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オープニングSEはお馴染みスティーライ・スパンの「ゴワー・ワッセイル」。GLIM SPANKYのロゴが描かれたシンプルなステージに松尾レミ、亀本寛貴が登場すると地鳴りのような歓声が渦巻いた。こんなにキャパいっぱいの客を呑み込み、ぴりぴりとした緊張感のSTUDIO COASTは久しぶりだ。2004年のファットボーイ・スリムもこんな感じだったなとふと思い出す。

オープニングはツアータイトルの「NEXT ONE」。「焦燥」、「褒めろよ」とたたみ掛け、一気に客席をロックする。

インディーズ期の代表曲「ダミーロックとブルース」、『Next One』からの「闇に目を凝らせば」、「NIGHT LAN DOT」、「grand port」と続くミッド~スロウめの曲では、ツアー最終日の疲れも感じさせず、スモーキーで艶やかな松尾レミのボーカルが際立つ。亀本寛貴のギターも自信に満ちており、いつも以上に饒舌にリフを鳴らしていた。

ビートニクな「いざメキシコへ」を歌い終えると、この日最初のMCに。「ツアーが始まるまでは、すごい不安だったんです。でもいざツアーが始まったら、今日まで最高に楽しく、最強のコンディションでやってこれました。それはみんなが私たちの背中をおしてくれたからだと思います。私たちもみんなの背中を押してあげたいって思って、ライブを続けてきました。今日もマジ最高!」という松尾レミの言葉にファイナルを迎えた達成感が滲む。MCの言葉どおり、客席に語りかけるように歌った「風に唄えば」、「話をしよう」が心地よい。

「STUDIO COASTは、海外のアーティストを見に来たこともあるんだけど、こんな場所でライブできたらいいなとずっと思っていて。そんな会場をワンマンで、しかもちゃんとソールドアウトして、やったー!って気持ちです」という松尾のMCを挟んで「BOYS&GIRLS」、映画『ONE PIECE FILM GOLD』主題歌の「怒りをくれよ」では怒涛のオイコールに亀本が疾走感溢れるギターで応える。「Gypsy」、そして「私たちと同世代の人たちの背中を押せるような歌を歌いたいと思って書いた曲です」というMCに続けて「大人になったら」を思い入れたっぷりに歌い上げ、ラストの「ワイルド・サイドを行け」へ。エコーの効いたブリッジの残響が美しい。

アンコールに応え、ふたりが再びステージへ。亀本は「本当に気持ちいい景色が見れました」と言えば、松尾が「もっと大きくなって、ここから世界に繋がれるようにロックをやっていきます」と決意を新たにし、「リアル鬼ごっこ」をプレイ。亀本がハンドクラップで客席を煽ると、客席もそれに応え、最後のワンフレーズをシンガロングする。会場全体が何とも言えない一体感を醸す最高のアンコールだった。

レーザーや凝った特効はなし。最小限のサポートに、シンプルなステージングが、GLIM SPANKYらしさだと感じさせられた。そして、ふたりが客席を見下ろしながら発した「いい眺め」と言う言葉が、この日、彼ら自身が本当に楽しめていた証拠ではないだろうか。

今年彼らのライブに足を運ぶのはこの日が3回目なのだが、1回目は『Next One』発売直前の「Velvet Theater 2016」、2回目は8月のSWEET LOVE SHOWER(土砂降りのハードコンディション!)だった。コンセプトライブのディープな世界観も、野外フェスの高揚感も捨てがたいものだが、初の全国ワンマンのファイナルはまた別格だったと言わせていただこう。

(おわり)

取材・文/encore編集部




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Photo by KAMIIISAKA HAJIME



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