収録レポ―ト in USEN渋谷スタジオ
「はいはーい! みなさんおはようございます! こんにちは!こんばんは!中島由貴です!!」という恒例のあいさつから始まった収録では、放送開始から約8年間で400回を迎えたことを振り返り、「そんなにやってたんだ!? こわっ!」と驚きながらも、収録前に「私、くす玉をちゃんと割ったことないです。むずいですよね」と不安がっていたくす玉割りは見事に成功。さらに、「300回の時は収録前に勝手に開いちゃっていた」というシャンパンのコルクも自らの力で開け、「突然開いたのでびっくりしてしまいましたが、いい音を奏でております」とシャンパングラスに注ぐ炭酸音もお届けした。そして、リスナーと「乾杯!」とグラスを交わすと、「いえーい! お酒だ! 仕事中に飲むお酒が一番美味いからね!」と声を上げ、「ああ、うまい」と満足そうな笑顔を見せた。
続いて、「ひとなみ400回記念」と題したスペシャルコーナーでは、リスナーから届いた「400文字のメッセージ」を紹介。「また500回でお祝いできることを楽しみにしています」や「目指せ1000回。いや、2000回」など、未来に向けたお祝いメールが多いことに対して、中島は「みんな、1000回を望んでくれているんですね。12年後か……だいぶ先ですね。ま、続けられたらいいですが、いけるかな??」と想いを馳せながらも、「そう思ってくれるのが嬉しい」と感謝の気持ちを伝えた。そして、リスナーに向けて、「おじいおばあになっても聞き続けてください。私たち、長生きしようね」とエールを送り、最後に「ひとなみ1000回目指して頑張っていきましょう!」と前向きな意気込みを口にして、記念回を締めくくった。収録後には独占インタビューを実施し、9年目へと突入する中島由貴 自由人電波局~ひとなみ~」への思いを語ってもらった。
放送400回記念インタビュー
――改めて、放送400回を迎えた心境から聞かせてください。
「400回もやってるんだっていうびっくりが一番強いですね。"一人で喋るラジオ番組をやってみませんか?"ってお声掛け頂いてから8年ぐらい経っているっていうことじゃないですか。最初は2、3年で終わるかな?2、3年やっても長いなっていう感じだったんですけど、それよりも倍以上も続けてこれているのが個人的には驚きですね」
――初回の収録は覚えてますか?
「正直、なんも覚えてないです(笑)。最初は30分じゃなくて、10分とか15分とかのショート尺だったんで、一回一回があっという間だったんですよ。毎回、もう終わっちゃうんだ、喋り足りないな、もっと話したいなって思いながら収録はしていた気がします」
――タイトルをつけた時のことは?
「あ、収録前の打ち合わせは覚えてます。”自由になりたいんですよね”という話をして。あと、『映像のないラジオだけど、これは映像があった方が絶対いいだろうって思うような企画をしたいです』という話をしたような気もしなくもない。で、その”自由になりたいんですよね”という話を汲み取っていただいて、「中島由貴 自由人電波局」というタイトルになったので、私らしさは出てるなって思います。「~ひとなみ~」は……何でしたっけね?人並みになりたいってことだと思うけど」
――初代スタッフさんによると、「自由人電波局」の“人”と“波”の略だそうです。
「あはははは。そうか!切り取り方もおかしいですよね。思い出せないぐらい、ヘンテコリンな略称の仕方です」
――なるほど(笑)。特に覚えてることや印象的な出来事ありますか?
「コロナ禍にZOOMで収録したのも覚えてないぐらい素でやらせていただいてるんですけど(笑)、私が23歳か24歳の誕生日の回で、サプライズで私のすごく大好きな歌い手さんの”りぶ"さんさんからサイン本をいただいて、大号泣した記憶はこびりついてます。今もそのサイン本を部屋に飾ってるし」
――ご本人が来たではなく、サイン本だけでそんなに大号泣したんですね。
「だって、中学生の時からずっと聴いてた方だったんですよ。自分はあんまり趣味が多かったわけじゃなくて、ボーカロイドとゲームが好きで、アニメもちょっと好きだったぐらい。ボーカロイドの界隈の中で、唯一聴いてた歌い手さんがりぶさんだったので、その方からサイン本をもらえるって、うちの番組すごい!って感動した記憶ありますね。今でもお部屋に飾ってるし、ライブも行ってるし。すごく素敵なご縁をラジオでいただけたなって思います」
――コーナーに関してはいかがですか?収録では「人間力をバキバキに高めることができる教育番組ですから!」と豪語してましたが。
「勝手に教育番組だと言って正当化しようとしてはいるんですけど、一番イヤイヤやってる「アイアムおしゃれリーダー」というコーナーは最初からずっとあるんですよ」
――世の中にある様々な“おしゃれ言葉”を中島さんらしく解説していくコーナーです。基本的には知らない言葉を想像で解説するっていう。ここで身につけた教養は実際に役になってますか?
「いいえ、全くないです。ずっとやってるけど、なーんにも身になってないんです」
――あははは!でも、8年間、よくネタがなくならないですね。
「リスナーの方から”このおしゃれ言葉を答えてみろや”っていうリクエストはあんまり来ないので(笑)、それはもうスタッフさんに感謝ですね。実はリスナーさんと対決もしてて。ファッションが好きな方が頑張って一緒に解いてくれてるんですけど、最初はその方の方が正解数が多かったんです。でも、だんだん私が追いついてきて、なんだったら最近は追い越してる。いいライバルもいるので、まだまだ続いていくかなって感じではありますし、自分の中では印象深いコーナーではありますね」
――去年は公開収録もありましたね。
「そうですね。いつもは収録したものを皆さんが聞いてくださってる状態で。リアルタイムで<#ひとなみ>でつぶやいてる方もいらっしゃるので、それを見てはいるんですけど、直接、私の目の前にいる皆さんが笑ったり、何か言ったりとかしてくれてる場所を作りたいなと思って。今、ちゃんと交流してますっていうのを感じられて楽しかったですね」
――あの時は「もっとやりたい」っておしゃってました。
「やりたい気持ちはすごくあります。一番最初にカードラボさんのイベントでやらせていただいたときは成功したんですけど、その後、和歌山でやろうと思った時にコロナ禍に入ってしまって、いろいろと企画してたものがバタバタと倒れちゃって。そこからはもう、”公開収録する?しない?どうする?”みたいな話題も上がってこなくなってきていた中で、去年やっとできたので、またどこかでやりたさはありますね」
――リスナーからは500回、1000回、2000回と続けてくださいというメッセージが数多く届いてました。
「2000回までいくともう何歳なんだって感じだし、この世にいるかどうかもわからないんですけどね。でも、素でいろいろとしゃべらせていただいていて、それをみんなが400回聞き続けてきて、嫌じゃないって思ってくださってるのであれば、出来る限り続けていきたい。500回は絶対に行くと思うので、1000回を目指して頑張っていきたいですね」
――これからやりたいことは何かありますか?
「アナログゲームで遊ぶコーナー「アナログゲムッちゃうもん」というコーナーも初期からあるんですけど、みんなの想像力を鍛えさせる、ラジオではやんなよみたいな企画はどんどんやっていきたいなと思ってます。そ初期からあるコーナーも残しつつ、またなにか面白いコーナーがあったら入れていきたいなっていう気持ちもありますね」
――他のラジオ番組との違いは何かありますか?
「他の番組ではこんなにリスナーさんに向かって悪態ついたりはしないですね(笑)。お互いに煽り合ったりする場面もあったりするけど、みなさん、お友達みたいな感覚でお便り書いてくれてるのではないかなっていう気はするんですよね」
――最後に「ひとなみ」は中島さんにとってはどんな場所になっているかを聞かせてください。
「私は、中島由貴のことを本当に好きな人だけがこの<ひとなみ>を聴いてくれているんだっていうのを意識しながら喋らせていただいていて。ラジオではあるけど、コンプラ以外のことは気にせずに、本当に素で、自由に、近い距離で話してる場所なんですね。本当にアットホームだし、何でも許してくれるし。リスナーの皆さんには甘えまくっている番組なので、末永く続けていきたいですし、聴いていただきたいですし、いろんな裏話や自分の思いをこれからもずっと共有できたらいいなって思ってます」
――20代まるまるここで過ごしたことになりますね。
「そういうことになりますね。怖いですね(笑)。500回が30歳の時になるので、ちょっとエモい感情が生まれたらいいなって思います。これからも末長く、”ひとなみ”が繋がって、いろんな人に聴いてもらえますように。今後も応援のほど、どうぞよろしくお願いします」
(おわり)
取材・文/永堀アツオ
写真/平野哲郎
中島由貴「自由人電波局 ~ひとなみ~」番組情報
「自由人電波局 ~ひとなみ~」は、「自由」をテーマに中島由貴が一人しゃべりを繰り広げるUSENオリジナルの30分番組。
タイムテーブル
12:00~、3:00~、6:00~、9:00~、12:00~、15:00~、18:00~、21:00~(30分番組)
※毎週月曜日更新
中島由貴「自由人電波局 ~ひとなみ~」番組公式 X https://x.com/hitonami_yuki