──今年6月のワンマンライブ『ロザパーリーナイト』のMCで“メジャーデビュー5年を迎えて、やりたいことが明確になった”とおしゃってました。“やりたいこと”とは具体的にどんなことなのかが気になってて。

「あのときにそう言ったのは、今までは自分が好きな曲、作りたい曲を作って歌ってきんですけど、“ライブ”をもっとメインにしたいなっていう考えに変わってきていると思ったからなんです。これまでにもライブの盛り上がりを考えて作った曲もあったんですけど、今は全ての曲に対して、“ライブでやるならどうなるか?”っていうのを考えながら曲を作るようになっていて」

──ライブが大事になっているんですね。

「やっぱり作ってるものが届いたというのが目に見えるし、こういう人たちが聴いてくれて、この人たちが応援してくれているから今、活動できているんだなっていうのを実感できる場所でもあるんです。ライブに来てくれた人の悩みがパッと晴れるような日になったら嬉しいし、お祭りのようなものになったらいいなと思っていて。だから、書いていく曲も変わっていくんじゃないかな?とは思います。いつも頭にはライブがあります」

──それが5周年を迎えたことで変わった部分ですか?

「そうですね。でも、今までのロザリーナの歴史があったからこそかな?と思います。コロナの前まではあんまりライブをやっていなかったんですけど、それでも、コロナになってライブができないという期間を経験して…。コロナ禍があけて、久しぶりにライブをしたときに、やっぱり客さんの顔が見れて、ライブをすることってすごく楽しいなって気づきました。やれなくなったときがあったからこそ気付けたことというか。6月にやった『ロザパーリーナイト』では、みんな歌ってくれたりもしたので、すごく感動しました。嬉しかったし、もっと盛り上げたいなって思いました」

──デビューしてからの5年というのは、ご自身にとってどんな日々でしたか?

「思っていた未来ではないけど、ロザリーナを聞いてくれる人たちはいい人が多いなっていうことに気づきました(笑)。ロザリーナのファンの方々は治安がいいし、みんな優しいんですよね」

──チームプレー感がありますよね。

「そうなんです、どうにか緊張がほぐれるようにっていう感じで見てくれていて。私、深夜にインスタライブをしているんですけど、深夜配信はもうプライベートだと思ってるんで、そこでペラペラといろいろな話をしてるんです。そこで、私が緊張しいだとか、ちょっとポンコツな面もばれてる。そういうのを知ってる人たちは、ライブでもめちゃくちゃ優しいし、暖かいです」

──プライベートの素を見せていくことに抵抗はないんですね。

「以前は、“ロザリーナ像みたいなのがあった方がいいのかな?”と思っていたし、シンプルに人見知りなんです。ライブのお客さんでも、初めましての人に喋るのってちょっと怖い部分があるじゃないですか。でも、インスタライブに馴れていくうちに、喋れるようになって。だから、素を見せることには抵抗はないです。…これもまだ、素ではないですけどね」

──(笑)全部を見せてるわけじゃないですもんね。

「そうですね。ほどよく。でも、スタッフさんにもよく言われるんですよ。“素を見せてほしい。人間味みたいな部分をもっと見せてほしいんだよね”って。“どこまで見せたらいいんだろう?”と思って、あるライブで見せ過ぎたタイミングがあったんです。そしたら、“ちょっと言い過ぎだったよ”って指摘されて…」

──あはははは。さじ加減が難しいですよね。

「“そういうパターンもあんのか〜!”と思って。だから、ほどよく素感を探っています」

──(笑)ここからはニューシングルについてお伺いしたいと思います。まず、アニメ『EDENS ZERO』のエンディングを歌うことが決まったときは、どんな心境でしたか?

「もともと(原作者の真島ヒロさんの)『FAIRY TAIL』がめちゃくちゃ好きだったので、『EDENS ZERO』のアニメも見ていたんですよ。だから、もうめっちゃ嬉しかったです。アニメジャケットも真島ヒロさんが描いてくださったんですけど、どんな絵がいいか、こちらから提案していいって言ってくださって」

──どんな絵をお願いしたんですか?

「シキがジギーを亡くし、ホムラがヴァルキリーを失ってしまうじゃないですか。血が繋がった親じゃないのに、親のような大切な存在で、その人たちが育ててくれた思いが、なくなっても彼や彼女の中で生き続けている。そこが感動した部分だったんですね。私、ひいおばあちゃん子だったんですけど、そんなことも思い出したり、そのタイミングに実家のワンちゃんが死んじゃって。命についてすごい考えさせられたタイミングだったので、失った命を、その後の人生にポジティブに変換して生きていくことができるのだろうか?っていうテーマで曲を書きたかったんです。だから、この曲を書き下ろすことになって、1ヶ月ぐらいずっと命にまつわるものを考えて、調べていて。映画もたくさん観たんです。<大切な人を失ってしまった>みたいな見出しがついてる映画をいろいろ観て。でも、ただ悲しい思いになるだけだったり、大体は立ち直れないんですよね。どうしよう?と思って。私的には立ち直りたいんですよ、最終的には。で、いろんな友達に深夜に電話して、“もしもし。命ってなんだと思う?”って聞いて」

──夜中の1時にかかってくる電話にしては重い…というか、心配になりますよ!“今から行こうか?”って。

「あははははは。そんなことを1ヶ月間ずっとやっていました。夜に家で曲を作っているので、息抜きに散歩に行ったりして。そうなると、やっぱり星があるんですよね。そんなところから出来た曲です」

──1ヶ月考え抜いて、命について答え出ましたか?

「うーん、それは出ませんでした。言い切れる言葉はいくつかあるけど、言い切ってしまったら、虚しくなりそうな気がするから。“死ぬまで考え続けているんだろうな”っていうテーマですよね」

──そうですね。考えないようにしてるところもあるかもしれない。

「実は命ってとても身近じゃないですか。だけど、全然身近に感じないテーマというか。身近にあるものなのに、全然わからないものなので大変でしたね」

──ご自身にとっては、ひいおばあさんやワンちゃんはどんな存在でしたか。

「もう心に穴が開いてしまうようなぐらいの大きな存在ですね」

──その喪失からはどうやって乗り越えたんですか?

「悲しみまくるしかないですね、もう涙が枯れるまで。一緒に遊んでいたことが昨日のことのように思い出せるし、それぐらい濃い時間を過ごしたワンちゃんに作った「I miss you」という曲があって。リリースはしていないんですけど、魂が甦えるハロウィンの日にSNSにだけあげたんです。すごくシンプルな曲です。ひいおばあちゃんに関しては、一緒には住んでいなかったんですけど、休みがあれば、行ってて。小学生ぐらいから1人で行ってたので、今、行ってもひいおばあちゃんがいそうな感じがします。だから、立ち直れてるかはわからないですけど、「my star」は、ひいおばあちゃんのお墓の前で、ギターを弾きながら歌いたいと思える曲になりました」

──アコギで作ったんですか?

「ギターで弾き語りながら、鼻歌を歌いながら作りましたね。サビでめちゃくちゃ悩んで。アニメのエンディングだけど、口ずさめるようなキャッチーさを作りたいなと思って。聞き覚えがあるような、わかりやすいメロディー。今までのロザリーナの曲の中だと多分歌いやすい方だと思います」

──<You are my star>から始まるサビは、まさに鼻歌で口ずさみたくなるような愛らしいメロディになっていますね。

「そのサビが一番最後にできたんですよ。…これは初めて言うんですけど、最初は“星”にしたくなくて。ロザリーナの曲、星の歌がとっても多いんですよ。引きこもりの夜型なんで」

──あはははは。

「星としか会話していないんで、星の曲が多いんですよ。でも、“これはもう、星の曲にしちゃおう”と思って。今後も星の曲を作って、星アルバムみたいなのが作れるぐらい振り切っちゃっていいかな?って、最終的に「my star」になったんですけど、星にして良かったです」

──サウンド的にはスロウなR&Bで、オルゴール感もありますよね。

「はい。それこそ、この曲を聞いたときに、子供の頃に遊んでくれていた誰か大切な人との時間を思い出したり、懐かしいなって感じてもらえたらいいなと思って。だから、トイピアノとか、オルゴール音とか、ちょっとおもちゃっぽい音を入れて。そこもかなり、こだわったんですよ。その音をどこまで使うか、アレンジャーさんやスタッフさんといろいろと話し合いながら」

──歌はどんなイメージでしたか?

「スパン!って張り上げる系じゃなくて、堪えながら歌っているので、少し話し言葉っぽく歌った感じがあります。独り言感があるような歌にしたいなと思って。たとえば、Bメロの<いてくれたね>の<ね>を伸ばすのか、そっと置くのか。どっちにするかすごく悩んで、そっと置くほうにして。<いてくれたね>って話してるような感じになってるかなと思います」

──語りかけるような歌声になってますね。夜空に浮かぶ星を見ながら、ひいおばあちゃんのお墓の前で歌ってるような距離感ですよね。

「確かにそうかもしれないです」

──アニメの絵についた映像を見て、ご自身ではどう感じました。

「好きな作品なんで、シンプルに嬉しかったです。『EDENS ZERO』の制作の方の感想はまだ聞けていないんですけど、自分の曲をベースにアニメーションを作ってもらえてとても光栄です」

──ご自身出演のMVも制作されてますが、どんなイメージでしたか?

「全部CGなので、ラフ画は見ていたんですけど、実際にどうなるかは、本当に完成してみないとわからなくて。監督さんともしっかりと打ち合わせができなかったんですね。当日、スタジオでお会いして、緑の世界の中で、どうなるのかな?って思いながら撮影していて。“そこに立ってもらって、上の方を見た感じで、ちょっと歌ってみてもらっていいですか?”みたいなことを何回もやって。緑色の丸い台に載せられて回ってみたりとか、緑色に塗られたらランニングマシンに乗ってトボトボ歩いたりとか。結構、大変でした」

──完成した映像を見ての感想は?

「もう、即、拍手しました!“監督の頭の中どうなってんの?”みたいな。すごすぎましたね。現場ではほんとにどうなるか想像がつかなかったんですよ。たとえば、“緑の箱に座って横向きに座ってください”って言われて、“これってどういうふうに使われるんですか?”って聞くと、“基本的に何かの上に乗ってる感じになると思います”っていう答えが返ってくる。でも、きっと、監督さんの中では多分もう明確に見えていたんでしょうね。だから、“はい!いいのいただきました!”って感じなんですよ。私からすると、“本当ですか…よかったです”って手応えがないまま、ひたすらこなしていたら、あんな素敵なMVになっていたっていう」

──サビで空間に浮かんでいるエレキギターやマイク、レコード、ボウリングのピンはロザリーナさんと何か関係してるんですか?

「いえ、気づいたら、浮いてました。あははは」

──バスケ部だったのかなって思いましたよ。

「バスケ部だったんです。でも、それは事前に伝えていないです。しかも、バスケ部だったって言えないぐらいの幽霊部員だったから。ボーリングは好きじゃないです(笑)。私が監督さんに“おもちゃ感”と言うことを伝えたので、そういうのをイメージしてくれたのかなと思います」

──そして、もう1曲、カップリングに「ハッピー注意報」が収録されています。どんなところからできた曲でしたか?

「深夜に届いたLINEを見ながら、気づいたんです。今、自分がニヤニヤしてしまっていることに(笑)。“やばい、これって浮かれてる?”と思って。あるじゃないですか、 “これから私達はいい感じになるんですか?”みたいな。そんな一番楽しいタイミングにできた曲です」

──『FAIRY TAIL』と『EDENS ZERO』にハッピーというキャラがいるので…。

「あははは。やめてください!絡めちゃうの。全く関係ないです!」

──恋が始まるウキウキのハッピーな瞬間じゃないですか。

「最初は、タイトルが「ハッピーソング」だったんですよ。でも、サビの前にアナウンスとサイレンみたいな音と一緒に注意報が流れる。それがやりたかったんですよ、この曲。“じゃあ、「ハッピーソング」じゃなくない?”ってなって。だから、この歌のメインは注意報のところです。緊急事態発生みたいなアナウンスがやりたかったんです」

──スナップがパチン!って入っていて。

「それでもう魔法がかかったかのように、浮かれモードに入っちゃうサビなんです。この浮かれっぷりが、多分そのときの自分が聴いたら、本当にそのままだと思うんですよね。まさにそんな浮かれてる人がいたら、ニヤニヤしながら、“自分だ!”って思いながら聴いてほしいです」

──この曲もサイレンの音とか、いろんなSEが入っていますね。

「親友の子にアレンジしてもらったんですけど、サビでは、鳥の“ピヨピヨ”みたいな音を入れてもらいたいって言って。“ピヨー”とか、“チュンチュン”とか、鳥の鳴き声にもいろいろあるんですけど、今回使ってる“ピヨピヨ”が見つかった瞬間に、“これめっちゃいいじゃん!”ってなって。しかも、“これを頭の上でくるくる回っている感じにすることできる?”ってお願いして。お花畑感が出るように、空間的にもこだわりました。ただ、この曲、最初にアレンジしたのは2〜3年前なんです。今回、カップリングに入るということで、新しくレコーディングし直すために、アレンジの整理をしていたら、最後のサビに“なんの音だ、これは?”っていう効果音が入っていて。なんの音だろうと振り返って考えてみたら、そういえば最後のサビで“花火の音を入れて欲しい”って言ったんですよ。“ひゅ〜、ドーン!”っていう。“テンポに合わせなくていいから、とにかく花火が上がっててほしい”みたいな話をしていて。そのときは、“何かが爆発してるみたいな音にしか聞こえないね”みたいなこと言いながら終わったまんまになってて(笑)。最後、ちょっとちっちゃめに爆発しているんで、よく聞いてみてください」

──(笑)2曲揃って、ご自身にとってはどんな1枚になりましたか?CDとしては7枚目のシングルになりますね。

「バズリたいですねー。ただ、私もYouTubeやストリーミングで音楽を聴く機会がやっぱり増えちゃっていて。サンプル盤をもらったときに、もともと“飾れるかわいいものにしたいな”っていうのはあったから、“ジャケットもかわいいし、盤ならではのよさがあるな”って思いました」

──最後に今後のことを聞かせてください。ワンマンライブ『ロザパーリーナイト vol.2』の開催は発表していますが、これからはどう考えてますか?

「ロックがやりたいんですよ…言っちゃった!」

──そうなんですか?意外ですね。

「マイブームが毎年ぐらい、どんどん変わってて。根本はレゲエ調が好きなんです、どうやら。“このアーティストさんが好き”っていうんじゃなくて、“このアーティストさんのこの曲が好き”みたいな。そうやって、いろんな好きな曲だけを集めると、ちょっとレゲエっぽいんですね。海っぽいというか。でも、最近は叫びたくて。シャウトしたいんですよ!それが許されるかわからないですけど…。私はやる気満々ですけど、“いいね!”ってなっている人は少ないです、チーム内では。でも、きっと、次に会ったとき、めちゃくちゃロックに変わっていると思いますので、楽しみにしててください!」

──はい!楽しみにしています。スタッツ付きの革ジャンだったらどうしよう…。

(おわり)

取材・文/永堀アツオ

RELEASE INFORMATION

ロザリーナ「my star」

2023年82日(水)発売
SRCL-12583〜125841,830円(税込)
Sony Records
©真島ヒロ/講談社・NTV

ロザリーナ「my star」

ロザリーナ「my star」

2023年7月9日)配信

ロザリーナ「my star」

「my star」リリースを記念して「ロザリーナの夜ソング」プレイリスト公開中!

LIVE INFORMATION

ワンマンライブ『ロザパーリーナイト vol.2』

2023年1029日(日) 大阪 梅田シャングリラ
2023年1119日(日) 東京 Shibuya eggman
【一般発売】
ローチケ:https://l-tike.com/lozareena/
ぴあ:https://w.pia.jp/t/lozareena-2023/
イープラス:https://eplus.jp/lozareena/

ワンマンライブ『ロザパーリーナイト vol.2』

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