現在、最新曲「幾億光年」(TBS系 火曜ドラマ『Eye Love You』主題歌)が、各ストリーミングチャートに軒並みランクインし、YouTubeチャンネル「THE FIRST TAKE」にも出演し披露した「幾億光年」がYouTube人気急上昇中の音楽チャートにもランクインするなど話題沸騰中のピアノ・トリオバンドOmoinotake。

Omoinotakeがバレンタインデーの2月14日(水)に渋谷MODIにて「#NoBuskNoLife 2024 Valentine Special」と題したストリートライブを実施した。メジャーデビュー以降、Omoinotakeの作品やライブに寄り添い続けるライター矢島由佳子により当日の模様を鮮明に描いたライブレポートが届いた。

【LIVE REPORT】

2月14日、バレンタインデーの渋谷。紙袋を持った人たちが行き交う。そんな街中に、突如、生演奏が鳴り響いた。

 渋谷のストリートから駆け上がってきたOmoinotakeが、久しぶりに渋谷の路上に立つことがSNSで発表されたのは前日13日のこと。開催日時は14日の18時半、場所は「渋谷某所」。「とりあえずその時間に渋谷にいたらOmoinotakeのライブが見られるかも」と、ファンの期待を掻き立てる。当日、渋谷MODIのスクリーンにOmoinotakeの映像が映し出された。そして18時半、スクリーンの真下にある渋谷MODIの広場からOmoinotakeの音楽が渋谷を染めた。

 Omoinotakeは、現在放送中のTBS系 火曜ドラマ『Eye Love You』の主題歌を担当しているピアノ・トリオバンド。主題歌の“幾億光年”は、Spotify急上昇チャート1位、Apple Music、LINE MUSIC、Spotifyにおける国内ストリーミングチャートTOP10入り、iTunesダウンロードランキングJ-POPジャンルにて1位を獲得するなど、各ストリーミングチャートにランクインしている。そんな注目を浴びるタイミングで、このサプライズ企画が実施された。

 「渋谷のみなさん、こんばんは! Omoinotakeです!」という挨拶から、最初に演奏したのは“幸せ”。誰かに想われること、誰かを想うこと――そんな「愛」や、タイトル通り「幸せ」について歌った、人の心の尊さを音楽に変え続けてきたOmoinotakeを象徴する一曲。ライブは渋谷MODIのスクリーンでも放映され、交差点で信号を待つ人たちは揃えて顔を上げている。次に奏でられたのは、愛や恋の甘さと苦さを歌う“Bitter Sweet”。《チョコレート》など、バレンタインにぴったりなワードが街中に放り投げられる。そして、「ハッピーバレンタイン!」と藤井怜央(Vo,Key)が挨拶を挟んで、離れてしまった人を想う“惑星”。今日この街には、甘い香りに包まれている人もいれば、苦い想いを胸の内に隠し過ごしている人もいるだろう。そのどちらも取り残すなく、一人ひとりの今日の物語とOmoinotakeの音楽を交差させていく。

 そして、「初めてお客さんの前でこの曲を演奏させていただきたいと思います」という言葉から、“幾億光年”をライブ初披露。レオのハイトーンヴォイスと深い愛を綴った言葉が渋谷の街を射抜いていく。「ありがとう!」という言葉で“幾億光年”を締めくくると、この日一番大きい拍手が湧き起こった。最後は、未来への愛を祈る“心音”で終了。愛や人間の多面性を掬い上げるOmoinotakeなりのラブソングを全5曲鳴らし、バレンタインの渋谷を彩った。

 Omoinotakeにとって渋谷は、2017年頃からストリートライブを重ねてきた場。ライブ中に「またやりたいな、ストリートライブ」と藤井が漏らしていたが、ミュージシャンにとって過酷な場であるはずのストリートがOmoinotakeにとっては愛着のある場にもなっている。なぜなら、ストリートは彼らにとってはたくさんの「愛」をもらった場でもあるから。さらにいえば、ストリートで「人を振り向かすことのできる音楽とは何か」を模索し続けたからこそ、多くの人の心を掴む楽曲を生み出す術を知り、今がある。

 本企画はYouTubeでもライブ配信されていたが、Omoinotakeはコロナ禍に「無観客オンラインストリートライブツアー」をテーマに「#NoBuskNoLife」と題し、銭湯、海辺、ビルの屋上など様々な場所からライブ配信を実施。画面越しに、直接会えない人たちと音楽でつながってきた。そんなOmoinotakeが、渋谷や配信ライブを通じてリスナーからもらった「愛」を贈り返すようなバレンタインプレゼント――それが、2月14日に行われたサプライズ企画「#NoBuskNoLife 2024 Valentine Special」だった。

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