3年連続で開催されている、上白石萌音『yattokosa』Tour。応援していただいている方の元に、津々浦々、全都道府県に伺いたいという思いで名付けられたこちらのツアー。石川・宮城・山口・熊本・愛媛と、ライブでは初めて伺う県を含め、今年も全7箇所・8公演を開催。クリスマスイブである12月24日、愛媛県・松山公演で最終日を迎えた。
女優としてドラマはもちろん、舞台に映画、ナレーションやMCなど活動の幅を広げている中、歌手としても2017年のデビュー以降、様々な経験を経て鍛錬された歌唱力と、「シアターコーナー」など、上白石にしかできないセットリストで構成されたステージは、年々精緻を極めていっている。
東京公演では、スペシャルゲストとして楽曲「ひかりのあと」を提供いただいた角舘健悟(Yogee New Waves)と、プライベートでも一緒に旅行に行くほど仲が良く、楽曲「きみに」を提供いただいた藤原さくらが登場。それぞれ提供曲とゲストアーティストの楽曲を歌唱した。そしてそれ以外にも全会場、その土地にまつわるスペシャルな日替わり曲が用意され、それぞれの公演がスペシャルな思い出にできるよう上白石が拘ったものだ。
そして大阪公演と松山公演では、現在放送中の読売テレビ・日本テレビ系3週連続SPドラマ『自転しながら公転する』の主題歌である新曲「Loop」も披露。「Loop」は、悩みながらもひたむきに生きる主人公の姿に寄り添い、自身のことを「ぐるぐる悩んでしまう“ぐるぐる族”だ」と語りながらも、だからこそ繰り返す日々の愛おしさを描いた、上白石も作詞に携わった楽曲だ。
コロナ禍を経て、初めて声出しが可能な状況でのツアーとなった今回。ライブの最後に、ずっと一緒に歌いたかったという全国高校サッカー選手権大会のテーマソングでもあった、森山直太朗の提供曲「懐かしい未来」を観客と共に大合唱。まさに”やっとこさ”一緒に歌える日を迎えられた感慨深いツアーとなった。