットガール」。疾走感のあるロックナンバーですね。
日女白「すごくアグレッシブでキングサリっぽい楽曲なんですけど、歌詞を読めば読むほど“深いなー”と思う曲です。この曲の主人公は、傷の痛さを知っていて、世の中の生きづらさも知った上で強く生きたいと願っています。そういう内に秘めた想いを感じ取ってもらえる曲だと思います。Bメロの<生きづらくても 無くならないError>というフレーズが特にお気に入りなので、注目して聴いてほしいです!」
──2曲目には、ハイテンションのハイスピードチューン「エンドレスフィクション」が収録されています。
栗原「サビで<もう馬鹿になって遊びましょ>と歌っているんですけど、キングサリには一緒に踊って楽しい曲がたくさんあって、その個性を全面的に打ち出した曲です。頭を空っぽにして楽しんでストレス発散になる曲なので、行き詰まっている今の世の中に一番必要なタイプの曲だと思います!」
──このスピード感だと、歌うのはかなりむずかしいですよね?
栗原「MAXフルスピードで限界値を超えている感じです(笑)」
日女白「恋愛ソングにも聴こえますけど、アイドルとファンの関係性を歌っている曲なんですよ」
──3曲目の「ワタシじゃないの」は、エモーショナルでドラマティックなメロディが胸をかきむしるような曲ですね。
玖遠「<私>は、別に強くなりたかったわけではないけど、人生でいろいろとつらいことがあって、強くなるしかなかった<私>。そういう主人公だと捉えています。周りからは強いと思われているけど本当は弱くて、それに気づいてほしい…でも、大人になってしまったから弱さを見せられなくて、甘えられなくて。そして最後には、<新しい運命に 強く素直でいきたい>と歌っています」
──共感できる部分も多いですか?
玖遠「はい。特に<愛情はイコールだと ありのまま笑えるの>というフレーズは、私もそうだと思っています。恋愛だけではなく、家族との関係性に置き換えて聴いてもいいと思います」
──続く「Empty Love」は、チルなテイストのポップチューンですね。
佐倉「片思いの切なさと隠した想いを歌っている曲で、私は歌詞を見て“激重ラブソングだな”と感じていました。でも、曲調は淡々としていたので、レコーディングでもあまり感情を出しすぎずに歌うようにディレクションしていただきました。私は感情を全開にして歌うタイプなので難しさはあったんですが、新しい歌い方に挑戦できましたし、ライブで歌うたびに自分のものになっています。あと、「Empty Love」も含めて今回のミニアルバムには恋愛が絡んだ曲の歌割りが多くて、“私はキングサリでそういう歌が向いていると思われているのかな?、求められているのかな?”って、自分で解釈しています。この曲を通して自分の歌の役割に気づけた気がします」
──そして、ハードでシャープなサウンドとキャッチーなメロディが融合したナンバーに仕上がっている「ミラージュ」が5曲目です。
狸々「「ミラージュ」は、私がキングサリに加入して初めていただいた楽曲です。しかも、私が大好きなEarthists.というバンドのYutoさんが書いてくださった楽曲なんです。そんな曲がキングサリに加入して初めての曲で、すごくうれしかったです。初めていただいた曲だったので、「ミラージュ」はこれからのキングサリの方向性の基準にもなりました。2番のAメロが好きです。雰囲気が可愛くて!」
──ミニアルバム『Secret Horizon』のラストを飾るのは、「黎明のスタートロール」です。
栗原「「黎明のスタートロール」は、新しいキングサリの始まりの歌です。これまでの歴史を背負いながら、新しいキングサリとして進んでいこう。ファンの人たちと一緒にこれからの歴史を作っていこう。そんな私たちの気持ちを感じてもらいたいです」
──2026年1月11日(日)の東京・WOMBLIVEを皮切りに、2月28日(土)に大阪・阿倍野ロックタウン、3月21日(土)は愛知・NAGOYA JAMMIN’と、『KINGSARI NEW HORIZON TOUR』が控えています。そして4月30日(木)には東京・Spotify O-WESTでのライブが発表されました。どんなライブにしたいか、2026年はどういう1年にしたいかを教えてください。
栗原「新体制になってからライブを重ねる中でどんどん団結力が強くなって、グループとして成長している姿を見せられていると感じています。2026年はもっと成長して、この5人だから見せられるライブの良さをキングサリをまだ知らない方たちにも伝えていきたいです。『KINGSARI NEW HORIZON TOUR』では、この5人の可能性を感じてもらえるようなライブをしたいです!」
佐倉「ミニアルバム『Secret Horizon』の6曲も全然違うタイプの曲が揃っていますけど、キングサリには他にも本当にいろんなタイプの曲があるので、ライブでは絶対に飽きさせないですし、本気で楽しめます! そんなライブを見に来てほしいです! 2026年の目標は…もっと自我を出すことです。こういうインタビューでも、まだ遠慮してしまう部分があるので…」
玖遠「加入当初は、“以前のキングサリを汚しちゃいけない。その上で超えていかなきゃいけない”という固定概念があって、ライブでも自分の個性をすべて出し切れていなかったですし、キングサリでのパフォーマンスをあまり楽しめていなかったと思います。でも、今はその固定概念にとらわれないで、今のキングサリにしかできないライブをしようと思っているので、1月からのライブでも“これが今のキングサリです!”という魅力を伝えたいです!」
狸々「キングサリのライブは、私たちが肩を組んで歌っているとお客さんたちも肩を組んで歌ってくれたり、一体感がすごいんです。1月からのライブでも、その一体感を楽しんでもらいたいです! あと、2026年はバラエティ番組に出演したり、モデルに挑戦したり、個人としての活動も増やしていきたいと思っています。ドラムもやっているので、ドラマーとしても活躍したいな…」
──出演したいバラエティ番組はありますか?
狸々「それはやっぱり『ゴッドタン』です!」
──ですよね(笑)。では、最後に日女白さんお願いします!
日女白「ライブでは、新メンバーの感情の振り幅が素敵で刺激を受けているので、私もより人間らしく感情が伝わるパフォーマンスをしたいです。今回のミニアルバムのタイトルが『Secret Horizn→Horizon』で“Horizon”は地平線という意味なので、2025年は遠くに見える地平線に向かって、とにかくがむしゃらに活動していた1年だったと思います。2026年は、その勢いを止めずに目指す場所がより明確に見えてくる1年にしたいです!」
栗原「目標にしているZeppでのワンマンライブに少しでも近づけるようにね!」
(おわり)
取材・文/大久保和則
RELEASE INFORMATION
LIVE INFORMATION

KINGSARI NEW HORIZON TOUR
2026年1月11日(日) 東京 WOMBLIVE
2026年2月28日(土) 大阪 ROCKTOWN
2026年3月21日(土) 愛知 NAGOYA JAMMIN'
2026年4月30日(木) 東京 Spotify O-WEST









