SOOBIN、YEONJUN、BEOMGYU、TAEHYUN、HUENINGKAIの5人からなるTOMORROW X TOGETHERが1月27日にリリースする5thミニアルバム『The Name Chapter: TEMPTATION』のメディアショウケースを行った。
会場となった韓国インターコンチネンタル ソウルCOEXのAuditoriumの現地メディアとともに、日本からも多くのメディアがオンラインで参加。
ショウケースはフォトセッションからスタート。メンバーがひとりづつ順に登壇し、ソロでのセッションに応じ、最後は5人がステージ上に揃ってフラッシュを浴びる。
MCに、9ヵ月ぶりのカムバックとなった今回のリリースについてのコメントを求められると、BEOMGYUは「TOMORROW X TOGETHERならではの色が感じられるアルバムになりました」、TAEHYUNは「新しいアルバムをお見せするまで少し時間がかかりましたが、僕たちを信じて待っていてくれたファンの皆さんに感謝します。長い時間がかかったそのぶん素敵なパフォーマンスをお見せします」と応えた。
アルバムの内容について、「今回の『The Name Chapter: TEMPTATION』は、“夢の章(THE DREAM CHAPTER)”、“混沌の章(The Chaos Chapter)”に続く第三のシリーズの初めてのエピソードで、目の前の誘惑に揺れる青春の物語です」とSOOBIN。またHUENINGKAIは「今回はいろんなジャンルで、型にはまらない新鮮な試みがありましたが、多くの方が、それこそがTOMORROW X TOGETHERらしいと言ってくださる部分だと思います」と本作でのチャレンジについて語り、YEONJUNは「少年になったり、悪魔になったり、何かに取り憑かれた感じを出したり、表情にかなり気を付けました。振り付けでも、誰かを誘惑するようなダンスもポイントです。音楽に合わせて少しお見せします」と、即興で振り付けを披露する一幕も。
インターバルの間、タイトル曲である「Sugar Rush Ride」のMVが流れ、太陽が降り注ぐ砂浜から、広大な平原、深い森のなか、流れ落ちる滝とシークエンスを移しながら歌うTOMORROW X TOGETHER。蝶や蝙蝠が舞う幻想的な演出と、眩暈が起きそうな色鮮やかな風景に目を奪われる。

そしてステージが暗転し、MVのイメージを踏襲した映像を背にしたTOMORROW X TOGETHERのライブパフォーマンスへ。抑揚の効いたボーカル、美しいファルセットと艶めかしいブレスに口笛のフレーズを重ねたトラックが聴くものを誘惑する。メンバーのコメントに違わず、見たことのないエキゾチックなステップと5人の蠱惑的な表情に魅入られてしまう。
パフォーマンスを終えたメンバーが三度ステージに姿を見せ、トークセッションへ。HUENINGKAIは「パンデミックでいろいろな制約があるなかでMOA(TOMORROW X TOGETHERのファンネーム)の皆さんにも会えず、不安な時期もありましたが、2022年は最もアーティストらしい1年を過ごすことができました」と昨年を振り返り、お気に入りの曲は?という問いには、「僕は「Tinnitus (Wanna be a rock)」です。耳鳴りという意味で、賑やかなパーティーの後の虚しさを歌った曲です。サウンドも独特で、詞の内容とタイトルが似合うと思いますし、アフロポップという新しいジャンルへのチャレンジでもありました」とTAEHYUN。
TOMORROW X TOGETHERのストロングポイントは?という問いに、「アルバムを発表するたびに毎回新しい試みをしています。不慣れなことであってもTOMORROW X TOGETHERならではの色で表現してきたこと」とBEOMGYU。

また、コンセプト・ストーリーテリング・アルバムの意味についてSOOBINは「僕たちは全体を貫くひとつのテーマを中心に、アルバムのなかでストーリーを展開させています。今回の『The Name Chapter: TEMPTATION』は、目の前の誘惑に揺れて、現実に気づき、再び自分の道を歩む話者の状況と感情の変化を描いています」と語った。
本作が、すでに216万枚ものものセールスを記録していることについて、HUENINGKAIは「僕もすごく驚きました。MOAの皆さんに感謝します。そしてワールドツアーを経て、たくさんのMOAの皆さんに出会って、アーティストとして、よりプロフェッショナルになれたと思います」と真摯な姿勢を見せた。TAEHYUNも「ワールドツアーでは観客といっしょに呼吸するという部分にメンバーの成長を感じました」という感想を残した。
インターネットを介してワールドワイドなメディアとコンタクトした今回のショウケースだが、リーダーのSOOBINによる「今回も新しく、そしてユニークな姿でカムバックしました。心配でもあり、また一方では楽しみでもあります。いつにも増して激しく悩んで、努力したアルバムなので、長い間待っていてくださったMOAの皆さんに大きなプレゼントになれば」という感謝の気持ちを滲ませた言葉でこの日のイベントを締めくくった。
(おわり)
取材・文/高橋 豊(encore)
写真提供・協力/(P)&(C) BIGHIT MUSIC