――約1年半ぶりのリリースとなる2NDアルバム『KIZUNA』。前作『The STAR』から今作までの間には、念願だった初の有観客ライブが実現。その経験が今作の制作に影響していたりもしますか?

川西 拓実(以下、川西)「これまで活動してきた中で、まったく経験したことがないことばかりだったのが有観客ライブでした。でも、その中でJAMJO1のファンの呼称)のみなさんとの絆をすごく感じたんです。なので、このアルバムも、そういう気持ちを込めて準備しました」

鶴房 汐恩(以下、鶴房)「僕もやっぱり、有観客ライブが出来たことは大きかったと思いますね。それこそ、デビューしてから、やっとライブができたので。それを経験して、メンバーみんなのモチベーションが上がったと思いますし、JAMのみなさんも、ようやく(JO1が)存在してるんだと思ってくれたんじゃないかと。そんな気持ちを込めた2NDアルバムなので、これからもどんどんライブしていきたいです」

佐藤 景瑚(以下、佐藤)「ライブはもちろんですけど、オンライントーク会も大きかったと思いますね。直接会うのが難しい中で、僕らがJAMのみなさんにしてあげられることって、本当それぐらいで。でも、それが僕たちにとっても大事なことなんじゃないかなって、すごく思います」

――今作の1曲目を飾るのが、アルバムのリード曲にもなっている「With Us」。<We’ll be together いつまでも>という歌い出しからして、まさにJAMへの想いが詰まった1曲ですが、どんな印象ですか?

鶴房「この「With Us」は、最初は正直、“難しそうだな”と思いました。どちらかといえば明るい曲調で、ラップパートもやわらかいというか。がなったり、喉を鳴らしたりするゴリゴリのラップは割とやりやすいんですけど、「With Us」のような感じのラップは、最初“どう歌えばいいのかな?”ってちょっと戸惑いました。レコーディングでは作曲家さんと相談しながら、何回か歌い直したりして。いろんな歌い方を試して、すごく勉強になりました」

佐藤「この曲、最初は英語だったんです。だから、“歌うのも大変になるだろうな”と思ったんですけど、日本語になって、またちょっと違った印象の曲になりました。すごくいい曲なので、僕たちもレコーディングとかダンスとか頑張って、いいものに仕上がったんじゃないかなって思います」

――どんな振り付けになっているんですか?

川西「JO1のダンスって、11人がいないとできないような振りが多いんですけど、この曲もやっぱり11人じゃないと成立しないところがあります。途中にはを連想させるような振り付けも出てくるので、注目してほしいです」

――ここからは新曲を中心にうかがわせてください。「ZERO」は美しいミディアムナンバーですね。

川西「最初に聴いたとき、“あ、この歌好きになるだろうな”って予感がして。レコーディングを終えて、完成した音源を聴いたら、やっぱり好き…アルバムの中で一番好きかも」

佐藤・鶴房「へえ〜!」

川西「あと、タイトルの「ZERO」にはいろんな意味があると思うんですけど、僕は数字の中でもが最強だと思っていて。無知であることだったり、素直でいることだったり、0の状態でいることはすごく強いと思うから。個人的にはそういう気持ちを込めて歌いました」

鶴房「「ZERO」は僕も、1位か2位くらいに好き。もう1曲「Touch!」も好きなんですけど。この2曲はレコーディングが終わってからでもよく聴きますね」

――よく聴く曲と、あまり聴かない曲の違いは?

鶴房「よく聴くのはやっぱり、静かで、歌詞が聴きやすい曲ですかね。僕は、ですけど」

川西「リピートできる曲ってそうなるよね」

――「Touch!」はピュアな恋心を歌ったポップソング。メンバーの河野 純喜さんが作詞に参加されていますが、印象に残ったフレーズなどありますか?

鶴房「僕が思ったのは、<これが恋ってやつかな>って歌詞が…(と言って、首元を掻く)」

――ムズムズする感じ?

佐藤「どれが(恋)やねん!って?」

鶴房「なんていうか、ちょっと恥ずかしくなりますね」

佐藤「<照れ笑いする君>とか。その前の歌詞にあるけど、ちょっとくすぐったい」

川西「でも、なんかわかる」

――川西さんの“わかる”について、詳しく知りたいです(笑)。

川西「この、触れるか触れないかの感じ…」

鶴房「はいはい。わかります」

川西「そういう距離感が一番ドキドキするっていうか。これは多分、JAMのみなさんも共感できるんじゃないかなぁ」

鶴房「純喜くんには、どうやって言葉を選んで歌詞にしたのか聞いてみたいです」

――続いて「Walk It Like I Talk It」についてはいかがですか?

佐藤「僕はこの曲が一番好きです。今回のアルバムというより、これまでのどの曲と比べても、一番ライブで盛り上がる曲なんじゃないかな!?って」

――結構ワイルドなサウンドですよね。

佐藤「そうですね。なので、僕はこの曲のダンスが特に好きなんです。ライブで披露するのが楽しみですね」

――そして「Love & Hate」はセクシーさも漂う大人っぽい楽曲。口笛から始まることも印象的です。

佐藤「この口笛、僕です」

――そうなんですか!?

川西「嘘です(笑)」

佐藤「でも、やってもよかったなぁ」

川西「確かに。でも、こういう取材で、“景瑚くんが吹いてる”って言ったら、そうなるもんね」

佐藤「僕がやったって書いておいてください(笑)」

――発言の後ろに(嘘)も付け加えておきますね(笑)。鶴房さんは、この楽曲についてどう感じていますか?

鶴房「めっちゃいい歌だなぁって思いました。結構ラップパートが多いんですけど、割と低めの音程で、すごく歌いやすかったですね。その中に、めっちゃオシャレなパートがあるんですよ」

佐藤「どこ?」

鶴房「<Love can change into anything Question in my heart>ってとこ。歌ってて気持ちいいし、お気に入りです。この曲は歌詞というより、音と声に注目して聴いてほしいです」

――では、「Algorithm」についてはいかがでしょう。

佐藤「キーが高い」

鶴房「高いな」

川西「この曲は、僕もですけど、みんなもきっと、今まであんまり披露したことがない声で歌ってるんじゃないかなって思います。そこに注目してほしいというか」

――JAMのみなさんでも、誰がどこを歌っているのか聞き分けられないかも?

川西「わからないかもしれないですね」

佐藤「僕もわからないです(笑)。今までの曲も、多分(メンバーの)みんなはちゃんと聞き分けられると思うんですけど、僕はたまにわからなくなっちゃう。確実にわかるのは自分の声くらいです(笑)」

川西「しかも、この曲は声にエフェクトもかかっているので、余計にわかりにくいかもしれないんですけど、“こういう声も出せるんだ!”みたいな感じで聴いていただければ。JO1の新しい一面が詰まった楽曲だと思います」

――「流星雨」はロマンチックなラブソングです。

川西「この曲を最初に聴いたとき、失礼な言い方かもしれないけど、普通に“いい歌だな”って。でも、みんなの歌が入ったのを聴いたら、“JO1の歌って感じがすごいしたんですよね」

鶴房「それは確かにわかる。歌詞も<夢>とか<星>って言葉が入ってて」

川西「JO1っぽい歌詞だよね。サウンドもだし、歌も、それぞれがちゃんと目立ってて、それこそ11人じゃないと成立しない楽曲かなって思います」

鶴房「でも、この歌、今までで一番難しかった気がする。どこだっけなぁ…あ、<かけがえのない時間>の部分とか、めちゃくちゃ難しかった。新曲の中でも一番最初にレコーディングした曲になるんですけど、今聴いても、難しかったなっていう印象です(苦笑)」

――新曲以外にも、すでに先行配信されている「Move The Soul」は、アニメ『群青のファンファーレ』のオープニングテーマとして話題を集めています。疾走感溢れるナンバーですね。

佐藤「この曲も本当に良くて、僕は特に<自分を超えて 未知の世界へ>っていうサビの部分が好きですね。やっぱり、今年は僕らにとって勝負の年だと思うので。さらに上を目指して行くと、自分との勝負になってくるんじゃないかなって思うんです。そうやって個々が成長することが、またグループの成長に繋がって、新たな世界に行くっていう。この曲から、もっともっと上を目指してみたいなものが感じられたので、すごくいい曲だなって思いました」

――JO1にとって、新たな高みを目指すテーマソングみたいな1曲なんですね。この楽曲はパフォーマンスビデオも公開されています。拝見しながら気になったのですが、こういったダンサブルな楽曲の撮影って、何回くらい踊るものなんですか?

佐藤「よくぞ聞いてくれました!(笑) これ、100回くらいいってるんちゃう!?1曲撮るのにだいたい1日、朝から晩までかかるんですけど、かなり踊ってます」

――そうですよね。1人がカメラに抜かれているシーンでも、その後ろでメンバーが踊っているのが映っているから、どうやって撮影しているんだろう?って。

佐藤「映っていないところでも全員踊ってます。冗談抜きに、2030回は踊ってるはず」

鶴房「30ぐらいじゃないかな」

川西「何カットかに分けて撮ることもありますが、この曲はフルで踊りましたね」

――貴重な裏話、ありがとうございました。本当にバラエティに富んだ楽曲が収められている今作ですが、そこには『KIZUNA』というタイトルが付けられています。そこで、最近感じたメンバーとの絆があったら教えてください。

鶴房「最近か…ちょっと考えさせてください」

川西「もう、いっぱいありすぎて(笑)」

――すでにいろいろな取材でお話しされてますよね(苦笑)。

鶴房「822回くらいは(笑)」

佐藤「同じエピソードを話すわけにもいかないしね」

川西「思い出した!今回のアルバムのプロモーションで、メンバー個々で地方に行くことがあって。で、寮に帰って来たら、みんなお土産を買って来てくれて」

鶴房「ありがたいよね」

川西「ありがたいです、マジで。僕は買ってなかったんですけど(苦笑)」

佐藤「俺も、“しくった!”って思った。買うつもりではあったんですけど…。お兄ちゃんたちが買って来てくれてたんだよね」

川西「そう。なんか、地方に行っても、みんなのことを考えてくれてるんだなと思って、うれしかったです」

――素敵なエピソードですね。そのほかにも、例えば、自分が悩んだときに必ず相談するメンバーとかいたりするんですか?

鶴房「悩み事によりますけど…。例えば、どんなことですか?」

――歌やダンス、プライベートなど、何でもいいです。けど、悩み事の種類によって相談する相手が違ったりするんですかね?

鶴房「そうですね。ダンスはやっぱり(川尻)蓮くんや豆ちゃん(豆原一成)、(大平)祥生とか。僕は割とみんなに満遍なく聞くかもしれないです。でも、歌とプライベートについては(相談)しないです」

佐藤「みんなのプライベートは知らないですね」

――佐藤さんは悩んだとき、誰に相談するんですか?

佐藤「歌やダンスに関係ないことであれば、割と年下のメンバーに相談しますね」

鶴房「そうなんや」

佐藤「年下にすることが多いって気がするだけかもしれないんですけど。あと、パフォーマンス面は、あまりメンバーに聞きたくない。情けないところを出したくないっていうか、あまり知られたくないので(苦笑)。コソッと先生とかに聞いたりするんですけど…。まあ、(メンバーには)バレてると思います(笑)」

――川西さんはどうですか?

川西「僕はすべてにおいて誰にも言わないです」

鶴房「Siriに聞いてるよな」

川西「最近はね(笑)」

佐藤「Siri頭いいもんな(笑)。でも本当、拓実は悩み事は話さないよな」

川西「あんまり知られたくないっていうか。特に悩みは誰かに話すというより、自分で考えちゃう」

鶴房「本当にそう。自分でどうにかしようって思う」

佐藤「ましてや仕事の人には絶対言わないです(笑)」

川西「絆はどこへ…(笑)。って、絆とはまた違うか」

佐藤「違う、違う。それもまた、気を遣ってる絆っていうか。あんまり周りの人を悩ませたくないっていう」

鶴房「そういうのがわかるから、誰かが悩んでそうだなって気付いても、敢えてそっとしておく。メンバーのみんなもそういう感じだと思います」

――それこそJO1の絆ですね。では最後に、個人として、グループとしての今後の目標を教えてください。

鶴房「僕、歌詞を書きたいです。ラップでも歌でもいいんですけど、いつか書いて、それを1人で歌ってもいいし、誰かとでもいいし、JO1みんなで歌ってもいいし。いずれ披露できたらなと思ってます」

川西「僕も、いつかカッコいいものを自分で作って披露したいです。今年か来年くらいにはできるように頑張ります」

――佐藤さんは以前、デザインに興味があると話していましたね。

佐藤「そうですね、僕はデザイナーをしたいなっていう。絵とかアートとか」

鶴房「なるほど〜」

――例えば、JO1のグッズをデザインするとか?

佐藤「そうですね。今後はグッズとかも考えていきたいなって思ってます。あと、自分のアート作品とかも作っていきたいです」

――グループとしての今後はどうでしょう?

鶴房「直近の目標としては、やっぱり全国ツアーだと思います。この間の有観客ライブでJAMのみなさんと会えたけど、地方の方とは会えていないので。それに、僕らももっともっとステージに立ちたいと思っていますし。僕らの夢である世界の頂点も、それが実現できてこそかなって。なので、まずは全国ツアーを目指して頑張っていきたいです!」

(おわり)

取材・文/片貝久美子
写真/野﨑 慧嗣

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