パタゴニア初の絵本は海洋汚染に対する現実的な解決策を描き、小さな読者に地球を思いやることを促すとしている。

本書はパタゴニアのミッション・ステートメントである「私たちは、故郷である地球を救うためにビジネスを営む」ことを子どもたちに紹介し、地球を気遣う選択について次世代に動機付けを目指すという。

言語は日本語とスペイン語で書かれており、放棄された漁網がもたらす危害についての物語を通じて、海洋汚染問題へと子どもたちの目を開いていく。

ゴーストネット」と呼ばれるこうした網は、世界の海洋汚染の最も有害な形態のひとつであると考えられている

この本のひらめきの源となったのは、
カリフォルニアを拠点とする企業であるブレオが作った現実的な解決策で、廃棄された網を集めてリサイクルするための基盤を設立した同社はさまざまな製品に使用するリサイクル素材をパタゴニアに提供しているという。

児童書作家のロバート・ブローダーが、レイク・バックリーのイラストとともに綴り、捨てられた漁網に絡まったアシカに出会うふたりのチリの子どもたちの足跡をたどるストーリー。

海の友だちを自由にしてあげたふたりは、この網をどうしたらいいか考える。

そして鳥の助けを借りて、
それをもう一度役立つものにリサイクルしていく。

最後に、
ふたりはリサイクルされたその製品を「しんぴんとおんなじ」ではなく、「しんぴんよりもずっといい」と確信する。

この物語は、良い選択をして行動を起こすことで地球を救うと、子どもたちを挑発する。

そして、この本の最後には、海洋汚染の規模を明らかにする事実を紹介し、毎年816万トンものプラスチックが海洋に流出しているといった情報を掲載している。

子どもたちは、自分たちが着るものでも、地球のためになる選択をすることができることを学ぶことになるが、『しんぴんよりもずっといい』の出版は、パタゴニアのキッズ用「バギーズ」製品の新コレクションの発表とも重なる。

このショーツは、
リサイクルされた漁網を100%使用して、はじめてブレオが開発したネットプラス素材で作られ、現在ではパタゴニアの中核を成す製品ラインに採用されている。

ネットプラスは、スケートボード、帽子のつば、眼鏡のフレーム、フリスビーなどに使われており、現在までにブレオは1500トン以上の廃棄された網を収集しているそうだ。

仕様は44ページ、消費者から回収された100%再生紙にフルカラー印刷し、オリジナルのイラスト入りで、サイズは、27.3 cm x 21.6 cm。

米国製で価格は1650円(税込)。

パタゴニア直営店全店、パタゴニアウェブサイト(書籍・映画・音楽ページ)、クレヨンハウス東京・大阪店で発売中。

著者について

児童書作家のロバート・ブローダーは出版社であるRipple Grove Pressの創業者であり、パタゴニア初の絵本『しんぴんよりもずっといい』の著者。他の作品にSimon and Schuster出版の『Crow & Snow』、Kirkusのレビューで星を授与されたLittle Bigfoot出版の『Our Shed』などがある。バーモント州レイク・シャンプレーンの近くに妻と娘、2匹の猫、1匹の老犬とともに住み、日の出の直前にコーヒーを飲んでランニングに出るのが趣味

イラストレーターについて

カリフォルニア出身のレイク・バックリーはニューヨーク・シティを拠点にディレクター、クリエイティブ・ディレクター、イラストレーターとして活躍。パタゴニアとの関係は、彼女が自転車で全国を横断しながら女性が所有する農場を調査するための環境助成金を受けた2013年に始まった。それ以来、Google、MIT、Nest、Instagram、YouTube、TEDx、SAP、ウォルマート、ブレオ、MTVなどに加え、パタゴニアがクライアントとなったことに喜びを感じている。彼女の作品はVimeoのスタッフピックに選ばれ、SPDアワード金賞を受賞し、NOWNESSやサンダンス映画祭やウォーカー・アート・センターなどで取り上げられたほか、ノルウェー国立美術館では常設展示されている。ロードアイランド・スクール・オブ・デザインで教壇に立ち、プリンストン大学の年次デザイン会議で演説した経験もある彼女の作品のスタイルは多様で、構想を視覚的に表現するのに最も効果的な方法を見つけることをつねに目指している

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