──グループ結成当初から多くのシングルでセンターを務めるなど、STU48のエースとして活躍してきた瀧野さんが卒業。10thシングル「君は何を後悔するのか?」は、瀧野さんの卒業シングルになります。
瀧野由美子「卒業シングルがリリースされるのはSTU48で初めてですし、しかもそれが10枚目という節目で、本当にありがたいです。シングルリリースから約2ヶ月後の1月11日には、2nd写真集の発売も決まっています。アイドルになってから6年半。思い悩むこともあったけど、卒業のタイミングでいろいろとさせていただけて、それだけで自分の6年半が報われた気がします。だから、STU48の瀧野由美子として後悔はないです。もちろん、その時々で失敗したり、うまくいかなかったことはあったけど、いつも後悔をしない選択をしてきました。だから、悔いなく終わることができる前向きな卒業です」
──今村さんと甲斐さんは、瀧野さんと同じ1期生として一緒に活動してきました。同期として、瀧野さんの卒業に対してどんな思いがありますか?
今村美月「ゆみりんはずっと先頭に立って引っ張ってくれたメンバーだし、STU48といえばゆみりんというイメージも強いと思います。でも、そんなゆみりんが卒業するからって、不安が大きいわけではないです。むしろ、“安心して任せてもらいたい!”って、前向きな思いが強くて。そんなふうに前向きでいられるのは、ゆみりんが最後まで先頭に立って引っ張ってくれて、卒業コンサートでも大きな会場(広島グリーンアリーナ)に連れて行ってくれたり、私たちメンバーにいろんな経験を与えてくれたからです」
甲斐心愛「今までもメンバーが卒業していって、由美子もいつか卒業するってわかっていたけど、やっぱり寂しいです。MV撮影もそうだし、こういったインタビューもそうですけど、由美子と一緒に活動しながら、だんだん最後が近づいてきてるんだなって…。由美子は私には考えられないぐらい大きなものを背負って活動してきて、私はその背中を追ってきました。そういう存在がグループからいなくなることが、すごく寂しいんです」
──瀧野さんの卒業シングル「君は何を後悔するのか?」は、イントロの美しさがSTU48らしさを感じさせる一方で、メロディやサウンドにはこれまでにはない新鮮味も感じられる楽曲です。それぞれが、「君は何を後悔するのか?」から感じ取っていることを教えてください。
今村「私は、この楽曲を歌うにあたって、自分の過去を思い返してみました。過去には小さな後悔も大きな後悔もあるんですけど、「君は何を後悔するのか?」を聴いていると、過去の後悔を肯定してくれている気持ちになります。後悔があるから未来があるって、やさしく背中を押してくれる曲で、そこが好きです。強いメッセージ性がある曲で、いろんなことを考えさせられる歌詞ですけど、私は考えれば考えるほど前向きになれたので、ぜひたくさんの方に聴いていただきたいなと思います」
瀧野「自分のアイドル人生は、決してうまくいったことばかりではないです。でも、結局はうまくいかなかった経験も自分の成長につながるものだったなと今は思えています。そういった今の自分の心情とすごく近いものが、ぎゅっと詰まっているような歌詞だなと思いました。それと、曲の始めと終わりに、デビューシングルの「暗闇」をオマージュした振付があるんです。それ以外にも、過去の楽曲をイメージしているのかな?って思わせる振付があって、胸が熱くなりました」
甲斐「<誰もみんな 人生 後悔だらけ>という歌詞があるんですけど、じゃあ自分はどんな後悔をしたかな?って思い出そうとしました。でも、思い出そうとしていたら、思い出す前に“もうこっから後悔せんようにしよう!”っていう気持ちになって、それが今も続いています。過去のことを後悔してズーンと落ち込むより、未来のことを考えてワクワクするのが好きな性格なので、そういう気持ちになったと思うんです。私だけなのかな?(笑)。でも、そうやって強がっていることを、あとで後悔するかもしれません…知らんけど(笑)」
──楽曲のタイトルにちなんで、過去に後悔したエピソードを教えてください。
瀧野「食べることが好きなんですけど、友だちやメンバーが食べている料理を見て、やっぱりそっちにすれば良かったなって後悔するのが、約9割なんです(笑)。だから、ひと口もらったり、みんなでいろんなメニューを頼んでシェアすることが多いですね。逆に、同じメニューを頼んで、やっぱりそっちがいいなと後悔しないようにすることもあります。こないだ、メンバーの岩田陽菜ちゃんと石田みなみちゃんと、3人でうどんを食べに行ったときがそうでした。うどんを食べに行ったお店にラーメンもあって、私以外の2人がラーメンを頼んで。私はうどんを食べる気でいたんですけど、2人がラーメンを食べているのを見たら絶対にラーメンが食べたくなるから、うどんをやめてラーメンにしました(笑)」
今村「私のニックネームは“みちゅ”で、公式HPのプロフィール欄にも載ってるんですけど、メンバーによっては複数のニックネームを書いている子もいるんです。例えば福田朱里ちゃんだったら、“ふくちゃん”と“あかりん”の2つのニックネームが書いてあって、実際にどちらのニックネームでも呼ばれていて。私、それがうらやましくて、自分ももっとニックネームを出せば良かったなって後悔してるんです」
甲斐「ほかにもニックネームが欲しいの?逆に1つに統一されてるのもいいと思うけど?」
瀧野「みちゅって言いやすいし」
今村「ゆみりんにも、ゆみりんから派生してゆみこりんって呼び方があるし」
瀧野「みちゅりんでいいんじゃない?」
今村「ゆみりんの“りん”を受け継いで(笑)?」
甲斐「あ!みちゅぱ!みちゅぱは?みちょぱさんと間違えられそうだけど(笑)」
──盛り上がっていますが(笑)、甲斐さんの後悔エピソードもお願いします!
甲斐「はい(笑)。私、新幹線で移動するときは、3人掛けのシートの1番通路側のC席が好きなんです。それをマネージャーさんに言ったら、いつもC席を用意してくれるようになって。そしたらこの前、スマホの充電をしたいのに電源がないC席なので、充電が切れて、4時間かかる広島から東京への移動中の時間がめっちゃ暇だったんです(笑)。自分で言ったことなんですけど、“C席が好きです”のひと言で常にC席になって、ちょっと後悔しました(笑)。今は、充電バッテリーを持ち歩くようになったので、C席でも大丈夫なんですけど」
──10枚目の節目のシングルになりますが、グループのこれからについて考えていることを教えてください。
今村「ゆみりんが卒業しても、すごく魅力的なメンバーがたくさんいるので、それをもっと上手に伝えて、1人ひとりがさらに輝けるグループになっていきたいです。そして、ゆみりんが残してくれたものを、みんなで押し上げていけるようなグループになりたいなと思います!」
甲斐「向いている方向が一緒で、1人ひとりが本気になれて、全員が熱くなれる場所にSTU48がなったら、すごくいいなって思います。私は(広島東洋)カープが好きなんですけど、カープは鈴木誠也選手がメジャーリーグに移籍したあとに若手が伸びて、ファンもその成長を信じて応援し続けているんです。私たちSTU48も、由美子という大きい存在がいなくなっても、ファンが信じてついてきてくれて、ずっと応援してくれるグループになっていけるように。そういう関係が築けたら、STU48は長く続いていくんじゃないかなと思います」
瀧野「周りのスタッフさんたちと一致団結して頑張っていく姿勢は、これからのSTU48でも変わらないでいてほしいなと思います。あと、挨拶だったり、人としての基本を大切にするところも変わらないでほしいです。STU48はめっちゃくちゃいいグループなので、先輩も後輩も関係なく、全員がSTU48の看板を背負っていることを自覚して、みんなで頑張ってほしいな。私も、卒業したあとは女優の道に進むためにいろんなものをイチから学んで、今まで通りに、そしてみんなと同じように一生懸命頑張っていきたいと思います」
(おわり)
取材・文/大久保和則
写真/中村功
RELEASE INFORMATION
LIVE INFORMATION
STU48の7ならべ×SKE48の大富豪はおわらない!合同ライブ
■公演日:2023年11月20日(月)
■会場:KT Zepp Yokohama
■開場/開演:18:00/19:00
■出演
STU48:岩田 陽菜、石田 みなみ、今村 美月、原田 清花、福田 朱里、中村 舞、信濃 宙花
※STU48の田中 美帆は卒業の為、出演はございません
SKE48:佐藤 佳穂、入内嶋 涼、西井 美桜、倉島 杏実、伊藤 実希、川嶋 美晴、澤田 奏音、北川 愛乃
※出演メンバーはスケジュール、体調などにより変更になる場合があります。